黒猫の唄。
最新 最初 🆕
#1 [あんず]


いつも私を優しく
撫でてくれたご主人様

ご主人様の大きな手は、
いつも温かかった。



今でも…
ずっと覚えてます。




黒猫の唄。



>>2 感想板
 

⏰:09/08/11 14:31 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#2 [あんず]
 

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4514/

まったりと更新していきます(*´ω`)
よろしくお願いします!

感想いっぱい待ってます(*´∀`)ノ

 

⏰:09/08/11 14:35 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#3 [あんず]



1.口癖



⏰:09/08/11 14:47 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#4 [あんず]
 



「リア、お前の瞳は本当に綺麗だね。」




ご主人様はいつも笑いながら私にそう言う。
まるで口癖のように。


“ブルーの瞳が綺麗だ”と。
 

⏰:09/08/11 15:06 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#5 [あんず]
 

私はご主人様にそう言われるのが嬉しかった。


笑いながら、頭を撫でて貰うのが好きだった。



ご主人様の手は、温かくて、大きくて。
撫でて貰うと、なんだかとても安心するの。
 

⏰:09/08/11 15:09 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#6 [あんず]
 




――私の名前はリア。

真っ黒な毛、
真っ青な瞳が特徴のごく普通の黒猫。



ご主人様に助けてもらう前は、その辺の道端で歩いている普通の野良猫だった。
 

⏰:09/08/11 15:21 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#7 [あんず]
 


「リア、ご飯だよ。」


そして今、私の目の前に餌の入った皿を置いてくれたのが……。




私の大好きな、大好きなご主人様。
 

⏰:09/08/11 15:25 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#8 [あんず]
 


名前は確か…ヒロ。

あまり覚えてないけど、ご主人様のお友達が「ヒロ」と呼んでいた。




そしてご主人様の髪の毛はとても綺麗な蜂蜜色。

ふわふわ柔らかくて。
私はご主人様の髪の毛が大好きなんだ。
 

⏰:09/08/11 15:34 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#9 [あんず]
 




――ご主人様と出会ったのは去年の冬。


凄く寒くて、まだ小さかった私は草むらで凍えていた。



そんな所を、ご主人様が見つけてくれた。
…助けてくれたんだ。



 

⏰:09/08/11 15:52 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#10 [あんず]
 




何も言わずに私の上に積もった雪を払い、コートに包んで温めてくれた。


優しく微笑みながら、
頭を撫でてくれた。



あの日、ご主人様は私を助けてくれた。
 

⏰:09/08/11 18:25 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#11 [あんず]
 




ご主人様は野良猫の私を拾ってくれたんだ。



優しくて、かっこよくて、面白いご主人様。


私はすぐにご主人様が大好きになった。
 

⏰:09/08/11 18:31 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#12 [あんず]
 



大好きなご主人様には、いつも笑顔でいて欲しい

ずっと笑ってて欲しい。


ご主人様は
私に幸せをくれた。

だからご主人様も幸せでいてほしい。



猫ながらも、ご主人様の幸せを願っていたんだ。
 

⏰:09/08/11 18:53 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#13 [あんず]
 





でも…でも……


私は見てしまったんだ。


 

⏰:09/08/11 18:54 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#14 [あんず]
 




ご主人様が、
ベッドに座りながら俯いているのを。


そのご主人様の手には、綺麗な女の人の写真があるのを。




そしてその写真に、水滴がぽたりぽたりと落ちているのを。
 

⏰:09/08/11 22:26 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#15 [あんず]
 




それがご主人様の“涙”だってことに気づくのに時間はかからなかった。



ご主人様が泣いている。

いつも笑顔でいてほしい、大好きなご主人様が泣いている。


なんで?なんで?
……………なんで…。
 

⏰:09/08/11 23:02 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#16 [あんず]
 




私はただご主人様の膝に乗り、涙を舐め取ることしか出来なかった。


そんなことしか出来ない自分がふがいなくて、やるせない。



でもご主人様は私の頭を撫でて、「くすぐったいよ」と笑ったんだ。
 

⏰:09/08/13 09:56 📱:W61K 🆔:N1XzLosg


#17 [あんず]
 




その笑顔はとても無理してるように見えた。
だって…ご主人様の頬には、今でも涙が伝っている。


無理して笑ってくれるのは、私を心配させないため?




ご主人様…、ご主人様はどうしてそんなに優しいんですか?
 

⏰:09/08/13 14:11 📱:W61K 🆔:N1XzLosg


#18 [あんず]
 




もうご主人様を
泣かせたくない……。




――――私がご主人様を支えたい。

 

⏰:09/08/16 13:13 📱:W61K 🆔:RJ2wyNt2


#19 [あんず]
 




その想いが一気に強くなり、私の小さな心はぎゅっと締め付けられた。



でも…
ご主人様を支えるには、どうしたらいい…?

 

⏰:09/08/19 19:18 📱:W61K 🆔:XZYRHRvE


#20 [あんず]
 




あぁ、どうして自分は
猫なんだろう。


私は猫だから、ご主人様と話すことも、慰めることも出来ない。


自分は凄く無力で、何も出来ない。
 

⏰:09/08/19 19:21 📱:W61K 🆔:XZYRHRvE


#21 [あんず]
 




ご主人様と話したい。
ご主人様を慰めたい。
ご主人様と笑いたい。


…………私も、ご主人様みたいになりたい。

ご主人様と同じ、
“人間”になりたい!!

 

⏰:09/08/19 20:17 📱:W61K 🆔:XZYRHRvE


#22 [あんず]
 



その時、ブルーの瞳が一層に輝いた。



人間になれば、私でも出来ることがあるかもしれない…!!


1つの閃きで、リアの気持ちは一気に高まった。

 

⏰:09/08/19 20:33 📱:W61K 🆔:XZYRHRvE


#23 [あんず]
 




ご主人様、もう少し待ってて下さい。
私絶対、絶対に人間になって、ご主人様に会いに行きます。


その想いを込めて、私は1つ「みゃー」と鳴いた

 

⏰:09/08/19 20:36 📱:W61K 🆔:XZYRHRvE


#24 [あんず]
 




するとご主人様は少し微笑みながら「リアの鳴き声は可愛らしいね。」と私の頭を撫でた。



その笑顔を見て、少し安心しながら私はご主人様の部屋を後にした。

 

⏰:09/08/19 20:40 📱:W61K 🆔:XZYRHRvE


#25 [あんず]
 




パチパチ、と音を立てながら燃える炎。
そんな炎、暖炉の目の前で私は体を丸めた。


窓に映るお月様におやすみなさい、と告げて。
神様に祈りを捧げるかのように空を見つめて。

 

⏰:09/08/19 20:56 📱:W61K 🆔:XZYRHRvE


#26 [あんず]
 




――――神様、

どうか、どうか私を
 人間にして下さい――




 

⏰:09/08/19 20:57 📱:W61K 🆔:XZYRHRvE


#27 [あんず]


一旦切ります(*´ω`)

明日また
更新します!!


感想など、いっぱい
待ってます∩^ω^∩x


感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4514/

⏰:09/08/19 22:27 📱:W61K 🆔:XZYRHRvE


#28 [あんず]
>>26





――― チュンチュン...

いつものように聞こえる鳥の鳴き声。
この街の朝が来た。


私は重たい身体を起こし、漆黒の長い髪を手で掻きあげた。



………………え?


 

⏰:09/08/20 19:06 📱:W61K 🆔:s2zljno.


#29 [あんず]
 




長い髪……?
  手で掻きあげた…?


よく考えたら、
いつもは大きいベッドが凄く小さい………。


…………もしかして!!

 

⏰:09/08/20 19:09 📱:W61K 🆔:s2zljno.


#30 [あんず]
 




私はベッドから降り、
洗面所の鏡に向かって足を走らせる。



心の中は、
喜びで溢れてた。


 

⏰:09/08/20 19:12 📱:W61K 🆔:s2zljno.


#31 [あんず]
 




いつもはご主人様に開けて貰わないと入れないドアも、全て自分で開けて進む。


……気持ちいい。



そして私は洗面所のドアを開け、鏡に向かった。

 

⏰:09/08/20 19:16 📱:W61K 🆔:s2zljno.


#32 [あんず]
 




鏡に映るのは、黒い髪で青い瞳の“女の人。”


あ、私女なんだ、とその時初めて気付いた。


私は感激して、その場から動けずにいた。


―私、人間になれた!!
 

⏰:09/08/20 19:28 📱:W61K 🆔:s2zljno.


#33 [あんず]
 




―――――神様、本当にありがとうございます!!


私、ご主人様のために
精一杯頑張ります。――



 

⏰:09/08/20 19:30 📱:W61K 🆔:s2zljno.


#34 [あんず]
 




…さて、早速ご主人様に会いに行かなきゃ…。


そう思い、私は鏡から目を反らした。


………でも、
よく考えたらこの姿でご主人様に会いに行ってもご主人様が驚くだけ…。



この姿では、ご主人様に会いに行けない……。

 

⏰:09/08/20 19:36 📱:W61K 🆔:s2zljno.


#35 [あんず]
 




どうしよう……!!



私はパニックになり、おろおろとその場を歩く。



ご主人様に会えない。

 

⏰:09/08/20 19:49 📱:W61K 🆔:s2zljno.


#36 [あんず]
 




私はなんて
馬鹿なんだろう。

ご主人様は気付くわけないのに。
わかるわけないのに。

悔しさで胸がいっぱいになる。


悔しさと混乱からか、私の瞳にはじわり、と涙が浮かんだ。

 

⏰:09/08/20 22:14 📱:W61K 🆔:s2zljno.


#37 [あんず]
 




その涙がポタリと床に落ちて滲む。

…これが、ご主人様の流した涙……。



私はぐいっと涙を拭い、ドアへ手を掛けた。


泣いてる暇なんてない。今はとりあえずこの家から出よう。

 

⏰:09/08/20 23:20 📱:W61K 🆔:s2zljno.


