黒猫の唄。
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#7 [あんず]
 


「リア、ご飯だよ。」


そして今、私の目の前に餌の入った皿を置いてくれたのが……。




私の大好きな、大好きなご主人様。
 

⏰:09/08/11 15:25 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#8 [あんず]
 


名前は確か…ヒロ。

あまり覚えてないけど、ご主人様のお友達が「ヒロ」と呼んでいた。




そしてご主人様の髪の毛はとても綺麗な蜂蜜色。

ふわふわ柔らかくて。
私はご主人様の髪の毛が大好きなんだ。
 

⏰:09/08/11 15:34 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#9 [あんず]
 




――ご主人様と出会ったのは去年の冬。


凄く寒くて、まだ小さかった私は草むらで凍えていた。



そんな所を、ご主人様が見つけてくれた。
…助けてくれたんだ。



 

⏰:09/08/11 15:52 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#10 [あんず]
 




何も言わずに私の上に積もった雪を払い、コートに包んで温めてくれた。


優しく微笑みながら、
頭を撫でてくれた。



あの日、ご主人様は私を助けてくれた。
 

⏰:09/08/11 18:25 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#11 [あんず]
 




ご主人様は野良猫の私を拾ってくれたんだ。



優しくて、かっこよくて、面白いご主人様。


私はすぐにご主人様が大好きになった。
 

⏰:09/08/11 18:31 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#12 [あんず]
 



大好きなご主人様には、いつも笑顔でいて欲しい

ずっと笑ってて欲しい。


ご主人様は
私に幸せをくれた。

だからご主人様も幸せでいてほしい。



猫ながらも、ご主人様の幸せを願っていたんだ。
 

⏰:09/08/11 18:53 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#13 [あんず]
 





でも…でも……


私は見てしまったんだ。


 

⏰:09/08/11 18:54 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#14 [あんず]
 




ご主人様が、
ベッドに座りながら俯いているのを。


そのご主人様の手には、綺麗な女の人の写真があるのを。




そしてその写真に、水滴がぽたりぽたりと落ちているのを。
 

⏰:09/08/11 22:26 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#15 [あんず]
 




それがご主人様の“涙”だってことに気づくのに時間はかからなかった。



ご主人様が泣いている。

いつも笑顔でいてほしい、大好きなご主人様が泣いている。


なんで?なんで?
……………なんで…。
 

⏰:09/08/11 23:02 📱:W61K 🆔:qGBM5BGk


#16 [あんず]
 




私はただご主人様の膝に乗り、涙を舐め取ることしか出来なかった。


そんなことしか出来ない自分がふがいなくて、やるせない。



でもご主人様は私の頭を撫でて、「くすぐったいよ」と笑ったんだ。
 

⏰:09/08/13 09:56 📱:W61K 🆔:N1XzLosg


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