ピンクな気分。U
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#935 [のの子]
 
旬と博也っていう人が玉ねぎを食べる食べないでさっきからもめている。

「お前最っ低ぇだな。千夏の前でさ‥カッコ悪ぃ。」

「いやいやっ玉ねぎの事でそこまで言われたくねぇんだけど‥」

旬はふんっと博也を無視してぼくの隣に座った。

「千夏、あんな玉ねぎ嫌いで馬鹿で女ったらしで腹黒い奴にはなんなよ‥?」
「聞こえてんだよっテメェはっ!」

ぷっ‥

「‥うん、わかった。」
.

⏰:10/07/13 13:41 📱:SH06A3 🆔:m2zw4P1U


#936 [のの子]
 
「千夏お前も素直に頷くなっつーのっ!」

博也がぼくをおでこを突く。

「だって‥旬は‥ぼくの先輩、だから‥それにハルが、旬みたくなれって‥」

「はぁっ?ったくハルは旬を買い被りすぎなんだよなぁ。」

不満そうにブツブツと話す博也をじっと見てると、旬がぼくの頭を撫でてきた。

っ?

「千夏は千夏っ!‥それでいいんだよ。」
.

⏰:10/07/13 13:45 📱:SH06A3 🆔:m2zw4P1U


#937 [のの子]
 
ぼくはぼく‥

「そうだよ、千夏。旬みたくなったら馬鹿にな
「うっせーっ!」

笑いながら博也の頭を掴んで揺さぶる旬は、ぼくとは違うって思った。

ぼくは旬みたく笑えないし、からかい合う友達もいない。

この場にいる皆が笑っている。ぼくを抜かして‥

あっ‥いた‥

ぼくは旬達の横を通ってある人の隣に行く。
.

⏰:10/07/20 20:50 📱:SH06A3 🆔:BmkLtJhU


#938 [のの子]
 
「ん?何か用?」

ぼくは首を振る。

「え‥っと‥俺子供嫌いじゃないけどさ、こういうの慣れてないっていうか‥」

困ったように笑うその人をぼくはじっと見つめる。

やっぱり‥

初めて見た時からぼくと似ているモノを感じた。

「りゅーじ‥疲れない?」

「別に疲れてないけど‥どうしたんだよ?」

りゅーじはぼくの頭を撫でながら目線を合わせるように座ってくれた。
.

⏰:10/07/20 20:58 📱:SH06A3 🆔:BmkLtJhU


#939 [のの子]
 
「あっ千夏泣かすなよ〜♪」

後ろから旬の声が聞こえる。

「うるさいっ。」

ふんっと鼻で笑いながら旬を睨むりゅーじは、ぼくに視線を戻す前に気づかれないよう一瞬だけ別の方向を見る。

「りゅーじ‥」

「ん?」

「嘘‥つくの、疲れない‥?」

りゅーじの目がハッキリとぼくを見つめた。

⏰:10/07/20 21:04 📱:SH06A3 🆔:BmkLtJhU


#940 [のの子]
 
「嘘って何?俺嘘ついてないよ。」

ニコッと笑うりゅーじをぼくは無表情のまま見つめる。

「ついてる‥りゅーじの笑顔‥嘘、でしょ‥?」

「‥‥‥なるほど。」

りゅーじは変わらずぼくを笑って見つめたかと思うと、また目線がずれた。

今度はぼくもりゅーじの視線の先を見る。

ほら‥やっぱり‥
.

⏰:10/07/21 17:49 📱:SH06A3 🆔:ikGbTw0E


#941 [のの子]
 
「聡美ぃ、焼きそばの麺ここにあったよぉ。」
「あっありがと‥っとじゃ〜まずはねぇ‥」
「先輩大丈夫ですか?」
「大丈夫大丈夫っ♪焼きそばぐらい作れるもん。」


ぼくたちが見つめる先にお姉ちゃんが笑っていた。

りゅーじはお姉ちゃんを見つめる時一番嘘をつく。

口も目元も笑っていても、その奥の瞳が悲しさと絶望感を漂わせていた。
.

⏰:10/07/21 23:08 📱:SH06A3 🆔:ikGbTw0E


#942 [のの子]
 
それに気づいたぼくは、りゅーじとぼくは似ているって思った。

「‥千夏、嘘をつくのは悪い事とは限らない。俺は今を幸せに思ってる‥だから笑顔の秘密、内緒な?」

ぼくの頭を優しく撫でるりゅーじは、また悲しそうに笑っている。

ぼくは頷く事も、笑う事もできなかった。

りゅーじ、

それならどうしてりゅーじはそんな悲しそうに笑うの?

りゅーじはお姉ちゃんが好きなの?
.

⏰:10/07/22 10:33 📱:SH06A3 🆔:QDHnDQE6


#943 [のの子]
 
りゅーじは、辛くないの?

聞きたい事はたくさんあったけど、りゅーじが聞かれたくない事も聞かれたら困る事もわかったから何も言わなかった。

りゅーじはそのまま旬達の方へ行ってしまった。

一人になってぼくは椅子に座りながら皆をただ見つめる。

‥暖かい場所だなぁ

そんな事を思う。
.

⏰:10/07/22 10:40 📱:SH06A3 🆔:QDHnDQE6


#944 [のの子]
 
『‥み‥ぃ―‥た‥』

ビクッ!!

耳の奥に響く太い声がぼくの体を凍らせる。

ドクッ ドクッ ドクッ

『―‥ぃ‥け‥た‥』

ドクッドクッドクッ

目の前に見える温かな光景とぼくとの間に急に壁ができたみたいだった。

もう皆の笑い声も聞こえない。ぼくに聞こえるのは‥

『‥‥みぃつけた‥っ‥』
ドクンッ!

⏰:10/07/22 15:36 📱:SH06A3 🆔:QDHnDQE6


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