ピンクな気分。U
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#151 [のの子]
 
たぶんこいつは思ってたよりも弱い‥けどその分強いって思った。

竜二といた過去に捕われる事なく、ちゃんと先を見て考えてる。

それに比べて俺は二年もの間過去にしがみついて今も離せないでいる。

‥でも、過去を離したら俺の中から真琴がいなくなる気がして恐い。

それに、そんなの真琴が可哀相だ‥
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⏰:09/10/31 21:22 📱:SH06A3 🆔:jvctchn.


#152 [のの子]
 


「なぁ‥‥」

「何?」

「永遠てあった。」

「えっ?」

「『死』は永遠‥生き返る事も、会う事も二度とできない。だろ?」

真琴‥

俺がお前にあげれたのは、残酷な永遠だけ。
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⏰:09/11/01 08:54 📱:SH06A3 🆔:v9ZA7PBE


#153 [のの子]
聡美Side

あぁ‥この人私と似てる。

私は彰君を見つめてふっと思う。

死を『永遠』という彼の考えは私も持っていた。

「そうだね。でも‥それって全然ロマンチックじゃない。」

私が笑うと彰君は確かにっと複雑そうに笑う。

彰君も元カノさんを亡くして、私も姉を亡くした。

元カノさんをまだ想い続け過去と生きる彼と、姉の死を乗り越え前を見つめる私。

似ているようで似てない。

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⏰:09/11/01 21:08 📱:SH06A3 🆔:v9ZA7PBE


#154 [のの子]
 
でも今彼が私の前に立っているように、私達はたぶん同じ道に並んで立ってる。

ただどこを見ているか‥

その違いだけ。


「彰君‥あの時なんであんな事したの?」

彰君の服を掴む。

「‥さぁ。ただの気まぐれとか‥?」

彰君を見つめると、彰君とバックの夜空の星が綺麗に重なり合ってドラマのワンシーンみたいだった。
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⏰:09/11/03 11:58 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#155 [のの子]
 
彰君にもドラマのワンシーンのように私が悲劇のヒロインにでも見えてるのかな‥

「でもね、あの時の彰君‥『今』を生きてたよ。」

ピクッ
彰君の顔が強張る。

「前私の前で泣いた時みたいだった‥」

あの時も彰君は、いつもと違って確かに私を見つめて感情をさらけ出してた。

いつも一枚のガラスが彰君の何かを止めていたのに、あの時はそれがなかった気がする。

彰君、あなたももう『今』を生きるべきだよ。

「なんだそれっ‥変な事言うな。」
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⏰:09/11/03 12:06 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#156 [のの子]
 
眉間にシワを寄せて怒っているのか、泣くのを我慢してるのか‥
彰君が少し子供のように見えた。

二年前、私達はまだ中学三年生だった。

まだ15歳のただの子供‥


「‥まっ私の唇を奪った件は許さないけどねー。」

話を変えるように私はまた道を歩きだす。

「‥はいはい、許さなくて結構でーす。」

少し遅れて彰君も私の少し後ろについてきた。

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⏰:09/11/03 12:13 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#157 [のの子]
次の日――――

「ちょっと待ってよぉ!なんでそこで急に別れ話になるのぉ?」

桃が周りを気にせず大きな声をだす。

「さぁ‥わかんないよ。我慢の限界だったとか?」

私が苦笑いしながらアイスティーのストローに口をつける。

「意味わかんなぁいっ。竜二君サイテーッ。ムカつく〜‥」

ほっぺを膨らましてケーキを食べる桃。

「だってあんな幸せそうにしてたじゃないっ。‥あの笑顔は嘘だったわけ?」

怒ってたかと思うと次は悲しそうな顔をする。

「そうだね‥」
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⏰:09/11/03 12:22 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#158 [のの子]
 
昨日彰君に送ってもらった後、お母さんにグチグチ怒られながら部屋に逃げた私。

すると一気に疲れがきたのかそのままベッドに飛び込むと朝まで寝てしまっていた。

♪〜♪〜♪

ビクッ

「ぅわっ‥‥‥寝てた‥」

重い体と腫れた瞼が鳴りつづける携帯をとるのを邪魔する。
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⏰:09/11/03 13:46 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#159 [のの子]
 
やっと取れた携帯の画面には桃の名前が写る。

ピッ

「もしも〜
「もしもしっ?大丈夫っ?」

いつもゆっくりの桃がハキハキ、しかも焦ってるもんだからすぐにわかった。

「あぁ‥なんだ〜‥もう知ってるんだ。フクから聞いたの?」

「今朝ねっ‥ってかなんですぐ連絡しないのっ?心配したんだよ?」

「うん‥ごめんね。」

電話をしながらボーッと部屋を見渡すと服やバッグらが散らかっている。
.

