ピンクな気分。U
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#732 [のの子]
 
ドクッ ドクッ

「えっとアキラ君‥聡美と友達なんだってね。」

「‥学校が一緒になって‥でも本当なんも知らないで俺達知り合って‥仲良くなって‥」

ドクッ ドクッ

「うん、聡美からも聞いた‥ははっなんかすごい運命感じちゃうよね。」

「‥すみません‥」

俺は謝ることしかできずただ俯く。

「昨日ね、聡美とアキラ君の事で喧嘩したの。」

っ!

「おっ俺の事で?」

初めて顔をあげてお姉さんを見た。

お姉さんは悲しそうに笑っていた。
.

⏰:10/05/27 11:08 📱:SH06A3 🆔:idrM8/qs


#733 [のの子]
 
「あんなに怒って泣いて、反抗してきた聡美初めて。結構ビックリしちゃった。」

苦笑いするお姉さんにつられて俺もははっと苦笑いする。


「アキラ君‥あの時言った言葉だけど‥」

ドクンッ!

「ハッキリ言うね。」

ドクッ  ドクッ

「忘れて?」
.

⏰:10/05/27 11:11 📱:SH06A3 🆔:idrM8/qs


#734 [のの子]
 
えっ?

「あなたを傷つけた分、簡単に忘れられるものじゃないってこともわかるけど‥」

そう言ってお姉さんはじっと俺の目を見つめてきた。

「あっそれは‥?」

「あの時、私は君の事が許せなかった。すごい憎んで、あんな‥『死ねばよかった』なんて言葉が出てきたの。」

俺はキュッと唇を噛む。

あの時‥

謝罪に行った俺を泣きながら睨みつけるお姉さんと

その後ろで俺に見向きもせず泣き崩れる母親の光景が

今も頭に焼き付いている。

⏰:10/05/27 22:40 📱:SH06A3 🆔:idrM8/qs


#735 [のの子]
 
「でも、あれは‥私の本心だった。それほど真琴が大切だったから‥」

あの時看護婦に止められながらも俺に掴みかかろうとして、暴言を吐くお姉さんを思い浮かべる。

「けど‥聡美にも言われたんだけどね、今冷静に考えれば君のせいじゃないとも思えるの。」

俯く俺にお姉さんは一歩近づく。

「だから‥訂正する。君は、君の人生を生きて?」
.

⏰:10/05/27 22:55 📱:SH06A3 🆔:idrM8/qs


#736 [のの子]
 
「‥死んだりしたら許さない。もちろん人生を楽しまないのもねっ。」

バンッ

「ゔっ‥ぃって。」

お姉さんは勢いよく俺の肩を掴むとクスクス笑う。

その笑顔は、聡美と同じように俺の心をどこかほぐしてくれた。


「ありがとうございます‥」


「‥聡美の事、これからもよろしくね。」
.

⏰:10/05/27 23:00 📱:SH06A3 🆔:idrM8/qs


#737 [のの子]
 
ガチャッ!

「あっ彰君っ‥って私の荷物!」

勢いよく玄関から出てきた聡美は俺に気づいたのもつかの間、黒い荷物に飛びつく。

「なんでここに?あっお姉ちゃんでしょっ?!」

「忘れないように出しといてあげたの。」

「もう〜すごい探してたんだからねぇ。お母さぁん、荷物あったー!」

お姉さんは聡美の頭をクシャッと撫でると、そのまま家の中に入って行った。
.

⏰:10/05/27 23:05 📱:SH06A3 🆔:idrM8/qs


#738 [のの子]
 
「もう〜っ‥あっ彰君ごめんね?結構待った?」

荷物を持った聡美が慌てて俺にかけよる。

「えっいや、大丈夫。」

そっか、と笑う聡美に俺も笑う。

「あっアキラ君?」

声のした方に向くと玄関から聡美の母親が立っていた。

「っ‥こんにちは。」

俺は頭を軽くさげる。
.

⏰:10/05/27 23:09 📱:SH06A3 🆔:idrM8/qs


#739 [のの子]
 
そんな俺を見て複雑そうに笑うと、

「また今度家に来てくれない?‥真琴に線香でもあげてほしいから。」

ドクッ

聡美まで眉を下げて心配そうに俺を見上げる。

「‥はい、ありがとうございます。」

俺は笑うとさっきよりも深く頭を下げた。


良かった‥
お姉さんもおばさんも、もう笑えるんだ。

そう思ったら一瞬目頭が暑くなった。
.

⏰:10/05/27 23:14 📱:SH06A3 🆔:idrM8/qs


#740 [のの子]
 
「彰君‥
「あっれー、早く行かないと二人とも遅刻じゃないの〜?」

お姉さんが笑いながら玄関からヒョコッと顔を出す。

っ!

二人して携帯を見ると

09:47‥

「うわっ彰君ヤバいよ!遅刻しちゃう!」

「わかってるよ!忘れ物ないよな?」

聡美が頷くのを見て俺はまた二人に頭を下げた。

⏰:10/05/28 10:57 📱:SH06A3 🆔:DVKeltdU


#741 [のの子]
 
「じゃ行ってくるね!」

聡美は笑って手を振る。

「二人ともいってらっしゃい。」
「気をつけてねっ。」

俺は見送ってくれた二人の笑顔をしっかり見つめて、胸に刻む。

たぶん、俺が目指すのはこういうモノなのかもしれない。


悲しい過去があっても

それをもう傷にはしない。
.

⏰:10/05/28 11:09 📱:SH06A3 🆔:DVKeltdU


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