―‥ 殺したいほどに ※BL
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#100 [雪]

>>100-150

⏰:09/12/04 12:56 📱:D905i 🆔:/pht6/sY


#101 [雪]

「ねぇ‥海?」

上目遣いで見つめる結。
‥ときめいてしまった俺を
どうかお許しください神様(笑)

「ご飯、食べた?」

そんなこと聞くために
こんな可愛い顔されちゃ‥、

「まだ‥だけど?」

まともに目を合わせられない

⏰:09/12/04 22:35 📱:D905i 🆔:/pht6/sY


#102 [雪]

すると結は
くしゃっと笑って俺の手を引いた。

「ご飯作って待ってたんだよ♪」

やっぱりまるで新婚のようで‥
どう見ても兄弟っぽくない。
これでいいのか?俺
こいつは弟だぞ?

「はい♪ハヤシライス♪」

んな‥

⏰:09/12/04 22:39 📱:D905i 🆔:/pht6/sY


#103 [雪]

「‥何で俺がハヤシライス好きだって
知ってるんだ?!」

ハヤシライスは俺の夢、希望、嫁(笑)
カレーよりハヤシライス派

結はにっこり笑って
だって双子だもんと言った。

今までの孤独が一気になくなった
弟がいるって考えるだけで
どこか心が安らいだ。

⏰:09/12/04 22:42 📱:D905i 🆔:/pht6/sY


#104 [雪]

そんでこのハヤシライス
ハヤシ通の俺の喉をうならせた。

「‥うま」

俺が食べる姿を
結は顎に両手を添えて
嬉しそうに眺めていた。

―‥家族がいる幸せ。
結がいる幸せ。

⏰:09/12/04 22:48 📱:D905i 🆔:/pht6/sY


#105 [雪]

結が可愛いすぎ‥
いや、これがうますぎて
すっかり忘れていた。

真由美ちゃんとのデートの約束‥

「どうやったら‥
やんわり断れるもん?」

膨れた腹をなでてため息をついた。

「何を断るの?」

「‥デートの約束」

⏰:09/12/04 22:54 📱:D905i 🆔:/pht6/sY


#106 [雪]

結は目を伏せて考え込んだ。

なぜかこの沈黙さえも
愛おしく思えてしまう。

「僕‥あんまり断らないからなぁ(笑)」

困ったように眉を下げて笑った。
そうか‥逆援。
金になるもんな‥仕事だしな。

「そっか‥。
最近、どうも女の子苦手でさ」

⏰:09/12/04 22:59 📱:D905i 🆔:/pht6/sY


#107 [雪]

すると結は目をまんまるくして
不思議そうに見つめてきた。

ほんと、犬みたい(笑)

「何で‥?
もてるのに、もったいないね」

「もてねぇって‥。」
厄介な女の子は苦手だ。

「もてるよ‥。」

少し寂しそうな顔をした結に
俺はまたときめいてしまった。

⏰:09/12/04 23:02 📱:D905i 🆔:/pht6/sY


#108 [雪]

「ゆ‥結だってもてるだろ?」

聞くべきじゃなかった。
結はだまって首を横に振る。

金のために自分を売り
寂しさを紛らわすために
自分を偽り媚びを売った‥

結の笑顔の裏には
まだ暗い闇が潜んでる。

「結は可愛いからな(笑)
年上に好かれそうだ」
悲しそうな結の表情に
俺は敏感になった。

⏰:09/12/04 23:08 📱:D905i 🆔:/pht6/sY


#109 [雪]

「‥僕も
もう女の子は苦手になった」

拳にぎゅっと力を入れて
肩を震わせている。

‥見ていられなかった。
そんな姿見たくなかった。

ギュウ‥
俺は後ろから結の首を抱いた
無意識の内に動いた体

弟を守ってやりたいって
傍にいてやりたいって思うのは
普通のこと、だよな?

⏰:09/12/04 23:14 📱:D905i 🆔:/pht6/sY


#110 [あつ]
更新されてる

頑張ってください

⏰:09/12/04 23:38 📱:SH905i 🆔:XBD5v.Jo


#111 [雪]

* あつさん

ありがとうございます ><
マイペース更新ですが
これからもよろしくです ★!

