ピンクな気分。U
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#351 [のの子]
 
「きっと‥彰と聡美ちゃんが出会ったのは運命だよ。だから二人は大丈夫。」

俺が笑うと彰は複雑そうに

「お前はどうすんの?まだ好きなんだろ?」


‥うん、好き。


「いや‥女の子ってやっぱめんどくさいし俺は当分彼女はいいや。」

聡美じゃないならいらない。

.

⏰:09/12/08 20:24 📱:SH06A3 🆔:oaTP4wws


#352 [のの子]
 
「お前の思惑がどんなんだったかとか一々聞かねぇけど‥まぁお前のやりたいようにやれよ。ただ‥」


彰を見上げると、彰は真面目な顔をしていた。

「俺みたくはなんなよ?」


「‥なるわけないじゃん。」

⏰:09/12/08 20:36 📱:SH06A3 🆔:oaTP4wws


#353 [のの子]
 

彰、真琴はお前のせいで死んだんじゃないよ。

全部俺がいけなかったんだ‥

あの時の俺は

ただの生意気なガキで

真琴が俺に伝えたい言葉を

わかってなかったんだ。

.

⏰:09/12/09 20:36 📱:SH06A3 🆔:dxSiOIkI


#354 [のの子]
 
全部俺のせいなんだ‥

それなのに

お前が傷ついて

苦しんでるのを見て

俺は何もできなかった。


でも、そんな俺を

聡美が救ってくれて‥


今‥俺達三人は出会った。
.

⏰:09/12/09 20:40 📱:SH06A3 🆔:dxSiOIkI


#355 [のの子]
 
この運命の出会いは

お前のためにある。

本当はお前が救われるべきなんだよ。


だからそのためなら

俺はなんでもするよ‥


俺が過去を背負う。

お前は今を
未来を

彼女と生きて。
.

⏰:09/12/09 20:45 📱:SH06A3 🆔:dxSiOIkI


#356 [のの子]
 
あと彰は俺の思惑通りって言ってたけど

本当は思惑通りになんていってない。

聡美と別れた時点で、俺は彼女との関係を本当に終わらせるつもりだった。

会うのも
話すのも
見つめるのも‥


でも聡美、

俺はまだこんなにも君が

愛しくて

愛しくて


愛してる‥
.

⏰:09/12/09 20:54 📱:SH06A3 🆔:dxSiOIkI


#357 [のの子]
 
聡美はきっと覚えてないだろうけど、

俺達が本当に初めて出会った時‥

あの時からずっと

君を忘れられなくて

ずっと想ってた‥


過去を背負うのは苦しくない。

俺の過去には俺の横で笑う君がいる。

今も‥笑顔の君を近くで見つめられるなら

過去なんて
.

⏰:09/12/09 20:57 📱:SH06A3 🆔:dxSiOIkI


#358 [のの子]
――――――

「んっ‥竜ちゃん‥」

「‥なんです?」

シーツから伸びてきた腕が俺の身体に絡み付く。

「また何か考え事してたでしょ?」

「別にあなたに関係ないでしょ。」

二人の肌が触れる。

「そんな事言って‥呼び出したのは竜ちゃんのくせにひどい。」

そう言いながら女は面白そうにクスクス笑う。

「ひどいか‥まぁあなたに優しくするつもりなんてないですし。」

俺も力無く笑う。

⏰:09/12/10 17:05 📱:SH06A3 🆔:OT8tecr2


#359 [のの子]
 
「やだ、まだ昔の事怒ってるの?」

女は悲しそうな瞳をして俺の上に乗る。

「そりゃ忘れられないでしょ、あんな事‥」

「でもね、竜ちゃんも悪いんだよ?私を拒まなかったから‥」

妖しく笑うとそのまま彼女は唇を重ねてきた。




俺はズルイ。



聡美、今君は何をしているんだろう‥

.

⏰:09/12/10 17:21 📱:SH06A3 🆔:OT8tecr2


#360 [のの子]
聡美Side

次の日――――

「はぁっ緊張してきたぁ。」

リビングで私はじっとしてられずにウロチョロと動き回る。

お母さんはそんな私を無視して洗濯物を干している。

今日も暑い。

夏らしい山のような入道雲が空に浮かぶ。

「暑そう〜‥日焼け止め塗ろうかなっ。」
.

