ピンクな気分。U
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#62 [のの子]
竜二は笑いながらそんな事ないよ、と言うとケーキを口に運ぶ。
聡美も笑いながらケーキを食べる。
‥まるで仮面をかぶってるみたいだな。
今の二人を見てるとそうとしか見えなかった。
「俺さぁ‥」
この空間に耐えられなくなった。
聡美はピクッと肩を揺らすと俺をじっと見つめてきた。
竜二は目をふせたまま‥
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:09/10/21 14:22
:SH06A3
:.AlQ1Whc
#63 [のの子]
「用事思い出したから帰るわ。」
まだチーズケーキが半分も残っているのが名残惜しかったけど、もう無理。
ここから逃げ出したい。
二人を見ていると、自分のした事の罪の重さが伝わってくる。
‥恐かった。
二人を傷つけた事も、失う事も、恐くて見てられなかったんだ。
バッグを手に俺は竜二の部屋を出る。
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:09/10/21 14:28
:SH06A3
:.AlQ1Whc
#64 [のの子]
気持ちは焦るがゆっくり落ち着きながら階段を下りていく。
「あれっ彰君もう帰るの?」
キッチンにいたおばさんが顔をだしてきた。
「これから用事あって。久しぶりのおばさんのケーキ美味しかったですよ。」
そう笑うとおばさんもふふっと笑う。
「はいっこれ♪」
「なんすか、これ?」
おばさんがくれたのは小さな白い箱。
「チーズケーキ♪祐輔君の分もあるから家食べて?」.
:09/10/21 14:34
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#65 [のの子]
「あぁ〜なんかすみません。」
「いいえ〜♪気をつけてね。」
おばさんに見送られながら俺は西岡家を出た。
「はぁ〜〜〜っ‥」
誰かん家の木でできた影に入ると壁に寄り掛かる。
あの重い空気。
あの仮面みたいな笑顔。
竜二‥感づいてる。
:09/10/21 14:38
:SH06A3
:.AlQ1Whc
#66 [のの子]
「ってかマジで何してんだよ、俺‥」
二人にイラついて
聡美にキスして
聡美に好きって言って
「俺が好きなのはあいつだって言ってんのに‥なんでっ‥‥なんでだよクソッ!!」
うずくまるように地面に座る。
なんで なんで
「なんでいなくなっちゃったんだよ、真琴‥」
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:09/10/21 14:43
:SH06A3
:.AlQ1Whc
#67 [のの子]
聡美Side
「彰君‥本当に帰っちゃった。」
「うん。」
彰君を引き止める事も、さよならも言わないまま出てってしまった。
美味しいチーズケーキを半分も残して‥
さっきの事気にしてるのかな。
ってそりゃ気にしてもらわなきゃ納得行かない!
けど‥
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:09/10/21 19:01
:SH06A3
:.AlQ1Whc
#68 [のの子]
『好きだから』
その言葉が今も私の胸を鳴らし続ける。
ドクン ドクン
彰君の茶色い髪の毛が外の光で明るく見えたあの時、彼の言葉と瞳が私の何かを掴んだ。
ってコラコラッ!
何考えてんの私っ!!
私が好きなのは竜二君だもん。
竜二君だけだもんっ。
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:09/10/21 19:07
:SH06A3
:.AlQ1Whc
#69 [のの子]
彰君を気にしちゃってるのはあの事があったからで、やましい気持ち一切ないんだからっ!
ぜった
「何考えてるの?」
「っっ!」
竜二君が私の手を掴んだ。
ビックリしたぁ。
「今何考えてたの?」
「えっ別に何も‥」
ギュッと掴んだ手はうっすら痛く感じる。
「本当かな?彰じゃない?今聡美のここにいるの。」
竜二君が頭を人差し指でコツコツと叩く。
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:09/10/21 19:12
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:.AlQ1Whc
#70 [のの子]
「そっそんな事ない‥手‥痛いよ。離して?」
竜二君の言ってた事は半分以上は合ってる。
図星に近い。
でも私の中には竜二君だっているんだ。
「‥竜二君っ‥‥」
冷たい目で私を見つめる竜二君は黙ったまま手を離さない。
「この手を離したら彰ん所にでも行くの‥?」
ドクン ドクン
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:09/10/21 22:12
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:.AlQ1Whc
#71 [のの子]
「俺を残して行くの?」
ドクン ドクン
竜二君の手にグッと力が入ると、私の心臓も捕まれたかのように締め付けられる。
痛っ‥
「行かないってばぁ‥」
俯いた私から涙がこぼれる。
こんなに‥
こんなに近くて私の手を握り締めているのに
私の隣にいた竜二君はいなくなっていく。
竜二君の目は今までで一番冷たくて悲しげで‥
もう私なんか見てない。
「俺、嘘つきは嫌い。」
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:09/10/21 22:28
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