死に至る病
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#353 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
僕は無意識のうちにゆっくりと、花火を見上げる直央に手を伸ばした。



もう、いい。

もう、壊してやる。


好きな人がいるんだはいそうなんだ、じゃすまないくらいおまえを愛している。

⏰:09/08/22 14:11 📱:N03A 🆔:SNme/9P6


#354 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
他の女なんてみえない。

おまえがそうさせた。



直央、胸が、苦しい。


焼けそうだ。

⏰:09/08/22 14:13 📱:N03A 🆔:SNme/9P6


#355 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
「直央ちゃーん、見てよ、わたがしにぷにたんの袋があるよん」

「ええっ、本当ぅぅ!?」

「ホントー」

「すごいすごいぃ。ごめん渉ちゃん、ちょっとりこちゃん達のところに行ってくるよぅー」

⏰:09/08/22 14:14 📱:N03A 🆔:SNme/9P6


#356 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
柔らかい髪に触れたその時、直央が僕のもとを去っていった。

僕の伸ばした手は空をつかんで、直央を捕まえることはできなかった。



花火が、きれいだった。

⏰:09/08/22 14:14 📱:N03A 🆔:SNme/9P6


#357 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
ひとり残された僕に、高校生くらいの、きれいな女の子二人組が声をかけてきた。

珍しいことじゃなかった。

今までは直央がいるからと、ことごとく鼻であしらってきた。


これから私達と遊ぼう。

マスカラの塗りたくってあるまつ毛が、まっすぐな茶色い髪が、僕を物欲しそうに見ていた。

⏰:09/08/22 14:15 📱:N03A 🆔:SNme/9P6


#358 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
放心状態の僕は、何を勘違いしたかしらない女達に暗闇へと手を引かれて誘い込まれた。

花火の音が遠い。

誰もいない。


女達はいやらしい手つきで僕の体を触ってきた。

勝手に荒くなる女達の吐息が耳障りだった。

⏰:09/08/22 14:16 📱:N03A 🆔:SNme/9P6


#359 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
汚らわしい。

僕は女のひとりを草むらに思い切り突き飛ばし、もうひとりも背中を押して隣に突き飛ばした。

暑いし苦しいしでうざったるかった甚平の胸元を両手でがばっと開き、勝手に脱ぎだした女の服を下駄で踏みつけた。


どうして欲しいか言ってみろ。

自分のものとは思えない、低く冷たい声が暗い茂みに響いた。

⏰:09/08/22 14:16 📱:N03A 🆔:SNme/9P6


#360 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
めちゃくちゃにしてよ。

壊して。

女達が言った。



ふうん、いいよ。

直央の代わりに、壊してやる。

⏰:09/08/22 14:17 📱:N03A 🆔:SNme/9P6


#361 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
「わ、渉っ……?」

その時、声がした。


僕が女を抱きしめたまま振り向くと、茂みの外にりこがいた。

驚愕の表情を、僕は笑った。


遅れて、女達がうつろな瞳でりこを見た。

⏰:09/08/22 14:18 📱:N03A 🆔:SNme/9P6


#362 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
僕は構わず続けた。



「なにしてんの、あんた…」

泣き出しそうな声だった。


女が舌打ちをする。

⏰:09/08/22 14:19 📱:N03A 🆔:SNme/9P6


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