⏰:09/11/03 16:56 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#160 [のの子]
 
「ねぇ今日暇?会わない?」

「えっうん、いいよ。」

「じゃ12時に駅ね。」

――――――

そんなこんなで今に至るわけで‥

ご飯を食べた後、喫茶店に入った私達はソファーに座ってかれこれ2時間。

桃に何度も同じ質問やら文句やらを聞かされている。

「ってか竜二君もだけどぉ、彰君も彰君だよねぇ。」

「ん〜‥?」

「だって友達の彼女にキスするなんてさぁ。‥何考えてんだろ。」

.

⏰:09/11/03 17:08 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#161 [のの子]
 
「そうだよねぇ〜‥」

私がまたアイスティーを口にする姿を桃がじっと見つめる。

「何‥?」

「なぁんか、もっと取り乱しちゃってるかと思ったけど‥案外冷静だねぇ。」

桃がソファーの背にボスッと持たれて私を見つめる。

「そうかなぁ?」

「そうだよぉ。さっきから『そうだねぇ』ばっかだし〜‥」

そうだったっけ?
.

⏰:09/11/03 17:14 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#162 [のの子]
 
「だってどうしようもないから。それにもうたくさん泣いたし‥」

「彰君と〜昇さんだっけ?いい男二人に支えられたら平気になっちゃうもんなのかねぇ。」

励ましてくれてるのか、けなしてるのか‥

私は苦笑いすると桃は笑いながら嘘だよ、っと小さな声で言った。

「ってかじゃ竜二君とはこれからどうしてく気ぃ?」

「う〜ん‥わかんない。でも別れたいって言われたんだし、私は何もしないよ。」

「そう‥」

複雑そうに笑う桃を前に、私はアイスティーの中の氷をストローでグルグル回す。

⏰:09/11/03 17:28 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#163 [のの子]
竜二Side

「だからなんでっ?!そんなの聡美ちゃん可哀相だろっ!」

「うるっさいなぁ‥冷めたんだよっ。こういうのあんだろっ?」

「ふざけんなよっ!この前まで仲良くやってたくせにっ‥
「うるさいっ!!」

バンッ

俺がテーブルを叩くとシーンッと誰もが黙り込んだ。.

⏰:09/11/03 17:44 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#164 [のの子]
 
昨日彰以外の奴らにも連絡するとメールやら電話がうるさくて、結局皆俺ん家に集まった。

一通り話したとこで旬とフクが食いついてきた。

得に旬は理由に納得いかないと怒りだすばかり‥

「旬‥もうやめよう。竜二がそういうならそうなんだよ。二人は別れたんだ。」

フクがため息をつくと、頭をかく。

「俺らまだ高校生じゃん?結婚とか考えらんないし‥付き合ってたら別れるとかあんだろ。」

博也は携帯をいじりながら冷たく話す。

「でもっ急すぎだろ。」
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⏰:09/11/03 17:58 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#165 [のの子]
 
旬が小さく呟く。

「‥俺は最低な男でいいよ。責めていい‥でも聡美ちゃんとよりを戻す気はない。」

俺がハッキリ言うと、暗い空気がまた重くなった。

「『聡美ちゃん』か‥この前まで呼び捨てだったのにな。」

フクが複雑そうに笑う。

「バーベキュー‥どうすんの?」

博也が携帯から目を離して俺を見つめてきた。

「あぁ〜‥どうするかな。」

⏰:09/11/03 18:06 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#166 [のの子]
 