⏰:09/12/05 13:01 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#112 [雪]

「僕は‥汚れてるんだ」

結はぽつり呟いた。
蚊の鳴くような弱々しい声で‥

うまく励ましてやれない
自分に腹が立った。

「‥僕なんか、僕なんか、

生まれてこなければよかったんだ‥」

⏰:09/12/05 13:13 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#113 [雪]

衝撃だった。

結が寂しかったのも
辛かったのもわかってるつもりで、
俺と一緒だと思ってた。

だけど俺は
"生まれてこなければよかった"なんて
そこまで思い詰めたことはない。

金のために自分を売ったことが
必ずしもいいことだとは言えないけど‥

⏰:09/12/05 13:42 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#114 [雪]

抱きしめる腕に力を入れた。

「‥んな、悲しいこと言うな。」

結の首筋に顔をうずめた。
あったかい‥



それでも結の心は
何よりも冷え切っていた。

⏰:09/12/05 13:49 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#115 [雪]

秒針の音が痛い。

「海‥そのまま






僕を殺して‥。」

⏰:09/12/05 14:04 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#116 [雪]

普通はここで
"そんなことできるはずないだろ!"って
言うはずだった‥。




俺は体を少し離し
結の首に手をかけて

ぐっと力を入れ、首を絞めた。

⏰:09/12/05 14:40 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#117 [雪]

自分の手が震えていた。

徐々に力が入る手の感覚が
今までにない生々しさを覚え
暖かかった結の首が
だんだんと冷たくなってくる気がする‥


「死にたくなるよな‥結
辛かったんだろ‥?」

あえて俺は
結の耳元で優しく囁いた。

⏰:09/12/05 14:44 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#118 [雪]

すると結は
ぐっと歯を食いしばっていた。


「か‥ック‥海‥ッあぁ‥、」

苦しそうな声を漏らし
俺の名前を呼ぶ。

結の頬に
すっと涙が伝っていた。

⏰:09/12/05 14:48 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#119 [雪]

「死にたいんだろ‥?
今までの苦しさに比べたら‥
こんなの大したことない‥
そうだろ‥?結」

完全に俺はいかれちまった。
このまま弟を殺すのか‥?

「か‥いッ‥‥‥ッだぁ、
や‥ッ死に‥た‥ッン、ない‥。」

必死に振り絞った
"生"を欲するその声に
俺は手の力を緩めた。

⏰:09/12/05 14:51 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#120 [雪]

手に残る結の細い首の感覚
"死にたくない"と言った振動‥

「‥ッグハ‥!ゲホッ‥ゲホッ‥」

苦しそうに咳き込む結の姿に
俺は我に返った。


何やってんだ‥俺

⏰:09/12/05 14:55 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#121 [雪]

時計の音が聞こえない‥。

ふらつく足で結は立ち上がり
焦点の合っていない俺を見つめた。

「海‥ッ、‥あり‥がと」

またあの無邪気な笑顔をこちらに向ける


俺にはこいつしかいない。
俺は一人じゃない‥。

力いっぱい結を抱きしめて
物心付いてから初めて、人前で泣いた。

⏰:09/12/05 15:00 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#122 [雪]

結は黙って
頭を優しくなでてくれた。

"ありがとう、海。
僕‥海の弟でよかった。
死にたくないって初めて思えた‥。"
そう言ってまた笑った。


人は独りじゃないって実感すると
こんなにもあったかくなって、
こんなにも甘えてしまうんだって
その日、
俺は俺をいつものように客観視して
あざ笑わずに、微笑んだ。

⏰:09/12/05 15:10 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#123 [雪]

「結が弟だって知って、
驚いたけど‥嬉しかった。」

同じ布団に潜る結を
緩く抱きしめた。

「‥ねぇ、海?」

「ん‥?」

暗がりでよくわかんなかったけど
なんとなく恥ずかしそうにしてる結

「‥ずっと一緒にいて?」

⏰:09/12/05 15:14 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#124 [雪]

その言葉のほんとの意味を
俺はわかっていた‥。

だけど、
その意味をわかっちゃいけない


「海‥、大好き‥。」

きっとそのままに受け入れたら
俺たちは辛い厳しい道を歩むから‥

今出たばかりの"芽"を
摘み取るのは簡単だろう‥。

⏰:09/12/05 15:18 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#125 [雪]


「ありがとう‥。」


たった一言そう言って
気づかないふりをした。



結は一番いけない相手だ。

結は男‥俺の弟‥。

⏰:09/12/05 15:20 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#126 [雪]

それから結は相変わらず
毎日弁当作ってくれて
帰れば出迎えてくれた。

寝る前に
"海、大好き"と言った。


俺は結とは常に
"弟"という線を引くことにしたんだ。

そんなある日‥

⏰:09/12/05 18:53 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#127 [雪]

珍しく
家の明かりがついていない。

「ただいま‥」

いつも犬みたいに
勢いよく吹っ飛んでくるのに‥
寝てんのか‥?