#38 [あんず]
 




“この家から出る”

そう決心し、私はドアを引いた。


ドアを引き、狭い隙間から外を覗く。




…………あ、やばい。

一瞬で私はそう思い、
静かに上を見上げた。

 

⏰:09/08/20 23:29 📱:W61K 🆔:s2zljno.


#39 [あんず]
 




大好きなご主人様の甘い香りが鼻を掠める。


そして視界いっぱいに広がるご主人様の、柔らかいふわふわな蜂蜜色の髪。



「…君は………?」



不思議そうな顔をした
ご主人様が、ドア越しの目の前に立っていた。

 

⏰:09/08/20 23:34 📱:W61K 🆔:s2zljno.


#40 [あんず]
 




「……………っ!!」

驚き過ぎて声が出なかったのか、私は口をパクパクしながらご主人様を見上げる。


ご主人様は目を見開く。



まさかこんな所で
ご主人様と鉢合わせになるなんて―――。

 

⏰:09/08/21 22:38 📱:W61K 🆔:u3ldLYt.


#41 [あんず]
 




するとご主人様は私の肩をぐいっと掴んだ。

その手は震えていて、
力強くて、少し痛かった



「…………っっ、」


私はただ固まってるだけ。頭の中は大パニックだ。

 

⏰:09/08/21 22:41 📱:W61K 🆔:u3ldLYt.


#42 [あんず]
 




肩を掴んでる手は、次第に強くなる。
少し痛いけど、それどころではなかった。

そしてゆっくりと、ご主人様は口を開いた。




「………リナ………?」

 

⏰:09/08/21 22:53 📱:W61K 🆔:u3ldLYt.


#43 [あんず]
 




………リ…ナ?


なぜか聞き覚えのある名前だった。
どこか切なくて、懐かしい気持ちになる。




でも“リナ”って、
誰なの――――?

 

⏰:09/08/21 22:56 📱:W61K 🆔:u3ldLYt.


#44 [あんず]
 




未だに声の出ない私を、ご主人様はじっと見つめる。


そしてご主人様は肩を掴んでる手を離し、頭を抱えて笑った。


「……な、訳ないよな。ごめんね、人違いだったよ。」



その笑顔はこの前見た笑顔と同じ、無理しているような笑顔だった。

 

⏰:09/08/21 23:01 📱:W61K 🆔:u3ldLYt.


#45 [あんず]
 




私はただ顔を横に振る。


「あはは、そんな悲しそうな顔しないで。………で、君の名前はなんて言う?」


ご主人様は変わらない笑顔でそう言った。


「……私、は……。」

やっとの思いで絞り出した声は、あまりにも弱々しくて、小さかった。

 

⏰:09/08/21 23:05 📱:W61K 🆔:u3ldLYt.


#46 [あんず]
 




なんて言ったらいいんだろう……。
リアって言っても、大丈夫かな………?


私は不安に感じながらも


「…リア、です。」


と呟いた。

 

⏰:09/08/21 23:07 📱:W61K 🆔:u3ldLYt.


#47 [あんず]
 




「リア…?」


「あの…住む所がなくて……さ迷ってたら…ここにたどり着きました。」


あまりにも見え見えな嘘。猫だったから、嘘なんて考えたことなかった。

意外と嘘って、難しいんだな、と改めて感じた。

 

⏰:09/08/21 23:09 📱:W61K 🆔:u3ldLYt.


#48 [あんず]
 




「……そうか、大変だったんだね。」


そう言ってご主人様は私の頭を優しく撫でた。
この感覚が大好きなのは、人間も猫も関係ないんだなぁ…。


「ごめんなさい…っ」

私は頭を下げ、その場から立ち去ろうとした。

なんか、このままいたら涙が溢れそうだから。
 

⏰:09/08/21 23:25 📱:W61K 🆔:u3ldLYt.


#49 [あんず]
 




するとご主人様は私の腕を強く掴んだ。


「…君は昔の知人によく似ているんだ。なんだか放っておけない。」


その時のご主人様の表情は真剣で、その綺麗な目が私を動けなくした。

 

⏰:09/08/21 23:28 📱:W61K 🆔:u3ldLYt.


#50 [あんず]


今日の更新は
これで終わります!!

用事があって、明日は更新出来ません(´;ω;`)
すみませんっ

更新頑張りますので、
これからも是非見て下さいね☆

感想、いっぱい
待ってます∩^ω^∩x

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4514/

⏰:09/08/21 23:32 📱:W61K 🆔:u3ldLYt.


#51 [あんず]
>>49




初めて見た
ご主人様の表情。
胸がドキドキする。


「…でも………、」



鼓動が煩いくらいに聞こえてくる。

 

⏰:09/08/24 20:34 📱:W61K 🆔:BWBDQQJM


#52 [あんず]
 




するとご主人様は私を腕を掴んでいた手を離し、頭を抱えた。


「っ…突然、ごめんね。君があまりにも知り合いに似てたから、少し動揺しただけなんだ。…君がリナなわけないのに……。」


ポツリ、と呟くご主人様の姿は、表情は、とても悲しげだった。

 

⏰:09/08/31 12:57 📱:W61K 🆔:fH2tl95k


#53 [あんず]
 




そんなご主人様を見て、とても胸が締め付けられた。


返す言葉が見つからない



「…でも、本当に住む所がないのなら部屋ぐらい貸してあげるよ。遠慮することはない。」


そう言いながらご主人様は、いつもの優しい笑顔で私の頭を撫でた。

 

⏰:09/08/31 13:00 📱:W61K 🆔:fH2tl95k


#54 [あんず]
 




「よろしく、お願いします……。」


私はご主人様の優しさに甘えることにした。
やっぱり、ご主人様の側にいたいから。


「…じゃあ部屋に案内しよう。おいで。」


ご主人様は優しく私の手を取り、少しずつ歩き始めた。

 

⏰:09/08/31 13:03 📱:W61K 🆔:fH2tl95k


#55 [あんず]
 




階段を上がりたどり着いた部屋は、私でも入ったことのない部屋だった。


薔薇の香りのする、大きく綺麗な部屋。


「こんな綺麗な部屋…、いいんですか?」


私はご主人様を見上げながら、遠慮がちに呟いた

 

⏰:09/08/31 13:08 📱:W61K 🆔:fH2tl95k


#56 [あんず]
 




「いいんだよ。何年も使ってないから埃っぽいけど……。」


2階にこんな素敵な部屋があるなんて知らなかった……。
こんな綺麗な部屋を使わしてくれるなんて、やっぱりご主人様は優しいな……。

 

⏰:09/08/31 16:16 📱:W61K 🆔:fH2tl95k


#57 [あんず]
 




「本当に、ありがとうございます…!!」

私は深く頭を下げ、ご主人様に感謝の気持ちを伝えた。


「こちらこそ、強引に住ませてしまってごめんね。僕の名前はヒロ。よろしく。」


柔らかく微笑んでいるご主人様は、やっぱり綺麗だった。

 

⏰:09/08/31 17:11 📱:W61K 🆔:fH2tl95k


#58 [あんず]
 




「よろしく、お願いします。……ヒロ…さん。」


初めてご主人様の名前を呼ぶ。
なんだろう、とても恥ずかしい。


私は少し頬を赤らめながら、ご主人様の手を握った。

 

⏰:09/08/31 17:15 📱:W61K 🆔:fH2tl95k


#59 [あんず]
 




「あぁ、よろしくな。リア。」


いつもと変わらない声色で私の名前を呼ぶ。


強く、強く握り返してくれた温かい手が、
とても心地よかった。

 

⏰:09/08/31 17:17 📱:W61K 🆔:fH2tl95k


#60 [あんず]



2.彼の過去


⏰:09/08/31 20:28 📱:W61K 🆔:fH2tl95k


#61 [あんず]
 




パタン…。


私は静かに部屋のドアを閉め、そのままずるりと床に座り込む。


「……緊張した…。」

胸を締め付けるような緊張が一気に解け、力が抜ける。

 

⏰:09/08/31 20:42 📱:W61K 🆔:fH2tl95k


#62 [あんず]
 




トクン、トクンとまだ胸の音がする。

顔は相変わらず赤い。


「…どうしちゃったんだろう……。」


火照る頬を、冷たい手で触れる。
ひんやりとした手が気持ちいい。

 

⏰:09/08/31 21:10 📱:W61K 🆔:fH2tl95k


#63 [あんず]
 




私はため息を1つ吐いて、力の抜けた足で立ち上がった。



少し、部屋の中色々と探索してみよっかな。


そんな好奇心で、私はまずテーブルに向かった。

 

⏰:09/09/01 09:05 📱:W61K 🆔:ayHIX6Uo


#64 [あんず]
 




「可愛いテーブル…。」


そのテーブルは、洋風でお姫様の部屋にありそうなテーブル。

女の子の部屋みたい。


でもよく見れば、この部屋の家具全てが可愛くて、女の子らしかった。

 

⏰:09/09/01 09:13 📱:W61K 🆔:ayHIX6Uo


#65 [あんず]
 




ご主人様の趣味?なんて一瞬思った。

けど、ご主人様は男だし、何よりご主人様の部屋は女の子らしくなかった。


…もしかしたら、昔誰かがここに住んでいたのかもしれない。

 

⏰:09/09/01 13:25 📱:W61K 🆔:ayHIX6Uo


#66 [あんず]
 




一瞬頭に浮かぶ、
あのご主人様の顔、
      あの言葉。



―――――リナ?