⏰:09/12/10 19:28 📱:SH06A3 🆔:OT8tecr2


#361 [のの子]
 
「日焼け止め日焼け止め〜‥」

日焼け止めを探してまたウロチョロと動き回る私。

「日焼け止めなら桜が持ってっちゃったよ。」

お母さんが空になった洗濯カゴを手に私の横を通り過ぎる。

「えぇっ!お姉ちゃんどこ行ってるの?」

「友達と遊んでくるって。」

だからいないんだ。

⏰:09/12/10 22:41 📱:SH06A3 🆔:OT8tecr2


#362 [のの子]
 
「そっかぁ‥じゃ日傘借りちゃおっかな。」

前桜姉が使っていた黒いフリルのついた日傘を思い出す。

新しいの買ったからあげるってこの前いわれたんだっけ。

「ってかあんたいつ出掛けんのよ?」

「えっ‥と、13時ぐらいかな。」

時計の針は11時になるところだ。

「まだまだじゃない。部屋でも掃除すれば?」

確かに‥

ちょっと落ち着こうととりあえず部屋に向かう。

⏰:09/12/10 22:59 📱:SH06A3 🆔:OT8tecr2


#363 [のの子]
 
「あっつい‥」

クーラーをつけると早速ベッドに飛び込む。

だって部屋を片付けだしたら止まらないもんね。


‥彰君も今、緊張してんのかな?


‥‥‥

私は起き上がると静かな部屋を見渡す。

「まこ姉‥」
.

⏰:09/12/11 00:29 📱:SH06A3 🆔:674JS7fg


#364 [のの子]
 
「彰君とね、今日これから会うの。」

部屋には私の声と微かなクーラーの機械音しか聞こえない。

「すごい緊張してるんだ‥緊張して恐くて手が震えちゃいそう。」

苦笑いしながら私は立ち上がると、棚にある写真立てを手にとる。

「でも‥逃げないよ?」

写真には仲良く三姉妹が笑っていた。

真ん中でまこ姉が笑っている。

⏰:09/12/11 00:37 📱:SH06A3 🆔:674JS7fg


#365 [のの子]
 

―――― 13:07


「行ってきまぁす。」

私は黒いフリルのついた日傘をさして家を出た。

真夏の暑い日差しから守られた私は、ほんの少し涼しさを感じながら歩く。


一歩一歩、

この道の先にいる彼との距離が縮んでいくと

私の心臓も一つ一つ、

大きく締め付ける。

私の耳には蝉の音よりも
心臓の音がうるさく響く。
.

⏰:09/12/11 20:19 📱:SH06A3 🆔:674JS7fg


#366 [のの子]
 
彼との待ち合わせは小さな公園。

学校へ行く時、竜二君と待ち合わせ場所にしていた公園だ。


ドクン ドクン ドクン

大丈夫‥大丈夫‥

心の中で何度も唱える。


「お姉ちゃん待ってよぉ〜!」

っ!

「ほらっ早く来ないと置いてっちゃうぞ!」

小さな姉妹が私の横を元気よく走り去る姿を見て思わず振り返る。

姉の手を握って一生懸命走ってく後ろ姿は、小さい頃の私とそっくりだ。

「まこ姉‥‥」
.

⏰:09/12/11 20:27 📱:SH06A3 🆔:674JS7fg


#367 [のの子]
 
――――――

『まこ姉、私足遅いから運動会出たくない‥』

小学低学年の頃、運動会の50b走に出たくないとまこ姉に相談した事があった。

『えぇっ別に足遅くたっていいじゃん。』

『やだよっ‥ビリ恥ずかしいもん。』

『恥ずかしいって‥なんで?』

まこ姉が私と目線を合わせるようにしゃがみ込む。

『‥だってバカにされるもんっ。』

『誰もバカにしないよ〜。そんな奴いたら私がぶっ飛ばしてやるから。』

まこ姉が笑って私の頭を撫でる。
.

