ピンクな気分。U
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#376 [のの子]
 
「今日も暑いね。」

「夏だしな。」

俺達の前を子供達が走っていく。

見つめるのは平和で温かい光景なのに、俺達のいるこの空間だけ違う空気が流れてるようだ‥

「‥彰君、」

「ん?」

「彰君に話したい事も聞きたい事もあるって前言ったでしょ?」

「あぁ‥」

「だからその前にちゃんと言わなきゃなって思って‥」
.

⏰:09/12/13 00:40 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#377 [のの子]
 
「もう知ってるかもだけど、私の口から言わせて?

私は、二ノ宮真琴の妹。‥妹なんです。」

聡美が優しく笑う。

‥‥‥そっか

「うん‥昇さんから聞いた。」

俺も笑う。


「俺も言わなきゃいけない事がある。」

⏰:09/12/13 00:46 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#378 [のの子]
 

ドクン


「俺は‥‥っ‥」


ドクン  ドクン


言葉につまった俺を聡美は優しく微笑んだまま見つめる。





「俺は‥俺は真琴と付き合ってた。真琴が事故った時も‥一緒にいたんだ。」
.

⏰:09/12/13 00:51 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#379 [のの子]
 
重い‥

この言葉がずっと重かった。

「私も昇さんから聞いてる。」


「初めまして‥」


聡美がゆっくり頭を下げる。

っ‥

「初めまして‥」

こんな形で出会わなかったら、もっと心から笑って挨拶できただろう‥

真琴の『妹』に

真琴の『彼氏』として‥
.

⏰:09/12/13 20:18 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#380 [のの子]
 
「なぁんちゃって♪」

パッと顔を上げた聡美はいつもと変わらない笑顔だった。

「彰君、ごめんね?やっぱり私は彰君を彰君としてしか見れない。まこ姉の彼氏だったって聞いてもやっぱりピンとこないの‥」

聡美が日傘をクルクル回す。

「だって私が出会ったのは彰君なんだもん。」


出会ったのは

真琴の彼氏の俺じゃなくて

『俺』って事か‥

⏰:09/12/13 20:24 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#381 [のの子]
 
「そうだな‥俺もやっぱお前は真琴の妹とかじゃなくて、聡美だよ。」

そう言うと聡美はありがとう、っと呟いた。


「‥まこ姉と付き合ってたのっていつからなの?」

聡美が前を見つめながら遠慮がちに聞いてきた。

「中三から。‥正直短い付き合いだったよ。でも、真琴といるのはいつも楽しかった。」

愛して愛されてた

そう思う。

⏰:09/12/13 20:32 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#382 [のの子]
 

幸せだった。


初めて本当に人を
好きになったから‥


真琴は教えてくれたんだ。
俺に大切な事を

ドクン

「お前には‥全部を話そうって‥思ってる。」

ドクン

「‥俺達が出会ったのは―――――――」
.

⏰:09/12/13 20:35 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#383 [のの子]
 
二年前の春――――


バァンッ

「ってぇな!!何すんだよっ?!」

「あんた邪魔‥ウザい。」

ドスッ

この頃の竜二は俺から見ても荒れてた。

中学生のくせに髪染めるし、すぐ喧嘩するし、俺巻き込むし‥

もう目つきが今と違ってた。

俺に触んな.近づくな

そんな目つきにどす黒いオーラがあった。マジで‥
.

⏰:09/12/13 20:43 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#384 [のの子]
 
ドスッ 

「いっ‥ゴホッやめっ‥」

ほら、こうやって気にくわない奴捕まえてボコボコにしちゃう問題児。

「はぁ‥‥」

「何?混ざりたいの?」

俺の小さなため息が聞こえたのか不運な相手の腹に足を乗せたまま竜二が振り返る。

そんな目つきで俺を見つめんなっつーの。

「‥つまんねぇー。もう帰ろう?」

「‥‥うん。」
.

⏰:09/12/13 20:54 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


#385 [のの子]
 
こういうとこはまだ素直なんだよな。

スッと足をどけると竜二は地面にうずくまって転がる相手に小さくごめんね?と呟いてニコッと笑う。

殴ってごめんね‥
いやいや違うからっ。

『最後までやってあげられなくてごめんね』だから。

こわっ‥


「彰っ待ってよ。」

「早く来いよぉ。」
.

⏰:09/12/13 21:04 📱:SH06A3 🆔:3Cqu6DA.


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