ピンクな気分。U
最新 最初 全 
#944 [のの子]
『‥み‥ぃ―‥た‥』
ビクッ!!
耳の奥に響く太い声がぼくの体を凍らせる。
ドクッ ドクッ ドクッ
『―‥ぃ‥け‥た‥』
ドクッドクッドクッ
目の前に見える温かな光景とぼくとの間に急に壁ができたみたいだった。
もう皆の笑い声も聞こえない。ぼくに聞こえるのは‥
『‥‥みぃつけた‥っ‥』
ドクンッ!
:10/07/22 15:36
:SH06A3
:QDHnDQE6
#945 [のの子]
――‥ヒヤッ
ゾクッ!
何かがぼくの耳に触れた。冷たくて、もうこの世のモノではない‥指が‥
ドクッドクッドクッドクッ
‥怖いっ‥誰か
「あっ‥‥たす‥っ」
『‥お前‥見えるのか‥』
ビクッ!!
ドクッドクッドクッドクッ
ぼくのすぐ後ろにいるそいつに睨まれている気がして体が動かない。
.
:10/07/22 15:44
:SH06A3
:QDHnDQE6
#946 [のの子]
『‥見える‥んだな?』
真っ白な手がぼくの頭の両脇から伸びて現れた。
怖い怖い怖い怖い怖いっ
「あっ‥‥やめ‥っ‥」
触れてもいないその両手はただぼくの両脇で手首をダランと下げている。
でもぼくは落ち着く事も逃げる事もできない。
もうぼくはそいつの腕の中にいるようなもんなのだ。
そいつが腕を曲げればぼくを捕まえ、暗闇に連れていく。
誰にも見つからない暗闇に‥‥‥
.
:10/07/22 15:51
:SH06A3
:QDHnDQE6
#947 [のの子]
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だっ
「ハァッハァッ‥ッ‥ゴホッゴホゴホッ!‥ハァッ‥」
口を手で覆う。
ぼくはあいつらが近くにいると恐怖心から咳がでる。時には喘息のように、息が上手くできなくなる。
ハァッ‥苦しっ‥
「こらっ!」
コツンッ
―――っ!
「何一人でボーッとしてんだよ、こっち来て食え食えっ!」
頭を上げると旬がぼくの目の前に立っていた。
太陽の光が逆光して旬の顔が見えない。
.
:10/07/23 11:19
:SH06A3
:rbwdegx.
#948 [のの子]
‥旬っ
「ゴホゴホッ‥ッ‥ハァッ旬‥」
ぼくは旬に手を伸ばすと腕にしがみつく。
「ん?どうした、熱中症か?」
旬がぼくの額に流れる汗に触れる。
いつの間にか真っ白な手も、冷たく低い声もいなくなってた。
でもぼくの体は震えが止まらない。
あいつらは消えない‥
今もどこかからぼくを見ているはず‥
.
:10/07/23 11:33
:SH06A3
:rbwdegx.
#949 [のの子]
聡美Side
――――――――
―‥ザァーーッ
「信じらんないねぇ‥」
「うん‥まさか、ねぇ。」
ゴロゴロ‥‥ドカーッン!
桃と私の肩がピクッと震えた。
「山の天気は変わりやすいって言いますけどここまで変わるとはですね。」
鈴ちゃんも外を見つめる。
「これじゃ星見れないよねぇ。」
ぶすっとする桃を横に私も外を見つめる。
.
:10/07/23 11:39
:SH06A3
:rbwdegx.
#950 [のの子]
「そうだよねぇ‥」
1時間ほど前は青い空だったのが、今は黒い雲に覆われ凄まじい雨と雷になっていた。
楽しみにしていた花火も星もこのまま雨が止まないと見れない。
「流れ星‥見たかったなぁ。」
「何かお願いでもする気だった?」
振り返ると彰君が立っていた。
「秘密〜。それより千夏くんは?」
「ん、今さっき寝たとこ。和彦さん達にも連絡したんだけどこの雨だし、やっぱこのまま泊めてやってくれってさ。」
.
:10/07/23 17:44
:SH06A3
:rbwdegx.
#951 [のの子]
「でもぉ千夏くん自体は帰りたがってるんでしょう?いいのかなぁ‥私達幽霊なんて見えないから助けたくても助けらんないよぉ?」
桃がテーブルに顔をつける。
「千夏くんに見えてぇー、私達には何も見えなぁい。それって逆に可哀相じゃぁん‥」
「‥‥‥‥‥‥。」
1時間前、千夏くんが突然体調を崩したと思ったらこんな天気になって皆少し不安がっている。
幽霊が見える千夏くんが何かに怯えているのはすぐにわかった。
体調を崩してから旬君から離れようとしない。
つまりそれは旬君だけ自分と同じような人間だから、助けを求めているのだ。
.
:10/07/23 17:54
:SH06A3
:rbwdegx.
#952 [のの子]
外国で日本人に出会えて少しほっとするあの感じ‥なのかな。
「でも今離れたらさ、それは千夏にとったら拒否されたように感じるんじゃない?」
「あっお疲れさま、大丈夫だった?」
竜二君と博也君が髪をタオルで拭きながらリビングに入ってくる。
突然降り出した雨でそのままだったバーベキューの道具らを二人で一緒に片付けてくれてたのだ。
「大丈夫だよ。その変わり先にお風呂入らせてもらっちゃったけど。」
.
:10/07/23 21:56
:SH06A3
:rbwdegx.
#953 [のの子]
「そっそんなの全然大丈夫だよっ。風邪ひいちゃったら大変だし‥」
優しく笑う竜二君の髪は濡れていて、首にかかったタオルに雫が落ちる。
‥うぅ‥‥かっこいい
こんな時に私ってば何ドキドキしてるのー!
バシッ
「いったー‥」
「‥お前いちいち顔赤くしてんじゃねぇよ。」
彰君が私の頭を叩くと小さな声で喝を入れてきた。
「うっすみません‥」
頭をさすりながら私は小さくなる。
.
:10/07/24 10:57
:SH06A3
:i9xhtV8Q
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194