⏰:09/12/11 20:35 📱:SH06A3 🆔:674JS7fg


#368 [のの子]
 
『でも‥やっぱ嫌だ‥』

『しょうがないなぁ。』

まこ姉は困った顔をしながら笑う。


運動会当日。

結局50b走に出なきゃいけなかった私は周りで笑う友達とは違って俯いていた。

どうせビリなのに‥

そう思いながらあっという間に私の番が来た。

『ヨーイッ‥』

パァン!!
.

⏰:09/12/11 20:53 📱:SH06A3 🆔:674JS7fg


#369 [のの子]
 
案の定私は他の子の背中を追いかける。

やっぱり‥

走りながら目線が段々下に落ちていく。

『聡美っ!!』
グイッ

『うわぁっ!‥まこ姉!?』

まこ姉が笑いながら私の手を握って走り出す。

運動神経の良いまこ姉にグイグイ引っ張られ、私はいつの間にかまこ姉の背中だけを追いかけていた。

⏰:09/12/11 20:58 📱:SH06A3 🆔:674JS7fg


#370 [のの子]
 
『あはははっあっという間に一位〜♪ほらっ行ってこい!』

まこ姉が私の手を離すと、私はそのまま走りつづける。

『ハァッハァッ‥』

パァンッ!

私は一番最初にテープを切った。


‥もちろんこれは無し。
結局私は時間もないからって事でビリにされた。

後々まこ姉は先生やお母さんから怒られるし、

私も皆にズルイって言われたけど、羨ましいって言ってくれる子もたくさんいた。

⏰:09/12/11 21:08 📱:SH06A3 🆔:674JS7fg


#371 [のの子]
 
『お姉ちゃんかっこよかったよぉ!』

『すっごい早かったもん!あんなお姉ちゃんいて羨ましいなぁ。』


まこ姉にその事を話すと

『でもせっかく一位になったのにビリになっちゃったのは私のせいじゃん。ごめんね?』

まこ姉はそう言って私の頭を撫でてくれた。

確かにズルをしたけど、私が一位になれたのはあれが最初で最後。
.

⏰:09/12/11 21:14 📱:SH06A3 🆔:674JS7fg


#372 [のの子]
 
何年後か、まこ姉とその話をした時まこ姉は優しく笑って

『私はたまたま聡美より運動神経が良かっただけだよ。聡美は聡美のやり方で誰かを引っ張ってあげな?』

そして大きくなっても私の頭を優しく撫でてくれた‥

―――――――


「私のやり方か‥‥」

私はまた前を向いて歩きだす。

.

⏰:09/12/12 20:17 📱:SH06A3 🆔:FzfRDSnw


#373 [のの子]
彰Side

サァーーーッ

生暖かい風が公園の木の葉を揺らす。

伸びっぱなしの髪の毛も頬をくすぐるように揺れた。

そろそろ髪の毛切るかな‥

ベンチに座りながら前髪をいじる。

公園には俺以外に親子や小学生ぐらいの子達が遊んでいた。

こんな暑いのに公園には笑い声がたえない。

子供ってすげぇ‥

高校生の俺は太陽から隠れるように日影のベンチを陣取っていた。

⏰:09/12/12 20:27 📱:SH06A3 🆔:FzfRDSnw


#374 [のの子]
 
それにしても

「場違いだろ。」

こんな笑い声がたえない公園で、俺達はこれから話すのかと思うと余計気分がのらない。

ただでさえここに来るまでに何回も立ち止まったのに‥

「はぁ‥あっちー。」

俺は頭を抱え込むように地面を見つめる。

日影にいてもやっぱり暑い。



「大丈夫?」
.

⏰:09/12/12 20:33 📱:SH06A3 🆔:FzfRDSnw


#375 [のの子]
 
っ!
ドクン   ドクン

声に反応して顔をあげると

ドクン   ドクン

黒い日傘をさした聡美が笑って立っていた。

「ずーっと下向いてたから気づかなかったでしょ?」

「ん、ちょっと驚いた。ってか日傘とかさすんだ。」

「日焼け止めなくって。」

笑いながら聡美が俺の横に座る。
.