ソファーにも俺の部屋にも風呂場にも
結の姿はなかった。

「出かけてんのか‥。」

すると携帯が鳴った。

⏰:09/12/05 18:58 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#128 [雪]

『今日は帰りが少し遅くなります。
ごめんなさい。
夜ご飯は冷蔵庫に入ってるよ !
あっためて食べてね』

結からのメールだった。

何だか物寂しい‥
冷蔵庫の冷気にブルッと体を振るわせ
夕飯をレンジに突っ込んだ。

くるくる回るそれをぼーっと眺め
ついたため息。

⏰:09/12/05 19:01 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#129 [雪]

うまいはずの夕飯も
一人ではあまりうまく感じられなかった。


‥なんだか時間が長く感じる
ソファーに寝転んで
何をするわけでもなく、
ただただ結の帰りを待つ自分。


「結も、いつもこうして
待っててくれてたんかな‥」

久しぶりの独りは心細かった。

⏰:09/12/05 19:06 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#130 [雪]

8時‥9時‥10時

なかなか帰ってこない。
俺は少し苛立ち始めていた



寂しすぎた、それ故のわがまま

「早く帰ってこいよ、ばか」

⏰:09/12/05 19:08 📱:D905i 🆔:DhlqH7iY


#131 [雪]

「―‥くっそ」


苛立ちの矛先を向けたクッションが
鋭く床に突き刺さる





ガチャ
「ただいまー!」

⏰:09/12/09 17:46 📱:D905i 🆔:meo2v3zE


#132 [雪]

まるで主人を待ってたかのように
いつもの結のように
はっと起き上がり駆け寄った


が‥


「ごめんお風呂入っちゃうね!」

俺よりも早く
隠れるように風呂場のドアを閉めた音が
耳の奥に響いて痛い

⏰:09/12/09 17:49 📱:D905i 🆔:meo2v3zE


#133 [雪]

どれだけ待ちくたびれてたのか
どれだけ結に飢えてたのか
どれだけ依存してたのか
なんだか急に恥ずかしくなり
眉間に少しシワを寄せて舌打ち。


そんな舌打ちは
いつしかため息に変わり
結の着替えとタオルを持った手が
どこか寂しそうな様子だった。

⏰:09/12/09 17:52 📱:D905i 🆔:meo2v3zE


#134 [雪]

ドアを開けると
嗅ぎ覚えのある匂いが鼻についた。
隙間から漏れる湯気にゆられ
しっかりと俺の記憶を引き戻し
またよった眉間のシワ。


シャワーの音
結が肌色がうっすら映る曇りガラス
少し使い古された蛍光灯


依存してるのは俺だけだ‥
結局は、孤独なわけか

⏰:09/12/09 18:00 📱:D905i 🆔:meo2v3zE


#135 [☆☆☆]
続き楽しみにしてます

⏰:09/12/19 21:16 📱:F01A 🆔:Mae547Gk


#136 [あこ竅兢
 いつも読んでますy★
 更新頑張ってください(>_<)
 楽しみにしてますy

⏰:09/12/20 19:30 📱:auSH3B 🆔:iXS395WA


#137 [雪]

☆☆☆さん & あこ☆さん

遅れてすみません(´;ω;`)
あげありがとです !

今日は更新しますね!!

⏰:09/12/22 16:45 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#138 [雪]

「‥ッ、」

このいらいらは何なのか。
今までにないような‥
じっとしてらんない

付きまとうあの臭いに
鼻をつまんで
結のシャツを洗濯機にぶっこむ

しわしわになったソレは
一体さっきまでどんな状態だったんだろう
放り出されて結と女を眺めてたのか?