バーベキューにお祭り‥夏休みたくさんやりたい事あっただろうな。

聡美の笑った顔を思い出すと俺はただ唇を噛み締める。

「あいつは来るよ。」

ベッドに座りながら本をただペラペラとめくっていた彰が話に入ってきた。

「あいつって‥?」

「聡美。」

ドクンッ

彰の口から聡美の名前が出るとつい胸の内側が高まる。

「聡美ちゃんが言ってたの?」
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⏰:09/11/03 18:12 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#167 [のの子]
 
「うん。」

俺に目を向ける事なく、淡々と話す姿に少しイラつきを覚える。

「何〜?もしや聡美ちゃん早速彰とラヴラヴ?」

博也が冷やかすかのように笑うと旬がおもいっきり睨む。

「お前も来れば?あいつならなんかあったら俺見とくし。」

サラッと言ったけどこいつやっぱムカつくとこ上手くついてくるな。

「どうしようかな‥考えとくよ。」

ふっと笑うと一瞬彰がチラッと俺を見てきた。
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⏰:09/11/03 18:31 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#168 [のの子]
 
「何?」

「いや‥お前は泣いたのかなって思って。」

彰が本をめくる手を止めてそのページをじっと読みはじめる。

「こんな事言っても無意味だけどさぁ、あいつはすげぇ泣いてたよ。」

ズキッ

心臓が大きく鳴り出すと同時に痛みが走る。

「‥あれから聡美に会ったの?」

「聡美?ふっ‥聡美ちゃんだろ?元彼さんっ。」

.

⏰:09/11/03 23:26 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#169 [のの子]
 
「彰っ‥それより聡美ちゃんに会ったのか答えろよ。泣いてたのか?」

そう言って旬が心配そうな顔を彰に向ける。

「あぁ‥駅で会ってさ、最初は笑ってたけど途中取り乱したみたく泣き出したよ。」

彰がまた本のページをめくる。

「‥その後家まで送った。その時にはもう落ち着いてたみたいだったけどね。」

ふぅっ‥

彰以外、俺を含めた四人は小さく息を漏らした。

取り乱す‥

そんなまで俺は彼女を傷つけたのか。

⏰:09/11/03 23:35 📱:SH06A3 🆔:ap0MzWFE


#170 [のの子]
 
「そっか‥」

ただそれだけしか言えなかった。

「‥‥‥‥はぁっ俺帰るわ。このまま居ても何も変わんないし。」

彰が本を閉じると皆もそうだな、とゆっくり立ち上がる。

「ごめんな。俺のせいで‥色々ごめん。」

俺は一人座ったまま俯く。

「いや、俺達こそなんかごめん。気にすんなよ。」

「そうだよっ‥俺も感情的になりすぎたしさ。バーベキューは楽しもうっ♪」

「女なんてたくさんいるし‥飢えた時は紹介してあげるよ〜。じゃねぇ♪」

旬達が出ていく中、最後に出ていこうとした彰が俺の横で立ち止まる。

⏰:09/11/04 00:52 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#171 [のの子]
 
「泣くぐらいなら聡美手放さなきゃ良かったじゃん。」

「‥なんのこと?」

俺を見下すように見下ろす彰を俺は笑いながら見上げる。

「目赤くなってんのバレバレ‥じゃーな。」

っ‥!

彰達が出ていくと、重苦しさのなくなった部屋に風がはいる。

せっかくワックスも何もつけないで目元ら返を隠してたのに‥バレバレだったわけか。

「本当ムカつく奴。」

テーブルに肘をついて目元を触るとヒリヒリして痛かった。

⏰:09/11/04 01:03 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#172 [のの子]
彰Side

「はぁ〜〜っ‥」

旬がデカいため息をつく。

「うわっやめてよ。俺らの幸せまで逃げそう。」

博也が旬からササッと離れて俺にくっつく。

「だってさぁ、やっぱショックじゃんっ?!あの二人が別れたの‥」

旬が肩を落とすようにまたため息をつく。

「まだ言ってんのぉ?もうしょうがねぇじゃんっ。‥そりゃちょっと寂しいけどさ〜。ねぇ?」

博也が俺の肩に手を置いて叩く。

「まぁな。」

あの二人は確かにバカップルなとこもあったけどその場を明るくしてくれる二人でもあった。
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⏰:09/11/04 11:12 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#173 [のの子]
 
「復活はないのかな?聡美ちゃん何か言ってなかったの?」

旬まで俺にくっついてじっと俺を見つめてくる。

「‥‥言ってなかった。ってか重いっ!離れろっ!」

二人をはがすように旬や博也の手を掴むと、フクがボーッと前を向いたまま歩いてるのが視界に入った。



「フク?どうした?」
.

