ピンクな気分。U
最新 最初 全 
#552 [のの子]
学生にとって大事な夏休みも終わるって言うのに朝っぱらから指輪を買いに来た俺に、店員は少し驚いていた。
まぁ俺なんてまだガキだしね..
ボーッとキラキラ光る指輪が入ったショーケースを眺める。
「お待たせ致しました。ではこちらになります。」
「どーも。」
手の平に収まる白い箱を手にとる。
‥‥やべっ緊張してきた。
「お客様にとっても、お相手の方にとってもステキな日になると良いですね。」
また優しく笑う店員と目が合う。
「‥ありがとうございました。お姉さんも良い日になるといいっすね。」
.
:10/03/12 22:41
:SH06A3
:incjl1jE
#553 [のの子]
「ふふっはい、ありがとうございます。」
「ありがとうございました。」
涼しい店内から出ると、暑苦しい空気にすげぇ人にため息をする。
「‥よし、行きますか。」
俺はゆっくり歩き出す。
一歩一歩を、真琴との思い出と重ねて進んでいく。
.
:10/03/12 22:49
:SH06A3
:incjl1jE
#554 [のの子]
初めて真琴と出会ってから
一日が 一週間が 一ヶ月が
早く過ぎていった。
それはもう止める事はできなくて、
それどころか俺はずっとそれを望んでる。
早く大人になって
真琴と一緒に
最期まで永遠に
生きていきたい。
.
:10/03/12 22:58
:SH06A3
:incjl1jE
#555 [のの子]
真琴の笑う顔も
怒った顔も
拗ねてる顔も
泣く顔も
全部
俺に向けていてほしい。
俺はずっと真琴に向いているから。
ねぇ真琴、俺達は今ちゃんと向き合えてる?
.
:10/03/12 23:03
:SH06A3
:incjl1jE
#556 [のの子]
ふっと足を止める。
「今、俺の前にいないんじゃ‥向き合えてないって事だよな。」
苦笑いしながらポケットに入れてた白いケースを手にとって見つめる。
でも、例え今そうでもこれに誓い合おう?
これからは
明日からは
今日からは
その時から..
もう俺達は
お互いを
「―っ――あ―‥きらっ!彰っ!」
見失わないって。
.
っ!
:10/03/13 20:10
:SH06A3
:GuEl8mtM
#557 [のの子]
今、俺の名前を‥
顔を上げる。
「彰っ‥彰こっち!」
俺の名前を呼ぶ声は
「‥真琴っ?」
キョロキョロと回りを見渡すけど、人通りが多いせいで声は聞こえるのに彼女は見つからない。
「彰ぁっこっち!右っ!反対側!」
反対側って‥
道路を挟んだ向こうを見ると手を挙げてる彼女がいた。
:10/03/13 20:16
:SH06A3
:GuEl8mtM
#558 [のの子]
「真琴っ!」
俺達の間の道には車が行き交ってて渡れそうにない。
「彰っ‥アンタ遅いっ!いつになったら会いに来んのよバカッ!」
いっいきなり説教かよ。
「会いに行ったのに会ってくんなかったのそっちじゃん!」
違う、こんな事を言いたいんじゃない。
「そんな会いに来てくれたのたった二回じゃん!もっと頑張りなさいよ!」
真琴が寂しそうな顔が車が通っていく隙間から何度も見える。
.
:10/03/13 20:26
:SH06A3
:GuEl8mtM
#559 [のの子]
真琴の寂しそうな顔は、俺の胸を痛いくらい締め付ける。
その痛みからか、真琴に会えた喜びからか‥
なんでだろ。なんで俺が
泣きそうになってんだろ。
「‥‥ごめんっ!真琴ごめんっ!」
回りの通行人が俺達をチラチラと見つめているのがわかる。
でもそんなの今の俺には関係ない。
俺が真琴に言いたかったのはこれだけ。
「真琴っ好きだよ。ずっとずっと好きだっ。」
.
:10/03/13 20:32
:SH06A3
:GuEl8mtM
#560 [のの子]
ずっと
ずっと
ずっと ずっと
「俺の隣に、一緒にいてよっ。」
.
:10/03/13 20:34
:SH06A3
:GuEl8mtM
#561 [のの子]
白いケースを握り締める。
相変わらず車は俺達の間を行き交う。
「‥彰の‥‥バーカ。」
でもすき間から見えた
真琴の顔は
いつもと同じように
笑っていた。
.
:10/03/13 20:37
:SH06A3
:GuEl8mtM
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194