⏰:09/12/12 20:41 📱:SH06A3 🆔:FzfRDSnw


#376 [のの子]
 
「今日も暑いね。」

「夏だしな。」

俺達の前を子供達が走っていく。

見つめるのは平和で温かい光景なのに、俺達のいるこの空間だけ違う空気が流れてるようだ‥

「‥彰君、」

「ん?」

「彰君に話したい事も聞きたい事もあるって前言ったでしょ?」

「あぁ‥」

「だからその前にちゃんと言わなきゃなって思って‥」
.

⏰:09/12/13 00:40 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#377 [のの子]
 
「もう知ってるかもだけど、私の口から言わせて?

私は、二ノ宮真琴の妹。‥妹なんです。」

聡美が優しく笑う。

‥‥‥そっか

「うん‥昇さんから聞いた。」

俺も笑う。


「俺も言わなきゃいけない事がある。」

⏰:09/12/13 00:46 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#378 [のの子]
 

ドクン


「俺は‥‥っ‥」


ドクン  ドクン


言葉につまった俺を聡美は優しく微笑んだまま見つめる。





「俺は‥俺は真琴と付き合ってた。真琴が事故った時も‥一緒にいたんだ。」
.

⏰:09/12/13 00:51 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#379 [のの子]
 
重い‥

この言葉がずっと重かった。

「私も昇さんから聞いてる。」


「初めまして‥」


聡美がゆっくり頭を下げる。

っ‥

「初めまして‥」

こんな形で出会わなかったら、もっと心から笑って挨拶できただろう‥

真琴の『妹』に

真琴の『彼氏』として‥
.

⏰:09/12/13 20:18 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#380 [のの子]
 
「なぁんちゃって♪」

パッと顔を上げた聡美はいつもと変わらない笑顔だった。

「彰君、ごめんね?やっぱり私は彰君を彰君としてしか見れない。まこ姉の彼氏だったって聞いてもやっぱりピンとこないの‥」

聡美が日傘をクルクル回す。

「だって私が出会ったのは彰君なんだもん。」


出会ったのは

真琴の彼氏の俺じゃなくて

『俺』って事か‥

⏰:09/12/13 20:24 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#381 [のの子]
 
「そうだな‥俺もやっぱお前は真琴の妹とかじゃなくて、聡美だよ。」

そう言うと聡美はありがとう、っと呟いた。


「‥まこ姉と付き合ってたのっていつからなの?」

聡美が前を見つめながら遠慮がちに聞いてきた。

「中三から。‥正直短い付き合いだったよ。でも、真琴といるのはいつも楽しかった。」

愛して愛されてた

そう思う。

⏰:09/12/13 20:32 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#382 [のの子]
 

幸せだった。


初めて本当に人を
好きになったから‥


真琴は教えてくれたんだ。
俺に大切な事を

ドクン

「お前には‥全部を話そうって‥思ってる。」

ドクン

「‥俺達が出会ったのは―――――――」
.

⏰:09/12/13 20:35 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#383 [のの子]
 
二年前の春――――


バァンッ

「ってぇな!!何すんだよっ?!」

「あんた邪魔‥ウザい。」

ドスッ

この頃の竜二は俺から見ても荒れてた。

中学生のくせに髪染めるし、すぐ喧嘩するし、俺巻き込むし‥

もう目つきが今と違ってた。

俺に触んな.近づくな

そんな目つきにどす黒いオーラがあった。マジで‥
.

⏰:09/12/13 20:43 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#384 [のの子]
 
ドスッ 

「いっ‥ゴホッやめっ‥」

ほら、こうやって気にくわない奴捕まえてボコボコにしちゃう問題児。

「はぁ‥‥」

「何?混ざりたいの?」

俺の小さなため息が聞こえたのか不運な相手の腹に足を乗せたまま竜二が振り返る。

そんな目つきで俺を見つめんなっつーの。

「‥つまんねぇー。もう帰ろう?」

「‥‥うん。」
.

⏰:09/12/13 20:54 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#385 [のの子]
 
こういうとこはまだ素直なんだよな。

スッと足をどけると竜二は地面にうずくまって転がる相手に小さくごめんね?と呟いてニコッと笑う。

殴ってごめんね‥
いやいや違うからっ。

『最後までやってあげられなくてごめんね』だから。

こわっ‥


「彰っ待ってよ。」

「早く来いよぉ。」
.