 

⏰:09/09/04 21:56 📱:W61K 🆔:KgInzZ1A


#67 [あんず]
 




あの時、ご主人様が言っていた「リナ」と呼ばれる人物。


一体誰なんだろう。
ご主人様と、どんな関係なんだろう。



心がモヤモヤして、少し苦しくなった。

 

⏰:09/09/04 22:07 📱:W61K 🆔:KgInzZ1A


#68 [あんず]
 




そして…
何よりも気になるのが、


ご主人様が見せた、愛しそうな表情。


そして「リナ」と呼ばれた時に感じた、懐かしさ



あれは何なんだろう。
どこか懐かしくて、
    愛しかった。

 

⏰:09/09/04 22:11 📱:W61K 🆔:KgInzZ1A


#69 [あんず]
 




不思議な気持ち。


でもどんなに記憶を辿っても、思い出せない。


もしかしたら思い違いなのかもしれない。


でもやっぱり、どこか懐かしい気持ちになる。

 

⏰:09/09/04 22:41 📱:W61K 🆔:KgInzZ1A


#70 [あんず]
 




このことを考えていると、頭が混乱してしまう。


……もう考えないようにしよう!!


これ以上頭が混乱するのを避け、真っ白なベッドに飛び込んだ。

 

⏰:09/09/05 20:51 📱:W61K 🆔:Foo0Nez2


#71 [あんず]
 




「ふかふか…。」


ベッドに埋まっていると、黒猫の時を思い出す。


ご主人様が買ってくれた、猫用のベッドもふかふかだったなぁ、なんて思い出し微笑む。


しばらくベッドの上に横たわり、目を閉じた。

 

⏰:09/09/05 21:05 📱:W61K 🆔:Foo0Nez2


#72 [ひい]
まってます(・ω・)/

⏰:09/09/08 18:19 📱:Premier3 🆔:bPvwwYqg


#73 [あんず]


>>42
ひい様


更新遅くなり
すみませんっ><

これから
更新しますので、
是非見て下さいっ*´ω`

コメント、
ありがとうございました∩^ω^∩x!

⏰:09/09/08 22:08 📱:W61K 🆔:hsCTgE5I


#74 [あんず]
>>71




…なんだか、このまま眠ってしまいそう。


急に睡魔が襲ってきて、私の意識は朦朧としている。



……………眠たい。


そう思った時にはもう、私は夢の中だった。

 

⏰:09/09/08 22:15 📱:W61K 🆔:hsCTgE5I


#75 [あんず]
 




―――――ヒロ!!




鮮やかな花畑の中で、
誰かがご主人様の名前を呼ぶ。


ご主人様を
呼んでいるのは、誰?

 

⏰:09/09/08 22:17 📱:W61K 🆔:hsCTgE5I


#76 [あんず]
 




色とりどりの花の中で、柔らかくなびく黒髪。


綺麗な服を身に纏う
その女性の隣には、

大好きなご主人様。


優しく微笑む、
大好きなご主人様の姿。

 

⏰:09/09/08 22:21 📱:W61K 🆔:hsCTgE5I


#77 [あんず]
 




ご主人様の隣にいる、
貴女は誰?


どうして、私はこの光景がとても懐かしく感じるの?



夢の中にまで、私を追い詰める謎。

再び懐かしさを感じる光景は、とても優しかった

 

⏰:09/09/08 22:24 📱:W61K 🆔:hsCTgE5I


#78 [あんず]
 




私は勢いよく、その二人がいる所まで走る。


「…っご主人様!!」


呼んでいるのに、
ご主人様は気付かない。


ご主人様は、何故だか
遠ざかるばかりで。


手が、届かない。

 

⏰:09/09/08 22:27 📱:W61K 🆔:hsCTgE5I


#79 [あんず]
 




どうして届かないの?


私はただ、
走って走って走って、
ひたすら走って…。



思いきり手を伸ばし、
ご主人様の隣にいる女性の腕を掴んだ。

 

⏰:09/09/08 22:30 📱:W61K 🆔:hsCTgE5I


#80 [あんず]
 




私の荒い息が胸の鼓動と一緒に聞こえる。

私は1つ深呼吸をし、
女性を強く見つめた。




「……貴女は、
      誰なの?」

 

⏰:09/09/08 22:32 📱:W61K 🆔:hsCTgE5I


#81 [あんず]
 




時間が止まったかのように、無言の時間が続く。


聞こえるのは、
私の胸の鼓動だけ。



するとその女性はゆっくりと振り返り、口を開いた。

 

⏰:09/09/08 22:34 📱:W61K 🆔:hsCTgE5I


#82 [あんず]
 




黒髪がふわりと揺れる。


その女性の顔を見て、
私は思わず目を見開いた



「…私のことは、貴女が1番わかるはずよ。」

 

⏰:09/09/09 18:53 📱:W61K 🆔:scXpa9Vo


#83 [あんず]
 




――私が、1番わかる?


その女性の悲しげな目が私の胸を締め付けた。



「…貴女は、大切なことを忘れてる。」


 

⏰:09/09/09 22:19 📱:W61K 🆔:scXpa9Vo


#84 [あんず]
 




「っ……!?」


大切なことを…
    忘れてる…?


その女性はそう言い放ち、鮮やかな花々の中へ足を踏み入れる。


「ま、待って!!」


私は彼女の腕を掴もうと手を伸ばす。


 

⏰:09/09/09 22:22 📱:W61K 🆔:scXpa9Vo


#85 [あんず]


今日の更新は
ここまでにします!!

なんだか、私も
展開がわからなく
なってきましたが…(笑)
明日も精一杯、
更新頑張りますので
是非見て下さいねっ★


感想などなど、一言でも貰えると泣いて喜びますっ(´;ω;`)

感想待ってます!!

⏰:09/09/09 22:26 📱:W61K 🆔:scXpa9Vo


#86 [あんず]



bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4514/

↑↑感想板です∩^ω^∩

感想はこちらにどうぞ!

⏰:09/09/09 22:27 📱:W61K 🆔:scXpa9Vo


#87 [あんず]
 



スッ……―――


私は彼女の腕を掴んだ。
…掴んだはずだった。



でもその女性は、一瞬吹いた風と共に、私の目の前から消えていった。

 

⏰:09/09/21 17:09 📱:W61K 🆔:Gs77xxoQ


#88 [あんず]
 



一瞬の出来事に、私はただ呆然とする。


「なんで……。」


私はまるで狐に化かされたような気分になり、その場に座り込んだ。

 

⏰:09/09/21 18:57 📱:W61K 🆔:Gs77xxoQ


#89 [あんず]
 




なにがどうなっているんだろう…?

私は不思議な感覚に囚われながら、その場に寝転がる。


色鮮やかな花々の香りが私を柔らかく包んだ。

 

⏰:09/09/22 18:48 📱:W61K 🆔:LNcKifZ6


#90 [あんず]
 




その香りのせいなのか、私は突然の睡魔に襲われた。

視界がだんだんとボヤけていく。



私は睡魔に勝てず、花の甘い香りを感じながらもう一度目を閉じた。

 

⏰:09/09/22 18:51 📱:W61K 🆔:LNcKifZ6


#91 [あんず]
 



――――――…。


目を開けると、淡いクリーム色の天井が目の前に広がった。


やっぱり、
夢だったんだ……なんて思いながら、私は重たい体を起こす。


寝ても覚めても、
姿は人間のようだ。

 

⏰:09/09/22 18:57 📱:W61K 🆔:LNcKifZ6


#92 [あんず]
 



私はベッドから下り、
ご主人様の所へ向かうため部屋を出る。


――…目が覚めても、頭から離れないあの女性の表情。


夢なんだから…、気にしなくてもいいよね。

 

⏰:09/09/22 19:02 📱:W61K 🆔:LNcKifZ6


#93 [あんず]
 



きっと…
気にしない方がいい。

今はご主人様のために、精一杯頑張らなきゃ!!


私は自分に思い聞かせ、軽快な足取りで階段を下りた。

 

⏰:09/09/22 20:58 📱:W61K 🆔:LNcKifZ6


#94 [あんず]
 



階段を下りると、すぐに目に映るご主人様の姿。


エプロンを付けて、キッチンで料理をしているご主人様はなんだか可愛くて。


頬が少し緩んだ。

 

⏰:09/09/22 21:22 📱:W61K 🆔:LNcKifZ6


#95 [あんず]
 



「…何を、作っているんですか?」


私は緩んだ頬を引き締めて、ご主人様を見上げた


「おぉ、びっくりした。今日の夕飯を作っているんだ。リアも食べるだろう?」


柔らかく微笑むご主人様の瞳は、本当に綺麗で、優しかった。

 

⏰:09/09/23 13:43 📱:W61K 🆔:nBpH.fFQ


#96 [あんず]
 




そんなご主人様の笑顔を見て、私もつられてはにかみがちに小さく頷いた。


するとご主人様は、
優しく私の頭を撫でてくれたんだ。


 

⏰:09/09/27 23:22 📱:W61K 🆔:rtofEr46


#97 [あんず]
 




ドキン、と胸が騒ぐ。

猫でも人間でも変わらない、人間になっても変わらないご主人様の手の温かさに、安心感を覚える。


ご主人様の手が好き。
優しくて、温かい…
ご主人様の手が大好き。

 

⏰:09/09/27 23:27 📱:W61K 🆔:rtofEr46


#98 [あんず]
 




「そういえば、リアの瞳はブルーなんだね。
凄く綺麗だ。」


ご主人様は突然私の目を覗きこみ、目を細めて笑う。


「本当…ですか?
嬉しいです……。」


ご主人様の顔が凄く近くて、私は少し顔を赤くしてしまった。

 

⏰:09/09/27 23:35 📱:W61K 🆔:rtofEr46


#99 [あんず]
 




そんな私とは裏腹に、
突然ご主人様は少し顔を曇らせた。

どこか悲しげな表情。


「……どうか、したんですか?」


私は心配になり、ご主人様の手を強く握り締めた

 

⏰:09/09/27 23:40 📱:W61K 🆔:rtofEr46


#100 [あんず]
 




「…少し、色んなことを思い出してしまったんだ。ごめんね、心配かけて。」


ご主人様はそう言いながら無理したような笑顔を私に見せる。
今にも泣きそうな表情。


「…ヒロ、さん。
無理して笑わなくてもいいですよ…?」

 

⏰:09/09/27 23:44 📱:W61K 🆔:rtofEr46


#101 [あんず]
 




