黒猫の唄。
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#9 [あんず]
 




――ご主人様と出会ったのは去年の冬。


凄く寒くて、まだ小さかった私は草むらで凍えていた。



そんな所を、ご主人様が見つけてくれた。
…助けてくれたんだ。



 

⏰:09/08/11 15:52 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#10 [あんず]
 




何も言わずに私の上に積もった雪を払い、コートに包んで温めてくれた。


優しく微笑みながら、
頭を撫でてくれた。



あの日、ご主人様は私を助けてくれた。
 

⏰:09/08/11 18:25 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#11 [あんず]
 




ご主人様は野良猫の私を拾ってくれたんだ。



優しくて、かっこよくて、面白いご主人様。


私はすぐにご主人様が大好きになった。
 

⏰:09/08/11 18:31 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#12 [あんず]
 



大好きなご主人様には、いつも笑顔でいて欲しい

ずっと笑ってて欲しい。


ご主人様は
私に幸せをくれた。

だからご主人様も幸せでいてほしい。



猫ながらも、ご主人様の幸せを願っていたんだ。
 

⏰:09/08/11 18:53 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#13 [あんず]
 





でも…でも……


私は見てしまったんだ。


 

⏰:09/08/11 18:54 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#14 [あんず]
 




ご主人様が、
ベッドに座りながら俯いているのを。


そのご主人様の手には、綺麗な女の人の写真があるのを。




そしてその写真に、水滴がぽたりぽたりと落ちているのを。
 

⏰:09/08/11 22:26 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#15 [あんず]
 




それがご主人様の“涙”だってことに気づくのに時間はかからなかった。



ご主人様が泣いている。

いつも笑顔でいてほしい、大好きなご主人様が泣いている。


なんで?なんで?
……………なんで…。
 

⏰:09/08/11 23:02 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#16 [あんず]
 




私はただご主人様の膝に乗り、涙を舐め取ることしか出来なかった。


そんなことしか出来ない自分がふがいなくて、やるせない。



でもご主人様は私の頭を撫でて、「くすぐったいよ」と笑ったんだ。
 

⏰:09/08/13 09:56 📱:W61K 🆔:N1XzLosg


#17 [あんず]
 




その笑顔はとても無理してるように見えた。
だって…ご主人様の頬には、今でも涙が伝っている。


無理して笑ってくれるのは、私を心配させないため?




ご主人様…、ご主人様はどうしてそんなに優しいんですか?
 

⏰:09/08/13 14:11 📱:W61K 🆔:N1XzLosg


#18 [あんず]
 




もうご主人様を
泣かせたくない……。




――――私がご主人様を支えたい。

 

⏰:09/08/16 13:13 📱:W61K 🆔:RJ2wyNt2


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