らぶずっきゅん!!!!
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#201 [七瀬]
>>199 髑髏-ドクロ-さん

すいません><

気になるとこで、
止めちゃいました。笑


当分更新できないですが、どうか楽しみに待っててくれたらなぁ、とお願いします(*^^*)
 

⏰:09/08/22 11:41 📱:N703iD 🆔:UBtSTtrg


#202 [七瀬]
 
 
No.6 願い
 
 

⏰:09/08/29 22:28 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#203 [七瀬]
 
 
ドクンドクン‥―

胸の鼓動を抑えることが、できなかった。


「じゃあ」


"なんでも"、なんて。

俺の願いは一つに決まってる。


そのために、俺は千頼にとって、悲しい頼みをする。 

⏰:09/08/29 22:29 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#204 [七瀬]
 
 
喉に、すぐそこに
出掛かっているのに、

いざ言葉に出そうとしたらなにかが邪魔をする。

脈がドクドクと
波打っているのが分かる。


俺が黙っているあいだ、
千頼は不思議そうに、
目をくりくりさせている。


意を決しって、口を開いた。 

⏰:09/08/29 22:29 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#205 [七瀬]
 
 
「‥て」

「え、なんて?」


「貸して、充電器」

「は?」

「いや‥携帯の充電なくなっちまって」



‥やっぱりダメだ。
言えない。
 

⏰:09/08/29 22:30 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#206 [七瀬]
 
 
「なにそれー!もっとすごいお願いしなさいよぉ!」

千頼はけらけらと笑う。


「いいだろ、別に。和希とは、合わねーんだよ。機種」

「もぉー!」

千頼は、
パンパンと俺の肩を叩く。


言えるわけないだろ。
こんなに笑ってる千頼に。 

⏰:09/08/29 22:31 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#207 [七瀬]
 
 
「じゃあ、うち来る?」

千頼は立ち上がった。


「うん」

俺も立ち上がろうとしたとき、「あ」思い出したように声を発する千頼。

「ママ帰って来てるかも。家、電話してみるから、待ってて」

と言って、
携帯を取り出した。
 

⏰:09/08/29 22:32 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#208 [七瀬]
 
 
5メートルほど先で、電話している千頼の背中を確認して、

目線を
右後ろのバイクへやった。

グースカと寝てる和希は
起きる気配もしない。


――和希

頼むから、千頼に悲しい顔させないでくれ。

千頼が、欲しい
なんて言わない。

⏰:09/08/29 22:32 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#209 [七瀬]
 
 
ただ、俺は、


俺の願いは‥――



「はるーっ!ママまだ帰ってきてないみたいだから、うちおいでっ!」

「‥わかった」


胸の内をしまって、
千頼の家へと向かった。

憎い親友を抱えて。

⏰:09/08/29 22:33 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#210 [七瀬]
――――――――――‥


「さ、入ってー。
 ちらかってるけど」

ひさびさに踏み入れる千頼の家には、女の子独特の
甘いにおいでいっぱいだった。


「和希‥どこ置けばいい?」

「あー、そうだねぇ。
悪いけど、カズはあたしの部屋に運んでくれるかな」 

⏰:09/08/29 22:34 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#211 [七瀬]
 
「わかった。お前の部屋って、二階に上がった右のつきあたりだよな」

「うん。そうだよー。
悪いけどよろしくね。
あたし、リビングでお茶入れてくるから」

「ん。了解」


階段を上がった。

一歩一歩踏みしめるたびに香りは濃度を増す。

⏰:09/08/29 22:35 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#212 [七瀬]
 
 
何年ぶりだろう千頼の部屋は、幼いころ来たときと、あまり変わってなくて、
緊張した。


「‥よいしょっと」

黄色いベッドに、和希を寝かした。


俺のほうが、千頼と出会った期間は早かったのに、

こいつのほうが、きっと
この部屋に来た回数は多い。

⏰:09/08/29 22:35 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#213 [七瀬]
 