⏰:09/12/13 21:04 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#386 [のの子]
 
そう言ってもやっぱ俺達は中学生で学校も行って、勉強もやってた。

まぁそこは今と変わらない。クラスにも友達だっていたし?

違うと言えば俺なんかよりも竜二が喧嘩してたって事ぐらい。

でも竜二は学校が好きでよくまだ帰りたくないなぁって言ってた。


「彰、俺家庭教師つけられた‥」

「はっ!?」

久しぶりに真っ直ぐ帰っている帰り道、竜二がムスッとしながら話し出す。

⏰:09/12/13 21:13 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#387 [のの子]
 
「家庭教師だよ。受験あるから勉強しろって‥最悪。」

「ぷっはははっ!マジかっ!面白そうでいいじゃん。」

竜二が俺を睨む。

「どこがだしっ!ただ俺に早く帰る理由を作りたかったんだよ‥早く帰ったっていないくせに。」

「はいはい。別に隼人さんとかいんだろ?」

「まぁ‥兄貴だけならいいんだけどね。」

「あぁ彼女連れて来るんだっけ?」
.

⏰:09/12/13 21:47 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#388 [のの子]
 
「うん‥」

「別にいいじゃん。ってか家庭教師っていつから?」

「今日。」

「今日っ?!今からって事か?」

「そうだよ。だから真っ直ぐ帰ってんだろ?」

竜二は大きなため息をつく。

「今日は兄貴もいるから帰らないと‥」
.

⏰:09/12/13 23:15 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#389 [のの子]
 
竜二の兄貴、隼人さんは優しいし面白いし頭も良い。

自慢の兄貴の隼人さんの事になると竜二も丸くなって大人しくなる。

「ふーん。じゃ俺も家庭教師っての見に行くかな。」

「はっ?勘弁してよ。」

「家庭教師って男?女?いくつ?」

俺がニヤニヤすると竜二も笑い出す。

「残念っ。高校二年の健全な男だよ。」

げっ‥なんだ〜。
.

⏰:09/12/13 23:24 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#390 [のの子]
 
「そいつお前にやられないといいな。」

「‥‥気が会えばいいんだけどねぇ。」

竜二が欠伸をする。

「今日来んの?」

「んー‥行くっ。おばさんのケーキをいただきに。」

軽くおばさんのケーキを食べたら帰ろう。

そんな気分で俺達は竜二ん家に向かった。
.

⏰:09/12/14 12:54 📱:SH06A3 🆔:XKyQ8onI


#391 [のの子]
―――― 
「あっお帰りなさい。ちゃんと帰ってきて偉いじゃなーい♪」

「ちょっいいから。」

おばさんが竜二の頭をクシャクシャに撫でる。

「でも彰君までどうしたの?」

「おばさんのケーキ食べたくて来ちゃいました。」

ニコッと笑う。

「あぁ、それなら冷蔵庫にあるから食べて?私これからまた出掛けなきゃで‥お兄ちゃんもう少ししたら帰ってくるから。」

おばさんは慌ただしくあっちこっちを行き交う。

「初めて家庭教師来る日にいないのっ?」

竜二が眉間にシワを寄せる。

⏰:09/12/14 20:44 📱:SH06A3 🆔:XKyQ8onI


#392 [のの子]
 
「何言ってんの!全く子供なんだから〜‥家庭教師の方ならもういらしてますっ!」

「「えぇっ?!」」

俺達は驚いて2階を見上げる。

「お茶とケーキ出しといたから。じゃお母さんはもう出かけるからねっ?失礼な事しちゃダメだからね?!」

バタンッ
ガチャ

シ〜〜〜ン

「おばさん行っちゃったぞ‥」

「わかってる‥」
.

