ピンクな気分。U
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#22 [のの子]
「泣いてないもん‥」
私の目から零れた水を竜二君が温かい指でぬぐう。
『好きだから、聡美の為ならなんでもするよ』
なんでもの中にはきっと悲しい事も含まれている事が伝わってくる。
好きになる事はこんなにも温かく、冷たい。
「‥明日はどうするの?行くの?」
明日‥‥‥
「行かない。」
.
:09/10/09 20:58
:SH06A3
:DZ30X4ks
#23 [のの子]
「行かないの?彰きっと怒るよ?」
「別にいいもん‥」
そう言って私は竜二君にくっつく。
「行かない。」
行かないから
どこにも行かないから
離れないで‥
キュッとシャツの裾を掴む。
竜二君は笑いながら私の手を握るとコツンと肩が当たった。
.
:09/10/09 21:06
:SH06A3
:DZ30X4ks
#24 [のの子]
私いつからこんなに弱くなったんだろう?
少し前は一人でも大丈夫だったのに‥
私の身体はいつの間にこんなに竜二君に染まっていたんだろう‥
竜二君のくっついたままの肩が温かくなる。
「‥でも彰はたぶんずっと待つよ?聡美が来るまで‥」
ズキンッ
彰君‥‥
.
:09/10/09 21:11
:SH06A3
:DZ30X4ks
#25 [のの子]
彰君が私を待つ姿が頭に浮かぶ。
「‥行ってくれば?昼間も言ったけど俺なら大丈夫だからさ。」
「‥‥嫌じゃないの?」
ギュッと手に力を入れる。
「そりゃいい気分じゃないけど、大丈夫。」
力の入った手を竜二君の手が優しく包み込む。
『あの事』
それを知ってしまった私は、もう彰君をほっとけなくなってた。
私と似た彼は
一人ぼっちで
まだ俯いたまま‥
.
:09/10/10 18:28
:SH06A3
:7to.RVnE
#26 [のの子]
一度行ってみようと決めたけど、今更になって竜二君の気持ちや自分の愚かさを感じてきた。
私はずるい‥
竜二君の気持ちも彰君をも見て見ぬふりができない、ただの偽善者。
「間違ってないよ。」
?
「聡美は間違ってない。俺がついてるから大丈夫だよ。」
.
:09/10/10 18:47
:SH06A3
:7to.RVnE
#27 [のの子]
そういって彼が真っ直ぐ見つめていたのは
私だった。
「本当に‥どこまで優しいの?竜二君は‥」
私が困ったように笑うと竜二君も笑った。
ありがとう
ごめんね
両方とも言えなかった。
知ってしまった罪悪感は
きっともう消せない。
.
「」
:09/10/11 20:20
:SH06A3
:gltkxid6
#28 [のの子]
竜二Side
次の日――――
チュンチュン チュン
どこにいるかわからない雀の声がうっすら聞こえる西岡家。
「あら、夏休み初日なのに早起きなんてどうしたの?」
「‥友達が来るから。」
キッチンで朝から何かを作っている母さんを横に俺は冷蔵庫を開ける。
「友達って彰君達?‥でもだからって早いんじゃないのぉ?まだ8時になるとこじゃない。」
ペットボトルの水をコップに注ぎながら俺は一瞬考える‥‥
「‥‥彼女もくる‥」
.
:09/10/11 20:28
:SH06A3
:gltkxid6
#29 [のの子]
「えっ‥‥」
母さんが固まったのを無視して水を一口飲む。
この匂い‥またケーキ作ってんのか。
「ちょっとあんた彼女いたのっ?!!」
母さんは俺の両肩を掴んで真っ直ぐと俺を見つめてきた。
肩痛い‥
「いたよ。悪い?」
「悪いわけないでしょ〜!まぁ言わないあんたは悪いけど‥そう〜‥彼女も来るのね。」
:09/10/11 20:36
:SH06A3
:gltkxid6
#30 [のの子]
「ならケーキ作っといて良かったぁ♪あっでも彰君達も来るんでしょう?じゃクッキーも作ろうかしら‥」
「彰と彼女しか来ないからケーキだけでいいよ。昼ぐらいに来るから。」
母さんがニコニコ‥いやニヤニヤと笑ってるのが嫌ですぐにソファに座った。
別に隠してたつもりはなかったし、今までそういう話題にならなかっただけだ。
まぁ今日、聡美が家に来るのはいいきっかけだったのかもしれない‥
.
:09/10/11 20:45
:SH06A3
:gltkxid6
#31 [のの子]
昨日の夜―――
「‥竜二君も来る?」
「えっ?」
「宿題やろうって言ってたし‥三人ならどう、かな?」
あぁ〜‥どうだろ。
「でも彰が許すか‥
「ダメ?」
あぁ〜これはまさか‥‥
世に言う『上目遣い』?
うん。
やっぱ聡美可愛い‥
「いいよ。」
――――――
:09/10/11 20:55
:SH06A3
:gltkxid6
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