そう言うと、ご主人様はまた目を細めて笑った。


「…ありがとう。」


「私で良ければ、何でも聞きます…。役に、立ちたいんです…!!」

私は強くご主人様を抱き締めた。

ご主人様の大きな背中に必死に手を回し、離れないように服をぎゅっと握りながら。

 

⏰:09/09/27 23:47 📱:W61K 🆔:rtofEr46


#102 [あんず]
 




すると背中に
優しい温かさを感じた。

…前を見ると、目を固く閉じながら私の肩に頭を乗せているご主人様。


背中に回された
ご主人様の手。

私はどんどんと鼓動が早くなっていった。

 

⏰:09/09/27 23:51 📱:W61K 🆔:rtofEr46


#103 [あんず]
 




「…君に見せたい人がいるんだ。」

ご主人様は目を閉じたまま、呟いた。


私は「はい」と言いながら、ご主人様を強く抱き締めた。


少し肩を震わせるご主人様は、今にも消えてしまいそうだったから。

 

⏰:09/09/28 00:07 📱:W61K 🆔:.BwwR9Ac


#104 [あんず]
 



するとご主人様は顔を上げ、私の手を引きながら寝室に向かった。

早いご主人様の足取りに、私は小走りで着いていった。


 

⏰:09/09/28 00:09 📱:W61K 🆔:.BwwR9Ac


#105 [あんず]
 




寝室に入り、
ご主人様は私をベッドに座らせた。


「ちょっと待ってて。」と言いながら、ゴソゴソと茶色のテーブルの引き出しから何かを取り出す。


それは1枚の紙。
―――…写真だった。

 

⏰:09/09/28 00:11 📱:W61K 🆔:.BwwR9Ac


#106 [あんず]


今日の更新は
ここまでにします!!

明日も更新すると
思うので、ぜひ
見てください(*´∀`)


感想、どんどん
待ってます∩^ω^∩x

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4514/

⏰:09/09/28 00:13 📱:W61K 🆔:.BwwR9Ac


#107 [あんず]
 




「写真…ですか?」


「あぁ、古くなってしまったが…。ほら、見てごらん。」


ご主人様から差し出された写真を受け取る。


 

⏰:09/09/28 18:44 📱:W61K 🆔:.BwwR9Ac


#108 [あんず]
 




少し古いけど、とても綺麗なままの写真。
ご主人様がどれだけ大切にしてるかが、とても伝わってくる。


私は少し緊張しながら、その写真に目を通した。


 

⏰:09/09/28 18:53 📱:W61K 🆔:.BwwR9Ac


#109 [あんず]
 




その写真に
写っていたもの。


それは鮮やかな花畑の中で仲良さそうに肩を並べて微笑む、男女の姿。


色とりどりの花々に良く映える、蜂蜜色の髪と真っ黒な髪。


写された写真の光景を見て、私は目を見開いた。

 

⏰:09/09/28 23:07 📱:W61K 🆔:.BwwR9Ac


#110 [あんず]
 




鮮やかな花畑…。
花々の中でなびく黒髪。
綺麗な服を身に纏う女性



その隣には………。



 

⏰:09/09/28 23:14 📱:W61K 🆔:.BwwR9Ac


#111 [あんず]
 




柔らかい笑顔を浮かべながら女性の肩を抱き寄せている男性。

その笑顔は今も変わらず優しい笑顔で。



その女性の隣では、
私の大好きなご主人様が笑っていた。


 

⏰:09/09/28 23:16 📱:W61K 🆔:.BwwR9Ac


#112 [あんず]
 




まるで……
さっき夢で見た光景。

花畑の中に消えたあの女性が、花畑でご主人様と笑っている。


懐かしさを感じる、
あの光景が写真一杯に広がっている。



 

⏰:09/09/28 23:19 📱:W61K 🆔:.BwwR9Ac


#113 [あんず]
 




「…確かあれは…僕がまだ18歳の時だった。
18歳の、春。
僕は雨の中、彼女を見つけたんだ。」


ご主人様は写真の女性を指差しながらで昔話をするように話始めた。


その女性を見つめるご主人様の瞳は、とても愛しそうに見えた。


 

⏰:09/09/28 23:23 📱:W61K 🆔:.BwwR9Ac


#114 [あんず]
 




「彼女の名前は…リナ。綺麗なブルーの瞳が特徴的だった。」


この人が……“リナ”
夢に出てきたあの女性は、“リナ”だったんだ。


 

⏰:09/09/28 23:26 📱:W61K 🆔:.BwwR9Ac


#115 [あんず]
 



ドクン、ドクンとだんだん鼓動が激しくなる。
それと同時に、感じる頭の痛み。


突然の体の異変に、私は少し動揺した。
…突然、なに……?


「……リア?
どうかしたのか?」

 

⏰:09/10/03 09:41 📱:W61K 🆔:e3a9V542


#116 [あんず]
 


動揺している私に気付いたのか、ご主人様は心配そうに私の顔を覗き込む。


「……な、なんでもないです…。」


「…そうか?…具合悪くなったら、言ってね。」


ポンポン、とご主人様に頭を撫でられ、私はまた新たな異変に気が付いた。

 

⏰:09/10/03 09:47 📱:W61K 🆔:e3a9V542


#117 [あんず]
 

………なんで…………。


いつもは頭を撫でられると嬉しくて、堪らなかった。

でも今は、


切なくて、悲しくて
今にも涙が溢れそうだ。

 

⏰:09/10/03 17:43 📱:W61K 🆔:e3a9V542


#118 [あんず]
 

溢れそうな涙を必死にこらえて、私は笑顔を作る


「…はい、ありがとうございます。」


そう言うと、ご主人様は再び話始めた。


リナさんと一緒に住んでいたこと…危なっかしいリナさんから目が離せなかったこと……。


そしていつの間にか、
恋におちていたこと。

 

⏰:09/10/03 17:49 📱:W61K 🆔:e3a9V542


#119 [あんず]
 


話を聞いてる度に、どんどん大きくなる鼓動。
頭の痛み。
切なさや悲しさ。



「リナと結婚の約束だってしたんだ。…結婚して、子供も作ってさ。温かな家庭を作っていこう、って約束した。」


切なさの原因が、私がご主人様が好きだから、とかの嫉妬に近いものなら良かった。


でも違う。
この感情は嫉妬じゃない

 

⏰:09/10/03 17:55 📱:W61K 🆔:e3a9V542


#120 [あんず]
 

やっぱりいつも、どこかに懐かしさを感じる。
リナさんに対しての、妬み等の感情なんて全くなかった。

…懐かしくて、切なかった。


自分は何が懐かしいの?
何が切ないの?



…なにを、思い出しているの………?

 

⏰:09/10/03 17:59 📱:W61K 🆔:e3a9V542


#121 [あんず]
 

ぼんやりとした昔の記憶
微かだけど、蘇ってきている記憶。



――――…春…
雨の中…――――。

結婚の約束…
温かな家庭を―――…。



ご主人様の思い出話が、頭の中で響く。

 

⏰:09/10/03 20:09 📱:W61K 🆔:e3a9V542


#122 [あんず]
 

ズキン、ズキン…
次第に強くなる頭の痛み


ふいに頭によぎる、
あの光景、あの言葉。


――私のことは、貴女が
 1番わかるはずよ。



 

⏰:09/10/04 18:48 📱:W61K 🆔:AIo9yaMM


#123 [あんず]


今日の更新は
ここまでです(*´ω`)

もうラスト間近
なんですが…
只今かなり詰まっております(´;ω;`)

グタグタな展開が
続いてますが、
見て下さってる方
いらっしゃるでしょうか……´`_

とりあえず、
最後まで精一杯
頑張りますので、
是非見て下さいね!!

⏰:09/10/04 22:36 📱:W61K 🆔:AIo9yaMM


#124 [あんず]


感想板です。

一言だけでも貰えると、泣いて喜びます(´;ω;`)←

待ってますっ∩^ω^∩x

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4514/

⏰:09/10/04 22:38 📱:W61K 🆔:AIo9yaMM


#125 [あんず]
>>122


その言葉を思い出したと同時に、ご主人様は頭を抱えて小さく笑った

それは辛そうに。



「…でもその約束が果たされることはなかったんだ。…これからも、ずっと。」


ズキンッッ!!


これまでにないくらい強い、頭痛が私を襲った。

 

⏰:09/10/06 22:48 📱:W61K 🆔:5nc4YL4s


#126 [あんず]
 

鋭い痛みに顔が歪む。
目に涙を浮かべながら、私はチラッと隣にいるご主人様の表情を伺った。


「………………っ!!」


ご主人様の表情を見た途端、サーッと涙が引いていく気がした。
思わず、目を見開いてしまう。

 

⏰:09/10/06 22:56 📱:W61K 🆔:5nc4YL4s


#127 [あんず]
 

ポタ、ポタとベッドのシーツに一粒の雫が滲む。


ご主人様の頬には、涙が伝っている。

…ご主人様の目には、涙が光っている。



ご主人様が、
   泣いている。

 

⏰:09/10/06 23:01 📱:W61K 🆔:5nc4YL4s


#128 [あんず]
 

ご主人様は俯き、
声を震わせながら呟く。


「……リナは……
寒い真冬の日に、静かに眠ってしまった。

…僕を置いて、
逝ってしまったんだ。」



ご主人様を置いて…

寒い、真冬の日に………

リナさんは―――……。

 

⏰:09/10/06 23:07 📱:W61K 🆔:5nc4YL4s


#129 [あんず]
 


―――あ、れ……?


