死に至る病
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#11 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
:09/07/23 22:08
:N03A
:U89gCFpA
#12 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
午後の授業は、ひどく眠い。寝まいと頑張っても、気づいたら机につっぷして寝てしまう。
もちろん、それを教師が見逃すはずもなく、出席簿で頭を叩き起されるのが日常茶飯事だった。
今日もまた、眠気に負けて居眠りをしてしまっていた。
「またですか……」
黒山先生は大きなため息をついて、出席簿を手にとった。
:09/07/23 22:11
:N03A
:U89gCFpA
#13 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
もう少しで出席簿の一撃を食らうところで、隣の席の狩山直央(かりやまなお)が僕の肩をつついて起こしてくれた。
「あら」
黒山先生は僕が起きたことに気づくと、少し残念そうにして、教卓へ戻っていった。
……その様子から、本当は気持ちいい一撃をおみまいしたかったんだろうな、と、僕ならずクラスメイトも思ったに違いない。
まさに危機一髪、危ないところだった。
:09/07/23 22:20
:N03A
:U89gCFpA
#14 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
何事もなかったみたいに授業が再開され、僕は閉じたままだった教科書とノートを広げた。
ノートいっぱいの数式の羅列に、一気に眠気とけだるさがぶり返す。
こんなものが将来なん何の役に立つのやら。
僕はでかいあくびをひとつして、また机につっぷした。
:09/07/23 22:23
:N03A
:U89gCFpA
#15 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
しかしすぐに、直央に頭をぽかっと叩かれた。
痛ぇ、と素直に口にでた。
そこそこ強く、地味にじんじんと痛かった。
直央は教科書で顔を隠しながら、小さな声で言った。
「渉ちゃんったら、何回頭を叩かれれば気がすむんだよぅ。
黒山先生だって、真剣に教えてくれてるんだから、真面目に授業受けなきゃ失礼だよぉ」
:09/07/23 22:25
:N03A
:U89gCFpA
#16 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
長い睫毛で包まれた大きく丸い瞳がぱっちり開いて、困ったように僕を見ていた。
しかし、口元はへの字で、しっかり怒っていた。
「真面目に受けてるって。ほら、教科書もノートも広げてるしさ」
僕は机の上の教科書をパラパラめくってみせる。
隅っこに描かれた半年かけた超大作のパラパラ漫画が、不器用な動きを見せていた。
:09/07/23 22:34
:N03A
:U89gCFpA
#17 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
直央はぶぅ、と頬を膨らませて、それ以上何もいわずにすねてしまった。
……少しやりすぎたかな。
授業の終わりを告げるチャイムが鳴り、直央はおもいっきり背伸びをして、机にうつ伏せた。
腰まであるウェーブのかかった髪が、顔をすっぽり隠し、カーテンみたく机から垂れ下がっている。
:09/07/23 22:55
:N03A
:U89gCFpA
#18 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
撫でて見ると、さらさらしていて、とても気持ちいい。
うちの猫みたいだな、と思った。
しばらくしても起き上がらないので顔を覗いてみると、なんとスナック菓子を食べていた。
薄目で、ただひたすら口だけ動かしている。
その無気力さが面白くて愛しくて、いよいよ笑いをこらえきれずに腹を抱えて笑った。
直央は頬をうっすら赤に染めて、恥ずかしそうに「なんだよぅ」と言った。
:09/07/23 22:56
:N03A
:U89gCFpA
#19 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
「動物みたいだなー、お前は。そんなに緩みまくって、珍しく真面目に授業受けて疲れたんだろ」
「違いますぅ」
菓子を一口して、直央は言った。
「わたしはやる時はきちんとして、休む時はきっちり休むの。渉ちゃんみたいなねぼすけとは違うのぉ」
「……ほーお。生活習慣病まっしぐらの爆食娘が生意気いうようになったな」
:09/07/24 16:25
:N03A
:rRJYHlQs
#20 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
僕は直央のスナック菓子の袋を奪い取ると、残り少ない中身を全部食べてやった。
……うむ、美味である。
直央はわーっと悲鳴を上げながら袋をむしり取り、空っぽなのに気づくと怒りを露にして襲いかかってきた。
「ひどいよぉ、渉ちゃんのバカぁーっ。人でなしーっ」
「人様を馬鹿にするからだ。悔しかったら、俺の腹ん中から取り戻してみやがれってんだ」
「ばかばか、ばかぁ!」
:09/07/24 16:27
:N03A
:rRJYHlQs
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