黒猫の唄。
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#221 [あんず]
 



「ユナー、行くぞー。」

そんなことを考えてる途中に、遠くから私を呼ぶ声が聞こえた。
…お父さんだ。


もう時間なんだ、なんて寂しい気持ちを堪え、

「はーいっ!!」
と、私は大きく返事をして、彼に目を向けた。


 

⏰:09/11/30 18:53 📱:W61K 🆔:ACyroCOI


#222 [あんず]
 

「ヒロくん、
私もう帰んなきゃ…。」

「そっか、…じゃあ僕もそろそろ帰るね。」


彼は微笑みながら答える


ヒロくんと…、
また会えるのだろうか。
…離れたくない。

そんな感情が、
私の胸を痛めた。


 

⏰:09/11/30 21:43 📱:W61K 🆔:ACyroCOI


#223 [あんず]
 

彼はゆっくりと
私に背を向けた。
その背中は近いはずなのに、凄く遠く見える。



また、ヒロくんに
     逢いたい。



「…ヒロくん、
また、逢えるよね?
いつかまた…
一緒にお話出来るよね?」


 

⏰:09/11/30 21:47 📱:W61K 🆔:ACyroCOI


#224 [あんず]
 

私は彼の服の裾を
掴み、俯いた。

“また彼に逢いたい”
と言う気持ちが大きくて堪らなかった。


我が儘かもしれない。
理由もわかんない。
けど、またヒロくんに逢いたいんだ。


 

⏰:09/12/04 23:12 📱:W61K 🆔:rfEg6w7U


#225 [あんず]
 


すると、

固く目を閉じ、
俯いていた私の頭に



微かだけれど、

とても温かい何かを
感じたんだ。


 

⏰:09/12/04 23:14 📱:W61K 🆔:rfEg6w7U


#226 [あんず]
 

温かい。


見上げると、
いつの間にか振り向き
微笑む彼の姿。

そして彼の右手は
私の頭の上にあった。



「――――…っ!!」


 

⏰:09/12/04 23:16 📱:W61K 🆔:rfEg6w7U


#227 [あんず]
 


胸が、締め付けられた。
嬉しくて、切なくて。
――――愛しくて。


彼は優しく
私の頭を撫でたあと、
再び私に背を向け、
ゆっくりと歩き始めた。


 

⏰:09/12/05 20:55 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#228 [あんず]
 

彼は私の問いかけに、
答えなかった。


でもね、
私には伝わったよ。
しっかりと、
……伝わったの。



「また逢える」って。


 

⏰:09/12/05 21:13 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#229 [あんず]
 


言葉にしなくても、
ちゃんと伝わる
貴方と私。



“またどこかで逢おう”



不意に私の頭に
その言葉が浮かんだ。

その言葉は、
不思議なくらい
懐かしく感じた。


 

⏰:09/12/05 21:40 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


#230 [あんず]
 

懐かしい、
覚えのある言葉。


これは、
私、ユナがヒロくんに
対して想った言葉なのか




それとも――――…。


 

⏰:09/12/05 21:44 📱:W61K 🆔:4uM4GwxA


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