らぶずっきゅん!!!!
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#4 [七瀬]
No.1 朝
:09/08/08 21:41
:N703iD
:ndZ1OwLY
#5 [七瀬]
「んだよ、ったく‥」
そのダルそうな顔。
朝は機嫌の悪いところ。
「こんな朝早くから起こしやがって〜‥」
その迷惑そうな言い方‥
「おいコラ。
聞いてんのか、千頼」
あなたのすべてのことに、あたしはずっきゅん。
:09/08/08 21:42
:N703iD
:ndZ1OwLY
#6 [七瀬]
「‥って、おい!」
今、あまりに興奮しすぎて鼻血ブーになって
倒れたあたしは
葉山千頼。
ハ ヤマ チ ヨリ
ナカハラ カズキ
この中原和希を
追い掛けて、もう10年。
長いね、早いね〜。
ちなみに、18歳です。
:09/08/08 21:42
:N703iD
:ndZ1OwLY
#7 [七瀬]
カズはあたしの王子さま。
ずーっと昔、
小学2年生のとき、
カズがこの町に転校してきたときから。
初めて見たときから。
あたしは
カズのために
カズのためだけに生きる。
そう決めたの。
:09/08/08 21:45
:N703iD
:ndZ1OwLY
#8 [七瀬]
「中原和希くんです。
先週この町に引っ越してきました。みんな仲良くね」
先生のはなしなんて
耳に入らなかった。
ううん。
スルリと抜けていった。
あたしの真剣すべて
視覚に集中してしまっていたから。
ある一点に。
:09/08/08 21:46
:N703iD
:ndZ1OwLY
#9 [七瀬]
あたしは、昔から
惚れっぽかったし、
小学生だったし。
でも、これは
軽はずみじゃない。
だって、
ピンって来たんだもんっ!!
きゅんきゅんって
来たんだもんっ!!!
しかたないじゃん〜!
:09/08/08 21:47
:N703iD
:ndZ1OwLY
#10 [七瀬]
「なかはらかずき。
よろしくなっ!」
カズはちっちゃいころからかっこよかった。
サッカーがうまくて‥。
昔から、よくモテた。
周りの男の子たちとは、違っていた。
"特別"なの。
周りから見ても、
あたしから見ても。
:09/08/08 21:48
:N703iD
:ndZ1OwLY
#11 [七瀬]
まあ、そういうとこが
ますますあたしを
きゅんきゅんさせるんですけど。
あーっ!!
当時のかわいいカズを
思い出したら
また興奮してき‥
「‥‥より‥ち‥より‥」
:09/08/08 21:49
:N703iD
:ndZ1OwLY
#12 [七瀬]
―――――――――
――――――
―――
「‥い‥おい‥」
「ん〜〜〜‥」
ハッ――
「っ!!」
「やっと起きたか」
:09/08/08 21:50
:N703iD
:ndZ1OwLY
#13 [七瀬]
目を覚ますと
ネクタイを
首にぶら下げながら
「ほら、立って。
学校行くぞ」
しゃがんで
あたしに手を差し出すカズ。
「今‥なんじ?」
「9時過ぎ」
:09/08/08 21:50
:N703iD
:ndZ1OwLY
#14 [七瀬]
「‥は、ははははは」
完璧遅刻じゃん‥。
「笑ってる場合じゃないっす。葉山さん」
「‥ごめんちゃい」
おどけて見せると、
小さく聞こえるため息。
うぅ〜〜〜‥‥
:09/08/08 21:51
:N703iD
:ndZ1OwLY
#15 [七瀬]
「千頼」
優しい声。
「ほら、手」
下を見ながら
差し出された手を握る。
「おわっっ!!」
:09/08/08 21:52
:N703iD
:ndZ1OwLY
#16 [七瀬]
「‥ネクタイ‥‥まがってる」
引っ張ったネクタイを
戻してあげたついでに
――ちゅっ
軽く唇を押し当てた。
「‥朝から、大胆だな」
カズは、やわらかく笑う。
:09/08/08 21:53
:N703iD
:ndZ1OwLY
#17 [七瀬]
ぜんぶ好きだけど、
この笑顔が特に好き。
きゅんなんて
もんじゃないよ。
ずっきゅーーーん!!!!!!
って感じ。笑
特に、朝はヤバい。
こんなフェロモン
毎日浴びたら死んじゃう。
:09/08/08 21:54
:N703iD
:ndZ1OwLY
#18 [七瀬]
余裕綽々にこんなこと言うから、ムカついた。
だから
――ちゅ‥
意地になって、もっともっと押し付けてやった。
すると、
「なに千頼。欲求不満?」だって。
:09/08/08 21:55
:N703iD
:ndZ1OwLY
#19 [七瀬]
「失礼な。中原くん。
悪いけど足りてますから」
なにそれなにそれ。
「そりゃどーも。
失礼しました」
なんで
そんな笑ってんの。
ああー、もうムカつくっ!