私の頭の中で、何かがパンッと弾けた気がする。


一気に頭の痛みが引き、開放感が心地よい。


でも心地よさと引き換えに、私は――――……。



全ての記憶を、
 思い出してしまった。

 

⏰:09/10/06 23:09 📱:W61K 🆔:5nc4YL4s


#130 [あんず]
 



「…いやぁぁぁあっ!!」




私は頭を抱え、震えながら床にうずくまった。


突然の恐怖感に襲われ、鼓動が激しくなる。


 

⏰:09/10/09 22:50 📱:W61K 🆔:Zzmpi0Cc


#131 [あんず]
 


嘘だ、嘘だ。

私の1番最初の姿は黒猫だ、猫の“リア”だったんだ。
記憶はそこまでしかないはずなんだ。


でも…何故私はその前の記憶も覚えているの?




何故……人間の“リナ”だった記憶を思い出してしまったの?


 

⏰:09/10/09 22:53 📱:W61K 🆔:Zzmpi0Cc


#132 [あんず]
 


「リア!?どうかしたのか、どこか痛いのか!?」


うずくまり叫ぶの私を見て、ご主人様は慌てて駆け寄る。


そのご主人様の頬には、うっすらと涙の跡。

 

⏰:09/10/11 01:03 📱:W61K 🆔:B72hfaK2


#133 [あんず]
 

この涙の原因は、
全て、この私―――…。


「リア、リア!!」


目の前にいる彼は、
大好きなご主人様。
私を助けてくれた、
かけがえのない恩人。

そして昔の、愛しい恋人

世界でたった1人の、

心から愛した人。

 

⏰:09/10/11 01:13 📱:W61K 🆔:B72hfaK2


#134 [あんず]
 

ううん、
昔なんかじゃない。

今も愛しい恋人。
世界でたった1人の、
心から愛している人。

だから今も、
愛しくて堪らない。

抱き締めたくて、
堪らない。


 

⏰:09/10/11 01:16 📱:W61K 🆔:B72hfaK2


#135 [あんず]
 

私は堪えきれず、
彼を強く抱き締めた。


「…ヒロっ……。」

私の突然の行動にびっくりしたのか、ご主人様は大きく目を見開いた。


久しぶりに呼んだ、彼の名前。久しぶりに感じた、彼の体温。
懐かしくて、涙が溢れそうになった。


 

⏰:09/10/11 01:20 📱:W61K 🆔:B72hfaK2


#136 [あんず]
 

「…リ、ナ……?」


ご主人様はボーッとしながら、ポツリポツリと呟く。


そんなご主人様を見て、私は頷いて見せた。

嘘だろ、と言わんばかりに見開かれたご主人様の瞳からは、涙が溢れた。


 

⏰:09/10/11 01:28 📱:W61K 🆔:B72hfaK2


#137 [あんず]
 

背中に回された、
彼の大きな手。
強く抱き締められる温かさは、何一つ変わっていない。

昔の彼のまま。


「ずっと…、
会いたかった……っ
ずっと…………
待ってた…。」


震える声、肩。
強く私を抱き締める腕。
全てが愛しい。

 

⏰:09/10/11 01:33 📱:W61K 🆔:B72hfaK2


#138 [あんず]
 


「…………リナ、





おかえり。」


きっと私は、
この瞬間を待っていた。
ずっと、ずっと。

 

⏰:09/10/11 01:34 📱:W61K 🆔:B72hfaK2


#139 [あんず]
 

「うん…っ
遅くなってごめんね、



ただいま、ヒロ。」


ずっと会いたかった。
昔から、ずっと。

今でもこんなにも愛しい
今でも、ずっと。

 

⏰:09/10/11 15:59 📱:W61K 🆔:B72hfaK2


#140 [あんず]
 

私達はいつまでも強く抱き締め合った。
離れていた3年間の大きな穴を埋めるように。
確かめあうように。

時間も忘れて
ただただ抱き締め合った


時々聞こえる彼の鼻を啜る音すらも懐かしかった



 

⏰:09/10/11 16:14 📱:W61K 🆔:B72hfaK2


#141 [あんず]
 

「好き…っ
好きよ、ヒロ。
会いたくて、
堪らなかった。」


私は彼の肩に
顔を埋め、
愛の言葉を囁く。



彼はそんな私の頬を
温かい手で包み、
絶え間なく流れる
涙を拭ってくれた。


 

⏰:09/11/04 20:57 📱:W61K 🆔:jMTY8MgE


#142 [あんず]
 

「泣き虫。」


目を赤くしながら
そう言う彼。

「人のこと言えないよ」と言いたかったけど、

今は何も言わず、ただ彼を抱き締めていよう。


 

⏰:09/11/04 21:43 📱:W61K 🆔:jMTY8MgE


#143 [あんず]
 


少しでも、
少しでもいい。

彼の温もりを
感じていたいから。

少しでもいい、
彼の感覚を
頭に焼き付けたいから。



1秒でも長く、
彼の側にいたいから。

 

⏰:09/11/04 22:26 📱:W61K 🆔:jMTY8MgE


#144 [あんず]
 

ヒロ、ヒロ。

―――…ご主人様。




離れたくない。
出来ることなら、
ずっと側にいたい。

ずっと隣で、
貴方を見ていたい。


 

⏰:09/11/04 22:31 📱:W61K 🆔:jMTY8MgE


#145 [あんず]
 


でも…
それが無理なことくらい

その願いが
叶わないことくらい



私は
悲しいほど知っている。


 

⏰:09/11/04 22:34 📱:W61K 🆔:jMTY8MgE


#146 [あんず]
 

ヒロ、ヒロ。
ごめん、ごめんね。



私はきっと、


もう貴方と
一緒にいることは、

     許されない。

 

⏰:09/11/08 00:12 📱:W61K 🆔:ebN.2vsw


#147 [あんず]
 

私は強く彼を
抱き締めていた腕を離す

未だに腕に残る、
彼の温もりを感じながら
ぶらん、と腕を
下に向けた。




「……リナ?」

 

⏰:09/11/08 09:35 📱:W61K 🆔:ebN.2vsw


#148 [あんず]
 

不思議そうに
彼は私を見つめる。
でも私は目を
合わせられなかった。

合わせたら、
再び彼の温かさを
求めてしまうから。


彼から、
離れる覚悟が
出来なくなるから。


 

⏰:09/11/08 17:49 📱:W61K 🆔:ebN.2vsw


#149 [あんず]
 

私は俯きながら、
ゆっくりと口を開く。


「ヒロ、これから言うことは全部本当のことだから…信じて、ね?」


そう言うと、
ヒロは「わかったよ」と優しく笑ってくれた。
表情はわからないけど、

声を聞けばわかるの。
彼の表情が。

 

⏰:09/11/08 17:55 📱:W61K 🆔:ebN.2vsw


#150 [あんず]
 

私はゆっくり、彼に今までのことを話した。


自分が黒猫の、“リア”だったこと。

泣いているご主人様を支えるために、人間になったこと。


リナに戻る前の、
全てを彼に話した。


彼は時々驚いた表情をしたけれど、それでも真剣に私の話を聞いてくれた


 

⏰:09/11/08 17:58 📱:W61K 🆔:ebN.2vsw


#151 [あんず]
 

「信じて、くれるの?」

信じて貰えないのは覚悟していたから、彼が本当に私の話を信じているのか不安だった。


でも彼は、
優しく目を細めながら

「リナの言うことを
信じない訳ないだろ?」

と、言ってくれたんだ。

 

⏰:09/11/11 21:45 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#152 [あんず]
 

そんな彼の一言に、
私は思わず
涙が溢れそうになった。

「離れたくない」
という気持ちが更に強くなっていってしまった。


その願いが、
叶わないのは痛いくらいわかっているけれど。

 

⏰:09/11/11 21:48 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#153 [あんず]
 

「ありがとう、ヒロ。
あともう1つ、信じて欲しい話があるの。」


「あぁ。」


優しく私の肩を抱きながら、微笑んでくれる彼が堪らなく愛しい。

このことを、本当は彼に話したくはなかった。

 

⏰:09/11/11 21:52 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#154 [あんず]
 


私達の別れを、
信じて欲しくない。

言いたくなんかない。


でも、信じて貰わなきゃいけないから。


彼のためには、
話さなきゃいけないから

 

⏰:09/11/11 21:55 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#155 [あんず]
 

私は1つ、
大きく深呼吸をして

彼を見つめる。


しっかり目を合わせ、
彼に微笑み掛けながら
ゆっくり口を開いた。


 

⏰:09/11/11 22:04 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#156 [あんず]
 


「ヒロ、私ね…





もうヒロと一緒に
いることは出来ない。」


 

⏰:09/11/11 22:45 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#157 [あんず]
 

そう私が告げた途端、
彼の表情が固まった。


「嘘だろ」と言わんばかりに見開かれた目。


嘘じゃない。
全ては紛れもない真実。

 

⏰:09/11/11 22:48 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#158 [あんず]
 

もう生きることは
出来ないから…。
許されないから…。




「なんで、」



 

⏰:09/11/11 22:52 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#159 [あんず]
 

彼がそう呟いた時、
私は再び俯いた。



目の奥が熱い。


あぁ、視界がぼやけて
何も見えないや。

 

⏰:09/11/11 22:54 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#160 [あんず]
 


ポタリ、と
床に雫が落ちた。


この涙が
嘘ではないと言う証拠。



この涙が…


 

⏰:09/11/11 22:55 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#161 [あんず]
 





別れの、合図。





 

⏰:09/11/11 22:56 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#162 [あんず]


今日の更新は
ここまでになります。

いよいよ最終に
近付いてきました!!

