らぶずっきゅん!!!!
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#182 [七瀬]
残りの4本も、
すべてあたしが楽しんだ。
陽は、見てるだけでも
十分楽しそうだった。
「次、これは?」
陽が差し出してきたのは、線香花火。
「あ、陽。勝負しよーよ。 これで」
「勝負?」
:09/08/20 15:48
:N703iD
:zyDZj5Sc
#183 [七瀬]
「うん。どっちが長くできるか勝負!」
「俺はいーよ。勝負なんて」
あたしの提案が、あまりに子ども染みていたのか、
「じゃあ‥負けたほうが
勝ったほうの言うこと、
なんでも聞くことにしようよ!」
バカにしたように笑う陽にムキになってしまった。
:09/08/20 15:49
:N703iD
:zyDZj5Sc
#184 [七瀬]
――ぴくっ
すると、陽に少し変化が。
「なんでも?」
「な‥なんでも!」
陽の顔が、いつにもなく
真剣で、たじろぐ。
「ん」
そうやって、
線香花火を渡される。
:09/08/20 15:50
:N703iD
:zyDZj5Sc
#185 [七瀬]
「さ。さっさと始めよ、
勝負」
いまさら撤回なんて
できない。
珍しく怪しげに口角を上げる陽から、
勢いよく、
線香花火を奪い取った。
静かな夜に、
静かにゴングが鳴った。
:09/08/20 15:53
:N703iD
:zyDZj5Sc
#186 [七瀬]
2つの線香花火が
二つの顔を照らす。
線香花火なんて、するの
いつ以来だろう。
ジリリリリ…
この音を最後に聞いたのはいくつだったろう。
なつかしい‥。
なつかしさと同時に
あることが思い出された。
:09/08/20 15:54
:N703iD
:zyDZj5Sc
#187 [七瀬]
「ね、陽」
「ん」
「覚えてる?」
「なにが」
「小学生のとき、流行ったやつ」
陽は、わからないというように、あたしを見る。
「あれだよ、あれ!」
あたしは、小さく灯った
火を見て、言った。
:09/08/20 15:55
:N703iD
:zyDZj5Sc
#188 [七瀬]
「ほら、あったじゃん。
カズが引っ越してくる前に流行った恋占い。小2の夏に!」
「ああ‥」
「線香花火がだれよりも
いちばん長く付いてたら、恋が実るってやつ」
陽は、黙って
あたしの話に耳を傾ける。
:09/08/20 15:56
:N703iD
:zyDZj5Sc
#189 [七瀬]
「あたしは、当時はあんま興味無くて、やんなかったけど、みんな夢中でやってたなぁ」
思い出すと、なつかしさから、顔が緩む。
「線香花火をつけては消えて、つけては消えて‥。
今のあたしらみたいに、張り合ったよね」
「おかげで、いちばん地味な線香花火が、真っ先になくなった、よな」
陽は、思い出したようす。
:09/08/20 15:56
:N703iD
:zyDZj5Sc
#190 [七瀬]
「そうそう!」
みんな興味ないふりして、三回はやってたなぁ‥。
母校のグランドで小さいころの、あたしたちが花火をしているのが頭に浮かんだ。
「‥俺もやったなあ」
ぽつっと、陽は
衝撃的なことを言った。
「ええ!陽が!?」
:09/08/20 15:58
:N703iD
:zyDZj5Sc
#191 [七瀬]
「ん?ん」
陽は、なんでもないように言った。
「好きなひといたの!?」
でも、あたしは驚きの驚きの驚きでいっぱい。
そりゃあ、もう10年以上まえだし、陽にだって好きな子くらいいただろう。
:09/08/20 15:58
:N703iD
:zyDZj5Sc
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