あの場所まで
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#77 [ミツバ]
ビューラーを丁寧に目蓋に当て、そおっと持ち上げた。
仕上げに真っ黒なマスカラを塗っていく。
加奈子はいつものようにリカちゃん人形になった。
:09/07/07 15:33 :D904i :jjdZsMgw
#78 [ミツバ]
「これだけで全然違うね。まぁ元々加奈子は睫毛長いんだけど」
そう言って満足げに化粧ポーチに戻していった。
愛莉は美容系の進路を考えてるだけあって、綺麗にした。
そして2人で家を出て学校へと向かった。
:09/07/07 15:38 :D904i :jjdZsMgw
#79 [ミツバ]
加奈子と愛莉が通う西高は徒歩で15分の所にあり、住宅街から少し外れた所に建っていた。
最寄りの駅からは徒歩10分で行けるため、地元以外からも人気の高い高校だった。
結果が楽しみだね、何してもらおうかなと楽しげに話している横を勢いよく何かが通り過ぎた。
:09/07/07 15:52 :D904i :jjdZsMgw
#80 [ミツバ]
「あ…」
「ケントくんっ」
加奈子の声を打ち消すように愛莉が大きく手を振った。
キキー!!
ケントと呼ばれた夏はこれからだっていうのに、すでに日焼けし始めた黒い肌で自転車のブレーキを止めた。
:09/07/07 15:57 :D904i :jjdZsMgw
#81 [ミツバ]
訂正
>>80『ケントと呼ばれた男は夏はこれから〜』
脱字ばかりすみません
(;ω;)
誰か読んでるのかな
:09/07/07 15:59 :D904i :jjdZsMgw
#82 [ミツバ]
「よお、お前ら勉強したか?ノート見せてくんない??」
ケントは小麦色に近い肌から白い歯をむき出してニカッと笑った。
「加奈子がすごい勉強したみたいだから見せてもらえば?」
「ちょっと、愛莉っ」
「まじかよ、じゃ井上ノート見して」
ケントが2人に近づいてくる。
:09/07/07 16:15 :D904i :jjdZsMgw
#83 [ミツバ]
「俺赤点取っちゃうと部活出れなくなるからさぁ頼むよ」
両手を顔の前で合わせケントは頭を下げた。
「可哀想だよ、加奈子ぉ」
愛莉も加奈子の前でケントをかばった。
「わかったわよ、はい」
加奈子は観念してノートを渡した。
:09/07/07 16:19 :D904i :jjdZsMgw
#84 [ミツバ]
「悪いな、助かるよ」
ケントは加奈子から丁寧にノートを受け取り、深々と頭を下げた。
「早く行って勉強したら?」
加奈子は呆れて言った。
「おう、サンキューな」
そう言ってケントは颯爽と自転車にまたがり、走っていった。
:09/07/07 17:22 :D904i :jjdZsMgw
#85 [ミツバ]
─行っちゃった…。
加奈子はケントが小さくなるまで後ろ姿を見送った。
「ケントくんって格好いいよねぇ」
愛莉が甘い声で加奈子に話しかる。
加奈子は一緒肩を上げびくりとした。
「ん〜でもバカじゃん」
:09/07/07 17:49 :D904i :jjdZsMgw
#86 [ミツバ]
訂正
>>85『愛莉は甘い声で加奈子に話かける。』
(´;ω;`)
:09/07/07 17:50 :D904i :jjdZsMgw
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