黒猫の唄。
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#41 [あんず]
するとご主人様は私の肩をぐいっと掴んだ。
その手は震えていて、
力強くて、少し痛かった
「…………っっ、」
私はただ固まってるだけ。頭の中は大パニックだ。
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#42 [あんず]
肩を掴んでる手は、次第に強くなる。
少し痛いけど、それどころではなかった。
そしてゆっくりと、ご主人様は口を開いた。
「………リナ………?」
:09/08/21 22:53
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#43 [あんず]
………リ…ナ?
なぜか聞き覚えのある名前だった。
どこか切なくて、懐かしい気持ちになる。
でも“リナ”って、
誰なの――――?
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#44 [あんず]
未だに声の出ない私を、ご主人様はじっと見つめる。
そしてご主人様は肩を掴んでる手を離し、頭を抱えて笑った。
「……な、訳ないよな。ごめんね、人違いだったよ。」
その笑顔はこの前見た笑顔と同じ、無理しているような笑顔だった。
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#45 [あんず]
私はただ顔を横に振る。
「あはは、そんな悲しそうな顔しないで。………で、君の名前はなんて言う?」
ご主人様は変わらない笑顔でそう言った。
「……私、は……。」
やっとの思いで絞り出した声は、あまりにも弱々しくて、小さかった。
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#46 [あんず]
なんて言ったらいいんだろう……。
リアって言っても、大丈夫かな………?
私は不安に感じながらも
「…リア、です。」
と呟いた。
:09/08/21 23:07
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#47 [あんず]
「リア…?」
「あの…住む所がなくて……さ迷ってたら…ここにたどり着きました。」
あまりにも見え見えな嘘。猫だったから、嘘なんて考えたことなかった。
意外と嘘って、難しいんだな、と改めて感じた。
:09/08/21 23:09
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#48 [あんず]
「……そうか、大変だったんだね。」
そう言ってご主人様は私の頭を優しく撫でた。
この感覚が大好きなのは、人間も猫も関係ないんだなぁ…。
「ごめんなさい…っ」
私は頭を下げ、その場から立ち去ろうとした。
なんか、このままいたら涙が溢れそうだから。
:09/08/21 23:25
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#49 [あんず]
するとご主人様は私の腕を強く掴んだ。
「…君は昔の知人によく似ているんだ。なんだか放っておけない。」
その時のご主人様の表情は真剣で、その綺麗な目が私を動けなくした。
:09/08/21 23:28
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#50 [あんず]
:09/08/21 23:32
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