⏰:09/11/04 11:16 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#174 [のの子]
 
「えっいや‥なんでもないよ?ごめん、ごめん。」

フクがそう言って笑いながらまた前を向く。

‥‥?

「あの二人が別れたのがそんなショック?」

博也達をはがしながら俺はフクを見つめる。

「えっ‥いやそういう訳じゃないよ。」

「フクってなにげ聡美ちゃんに優しかったし〜‥聡美ちゃんの事好きだったりしてぇ?♪」

博也が今度は後ろから俺の首に腕を絡ませる。

だから苦しいっつーの。

「っ!違うよ。好きとかじゃなくって‥ってかその‥‥」

フクが顔を赤くして否定する姿を見て俺はまた苦しくなった。
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⏰:09/11/04 11:24 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#175 [のの子]
 
えっフク‥マジで‥‥?

絶対三人ともフクを見つめて思ったはず。

「実はさ、俺言おうかすごい悩んだんだけど‥さっきはやっぱあの状況じゃ言いにくかったし‥でも言っといた方がいいと思って‥」

フクが頭をかきながら顔を赤くする姿なんて滅多に見れない。

俺達三人は嫌な予感を胸に固まる。

聡美の事が好きなんです、とか無しだかんな!

そんな空気をかもしだす俺を余所にフクを手で口元を隠してボソッと呟く。


「‥えっと‥桃と付き合う事に‥なったんだ。」

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⏰:09/11/04 11:30 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#176 [のの子]
聡美Side

「え゙ぇっ!!!本当にっ?いつっ?いつからっ?」

さっきとは逆転して今度は私が周りを気にせず大きな声を出す。

「‥昨日。」

桃は恥ずかしそうにモジモジ指をいじる。

「昨日っ?!なんでっ?どっちから?」

「えぇ〜‥フクから?いや私からかなぁ?わかんないよぉ。」

桃がピンクに染まるほっぺを膨らます。

昨日って‥神様ってなんて残酷なのよ。
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⏰:09/11/04 19:33 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#177 [のの子]
 
私と竜二君が別れた日が親友の桃とフクの記念日になるなんて‥

あぁなんか気が遠くなる。

「聡美に言おうか悩んだんだけどぉ、親友だしフクとも相談してやっぱ言っとこうってなってぇ。‥ごめんね?」

桃が上目遣いで申し訳なさそうに手を合わせて謝る姿が、私にはまるで合掌されてるみたく感じた。

「あはは‥なんかこっちこそごめんだよぉ。でも良かったぁ♪本当良かったね♪」

⏰:09/11/04 19:38 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#178 [のの子]
 
うん。これは本当の気持ち。

「で、どっちからなの?♪」

私が見を乗り出して聞くと、桃は照れながら話してくれた。

「昨日ね、フクと二人で遊んでたの。でねっバーベキューの話になってね、そこ流れ星が見えてすごい星がキレイなんだってぇ♪」

ニコニコと幸せそうに笑う桃を見つめながら私はうんうん、っと笑いながら頷く。

「私が流れ星に願い事しようって言ってねぇ‥そしたらフクが去年俺もしたって言って〜♪」

昨日の事を思い出してるのか桃のほっぺがどんどんピンクに染まる。

⏰:09/11/04 22:01 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#179 [のの子]
 
「へぇ〜♪フクってロマンチストなんだ。」

流れ星に向かって手を組むフクを想像して私はクスクス笑う。

「あっでもフクだけじゃなくてみんなでしたらしいよぉ?それでね‥」

みんなで‥

その時、竜二君は何をお願いしたんだろう?

彰君も何を願ったのかな‥

「何をお願いしたのって聞いたら〜‥」

桃がニヤニヤしながら私をじっと見つめる。



「『桃が俺の事好きになりますように』だって〜!!♪もう恥ずかしくないっ?そんなの願っちゃうなんてかーわーいーいー♪♪」


.