:09/08/08 21:58
:N703iD
:ndZ1OwLY
#20 [七瀬]
「‥一時間目、葉山さんの嫌いな情報だけど」
「‥‥‥」
「どーします?千頼さん」
「‥‥‥‥」
「来いよ。千頼」
カズは、ベッドに座って、さっきみたいに手を差し出す。
:09/08/08 21:59
:N703iD
:ndZ1OwLY
#21 [七瀬]
もー、いいやっ!
「‥せっかく、ネクタイ
締めたげたのに」
あたしは手を出す。
「またすればいーじゃん」
結局あたしは、
この笑顔に弱いんだ。
:09/08/08 22:02
:N703iD
:ndZ1OwLY
#22 [七瀬]
「‥ん」
鎖骨に唇が触れる。
それだけなのに
心臓はもうやばい。
「‥かわい‥今日の千頼」
「今日"の"!?」
「ごめんごめん」
軽く笑うカズ。
:09/08/08 22:03
:N703iD
:ndZ1OwLY
#23 [七瀬]
「すねないでー。
千頼ちゃん」
頭をくしゃくしゃって
やられる。
心臓もやられる。
「ってか、そろそろ
タッチ交替します?
和希くん」
上にいる和希くんは
「んー、
どーしよっかなー」
悩んでいるようす。
:09/08/08 22:04
:N703iD
:ndZ1OwLY
#24 [七瀬]
「ひさびさに千頼にも、してほしいけど、やっぱいーや」
「ふぅん‥。そ」
珍しい。
「うん。
今日はねー、俺がいっぱい千頼を鳴かせたいから」
「うわ。やらしー」
:09/08/08 22:05
:N703iD
:ndZ1OwLY
#25 [七瀬]
笑っていると、
「‥笑ってられるの、今のうちだけだよ?」
‥っと。
いきなりの、S発言。
「覚悟してます」
そう言ったが最後。
あたしたちは、
何度も何度も愛し合った。
:09/08/08 22:06
:N703iD
:ndZ1OwLY
#26 [七瀬]
「お腹空いたー」
「もう、お昼だもんねー」
時計の針は
12時を差している。
「ってか、千頼ほんと声出しすぎ」
ははっと笑うカズ。
「カズのせいじゃんっ!」
:09/08/08 22:07
:N703iD
:ndZ1OwLY
#27 [七瀬]
「まーねー。
俺の予定どーり」
「‥じゃあ、こんな昼過ぎになることも予定にしてたのかしら」
ちょっと
嫌味を言ってやった。
「ごめんごめん。
ひさびさだったし、千頼がかわいかったから」
:09/08/08 22:08
:N703iD
:ndZ1OwLY
#28 [七瀬]
"ごめんごめん"って、
笑いながら言うのは
カズのくせ。
「なんか食べに行こっか」
カズが立ち上った。
「なんか
食べたいもんある?」
:09/08/08 22:09
:N703iD
:ndZ1OwLY
#29 [七瀬]
「うーん‥、パスタ!」
「パスタか。わかった。
ちょっと待ってて」
そうやって、
カズは着替えだした。
「えっ、着替えんの?」
「うん。だって、学校サボるだろ?」
「まぁ‥そうだけど。
じゃあ、あたしも着替えたーい」
:09/08/08 22:09
:N703iD
:ndZ1OwLY
#30 [七瀬]
「えー、千頼用意長いもん。待ってたら、夕方なっちまうじゃん」
「悪かったわね!」
「いーじゃん。制服のままで。かわいーよ?千頼は、なにを着ても」
熱くなるのが、全身でわかる。
カズはずるい。
:09/08/08 22:10
:N703iD
:ndZ1OwLY
#31 [七瀬]
――――――――――
――――――
―――
「おっはよー」
「あ、おはよ!千頼」
あたしが教室に入ると
声をかけてきたのは、
ともだちの多果子。
タ カ コ
:09/08/08 22:11
:N703iD
:ndZ1OwLY
#32 [七瀬]
と
「‥はよ」
男ともだちの陽。
ハル
「ってか、昨日は二人そろってサボり?」
多果子は、
あきれたように言う。
「ごめん。1限目が糸田の授業だと思うと、行く気が一気に失せちゃって」
:09/08/08 22:22
:N703iD
:ndZ1OwLY
#33 [七瀬]
あたしは、かばんを机に置いて、言った。
「‥で、一日中なにしてたのよ。王子と」
「別にー。ゴロゴロしてー、パスタ食べにいってー、
ばいばいみたいな」
「ふーん」
いろいろ聞いてくる
多果子とは裏腹に
興味無さげな陽。
:09/08/08 22:23
:N703iD
:ndZ1OwLY
#34 [七瀬]
多果子はあたしとカズの関係を気にしてくれてる。
だけど、気を遣って、あまり深くは触れない。
多果子も陽も、なにも言わないけど、ほんとは知ってるんだ。
あたしとカズは
体だけの関係ってこと。
:09/08/08 22:24
:N703iD
