―‥ 殺したいほどに ※BL
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#51 [雪]
玄関をあけると
友梨が帰ってきてた。
案の定男と一緒に
:09/09/28 22:47
:D905i
:IjAAVtBU
#52 [雪]
大きなスニーカーが
友梨のヒールに寄り添うように
置かれてた。
さあ‥どうしようか
「誰か来てる‥うぅっ」
俺は結の口をふさいだ
:09/09/28 22:51
:D905i
:IjAAVtBU
#53 [雪]
「そこの部屋が俺のだから
ちょい、入って待ってて」
結の耳元でそう囁いて
冷静な足取りで
2人のいる寝室へ向かった。
:09/09/28 22:53
:D905i
:IjAAVtBU
#54 [雪]
「あぁ‥ん/
修也くん‥はぁはぁ‥/」
聞き飽きた声だ。
「ここ ?
友梨ちゃんって以外と‥」
やっぱり修也は有言実行だな
関心関心
「ひぁあ ッ/だめ //」
誰としても
同じような反応するんだ
今までにないくらい
俺は冷静にその声を聞いた
:09/09/28 22:58
:D905i
:IjAAVtBU
#55 [雪]
いきなり入ったら
非常識だよな。
それに男の裸なんて見たかねぇし‥
少し意地悪をしたかった
焦ってばたばたするとこ
落ち着きがない声
豆鉄砲くらったような顔
俺はそんなものが欲しくて
「友梨 ? ただいま」
ノックをしてそう言いドアをあけた
:09/09/28 23:02
:D905i
:IjAAVtBU
#56 [雪]
俺の望み通りに
ばたばたと音を立て
震えた声で「か‥海??」なんて‥
相変わらずわかってくれるよ友梨は
目をでっかくして
友梨も修也もこっちを見た
だから‥さあ
「俺、男の裸とか興味ねぇの。」
あえて微笑んでやった
憎たらしいんだろーなぁ。
:09/09/28 23:07
:D905i
:IjAAVtBU
#57 [雪]
「わりぃなあ‥。
お前がいらないって言うからさ
俺がもらっとこうと思ってね」
服を着ながらそう言われた
「海‥ごめんね
あたし、こんなつもりじゃ‥」
ドラマから引っ張ってきたみたいなセリフ
友梨はぼろぼろ泣き出した
:09/09/28 23:23
:D905i
:IjAAVtBU
#58 [雪]
修也は
スタスタと帰って行った。
服を乱したまま
泣きじゃくる友梨と
じっくり観察するように
それを静かに見つめる俺
温度差は確かだった
もう‥疲れたんだ。
:09/09/28 23:26
:D905i
:IjAAVtBU
#59 [雪]
‥冷酷になろうと思ったのだ。
「友梨‥大丈夫だよ」
優しく頭を撫でてやると
ぎゅっと飛びつかれた
「もうこんなこと‥ヒクッ‥しない」
俺は意外にも
傷ついたのかもしれないな
だからこんなに
体の力が抜けていくのか‥
:09/09/28 23:30
:D905i
:IjAAVtBU
#60 [雪]
傷ついた姿なんて
見せたくないもんだよな‥
突き放さなきゃ。
だから俺は優しくした
「友梨‥大丈夫だから
泣かないで ?」
そっと囁くと
ずっと一緒にいてくれる? と
期待混じりに見つめてきた
かわいいね‥友梨
:09/09/28 23:34
:D905i
:IjAAVtBU
#61 [雪]
「気にしてないから‥
他人だよ俺たち
感情移入なんてしない」
「‥海?」
「‥どうでもいいから正直。
もう疲れたんだ
"友梨の彼氏"は疲れたんだ」
:09/09/28 23:37
:D905i
:IjAAVtBU
#62 [雪]
ひどいって言って欲しくて
嫌われたくて‥
疲れたんだ
ただそれだけ。
「‥ごめんね。ごめんね」
やっと出たような
今にも消えそうな声で‥
友梨は出て行った
:09/09/29 16:20
:D905i
:HV43NjPc
#63 [雪]
小さな後ろ姿が
いつもより
小さく小さくなってた気がした
「ごめんな‥友梨」
ただ傷つけたかった。
ヤったとかヤってないとか
そういうんじゃなくて‥
ほんとの俺に絶望する前に
嫌いになってほしかったんだ