このベッドの上で、
千頼を抱き締めて

キスして

押し倒して


そして―――



むしゃくしゃする。


ここで寝ている和希や
いま、下にいる千頼が

すごく遠い存在に感じた。

⏰:09/08/29 22:36 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#214 [七瀬]
 
 
「お待たせ!」

バーンと、お盆片手にドアを開けた千頼。


「陽?」


ああ、俺。


―――嫉妬してる
 
 

⏰:09/08/29 22:37 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#215 [七瀬]
 
 
「‥なんでもない。
 葉山、充電器貸して」


簡単に、
下の名前で呼べる和希―

何度も、千頼の乱れるすがたを見てる和希――

それでも、千頼を大切にしない和希に―――


嫉妬、してるんだ。
 

⏰:09/08/29 22:38 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#216 [七瀬]
 
「あ、うん」

引き出しのなかを探す千頼との距離は、さっきと1ミリも縮まっていなかった。


「あったぁ。はい陽」

「さんきゅ」


むしろ遠い。

さっきよりも、ずっと。


ずっと、ずっと――遠い。

⏰:09/08/29 22:38 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#217 [七瀬]
 
 
「陽がうちに来るの、めちゃくちゃ久しぶりだよね」

「ああ」

「昔はよく来たよねぇ。
遊びに来たり、ごはん食べに来たり!」

「ん‥」

「線香花火のことといい、なつかしいなー、ほんと」

「だな」


途切れてしまう、会話。

⏰:09/08/29 22:40 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#218 [七瀬]
 
 
それは、
めずらしいことじゃない。

いや、当たり前だった。
少なくとも俺にとっては。


だけど、

いつも流れてるような、
穏やかな沈黙じゃない。


どんよりとした空気。
 
 

⏰:09/08/29 22:40 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#219 [七瀬]
 
 
「陽?どうかしたの?」

たぶん、それは俺のせい。


「なんでもない」

相変わらず流れる沈黙。

千頼は、心配そうに
じっと俺を見ている。


――なにか話さないと。

柄にもなく、そう思った。 

⏰:09/08/29 22:41 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#220 [七瀬]
 
 
「‥‥帰るわ、俺」


そう思ったけど、なにも
思いつくはずなく、

沈黙に耐えられなくなって出されたお茶に手をつけず立ち上がった。


「え、充電、したばっかだよ?」
 

⏰:09/08/29 22:42 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#221 [七瀬]
 
 
「ん?ああ‥いいよ。
 帰って、うちでするわ」

「そう?」

携帯を充電器から、外した。

ピピッと音がする。


「和希は、このまま寝かせてやっといて。明日は学校も休みだし」

二人で、
ゆっくりしたらいい。
 

⏰:09/08/29 22:43 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#222 [七瀬]
 
「うん、わかった。迷惑掛けてごめんね、ほんと」

「いや、大丈夫。今日はありがとな」

「ううん‥こちらこそ。
 花火楽しかった」


あ、

「‥打ち上げ花火」

完全に忘れてた。


「悪い‥結局できなかったな」

⏰:09/08/29 22:44 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#223 [七瀬]
 
「ううん!気にしないで。また夏にやろうよ!今度はみんなで」


みんなで、か。

「‥そうだな」

俺、いますごい
情けない顔してると思う。


「おやすみなさい」


おやすみ、と言って
部屋を出た。
 

⏰:09/08/29 22:45 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#224 [七瀬]
 
階段に足を踏み出すと
足音が一つ、寂しく響く。

来たときよりも、
千頼の香りは薄まったような、気がした。


靴に足を押し込んでいると

今度は、いつここに来れるんだろう、と思った。


ただの幼なじみの俺が、

和希のいる千頼の部屋に
ふたたび入れる日なんて、くるのだろうか。

⏰:09/08/29 22:46 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#225 [七瀬]
 