見て下さる方、
いらっしゃいますのでしょうか…(´;ω;`)

もしいらっしゃれば、
一言でもいいので
感想待ってます∩^ω^∩x

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4514/

⏰:09/11/11 22:58 📱:W61K 🆔:5Iykkk0E


#163 [あんず]



3.最後の願い



⏰:09/11/13 19:35 📱:W61K 🆔:iCtg4F4w


#164 [あんず]
 


―――――…。


無言の時間が続く。

こんな時間が
無駄なのはわかってる。
けど話せない。



次の言葉が
思い付かないの。


 

⏰:09/11/13 19:41 📱:W61K 🆔:iCtg4F4w


#165 [あんず]
 

何て言っていいのか
わからない。


ただ絶え間なく、
涙は流れるだけ。


ポタリ、ポタリと
床に涙が落ちる。
視界はぼやけて
何もみえない。



頭に浮かぶのは、
「ずっと側にいたい」
という、1つの願い。

 

⏰:09/11/13 19:46 📱:W61K 🆔:iCtg4F4w


#166 [あんず]
 

無理なことを何度頭の中で願っただろうか。
何度祈っただろうか。


でも叶うことはない。



「…リナ、泣かないで。
どうしてなのか…
理由を知りたい。」


 

⏰:09/11/13 19:51 📱:W61K 🆔:iCtg4F4w


#167 [あんず]
 

上を見上げると、


強い眼差しで
私を見つめる彼の姿。


その姿を見て、
更に泣きそうになる私は

本当に泣き虫。


 

⏰:09/11/13 19:52 📱:W61K 🆔:iCtg4F4w


#168 [あんず]
 


「ヒロ、私は
1度死んだ人間…。
この世にはいない存在。
いてはいけない存在。


だから…
この世にはいられない。

ヒロの側には
いられないの…。」


 

⏰:09/11/13 19:55 📱:W61K 🆔:iCtg4F4w


#169 [あんず]
 

堪えきれない涙で
頬を濡らしながら、
私は答えた。



それを聞いた彼は
だんだん、ゆっくりと
下を向き始めた。


 

⏰:09/11/13 19:59 📱:W61K 🆔:iCtg4F4w


#170 [あんず]
 

「そっか…」と言う声が
乾いた笑いと共に
部屋に響く。


その声は酷く小さく
悲しいくらい、
弱かった。



「ヒロ、ごめんね…」

 

⏰:09/11/13 20:04 📱:W61K 🆔:iCtg4F4w


#171 [あんず]
 

弱い私は、
そう小さく呟いた。


すると彼は、俯いたまま私を抱き締めた。


「謝らないで。」


そう、呟きながら。


 

⏰:09/11/13 20:07 📱:W61K 🆔:iCtg4F4w


#172 [あんず]
 


「リナは悪くない。
謝ることないよ。
仕方ないんだ。

だから、謝らないで。
泣かないで。」


耳元で彼の
優しい声が響く。
少し低い、彼の声。


 

⏰:09/11/13 20:14 📱:W61K 🆔:iCtg4F4w


#173 [あんず]
 

「…っヒロ…」


私、本当に
貴方と離れたくない。
貴方の側にいたい。


無理なのはわかってる。
だからせめて…


 

⏰:09/11/13 20:20 📱:W61K 🆔:iCtg4F4w


#174 [あんず]
 


別れが来る、

その時まで



貴方の温もりを
感じていたい。

貴方の側にいたい。


 

⏰:09/11/13 20:21 📱:W61K 🆔:iCtg4F4w


#175 [あんず]
 

私は彼の胸に
顔を埋めた。

昔、これをするのが大好きで、いつもやってたなぁ…。



懐かしい。


 

⏰:09/11/15 17:45 📱:W61K 🆔:t4cgse.o


#176 [あんず]
 

「ヒロ、覚えてる?
私こうやってするのが
大好きだったこと。」


私は涙を堪えながら、
笑顔で彼を見上げた。

すると、
彼の悲しそうな顔は
一気に優しい笑顔に
変わったんだ。


 

⏰:09/11/15 18:27 📱:W61K 🆔:t4cgse.o


#177 [あんず]
 

「勿論覚えてる。
忘れてなんかいない。
忘れられる訳、ない。」

そう言った彼の笑顔に、私は酷く安心した。

ヒロ、
私も同じことを
想っていたよ。


私もずっと、この先も…

忘れられる訳ないよ。

 

⏰:09/11/20 19:03 📱:W61K 🆔:PovzlMio


#178 [あんず]
 

壁に掛かっている
時計を見ると、
早くも8時だった。


時というのは残酷で。

嫌でもどんどん
進んでいってしまうの。


 

⏰:09/11/21 12:01 📱:W61K 🆔:FBxQw/hE


#179 [あんず]
 

そろそろかな、
なんて思ってしまう。

彼と離れる恐怖と、
寂しさが私を襲う。


でももう十分。

十分過ぎるくらい、
私は幸せだった。


 

⏰:09/11/21 20:33 📱:W61K 🆔:FBxQw/hE


#180 [あんず]
 

貴方と過ごせた時間は、
長いようで
短かったけれど。


最期に貴方とこうして
時を過ごせたんだもん。



私は今とても…幸せ。


 

⏰:09/11/21 20:37 📱:W61K 🆔:FBxQw/hE


#181 [あんず]
 

私は強く、強く
彼を抱き締めた。



時間はもうない。

だから最期まで、
貴方を感じたい。


 

⏰:09/11/21 20:56 📱:W61K 🆔:FBxQw/hE


#182 [あんず]
 


カチッ、と
時計の針が1つ動く。


それと同時に


「リナ…ッ…!?」


という、動揺した
彼の声が耳に入った。


 

⏰:09/11/21 20:58 📱:W61K 🆔:FBxQw/hE


#183 [あんず]
 

彼を見上げると、
涙ぐむ彼の姿。


そんな彼の視線を追うと
自分の体が目に入った。



見えたのは

透けた、自分。


 

⏰:09/11/21 21:08 📱:W61K 🆔:FBxQw/hE


#184 [あんず]
 


あぁ、透けてる。


それくらいしか、
感じなかった。
驚きもしなかった。


でも、
やっぱり寂しさは
消えてくれない。


 

⏰:09/11/21 21:16 📱:W61K 🆔:FBxQw/hE


#185 [あんず]
 

離れてしまう寂しさは、いつまでも私を取り巻いている。

寂しさが
消えることは、
この先きっとない。


でも大丈夫だよね。

だって寂しさを
忘れるくらい、
幸せなんだから。


 

⏰:09/11/21 21:26 📱:W61K 🆔:FBxQw/hE


#186 [あんず]
 

私は彼の涙を拭う。
「そんな顔しないで、
もっと笑って?」
と彼に伝えながら。


すると彼は


私に優しく、
   キスをした。


 

⏰:09/11/21 21:31 📱:W61K 🆔:FBxQw/hE


#187 [あんず]
 

柔らかくて、
温かい彼の唇。

久々のキス。
大好きな、彼とのキス。


ほんの一瞬だったけど、一気に懐かしさが込み上げてきた。


 

⏰:09/11/21 21:38 📱:W61K 🆔:FBxQw/hE


#188 [あんず]
 

再び強く、
彼を抱き締める。


離れぬように、
離さぬように。


不思議ね、
私、泣き虫なのに…
今は涙すら出てこない。


 

⏰:09/11/24 23:02 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#189 [あんず]
 

寧ろ、今の私の表情は、
笑顔で溢れてる。

こんなに笑ったのは、
いつぶりだろう?


そんなことを
考えてるうちに、
時間はどんどん
進んでいる。


私の身体も、
とうとう彼の感覚を
感じなくなってしまった

 

⏰:09/11/24 23:05 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#190 [あんず]
 

温かさが
感じられない。
一瞬、怖くなった。
貴方に触れられない
恐怖が頭を駆け巡った。


でもね、今は
時間も、何もかも
考えたくない。


貴方と過ごしてる
この時を、感じたい。

 

⏰:09/11/24 23:07 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#191 [あんず]
 

「リナ、」

彼はまだ感覚がある、
私の頬を手で包んだ。

いつもと変わらない、
温かい大きな手。


貴方のこの手が大好き。
優しくて、安心できる
大好きな場所。

 

⏰:09/11/24 23:11 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#192 [あんず]
 

彼は私を見つめて、
優しくそっと微笑んだ。

そしていつもの
優しい声で、彼は



「あぁ、リアの瞳は
相変わらず綺麗だね。」

と笑ったんだ。

 

⏰:09/11/24 23:14 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#193 [あんず]
 

久々に聞いた、
リアと言う名前。
私が一度歩んだ、
黒猫の人生。


久々に聞いた、
彼の口癖。
いつも私を見るたび、
そう言ってたよね。


ご主人様……。

 

⏰:09/11/24 23:16 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#194 [あんず]
 


自分の身体はもう、ほとんど消えてしまっていた


別れの時がもう
目の前まで来ている。


でもね、もう
何も怖くないよ。


 

⏰:09/11/24 23:19 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#195 [あんず]
 


だって、
きっといつか……




貴方にまた、
逢える気がするから。


 

⏰:09/11/24 23:20 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#196 [あんず]
 


そして私は、
最期の言葉を紡ぐ。


溢れるような笑顔で、

彼への感謝の言葉を、
彼への愛の言葉を。


 

⏰:09/11/24 23:22 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#197 [あんず]
 


「ヒロ…ッ、ご主人様…


ありがとう、
私を愛してくれて。


私に愛を教えてくれて、
ありがとう…。」

 

⏰:09/11/24 23:24 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#198 [あんず]
 


「愛してる、
この先も、ずっと…




ヒロ、ご主人様。




また、どこかで――…」


 

⏰:09/11/24 23:26 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#199 [あんず]
 



“またどこかで逢おう”



そう伝える途中に、
私は彼の目の前から
姿を消した。


 

⏰:09/11/24 23:29 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#200 [あんず]
 


途中だけど…
貴方には伝わったよね?

貴方には届いたよね?