:09/09/29 16:25
:D905i
:HV43NjPc
#64 [雪]
俺、自己中なんだな
なんか疲れたからって
傷つけて消そうとして
嫌なやつ。最低なやつ。
友梨が俺のそばからいなくなって
開放感に浸る間もなく
そんなことばかりが頭に浮かんだ
:09/09/29 16:32
:D905i
:HV43NjPc
#65 [雪]
"俺"を見せるのが怖かった
"俺"を見せたら
ひとりになるって思うから
小さいとき
いろいろあって
いつの間にか人前では
完璧を目指してたわけで
すべてを器用にこなしてきたつもり
:09/09/29 16:40
:D905i
:HV43NjPc
#66 [雪]
誰一人として
"俺"を見たことはないはず。
誰一人として
俺は信じやしないよ
結局は弱いだけ
心ん中はいつもひとりだった
:09/09/29 16:42
:D905i
:HV43NjPc
#67 [雪]
すべてが表向きだけだから
何一つとして執着しない
だから正直
友梨のことはもう気にならないんだ
ひでえーなあ俺。
自らを客観視してあざ笑う
ばかな習慣が染み着いていた
:09/09/29 16:45
:D905i
:HV43NjPc
#68 [雪]
乱れた毛布を几帳面にたたみ
消臭スプレーを撒き散らし
結の元へ戻る
もう12時か‥。
珍しく、眠くねぇや
ガチャ
ドアをあけると
ソファーで気持ちよさそうに
結が寝てて、
なんだか目頭が
じんじんと熱くなった
:09/09/29 16:49
:D905i
:HV43NjPc
#69 [雪]
あんなに騒がしかったのに
こんな安心した顔で寝てるよ‥。
少し微笑み涙を溢れるくらい溜めた
ひとりじゃなかったんだなぁ‥
小さい頃から
結と一緒にいられたら
俺はもう少し
素直になってただろーな。
優しく頭を撫でてやった
:09/09/29 17:04
:D905i
:HV43NjPc
#70 [雪]
すると
ゆっくりと目が開いた
「‥か‥い。」
子犬みてぇな顔だなー。
「‥はよ。」
にこっと笑ってみせると
お帰り とはっきりしない声で言った。
:09/09/29 17:08
:D905i
:HV43NjPc
#71 [雪]
何か聞かれると思ったけど、
結は気を遣ったのか興味がなかったのか
何も聞こうとはしなかった。
‥―
「僕たちは双子。
2歳の時に、お父さんとお母さんが離婚して
僕はお母さんに
海はお父さんに引き取られた。」
結は一呼吸おいてから
淡々と今までのことについて話し出す
しっかりとした口調で
:09/09/29 17:15
:D905i
:HV43NjPc
#72 [雪]
母さんは
結のために一生懸命働いた。
そして、俺のためにも働き
お金を親父に送ってたらしい
11歳のときに
母さんはガンで死んだと言う
実の息子なのに
俺はそんなことさえ知らなかった。
全くと言っていいほど
今まで
俺は結や母さんと関係を持っていない
なぜこんなことになったのかは
わからないままだ。
:09/09/29 17:22
:D905i
:HV43NjPc
#73 [雪]
それから結は
母さんのお姉さん
つまり叔母のもとで育てられた
「中学までは行かせてもらって
卒業してから自分で働いて
ずっとひとりでここまできたんだ」
そう言った。
:09/09/29 17:25
:D905i
:HV43NjPc
#74 [雪]
俺の知らなかった
俺の弟の生涯。
辛いのは
俺だけじゃなかったんだな‥
胸の奥が
ズシッと重くなる
「働いて‥って、何してんの?」
まさかとは思ったが、
:09/09/29 17:29
:D905i
:HV43NjPc
#75 [雪]
ホストでもやってんじゃないか‥?
そんなことがふと脳裏を支配した。
「‥えーっと、」
言葉をつまらせるってことは
やっぱりか‥
しかし、結からは
俺が想像もしなかった言葉が出てきた
:09/09/29 17:33
:D905i
:HV43NjPc
#76 [雪]
「‥援交‥。逆援交。」
:09/09/29 17:33
:D905i
:HV43NjPc
#77 [雪]
‥はぁ?
