ピンクな気分。U
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#904 [のの子]
ザワザワザワ――――
二人は黙ったままぼくを見つめていた。
「ぼく‥幽霊‥見える‥」
あまり人に言っちゃいけないって先生にもハルにも言われた。
言ったらどうなるか、それは自分が1番わかってる。
でもお姉ちゃん達に言ってみたくなった。
この人達はぼくをどう思うのかな‥
気持ち悪がられても平気。
だってみんな同じ反応をするから‥
気持ち悪がるか偽善者になるかのどちらか。
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:10/06/23 16:03
:SH06A3
:ewi2CokI
#905 [のの子]
ボーッと前を見つめるぼくに二人の視線が感じる。
「やっ‥やっぱりーっ!旬君が修業とか言ってたからもしかしてって思ってたんだー!」
「こいつ怖い話ダメだから幽霊いたらすぐ言っていいぞ。」
「え‥‥?」
「ちょっ彰君やめてよ!千夏くん言わないでっ。私本当怖いのダメだからっ!」
「えっ‥あの‥」
「ん?幽霊でもいたか?」
「もうーっ彰君本当やめてってばー!」
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:10/06/24 10:41
:SH06A3
:cQms/rXw
#906 [のの子]
「あっ‥いっいないよ?」
ぼくは耳を抑えるお姉ちゃんの服を掴む。
「本当に?」
「うん‥ぼくたちだけ‥」
お姉ちゃんは安心したのか苦笑いしながら耳から手を離した。
「良かった〜‥」
「っと見せかけ本当はお前の後ろにっ!
「もうーっ怒るよ?あっきー!」
「なんでそこであっきーって呼ぶんだよっ。」
お兄ちゃんが少し恥ずかしそうにするとお姉ちゃんは笑いながらベーッと舌をだした。
:10/06/24 10:46
:SH06A3
:cQms/rXw
#907 [のの子]
「千夏くんもあっきーって呼んでいいからね?」
「勝手に承諾すんな!」
この人達変わってる‥
「あっ千夏くん笑った。」
「本当だ。」
なんでかぼくもつられて笑ってた。
「っ‥お姉ちゃん達‥変わってる‥よね。」
「失礼なガキだな。」
お兄ちゃんがムスッとする。
「‥怖くないの?ぼくの事‥気持ち悪く‥ない?」
ぼくは膝をかかえる。
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:10/06/24 17:51
:SH06A3
:cQms/rXw
#908 [のの子]
「ぼく小さい頃からあいつらが見えて‥周りから頭おかしいとか、嘘つき‥とか言われて」
これはぼくが胸に抱える暗い過去であり、ぼくの人生。
「最後には‥父さんにも捨てられた‥先生のところに預けるって言って‥もうぼくを迎えに来ないんだ‥」
ぼくは‥いらない。
ぼくもいらないと思う。
だってぼくはぼくが気持ち悪くて怖くて嫌いだから。
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:10/06/24 18:00
:SH06A3
:cQms/rXw
#909 [のの子]
「お母さんも、小さい頃に‥死んじゃった‥」
ぼくの記憶が正しければ、初めて見た幽霊はお母さんだった。
「ぼく、疲れたよ‥どんなに頑張っても‥みんな、ぼくをいらないって言うから‥もう消えてなくなりたいっ‥」
声が震えた。
「‥それが全てじゃないよ?」
お姉ちゃんがぼくの頭を優しく撫でる。
「千夏くんが思っているよりも、いっぱいの人がこの世界にはいるの。」
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:10/06/25 09:38
:SH06A3
:WsYkI2lE
#910 [のの子]
「今私達と出会ったように、これからもたくさんの人と出会っていくから‥全ての人を否定するのはダメ。理解してくれる人だっているよ?」
ぼくの頭に先生やハルや春子さんの顔が浮かんだ。
「全てを否定すると周りも自分も未来も‥わかんなくなるぞ。俺もこの前まで似た感じだったし。」
ぼくはお兄ちゃんをチラッ見上げる。
「それに辛い事は皆あんだよ‥辛い事に大きいも小さいもない。みんなそれなりに傷ついてる。」
みんなも‥‥?
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:10/06/25 17:20
:SH06A3
:WsYkI2lE
#911 [のの子]
「でも‥ぼくは変だもん‥幽霊見えるなんて‥」
「でも旬もハルも見えるんだろ?そんだけいりゃ珍しくもなくなるね。」
お兄ちゃんが呆れた表情をする。
「お兄ちゃんはっ‥辛い事あった‥の?」
「あった。」
お兄ちゃんはキッパリそう言ったけど悲しい表情をした。
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:10/06/25 17:23
:SH06A3
:WsYkI2lE
#912 [のの子]
「すごい大切だった彼女が‥俺の前で事故って死んじゃった。自分のせいだって責めた。‥責めまくったよ。」
「私もね、昔だけど声が突然出なくなって虐められたの。途中からまるで透明人間になったみたいだったなぁ。」
二人とも悲しそうに、でも懐かしむかのようにふっと笑っていた。
「‥なんで笑えるの?」
ぼくはそんな上手く笑えない。
「なんでって‥なんで?」
お兄ちゃんがお姉ちゃんを見た。ぼくも一緒にお姉ちゃんを見つめた。
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:10/06/26 09:16
:SH06A3
:oBjWdxLA
#913 [のの子]
「えっ私?ん〜‥今を大切にしてるからかな。」
大切にする‥?
「実はね、あっきーの死んじゃった彼女さんて、私のお姉ちゃんなの。」
「‥えっ?」
「そうそう、俺達はお互い何も知らないで出会ったんだよ。知った時は運命感じた、本当‥」
「うん、わかるわかる。近いようで遠い存在だったもんね。でも私達は知り合って仲良くなって、お互い大切な人を失った傷を持ってて‥でも私達は今生きてるから。」
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:10/06/26 14:36
:SH06A3
:oBjWdxLA
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