:ndZ1OwLY
#35 [七瀬]
No.2 二人の関係
:09/08/08 23:55
:N703iD
:ndZ1OwLY
#36 [七瀬]
「ちーよーちゃん」
「なにー」
「現社の宿題見せてー」
「あたしもやってなーい」
「珍しい。
才色兼備なのに」
「昨日、誰かさんと一緒に、おサボりしたからじゃん」
:09/08/10 16:51
:N703iD
:KCNCkJKg
#37 [七瀬]
「えー、あれは、千頼から誘ってきたからだろー?」
また、あのやわらかい
笑顔で言う。
「‥すみませんね。
でも、宿題は見せてあげられませんから」
「ケチー」
「‥一緒にする?」
「千頼なら、そう言ってくれると思ってた」
:09/08/10 16:51
:N703iD
:KCNCkJKg
#38 [七瀬]
ノートと、青い教科書を
開いて、お互い向き合う。
「ぜんぜんわかんない」
「どれ?」
「ここ」
"一緒に"と言っても、
ほとんどあたしがやるみたいなもの。
:09/08/10 16:52
:N703iD
:KCNCkJKg
#39 [七瀬]
それでも
「あ、そっか。
やっぱ、千頼の教え方うまい。山部の授業より、ぜんぜんわかりやすいよ?」
この笑顔が見れたらいい。
‥なんて。
あたしって、バカな女。
:09/08/10 16:54
:N703iD
:KCNCkJKg
#40 [七瀬]
いつもいつも
追い掛けるのは
あたしのほうで
ドキドキするのも、
いーっつもあたしだけ。
あたしは、
いつもその笑顔に
ずっきゅんってくるのに‥。
:09/08/10 16:55
:N703iD
:KCNCkJKg
#41 [七瀬]
しかも、
質が悪いのは
カズが、あたしの気持ちに気づいてるってこと。
:09/08/10 16:56
:N703iD
:KCNCkJKg
#42 [七瀬]
「ちよりー」
「なに?」
あたしが、形だけでも
説明しているときに
「そと」
「もー、だからなに?」
カズは
いつもみたいに口を開く。
「外だってば。見てみ?」
シャーペンを持つ
手の袖を引っ張る。
:09/08/10 16:57
:N703iD
:KCNCkJKg
#43 [七瀬]
「‥飛行機雲」
「きれーだろ」
きれい、なのだろうか。
「えー」
「んだよ」
白い線は、青い空に
まっすぐのびている。
:09/08/10 16:57
:N703iD
:KCNCkJKg
#44 [七瀬]
「虹の方が好きだなぁ‥」
ほんとうに当たり前なほどまっすぐで
「わがまま」
まっすぐまっすぐ
「わがままで結構」
まっすぐまっすぐ‥
「そんなんじゃ、お嫁にいけないよ?」
:09/08/10 16:58
:N703iD
:KCNCkJKg
#45 [七瀬]
「いーよ。カズにもらってもらうから」
あまりに、まっすぐすぎて
「ははは。わかった。
じゃー中原千頼ちゃんだ」
ムカついた。
飛行機雲のように
まっすぐな彼は
「‥せに」
あたしの怒りを静かにゆっくりと燃え上がらせた。
:09/08/10 16:59
:N703iD
:KCNCkJKg
#46 [七瀬]
「え?千頼、声小さ‥」
「その気もないくせに」
でも、
まっすぐなものほど
壊れやすいってことを
あたしは、知っている。
:09/08/10 17:00
:N703iD
:KCNCkJKg
#47 [七瀬]
―――――――――…
ポケットの中が
ブーブーブーって、言っている。
着信"カズ"
出たくない。
というより、出れない。
しばらくすると、
ブザーは止まった。
:09/08/10 17:01
:N703iD
:KCNCkJKg
#48 [七瀬]
出ようか、止めとこうか
迷っているうちに
止まった。
‥なんで、あんなこと
言ったんだろ、あたし。
はぁーあ。
ほどよく崩した
ネクタイ。
青いチェックの
スカート。
:09/08/10 17:02
:N703iD
:KCNCkJKg
#49 [七瀬]
まだあたしが
中学生になるときにできた
それが今、あたしたちが
通う宮島高校。
"できた"というのは、
ちょっと違うな。
正しくは、"新"宮島高校。
もともとあった宮島高校とどっかの総合学科が合併して、今の高校ができた。
:09/08/10 17:03
:N703iD
:KCNCkJKg
#50 [七瀬]
それで
制服も新しくなって‥。
当時、中学生だった
あたしは
かわいい!
ガキんちょながら
感動した。
緑のネクタイが
ポイントの制服。
宮高‥当時は憧れたなぁ。
:09/08/10 17:03
:N703iD
:KCNCkJKg
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