世の中には
逆なんてあんのか?
言葉を失う俺に
付け足すように言った
「お金が必要だったから‥
叔母さんにもお金返さなきゃだし、
ひとりで生活しなきゃだし‥
逆援はすぐお金もらえるしね、
喜んでもらえるんだ。
俺のために
たくさんの女の子が集まってくれる
いつも誰かといられるんだよ?」
:09/09/29 17:37
:D905i
:HV43NjPc
#78 [雪]
‥結も、寂しいんだな
そう思ったら
叱ってやれなかった。
「でもね、やめようと思うんだ。
海に会えたし
僕、変われる気がする。」
俺はこいつと一緒にいなきゃいけないんだ
そう悟った。
弟に寂しい思いをさせちゃいけねぇ‥
結の手首の傷を
見て見ぬ振りをできなかったから
:09/09/29 17:43
:D905i
:HV43NjPc
#79 [雪]
「結‥今日泊まっていけよ」
心配でならなかった
こいつはいつも独りだった
辛かっただろうな‥
「‥いいの?」
ほんとに犬みてぇだな
かわいいやつ。
結はありがとうと言って
俺に抱きついた
:09/10/04 13:50
:D905i
:HFiTrH2Y
#80 [雪]
結の服からは
女物の香水の匂いがした。
俺と会う前も
"仕事"してたのか。
胸が痛む
男からしたら
自分自身には何の害もない
病気になるかもしれないけど‥
だけど俺はなぜかむかついたんだ
結が誰にでもしっぽを振って
かわいがられて‥
:09/10/04 13:59
:D905i
:HFiTrH2Y
#81 [雪]
何人もの女が結を触るんだ
汚らわしい。
今日、弟だと知った。
だけど一気に芽生えた
独占欲
:09/10/04 14:01
:D905i
:HFiTrH2Y
#82 [雪]
その日は
2人で寄り添って眠った
俺は結を強く強く抱きしめた
こいつの負ってきた傷を
全部俺が代わりに‥
負ってやりたかった。
だってこいつは
辛いくせに寂しいくせに
笑顔を振りまくんだ。
純粋すぎて、切なくなるな
:09/10/04 14:09
:D905i
:HFiTrH2Y
#83 [雪]
‥いっ ‥かい ‥海ーっ
また夢を見た。
いつものあの心地いい‥
結が俺を呼ぶ夢
「海ぃいいぃい !!!!」
鼓膜が破れそうだった
:09/10/04 15:18
:D905i
:HFiTrH2Y
#84 [雪]
「‥んだよばかっ!
んな馬鹿でかい声出されたら
鼓膜破れるわ !!」
飛び起きて早々怒鳴り散らす俺を無視して
「学校でしょ!?遅れるよ!!」
‥あ、ほんとだ。
「ほら早く着替えて!ほら」
なんか‥母ちゃんみてーだなこいつ(笑)
:09/10/04 15:22
:D905i
:HFiTrH2Y
#85 [雪]
結局
着替えてる途中に
口んなかにパン突っ込まれて
寝癖ぴょんぴょんのまんま
玄関に出された。
んな、急がなくても‥
「いってきまーす。」
されるがままに玄関を開けようとした
すると
「海っ待って!!」
早くしろとか待てとか
どっちなんだよおい。おい。
:09/10/04 15:26
:D905i
:HFiTrH2Y
#86 [雪]
「はいっ♪」
そう言って手渡された
ずっしりとした巾着袋。
「‥なにこれ」
にこにこしながら
お弁当♪と答えられたが、
‥なんでだか
新婚夫婦の朝の風景みたいなかんじで
むずかゆい。
:09/10/04 15:29
:D905i
:HFiTrH2Y
#87 [我輩は匿名である]
あげる
:09/10/24 08:29
:W64SH
:8y7tuGC.
#88 [雪]
久しぶりに
書きたいと思います !!