⏰:09/11/04 22:08 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#180 [のの子]
 
「うそぉ!それってじゃぁフクも去年の夏から桃の事が好きだったって事?」

「そうっ!そうなのぉ♪で、私が『そのお願い事叶ってるよ?』って‥うわ〜っ私もかなり恥ずかしい事言ってるよねぇ。」

桃がほっぺに手をあてて恥ずかしそうに俯く。

全く二人して可愛いなぁ。

「おめでとう、桃。」

私が桃の頭を撫でると桃は照れるように笑った。


昨日の私はどん底に落とされたような気分だったけど、こんなにも幸せそうな笑顔を見ると私の心が温まる気がした。
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⏰:09/11/04 22:16 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#181 [のの子]
――――――

「あれ?今日は帰りが早いのねぇ〜‥」

家に着くとリビングでお母さんが洗濯物を畳んでいた。

「昨日帰り遅かったから今日もかと思った。」

う゛っ‥

「だから昨日はごめんなさいって謝ったじゃーん。」

バッグを起くと私は冷蔵庫を開けてお茶を出す。

「全くっ‥お母さんが心配するのわかってるでしょう?だいたいあんたはっ
♪〜♪〜♪

お母さんが愚痴り出すと同時に私の携帯が鳴り出した。

⏰:09/11/04 22:23 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#182 [のの子]
 
この曲は電話っ?助かったぁ〜♪

「ごめんねっ。電話だから〜‥」

そう言いながらお茶の入ったグラスと携帯を手に自分の部屋へ向かう。

「あっ逃げないのっ!」

お母さんの声から逃げるように私は階段を上って慌てて部屋にはいる。

♪〜♪〜♪

相変わらず鳴りつづける携帯。

「ふぅ〜っ‥誰だろ?」

携帯を開くと彰君の名前が表示されていた。
.

⏰:09/11/04 22:28 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#183 [のの子]
 
ん?どうしたんだろ?

ピッ

「もしもし‥?」

「何してんの?」

唐突だなぁ‥

私は小さな丸いテーブルにお茶おいて床に座る。

「今はぁ〜床に座ってクーラーをつけようとしてるとか?」

「なんだそれっ。」

ピピッ

クーラーのスイッチが入るとモワンッとした生温いクーラー独特の匂いが流れ出す。

⏰:09/11/04 22:35 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#184 [のの子]
 
「彰君こそ何してんの?」

「俺?俺は〜クーラーつけて扇風機つけてる。」

ぷっ‥

「なにそれぇ。私以上じゃない?」

「だって今日超暑いし。」

彰君てエコとか絶対できなさそう‥そんな事を思うとまた笑ってしまった。

「何笑ってんだよ?」

「いや、さすが彰君だなぁって‥」

聞こえないように口を押さえながらクスクス笑う。
.

⏰:09/11/04 22:41 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#185 [のの子]
 
「っというか何か用があって電話してきたんじゃないの?どうかした?」

私はお茶を飲みながら部屋に飾られたカレンダーを見る。

「いや、別に‥暇だったから?」

「暇って‥ってあれ?‥‥‥あぁっ!」

「っっ!?なんだよ、急にっ!」

「すっかり忘れてたぁ〜!私明々後日補習だったんだぁ。」

カレンダーには赤い時で大きく補習と書かれている。

なんか私ついてないなぁ‥

「勉強してんのかよ?」
.

⏰:09/11/04 22:53 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#186 [のの子]
 
「‥‥‥‥ちょっと。」

「ちょっとってお前大丈夫なのかよ?」

「だっ大丈夫だよ!だって補習だからちょっとは簡単だろうし、まだ時間あるしっ。‥‥たぶん。」

はぁっと電話の向こうからため息が聞こえた。

「じゃさっさと勉強しろっバカ!」

ブチッ
プーップーッ

ひっひどい‥
.

⏰:09/11/04 22:58 📱:SH06A3 🆔:iJ6lP1Dk


#187 [のの子]
 
それから慌てて勉強しだしてあっという間に夜の7時になった。

でも一回テスト勉強した所だったからか、だいたい覚えていて手こずらずに進んだ。

でもやっぱり

「つっ疲れたぁ〜‥」

ベッドに横になると猫のようにぐぅっと背を伸ばす。

「はぁっ‥今日はここまでにしよう。」

ゴロンッ

ベッドに横になるとテレビのない部屋は静かだ。

ゆっくり目をつぶると頭に浮かぶのは‥
.