ねぇ、ヒロ。

どんな形でもいい。


私、また貴方に逢いたい

 

⏰:09/11/24 23:32 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#201 [あんず]
 


神様、

私の最後の願いを
聞いて下さい。



いつでも、
どんな形でもいいです。


どうか、どうか
また彼に逢わせて下さい


 

⏰:09/11/24 23:35 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#202 [あんず]
 


欲を言えば…






ずっと、ずっと

彼の側に
いさせて下さい。


 

⏰:09/11/24 23:36 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#203 [あんず]



5. Last song



⏰:09/11/24 23:40 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#204 [あんず]
 


「うわぁー!!
お父さん見てみて、
星いーっぱい!!」


「おぉ、本当だなぁ。

――…ユナは本当に、
星空が好きだね。」


にこっと笑うお父さんの上に跨がり、肩車をしてもらう。肩車をすると星に触れそうで、ぐんっと思いきり手を伸ばす。


 

⏰:09/11/24 23:52 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#205 [あんず]
 

「んんん〜っ、
届かないよぉ、お父さん大きくなって!!」


そう言うと、
お父さんはハハッと少し困ったようにに笑った。


「ユナ…星はな、すぐに
届くような物じゃない。
でかくなっても届かないくらい星は遠いんだ。」


 

⏰:09/11/24 23:56 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#206 [あんず]
 


「…じゃあ、
星に触れないのー?」


「ううん、違う。
ユナがこれから
たーくさん年をとって、
おばあさんになって、
そして星になるとき…

きっと星に触れるよ。」


 

⏰:09/11/24 23:59 📱:W61K 🆔:KrymBNm2


#207 [あんず]
 

そう言ったお父さんは
ずっと空を見つめていた

私も一緒に空を見る。

空の星は
キラキラ綺麗で…


いつか絶対、
触ってやると心から
誓ったんだ。


 

⏰:09/11/25 00:01 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#208 [あんず]
 

暫くして、
公園のベンチに
座っていたお父さんは
ゆっくり立ち上がった。


「よし、ユナ帰るか。
お母さんがご飯作って
待ってるぞ。」


丁度お腹が減る時間。

自分もぴょんっと
ベンチから降りて、
先に歩いてるお父さんに向かって走っていった。

 

⏰:09/11/25 00:05 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#209 [あんず]
 

小さな足で地面を蹴り、やっとたどり着いたお父さんの手を握る。


そして家に帰るため、
信号が青になるのを
待っている時。




真っ黒の猫が、
私の目に入った。


 

⏰:09/11/25 00:11 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#210 [あんず]
 

「あっ、猫ー…」


軽快なリズムで
歩く黒猫を見て、
私は堪らずその姿を追う


途中、お父さんの
声が聞こえたけど、
それも無視して
その黒猫を追った。


 

⏰:09/11/25 00:13 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#211 [あんず]
 

「猫さんっ、待って!!」


走って走って走って。
そしてやっと黒猫の
隣まで追い付いた時。


ドンッ、と
私は何かにぶつかった。


 

⏰:09/11/25 00:16 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#212 [あんず]
 

「痛い……。」


額を何かにぶつけ、
手で痛い所を押さえる。


痛さを堪えて
ぎゅっと瞑っていた
目を少し開くと、


目の前には、

茶色い髪の男の子が
立っていた。


 

⏰:09/11/25 00:22 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#213 [あんず]
 

その男の子は、
額を押さえている。

一緒だぁ、なんて
少し感動を覚えながら
ボーッとただその男の子を見つめていた。


「あっ、ごめん!!
おでこ痛い!?」


するとさっきまで
何も言わず立っていた男の子は、突然あたふたと動き始めたんだ。

 

⏰:09/11/25 00:29 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#214 [あんず]
 

そんな姿が面白くて、
私は思わず
口元が緩んでしまった。


「えへへっ
ユナ、大丈夫だよ!!」

そう言いながら、
男の子に額を見せる。

すると男の子は、
安心したかのように柔らかく微笑んだ。

 

⏰:09/11/25 00:32 📱:W61K 🆔:fWOlF0LQ


#215 [あんず]
 


凄く、凄く優しく。

そして凄く懐かしい。


そんな、彼の笑顔。

その笑顔につられて、
私まで微笑む。


なんだろう…
とても心が温かい。

 

⏰:09/11/28 07:41 📱:W61K 🆔:b99CU1No


#216 [あんず]
 

どうして懐かしいの?
そんな疑問が
頭に浮かんだ。

「この人と私は、
いつか会ったことが
あるのかな…」
なんて思い、記憶を
覚えてる限り辿る。


でも、この人との
記憶なんて、

1つもなかった。

 

⏰:09/11/29 17:30 📱:W61K 🆔:bLhx7oT.


#217 [あんず]
 

「あの…お兄ちゃん、
名前何て言うの?」

名前を聞いたら、
思い出せるかも知れない

そんな淡い期待を胸に、私は名前を尋ねた。


すると彼は
「僕の名前はヒロト!!
ヒロでいいよ。」
と、笑顔で答えたんだ。

 

⏰:09/11/29 18:58 📱:W61K 🆔:bLhx7oT.


#218 [あんず]
 

ヒロ…くん。

彼の名前を聞いた途端、
胸がドクンと高鳴った。

“ヒロト”と言う名前は
やっぱり記憶の中でどんなに探しても、見当たらなかった。

淡い期待も
あっさりと裏切られた。


けれど―――…。


 

⏰:09/11/30 18:40 📱:W61K 🆔:ACyroCOI


#219 [あんず]
 

なんでだろう、



彼の名前を聞くと…




愛しくて、
堪らないんだ。


 

⏰:09/11/30 18:41 📱:W61K 🆔:ACyroCOI


#220 [あんず]
 

とても、とても
幸せな気持ちになれる。
とても安心出来る。


不思議だね…。

私達、
今日会ったばかりなのに

なんだかずっと昔から、
一緒にいる気がする。


 

⏰:09/11/30 18:45 📱:W61K 🆔:ACyroCOI


#221 [あんず]
 



「ユナー、行くぞー。」

そんなことを考えてる途中に、遠くから私を呼ぶ声が聞こえた。
…お父さんだ。


もう時間なんだ、なんて寂しい気持ちを堪え、

「はーいっ!!」
と、私は大きく返事をして、彼に目を向けた。


 

⏰:09/11/30 18:53 📱:W61K 🆔:ACyroCOI


#222 [あんず]
 

「ヒロくん、
私もう帰んなきゃ…。」

「そっか、…じゃあ僕もそろそろ帰るね。」


彼は微笑みながら答える


ヒロくんと…、
また会えるのだろうか。
…離れたくない。

そんな感情が、
私の胸を痛めた。


 

⏰:09/11/30 21:43 📱:W61K 🆔:ACyroCOI


#223 [あんず]
 

彼はゆっくりと
私に背を向けた。
その背中は近いはずなのに、凄く遠く見える。



また、ヒロくんに
     逢いたい。



「…ヒロくん、
また、逢えるよね?
いつかまた…
一緒にお話出来るよね?」


 

⏰:09/11/30 21:47 📱:W61K 🆔:ACyroCOI


#224 [あんず]
 

私は彼の服の裾を
掴み、俯いた。

“また彼に逢いたい”
と言う気持ちが大きくて堪らなかった。


我が儘かもしれない。
理由もわかんない。
けど、またヒロくんに逢いたいんだ。


 

⏰:09/12/04 23:12 📱:W61K 🆔:rfEg6w7U


#225 [あんず]
 


すると、

固く目を閉じ、
俯いていた私の頭に



微かだけれど、

とても温かい何かを
感じたんだ。


 

⏰:09/12/04 23:14 📱:W61K 🆔:rfEg6w7U


#226 [あんず]
 

温かい。


見上げると、
いつの間にか振り向き
微笑む彼の姿。

そして彼の右手は
私の頭の上にあった。



「――――…っ!!」


 

⏰:09/12/04 23:16 📱:W61K 🆔:rfEg6w7U


#227 [あんず]
 


胸が、締め付けられた。
嬉しくて、切なくて。
――――愛しくて。


彼は優しく
私の頭を撫でたあと、
再び私に背を向け、
ゆっくりと歩き始めた。


 

⏰:09/12/05 20:55 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#228 [あんず]
 

彼は私の問いかけに、
答えなかった。


でもね、
私には伝わったよ。
しっかりと、
……伝わったの。



「また逢える」って。


 

⏰:09/12/05 21:13 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#229 [あんず]
 


言葉にしなくても、
ちゃんと伝わる
貴方と私。



“またどこかで逢おう”



不意に私の頭に
その言葉が浮かんだ。

その言葉は、
不思議なくらい
懐かしく感じた。


 

⏰:09/12/05 21:40 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#230 [あんず]
 

懐かしい、
覚えのある言葉。


これは、
私、ユナがヒロくんに
対して想った言葉なのか




それとも――――…。


 

⏰:09/12/05 21:44 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#231 [あんず]
 

いつの間にか
遠く小さくなる彼の姿。

そんな彼を見届けて、
私は待っているお父さんの元へ向かう。

走ってる途中、私の
目の前に広がる星空。


冬の星空が、
切ないくらい綺麗だった


 

⏰:09/12/05 21:49 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#232 [あんず]
 


まるで星空の中を
駆け抜けるかのように、
私は空を
見つめながら走った。


夢中で走ってると、
「ユナ、」と言うお父さんの声が聞こえた。

少し上を見上げると

「前を向いて走らないと、危ないだろ?」
と微笑む、
お父さんがいた。


 

⏰:09/12/05 21:53 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#233 [あんず]
 


「ほら、お母さんが
ご飯作って待ってるぞ。
もう帰ろう?」


私の手を握り、
家に向かい歩き始めるお父さん。
私の歩幅に合わせて、
ゆっくりと歩いてくれる


「お父さんっ
今度またお星様、
捕まえに来ようね!!」

 

⏰:09/12/05 21:59 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#234 [あんず]
 


そう言うと、お父さんは優しく微笑んだ。


また、
お星様を捕まえに来て。

また、
ヒロくんに逢いに行って
お話をして、
笑いあって……。


 

⏰:09/12/05 22:07 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#235 [あんず]
 


そんな幸せなことを思い描いていると、いつの間にか目の前には自分の家。


「遅かったね、
ご飯出来たわよ。」
と笑うお母さんが、
玄関で私達を待っていた


「ただいまっ!!」


 

⏰:09/12/05 22:16 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#236 [あんず]
 

