―‥ 殺したいほどに ※BL
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#216 [雪]

「僕ね、"一般論"とか嫌いなんだ
多数派を"普通"にして
その他は"異常"扱いでしょ?
もしも"異常"が多数派になったら
今度はそれが"普通"になる。
‥そんなのおかしいよ」

「‥弱いからだろ
みんな弱いから群れたいんだ
自分が所属する場所がほしい
‥安心できる場所が。」

「じゃあ、僕は強い?」

⏰:10/12/05 00:46 📱:D905i 🆔:cy9k1HSQ


#217 [雪]

苦しそうに聞こえたその声は
いつもの笑顔の裏側の不安だった

「母子家庭で育って、母親が死んで
今時高校行ってなくて、体売って
‥自分の手首切ることしか
生きてる実感が湧かないような僕は
‥異常でしょ?僕は強い?」

きっと見えないところで
ずっと結は助けを求めてた

⏰:10/12/05 00:50 📱:D905i 🆔:cy9k1HSQ


#218 [雪]

「あぁ‥強いさ」

俯いた結を下から眺めれば
きつく唇を噛んでいて

手を伸ばして軽く頭を撫でれば
呆気なく崩れた

「少なくとも、俺なんかよりずっと」

独り言のようにそう付け足した

⏰:10/12/05 01:03 📱:D905i 🆔:cy9k1HSQ


#219 [雪]

世間体ばかり気にして
目の前にある愛おしい存在を
認めることができない‥

同性を愛することも
実の弟を愛することも
こんなに躊躇って、
ただただ罪悪感だけが生まれるのは
全部‥この世の中のせいだと
今にも投げ出してしまいそうな‥

「俺なんかより‥ずっと」

⏰:10/12/05 01:08 📱:D905i 🆔:cy9k1HSQ


#220 [雪]

腕の中にすっぽり収まって
ガキみたいにわんわん泣いて
いつの間にか静かになる

「‥何歳児だよ」

思わず口元が緩む

甘えたい盛りに大して甘えられなくて
子供らしく居られなかった

15、6で大人の裏の世界を見て
まだ未熟だったこの体は
‥一体何を思ったのだろう

⏰:10/12/05 01:13 📱:D905i 🆔:cy9k1HSQ


#221 [雪]

「ちっせぇなー‥」

一回り小さな体は
細くて繊細な線の集まりで
髪から香る匂いがやけに愛おしい

当たり前だけど
俺と同じ匂いだと思ったら
お揃いに喜ぶ中坊のガキみたいに
はしゃぎたくなった

⏰:10/12/05 01:18 📱:D905i 🆔:cy9k1HSQ


#222 [雪]

耳元に唇を寄せて
恥ずかしながら愛の言葉を囁いてみた

起きて欲しいような、欲しくないような


"好き"と"愛してる"の使い分け方が
未だによくわからない

何となくしっくりくるから

「‥愛してる」

もう一度囁いた

⏰:10/12/05 01:22 📱:D905i 🆔:cy9k1HSQ


#223 [雪]

―――――‥


時に神様は残酷で
それを僕らはよく知っている


いつだって僕らは試されてる


‥そんな気がするんだ

⏰:10/12/06 00:23 📱:D905i 🆔:.1jpaoqQ


#224 [雪]

「いってらっしゃい♪」

「ん、行ってくる」

玄関の段差で
少しだけ目線の高さが近づく
それでも結のがちっさい


さっきまで俺の腕ん中で寝てて
きれいないつもの目も腫れぼったい

⏰:10/12/06 00:29 📱:D905i 🆔:.1jpaoqQ


#225 [雪]

「海‥」

時々ドアノブに手をかけるあたりで
後ろから呼び止められる

だけどいつも"気を付けてね"って
‥たったそれだけ


「遅かったら、先食べてていいからな」

会話がまるで夫婦
将来俺はこんな生活を送るのだろうか
‥結でしか想像できなかった。まじで

⏰:10/12/06 00:34 📱:D905i 🆔:.1jpaoqQ


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