⏰:09/12/14 20:48 📱:SH06A3 🆔:XKyQ8onI


#393 [のの子]
 
何の音も聞こえない2階を俺達は見上げる。

「はぁ〜っ‥行く?」

竜二が俺の横で頭をかく。

「ん‥その前に俺ケーキ食いたい。」

竜二の舌打ちを無視して俺は冷蔵庫に向かう。

「おっ今日はガトーショコラ。いただきます。」

「上で食えよ。一応待たせてんだし‥」

竜二がガトーショコラの乗った皿とフォークを取り上げる。

別に俺の家庭教師じゃねぇのに。
.

⏰:09/12/14 20:52 📱:SH06A3 🆔:XKyQ8onI


#394 [のの子]
 
「はいはい、わかりましたっ!」

俺は竜二からガトーショコラを取り戻すと竜二の後について階段を上る。

‥‥パクッ

うん、やっぱおばさんのケーキは美味い。

後ろで勝手にケーキを食いだした俺に竜二は気づかない。

モグモグ

「チッ‥自分の部屋なのになんでこんな気分で入らなきゃいけないんだよ。」

竜二がドアノブを握る。
.

⏰:09/12/14 20:57 📱:SH06A3 🆔:XKyQ8onI


#395 [のの子]
 
ガチャ

ゆっくりドアを開ける。

竜二は家庭教師に会う前からイライラしてるし、

俺は呑気にケーキを食っていた。


この時、俺達は初めて彼女と出会った。



「こんにちは。初めまして。二ノ宮真琴です。」

.

⏰:09/12/14 21:00 📱:SH06A3 🆔:XKyQ8onI


#396 [のの子]
 
はっ‥‥?


「‥あれ?竜二君てどっち?」


竜二の部屋にいたのは健全な【男】ではなく、【女】だった。


「えっ‥家庭教師?」

竜二も驚いてるのか女を指差す。

「そうだけど‥君が竜二君?」

女が首を傾げると黒い長い髪の毛が揺れる。
.

⏰:09/12/14 21:06 📱:SH06A3 🆔:XKyQ8onI


#397 [のの子]
 
家庭教師って男じゃなかったっけ?

「女なんて聞いてない‥」

「女‥?あぁ男だと思ってたの?『まこと』って聞くとみんな男って思うんだよね。」

女はクスクス笑う。

「別に勉強を教えるのに男も女も関係ないでしょ?ってか君が竜二君でいいんだよね?」

最初のふんわりした印象とは違くて、ハッキリした口調で話すな‥

「‥そうですけど。」

「そう。じゃ後ろのケーキ食べてる少年は?」

ギクッ
.

⏰:09/12/14 21:13 📱:SH06A3 🆔:XKyQ8onI


#398 [のの子]
 
黒い長い髪に白い肌。マスカラののったパッチリした目が俺を見つめる。

「こいつは俺の友達の彰。」

「ふーん‥なんでいるの?」

女が近づいてきた。

「私竜二君の家庭教師なんだけど‥勉強教えてほしいの?」

‥ドキッ

俺の前で目をパチパチする女は、中学の女子よりも化粧の匂いと香水の香りがする。

「べっ別に暇つぶしに来ただけだから‥」
.

⏰:09/12/14 21:19 📱:SH06A3 🆔:XKyQ8onI


#399 [のの子]
 
「‥そう。じゃ竜二君勉強しよっか。」

クルッと竜二の方に振り返った時、長い髪の毛が俺の頬を撫でた。

‥ドキッ

「君は邪魔しないでね。」

ニッコリ笑う女に俺はただ頷く。

竜二はまだ女だったって事に納得がいなかいのか複雑そうな顔をしている。


勉強をしだす二人の前で、俺はケーキを食べながら竜二の隣に座ってペンを持つ女をただ見つめていた。
.

⏰:09/12/14 21:26 📱:SH06A3 🆔:XKyQ8onI


#400 [のの子]
 
二ノ宮 真琴 (17)

県立でも有名な進学校に通う高校二年生。

黒く長い髪の毛がより肌を白く見せ、少しつり目でパッチリとした瞳が印象的だ。

綺麗な化粧や香水の香り、時々意地悪くクスッと笑う姿が女を意識させる‥




真琴と出会ってから二週間、これぐらいの事がわかった。
.

⏰:09/12/15 20:55 📱:SH06A3 🆔:YutDo0aY


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