⏰:09/11/05 19:00 📱:SH06A3 🆔:fH9jZASQ


#188 [のの子]
 
竜二君‥何してるのかな?

『聡美』

『終わりにしよう』

思い出したのは彼の優しい笑顔とあの時の冷たい言葉。

なんとも言えない胸のモヤモヤが私の中で暴れ出す。

「ん〜〜〜っ‥もうやだぁ‥」

ベッドの上でやり場のないモヤモヤを枕にぶつける。

‥‥‥‥‥

バッ

「昇さんに連絡してないや。」

⏰:09/11/05 22:21 📱:SH06A3 🆔:fH9jZASQ


#189 [のの子]
 
ふっと昇さんの事を思い出した。

昨日の事もあるし‥連絡しとこうかな。

胸のモヤモヤを忘れようと早速昨日交換したばかりの番号にかける。

カチッカチカチッ

♪〜♪〜♪〜

「もっしも〜し?♪うわっっと!さとちゃぁん?」

バンッ ダンッ

っ?

「あっはい、聡美で
『ちょっと待てこらぁ!』
‥‥すけど今の声は?

「あのねぇ今ちょっと取り込んでてっ‥でも大丈夫大丈夫♪」

ドスッ
.

⏰:09/11/05 22:48 📱:SH06A3 🆔:fH9jZASQ


#190 [のの子]
 
「えっなんか変な音が‥」

バーンッ
『ってぇー‥!このっ‥』
『オラッ!』

「ちょっ大丈夫ですか?」

これは完全にそっち喧嘩真っ只中ですよね?

「大丈夫だって〜。これでも俺強いんだよぉ?だって俺総長だもーんっ♪」

ドスッ
『うっ‥‥』

いやいやそういう事ではなくっ!ってかずっと鈍い嫌な音するんですけど〜!
.

⏰:09/11/05 23:33 📱:SH06A3 🆔:fH9jZASQ


#191 [のの子]
 
「おっお取り込み中ならまたかけ直しますっ!」

「えっ?そっか‥さとちゃんに失礼だよね。りょーうっ!俺ちょっと電話してくるねぇ。さとちゃんからなんだぁ♪」

「わかった〜。オラッ!さとちゃんによろしく〜。」

昇さんが言う亮って人は副総長の高橋亮さん。

亮さんにも昔かまってもらったりしてたな。

「‥あの〜なんか急に電話しちゃってすみませんでした。」

「だから大丈夫だって。はぁっそれより昨日はあの後大丈夫だった?」

少し息切れをする昇さん。

「はい。大丈夫でした。」

⏰:09/11/05 23:43 📱:SH06A3 🆔:fH9jZASQ


#192 [のの子]
 
「なら良かった。今日何してたの?」

「えっと友達と会ったり色々です。」

へぇっと笑う昇さんは他にも色々質問してきた。

「今日何時に起きた?」
「ご飯食べた?」
「明日の予定は?」‥‥

なんでこんなに質問するんだろうと思ってると、

「そっか。大丈夫そうだね。」

その言葉ですぐにわかった。

心配してくれてるんだって。

⏰:09/11/05 23:50 📱:SH06A3 🆔:fH9jZASQ


#193 [のの子]
 
「心配かけてしまったみたいですみませんっ。あの今度洋服返しに行きますね。」

「いえいえ♪俺頼られるの嫌いじゃないから。」

さすが総長。

「亮もね、さとちゃんに会いたがってたよ。声も聞きたいって‥今度は三人で会おうよ?きっと楽しいからさ。」

胸のモヤモヤが晴れて暖かくなるのを感じる。

「はい‥」

それじゃ戻るね、と言って昇さんと短い電話は終わった。
.