しょうもない妄想が俺の中で暴れ出す。

⏰:09/12/22 16:56 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#139 [雪]
 
「‥結、
話あっから‥早く出てこい」

シャワーの音が声をかき消す
何もかもがうざったい。

たった一枚の硝子が
何かを悟ってるかのように
ぼんやりと俺の前から結を奪う。

「結!!‥早くしろ!!」

怒鳴り散らして
勢いよくドアを開けた。

⏰:09/12/22 17:00 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#140 [雪]


浴室に似合わないような
透き通った赤を
排水溝が飲み込んでいく。


結の手首から滴る
真っ赤な真っ赤な結の生。

虚ろな目をして
だらしなく崩れている姿は
まるで人間ではないようで、

体の至るとこに
引っ掻いたような生々しい傷が
刻まれていた。

⏰:09/12/22 17:04 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#141 [雪]


「てめ‥何してんだよ!!」

急いでシャワーを止め
結をバスタオルで包み込んだ。


あまりの血の量に死んでると思ったが
何かに取り付かれたように
ぶつぶつと繰り返している

⏰:09/12/22 17:09 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#142 [雪]


「‥なきゃ、
綺麗にしなきゃ、綺麗にしなきゃ‥」

ただひたすらに
何かに追われているように
そう呟いていた。

⏰:09/12/22 17:44 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#143 [雪]

バスタオルが
うっすらと赤く染まる

「結‥!!しっかりしろよ」

バスタオルごと抱きしめると
風呂に入ってたとは思えないほど
体が冷え切っていた。

なぜか俺はぞっとしてしまった。

「‥なきゃ、きれ‥に」

まだ言うかこいつ‥

⏰:09/12/22 17:49 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#144 [雪]

服を着せるにも
いたるとこに傷があるからできず
毛布をかけてやったが
血が抜けたせいで体温が下がったのか
青ざめた顔で小さく震えてた

手首の赤く腫れ上がった傷を
隠すように包帯で巻いてやる。
‥相変わらず虚ろだ


「結‥?」

⏰:09/12/22 17:52 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#145 [雪]

「海‥ぼく‥、汚いね」

ぷつりぷつりと途切れた声を
拾い集めるのが大変なほど
小さく弱々しくそう言った。

結の腕には
前に見たときよりも傷が付いてて
綺麗な肌もボコボコに腫れ上がり
この顔からは想像できないほど
生々しくグロテスクで‥

寂しさを訴えていた。

⏰:09/12/22 17:57 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#146 [雪]

「んなことねぇ。」

緩く微笑んで必死の余裕顔。
なだめるように頭を撫で
額にキスをした。

にしても、ひでぇなこりゃ‥

「何したらこんなになるんだ?」

責めちゃいけない。
今は落ち着かせるのが先だ‥

「綺麗に‥したの。」

「綺麗に?」

⏰:09/12/22 18:01 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#147 [雪]

「だって‥汚いから‥。
全部洗い流さなきゃ‥
よく、洗わないと‥」

擦りすぎか‥
結の手のひらについた爪痕
爪に付いた血

納得したように黙って頷く。
やっぱりこいつを
一人にしちゃいけねぇ‥な

「大丈夫だ。十分綺麗だから」

不安そうにやっと目を合わせたその目に
一体何が見えてるんだろう

⏰:09/12/22 18:06 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#148 [雪]

何だか放っておけなくて、
次の日は大学を初めて休んだ。


寝たらケロッと復活しやがった‥。


またいつあぁなるかわからない。
そんなことを考えると血の気が引いた。


「海ー?」

ひょっこり顔を出した
あのいつもの無邪気な笑顔
夢を見てたかのような昨日‥

なんだったんだろーな

⏰:09/12/22 18:12 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#149 [雪]

「パンとご飯どっちがいいー?」

「んあー‥飯。」

「お味噌汁あるけどー‥
おかずまだ作ってないんだぁ、」
眉を下げて困ったように笑う。
こんなに表情豊かなのに
昨日のあの虚ろな眼差しが
嘘のようだな‥。

「あぁ、俺納豆でいいわ」

「‥」

急に黙り込む結。
まさか‥またヒステリック‥?

⏰:09/12/22 18:17 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


#150 [雪]

「あ?聞こえてんのか?」

「‥だぁ。




納豆やだああぁああぁあ!!!!!」


‥おいこら、くそがき。(笑)

⏰:09/12/22 18:20 📱:D905i 🆔:DeMeQxvE


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