 
――カチャ―
ドアを開いた瞬間、


「はるっ!!」

振り向くと、
少し息の荒い千頼。


「きょ‥今日はほんとにありがと!」

「あ、うん」


驚いた。
 

⏰:09/08/29 22:46 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#226 [七瀬]
 
 
千頼が俺のために、こんな顔してくれるなんて。


「そ、それだけ!
 気を付けて帰ってね」

「うん」

「‥ばいばい」


最後に、
ばいばい、って笑った顔は

今まで見たなかで
最高の笑顔だった。
 

⏰:09/08/29 22:47 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#227 [七瀬]
 
 
 
千頼宅を
肌寒い外から見上げる。




――俺の願いは一つ。



千頼が
幸せになること、だ。


だから、
ずっと笑ってて。千頼
 

⏰:09/08/29 22:48 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#228 [七瀬]
―――――――――…


陽、なんか変だった。
なにか、あったのかな?



「んー‥ちよ‥?」

カズがベッドから、
上半身だけ起こした。


「あ、起きた?」

「‥‥ここどこ‥」

目をこするカズ。

⏰:09/08/29 22:49 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#229 [七瀬]
 
 
「あたしの部屋だよ」

「そっかあ‥水、ほしい」

甘えた声で言うカズ。


時計の針は、もう1時30分を差している。


「わかった。リビング行ってくるね」
 
 

⏰:09/08/29 22:49 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#230 [七瀬]
 
水の入ったコップを持ってカズの待つ部屋に戻る。


「はい。水」

「ありがと‥」

カズはコップを手に取り、ごくごくと喉を鳴らして、水を飲んだ。


「‥あ〜っ!すっきりした。ん?誰か来たの?」

机の上に二つコップが乗ってるのを見て、カズは首を傾げた。

⏰:09/08/29 22:50 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#231 [七瀬]
 
 
「ああ。陽だよ」

「‥陽?」

「うん!酔っ払たカズを運んでくれたんだよ!
ちゃんと、お礼言っといきなさいよー?」

「‥ああ‥わかった」


黙るカズ。


なんか、さっきの陽みたい。 

⏰:09/08/29 22:51 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#232 [七瀬]
 
 
「‥カズ?」

今日、カズも陽も変だよ?



「‥っわあ!!
 ちょっとカズ!??」



あたしの気のせい?

二人とも、
ただ酔っ払ってるだけ?
 
 

⏰:09/08/29 22:53 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#233 [七瀬]
 
 
「どうしたの?急に」

「‥なんか、ぎゅうーってしたくなった」

カズは、ベッドに座ったまま、あたしを抱き締めた。


「‥ダメ、かな?」

耳元で、甘くささやく。


「‥っ‥‥ママたち‥帰ってくる、かも‥」
 

⏰:09/08/29 22:53 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#234 [七瀬]
 
「ちゅうだけ‥だめ?」

そんな声で、こんなところで言われたら


「だめ‥じゃない」

いやなんて、言えない。


「ありがと」


大きな手が、
あたしの頬に触れる。

――ちゅ
 

⏰:09/08/29 22:54 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#235 [七瀬]
 
 
「‥ん‥はぁっ‥カズ‥」


口内を荒らされて、
なにも考えられない。

激しく、長いキスだった。



――カズ、お願い

ずっと傍にいてね、ずっと。


18歳、まだ幼かったあたしの願い。
 

⏰:09/08/29 22:55 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#236 [七瀬]
 
 
 
カズはこのとき、
なに願っていたのかな?


その茶色い瞳に、なにを映していたのだろう?