⏰:09/11/05 23:56 📱:SH06A3 🆔:fH9jZASQ


#194 [のの子]
 
さっきまであった胸のモヤモヤはきれいになくなっていた。

心配してくれる人がいるのは幸せものの証だ。

お母さんやお姉ちゃんはもちろん、桃とフクも言おうかすごい悩んでくれたと思う。

竜二君がいなくなった寂しさや悲しみは、たぶん誰にも埋められない。

でも私は一人なわけじゃない。私を想ってくれる人はたくさんいる。

‥きっと彼もそうなんだろうな。

カチッ カチッ

♪〜♪〜♪

「もしもし?」

「あっ彰君?何してるの?」

⏰:09/11/06 10:55 📱:SH06A3 🆔:0DrbgGt6


#195 [のの子]
彰Side

聡美からかかってきた電話は得に対した内容じゃなかった。
まぁ日常会話ってやつ?

でもなんだかんだずっと話がつきなくて、結局もう1時間は電話してる。

「そうなんだぁ。私はあんま好きじゃないかも。」

「えっあいつら面白いじゃん!」

「うーん‥だったら最近出てきたアップダウンの方が好きだな♪」

「あぁ〜。あいつらも面白いけどさぁ‥」

1時間も電話して話してるのは最近のお笑いの話。

くだらない。

くだらないけど、今までこんなに話さなかった分意外に楽しかったりする。

⏰:09/11/06 19:06 📱:SH06A3 🆔:0DrbgGt6


#196 [のの子]
 
聡美の事を全然知らなかったって事でもあるけどね。

「なんか話つきないね。」

聡美がクスクス笑う。

「確かに‥今まであんまこういう話しなかったしな。」

「だよねっ。なんでだろ?」

そりゃお前には竜二がいたからだろ。

なんて言いたくなったのを我慢して俺もなんでかねぇ、っと笑う。
.

⏰:09/11/06 19:14 📱:SH06A3 🆔:0DrbgGt6


#197 [のの子]
 
「私達って知ってるようで何も知らなかったみたいだね。‥ちょっと寂しい。」

寂しいとか言いながら聡美はまたクスクス笑う。

「ん〜‥まぁ人間関係ってそういうもんだろ。知られたくなかったら話さない‥秘密は誰でも持ってる。」

「‥そうだよね。」

そう言う聡美の声はどこか寂しそうなのがわかった。



「どうかした?」

「えっ‥う〜ん。彰君の秘密って何かなぁって思って。」

⏰:09/11/06 22:06 📱:SH06A3 🆔:0DrbgGt6


#198 [のの子]
 
‥‥秘密か。

頭に浮かぶの真琴のこと。

でも俺の秘密をこいつに話してどうなるんだろう?

俺の真琴への気持ちは何も変わらない。

あえて変わるというなら、こいつが俺に同情の目を向けるようになるぐらいだ。

「‥‥教えたくない。」

教えないんじゃなくて、教えたくない。

そんな言葉が出てきた。

「そっか。」

‥案外あっさりだな。

しつこく聞かれるかもしれないと思ってた俺に、聡美はそれ以上聞いてはこなかった。

⏰:09/11/06 22:14 📱:SH06A3 🆔:0DrbgGt6


#199 [のの子]
 
何考えてんだこいつ‥

「お前は秘密あんの?」

聡美に秘密ってほどの何かがあるようには感じなかったけど、質問を仕返してみた。

「私っ?私か〜‥秘密にはしてないんだけどね、話してない事はあるんだぁ。」

それが世にいう秘密じゃねぇの?

「じゃ秘密にしてないなら教えてよ。」

俺はちょっと笑いながら聡美をからかうように言う。

「えぇ〜‥うーん‥たぶんこれ聞いたら彰君暗くなるよ?」

⏰:09/11/06 22:23 📱:SH06A3 🆔:0DrbgGt6


#200 [のの子]
 
あはは、と笑う聡美の声はいつもより高い声じゃなくてどことなく暗く影を感じた。

「暗い話なの?」

「うーん‥たぶん暗い。」
たぶんて曖昧だなっ。

「悲しい話?」

「うん。」

‥なんだよっそれ。軽い気持ちで聞いたのにリアルな秘密かよっ。

「あぁ〜‥じゃダメ。秘密話終わりっ。」

気まずい俺は頭をかく。

⏰:09/11/06 22:32 📱:SH06A3 🆔:0DrbgGt6


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