私は家に入るとき、
最後にもう一度だけ
綺麗な星空を見上げた。


キラキラと、
優しく輝くお星様。


すると、

私の目には
一際綺麗に輝く星が
映ったんだ。


 

⏰:09/12/05 22:19 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#237 [あんず]
 


あまりの綺麗さに
目が、離せない。


ただ目を見開きながら、
星空を見上げてると



お父さんでも
お母さんでもない、

少し低く優しい声が
耳を掠めた。


 

⏰:09/12/05 22:38 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#238 [あんず]




「リナ…。



やっとまた、


君に逢えた……。」



⏰:09/12/05 22:49 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#239 [あんず]
 


「え………?」


その声は、
綺麗な星空の中で
静かに響いた。


「ユナ?どうしたの、
早くおいで。」


そう言うお母さんの方を振り返り、「はい」と1つ返事をした。

そしてもう一度、
ゆっくり空を見上げ…。


 

⏰:09/12/05 22:54 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#240 [あんず]
 


「待ってたよ、
貴方にまた逢える日を」

と、呟いたんだ。
誰にも聞こえないくらい小さな声で。


でもきっと、
貴方には届くはず。

あの星に、届くはず。


 

⏰:09/12/05 22:57 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#241 [あんず]
 

私はその星に
一回微笑みかけ、
玄関のドアを閉めた。
家の中は、
外と違って温かかった。


あの声が、
誰なのかはわかんない。

でもあの声の人は、
私を探してくれた。


 

⏰:09/12/05 23:00 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#242 [あんず]
 

私の発した言葉は、
本能的に言ってしまったのかも知れない。
私の意志で言った訳ではないのかも知れない。


でもその言葉には、

感謝の気持ち、
喜びの気持ち、

そして、
愛しさの気持ち。


それが、含まれていることは私もわかったんだ。


 

⏰:09/12/05 23:05 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#243 [あんず]
 


あの声の人と私が、
関係あるのは
間違いない…よね?


間違いないなら、


ありがとう。


私を見つけてくれて
ありがとう……。


 

⏰:09/12/05 23:10 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#244 [あんず]
 


――――

それから私は、
変わらない時を過ごし
眠りについた。



その眠りは浅く、

静かに私を
夢の世界へと
連れて行ってくれた。


 

⏰:09/12/05 23:19 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#245 [あんず]
 

夢の中の光景は、
鮮やかな花畑。

色とりどりの花の中で、
柔らかくなびく黒髪。

ブルーの瞳をした
女性の隣には、
蜂蜜色の髪をした男性が微笑んでいた。



懐かしい、夢の光景。
幸せな、記憶。


 

⏰:09/12/05 23:24 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#246 [あんず]
 


その女性も、男性と同じく微笑んでいた。
瞳いっぱいに、
涙を浮かべながら。


そしてその二人は、
優しく、強く
抱き締めあっている。

女性は、頬に
涙が伝っていた。


 

⏰:09/12/05 23:26 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#247 [あんず]
 

そんな二人からは、
幸せそうな会話さえも
聞こえてくる。


「会いたかった…」
「好き、好きよ。」
「おかえり…」
「……っただいま」


聞き覚えのある会話。
再会の時を、
心から喜んでる二人に、
懐かしさを感じた…。


 

⏰:09/12/05 23:34 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#248 [あんず]
 


その日の夢は、

こんなに幸せな夢を
見たことがないくらい、
幸せな夢だった。



朝だって、
いつも通り目覚めても、


その夢のことは、
鮮明に覚えていた。


 

⏰:09/12/05 23:38 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#249 [あんず]
 


……今日。
星を捕まえに行って、

ヒロくんに
会いに行こう。
そして、
今日の夢を話そう。


こんな夢を見れたのも、
ずっと前から…

ヒロくんのおかげだから


 

⏰:09/12/05 23:44 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#250 [あんず]
 


ヒロくん…。
ヒロ、ご主人様。


私は様々な視点で
貴方に出逢って来たね。



黒猫だったり…
恋人だったり…
偶然会ったり…


 

⏰:09/12/05 23:46 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#251 [あんず]
 


でもね、
どんな視点からでも
貴方は優しくて、
温かくて…
私を幸せにしてくれた。


変わらない優しさで、
変わらない温かさで、
変わらない愛情で。


私を、
幸せにしてくれる。


 

⏰:09/12/05 23:49 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#252 [あんず]
 


ご主人様は


私をいつも
優しく撫でてくれた…。

その大きな手は、
いつも私を安心させて
くれていた。


あの温かさは、
いつまでも……
忘れられないよ。


 

⏰:09/12/05 23:51 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#253 [あんず]
 

ヒロは、

いつまでも
私を想っててくれた…
いつも私を
優しく抱き締めてくれた


最期の時の笑顔は
凄く貴方らしかったね。

貴方の隣は、
私の居場所でした。


 

⏰:09/12/05 23:56 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#254 [あんず]
 


そしてヒロくん、


貴方は出逢ったばかりなのにすぐ私を幸せにしてくれた。



懐かしいと感じたのも、
ヒロくんには
ヒロ…ご主人様の面影が残っているからなんだね


 

⏰:09/12/05 23:58 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#255 [あんず]
 


これから、
また幸せな時を
過ごそうね。


今度は…ずっと一緒に。


私はこれから
貴方と手を取り合って
生きていきたいです


 

⏰:09/12/06 00:00 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#256 [あんず]
 


そして神様…


こんな素敵な人を、
私に出逢わせてくれて
本当にありがとう



願いを……
叶えてくれてありがとう


 

⏰:09/12/06 00:04 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#257 [あんず]
 


ご主人様、ヒロ。


私を幸せにしてくれて
本当にありがとう。


ヒロくん。

これから、
二人で歩いて行こうね


 

⏰:09/12/06 00:07 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#258 [あんず]
 


一緒に喜んで

一緒に泣いて

一緒に笑って。



同じ時を過ごして、

手を繋ぎながら…



 

⏰:09/12/06 00:14 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#259 [あんず]




そしてまた、





幸せな夢の続きを…



⏰:09/12/06 00:15 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#260 [あんず]




黒猫の唄。





― E N D ―



⏰:09/12/06 00:19 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#261 [あんず]
 

…まとめ…

>>3-59 1.口癖
>>60-162 2.彼の過去
>>163-202 3.最後の願い
>>203-259 5.Last song


4がないのは
私が間違えたせいです
すみませんっ(´・ω・`)


 

⏰:09/12/06 00:30 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#262 [あんず]
 


やっと終わりました!!
こんばんは、
夜行性のあんずです。←

8月から書き始めた
この作品、黒猫の唄は

12月6日、やっと完結
致しました(´;ω;`)

長かった……(゚Д゚)←

ここまで頑張れたのは、
本当に応援して下さった
見て下さった皆様の
おかげです。

本当に最後まで、
ありがとうございました(*ノω;*)


 

⏰:09/12/06 00:37 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#263 [あんず]
 

「黒猫〜」の最後、
と言うか全体的に…

わかって頂けたでしょうかっっ(;´Д`)

意味不明な文章になってしまってますよ、ね…。


とりあえず、ユナはリナの、ヒロくんはヒロ&ご主人様の生まれ変わりだと言うのは理解して下さったと思います(*´`*)

 

⏰:09/12/06 00:46 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#264 [あんず]
 


最後のことを考えず、
ただひたすら
書き込んでしまったので本当に矛盾だらけだと思います(´`)

本当にごめんなさい、
分かりにくくて
かなりすみませんっ


 

⏰:09/12/06 00:53 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#265 [あんず]
 

これからは
新しい小説を
書くかは未定です。

まず、今執筆中の
【曖 昧 ミ ー 。】を
書こうかと思ってます。

こちらが
その小説のURLです!!
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/11017/

是非こちらも、
見て下さると喜びます★

 

⏰:09/12/06 00:57 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#266 [あんず]
 

この小説を
読んで下さった方が
いらっしゃいましたら
是非感想等欲しいですっ

苦情でも何でも
構いませんので、
待ってます(*・ω・)



感想、苦情
何でもどうぞ!!
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4514/


 

⏰:09/12/06 00:59 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#267 [あんず]
 

では最後になりましたが
応援して下さり、
本当にありがとうございました(*´`)

ふと思い出した時や
いつでも構いませんので、気が向いたらこの小説を上げて下さると嬉しいです!!

本当に、最後まで
ありがとうございました∩^ω^∩x



09.12.6 あんず。


 

⏰:09/12/06 01:02 📱:W61K 🆔:MNpwuoaE


#268 [&◆JJNmA2e1As]
[完]👷👨👩‍🦱👨‍🦱👂🦻🧠👱‍♀️👨‍🦰😻👩‍🦰👄

⏰:22/10/01 18:13 📱:Android 🆔:rYsbLV12


#269 [○○&◆.x/9qDRof2]
[完]⏮️○○Q ʕ•̫͡•ʔ♪。.:*・゜

>>200-300
>>300-400

⏰:22/10/01 22:23 📱:Android 🆔:rYsbLV12


#270 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>1-100
>>100-150
>>150-200
>>200-250

⏰:22/10/02 00:53 📱:Android 🆔:Ltpo.xA.


#271 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>1-160
>>160-260

⏰:22/10/02 07:49 📱:Android 🆔:Ltpo.xA.


#272 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>1-80
>>80-160
>>160-240
>>240-260

⏰:22/10/02 07:53 📱:Android 🆔:Ltpo.xA.


#273 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>1-60
>>60-120
>>120-180
>>180-240
>>240-260

⏰:22/10/02 07:54 📱:Android 🆔:Ltpo.xA.


#274 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>1-40
>>40-80
>>80-120
>>120-160
>>160-200
>>200-260

⏰:22/10/02 07:56 📱:Android 🆔:Ltpo.xA.


#275 [approach]
(´∀`∩)↑age↑(∩゚∀゚)∩age(´∀`∩)↑age↑

⏰:25/11/13 00:39 📱:Android 🆔:b8Rd/wD6


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