:09/11/04 16:34
:D905i
:Z2Iaeddw
#89 [我輩は匿名である]
まってました∀
:09/11/04 22:43
:W64SH
:mtIzJN7w
#90 [雪]
そんなこんなで
結局遅刻ぎみに家を出た。
誰かに送り出されるのって
いつぶりだろう‥
弁当持たされたのも
久しぶりだなー‥
「にしても、弁当
重すぎやしないか‥?」
だけどその重みが
なんだか嬉しかった
:09/11/04 23:51
:D905i
:Z2Iaeddw
#91 [雪]
ベンチに座って
例の巾着を開ける
蓋を開けると‥
「宝石箱やぁ〜‥って、
本気で宝石箱みたいだな」
そこには
テレビでしか見たことないような
豪華なおかずが詰まってた。
なんかもはやお節みたいな‥
でっかい海老とか、丸ごと入ってる
:09/11/04 23:57
:D905i
:Z2Iaeddw
#92 [雪]
誰かに見られるのは
少し恥ずかしかったけど、
正直うれしかった。
「結って料理得意なんだなぁ‥」
「新しい彼女?」
ぽつり呟いた独り言に
なぜか返事が帰ってきた。
驚いて目を向けると
「あ‥真由美ちゃん」
:09/11/05 00:01
:D905i
:9fJnHxLI
#93 [雪]
「おいしそうだねー♪」
真由美ちゃんは
同じ学部の同級生。
‥修也の元カノ
「あぁ‥うん」
もう俺と友梨が別れたって
知ってんのかよ‥。
「あ、彼女じゃないよ」
動揺を隠すために
緩く笑って見せた。
:09/11/05 00:06
:D905i
:9fJnHxLI
#94 [雪]
ふぅん と言って
流すかと思いきや‥
真由美ちゃんはそうはいかない。
「えーじゃあ友達?
お母さんとかっ?」
キャピキャピした子は
どうやら俺は苦手らしい。
今‥気付いた
「あぁー‥うん、まぁ」
適当に流して嘘を付いた。
"弟"なんて言ったら
きっと修也と同じように
食ってかかられる(笑)
:09/11/05 00:45
:D905i
:9fJnHxLI
#95 [雪]
「そうなんだぁー‥」
無理やり納得したようで
真由美ちゃんは
俺を観察するようにじっと見つめていた
「あ、そうだ
今度‥海くんデートしない?」
デ‥デート‥だと?
「海くんのこともっと知りたいし
ねぇ?いいでしょ?」
展開が早すぎてついて行けず
あほらしく
ぽかんと口を開けたままだった
:09/12/04 12:40
:D905i
:/pht6/sY
#96 [雪]
「あぁー‥えっと‥」
最近苦手になった女の子。
ましてやきゃぴきゃぴされたら
たまったもんじゃない。
そのたまったもんじゃない女の子が
俺をデートに誘っている。
断りたい‥断りたい‥
断り‥
「じゃあ決まりね♪」
「‥は?!」
:09/12/04 12:43
:D905i
:/pht6/sY
#97 [雪]
「ちょっと待って!俺‥」
マシンガン野郎だほんと。
真由美ちゃんは
無理やりだとわかっていて
話を進めているのがわかった。
「詳しいことはまた後で♪」
またねと手を振り
ヒラリとスカートを揺らし
嵐は去っていった。
その時から俺は頭をフルに使い
やんわり断る理由を考え始めた
:09/12/04 12:47
:D905i
:/pht6/sY
#98 [雪]
「まじ勘弁‥」
結に相談しようと決めて
いつもより早く帰った。
――――――‥
窓から明かりがもれていた。
結は家にいるらしいとわかったら
何だか胸が弾んだ。
ガチャ
「ただい‥「おかえりー!!!!」
玄関を開けた瞬間
勢いよく吹っ飛んできやがった。
:09/12/04 12:50
:D905i
:/pht6/sY
#99 [雪]
「た‥ただいま」
友梨とはまた違う新鮮な出迎え。
弟ににやける俺。
おい俺、しっかりしろ俺。
‥ギュウウウ
「おかえり、」
一気にさっきのテンションから
寂しそうな声を出して
結が抱きついてきた。
自然と緩んでいた口元に
俺ははっと我に返る。
:09/12/04 12:55
:D905i
:/pht6/sY
#100 [雪]
:09/12/04 12:56
:D905i
:/pht6/sY
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