それは、
大人になった今でも

わからない。
 
 

⏰:09/08/29 22:56 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#237 [七瀬]
 
 
少し時間ができた
更新しました(*´`*)

よかったら感想下さい♪
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4276/
 
 

⏰:09/08/29 22:58 📱:N703iD 🆔:k2/mIJPU


#238 [七瀬]
 
 
No.7 種
 
 

⏰:09/09/03 20:35 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


#239 [七瀬]
 
 
「頭いた〜い!」

「‥はぁ。昨日はいったいどれだけ飲んだのよ‥」


翌日、

雲が太陽に隠れて、
ちょうどいい気温。


せっかくのお出かけ日和
なのにカズったら、まったくもう‥。

「頭ん中、
 ギンギンする〜!」

⏰:09/09/03 20:36 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


#240 [七瀬]
 
「‥しょーがない。どっか行きたかったけど、今日は家でのんびりしますか」

「さんせいさんせーい!」

カズは両手を上げながら、バンザイする格好になる。


「今日はねー。一日中ちよとイチャイチャすんのー」

どうやらカズは、
昨日のキスだけでは足りないらしい。

けっこうアルコール
入ってたくせに。

⏰:09/09/03 20:36 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


#241 [七瀬]
 
 
「はいはい。でもその前にシャワー浴びてきたら?」

「ちよ、なんかエロい‥」

「そういう意味じゃない!昨日あのまま寝たでしょ‥お風呂も入らないで!」

もー、頭の中は、そういうことしかないのか!


「わかったわかった」

カズはしぶしぶと言った
感じでベッドから立ち上がる。

⏰:09/09/03 20:38 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


#242 [七瀬]
 
「じゃー、
 お風呂借りまーす」

そうやって、
ドアノブに手を掛けた。


その瞬間、

「‥上がったら、昨日の続き、いっぱいやろーねー。覚悟、しててよ?」

ニヤッて八重歯を見せた。


一気に体温が上昇するのがわかる。
 

⏰:09/09/03 20:38 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


#243 [七瀬]
 
 
「じゃーねー。
 ちよりちゃん?」

パタンとドアが閉まってもあたしの温度は高いまま。


あたしもカズのこと、どうこう言えないんだよね。


だって、

やっぱりあたしも
カズを求めているから。
 
 

⏰:09/09/03 20:40 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


#244 [七瀬]
 
 
「‥ああ〜っ‥もう!」

ワケのわからない衝動に
駆られて恥ずかしくなる。

それを紛らわすために、
枕に顔を押しつけた。



‥カズの匂いがする。


あたしを一瞬で心地よくさせるワックスの香り。
 

⏰:09/09/03 20:41 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


#245 [七瀬]
 
それは、
あたしを安心させる。

カズがそばにいるようで、ドキドキする。

ずーっと、
こうしていたい。

ずーっと、
カズのそばにいたい。


今日も、あたしはあなたにずっきゅんなのです。

悔しいほどに。
 

⏰:09/09/03 20:42 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


#246 [七瀬]
――――――――――…


「上がったよー!ちよ!」


まだ体から湯気が昇る。


「ちよ?」

暑い暑い。


「‥ったく」

熱い。

⏰:09/09/03 20:56 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


#247 [七瀬]
 
 
そこには、

さっき
俺のいたベッドの上で

スースーと
寝息を立てる彼女。



「‥‥かわい‥」

その無防備なすがたに
思わず見とれてしまう。
 

⏰:09/09/03 20:56 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


#248 [七瀬]
 
 
「ちーよ」

優しく呼びながら、
目に掛かる髪をそっと、
耳に掛けてやった。


「んー‥」

すると、小さく反応する。


それが、
俺の神経全てを刺激する。 

⏰:09/09/03 20:58 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


#249 [七瀬]
 
 
「千頼‥好きだよ」


俺、幸せだなぁ。


ぷっくりとした唇に
自身の唇を近付けようとしたとき、

あるモノが目に入る。



【進路希望調査】

‥たしか、千頼は
進学するんだったよな。

⏰:09/09/03 20:58 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


#250 [七瀬]
 
 
気になって、
机のそばに行ってみる。



「‥これ‥」


そこには、きれいな字で
消しゴムで消した跡もなく

はっきりと書かれていた。 

⏰:09/09/03 20:59 📱:N703iD 🆔:wDwXTER2


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