ピンクな気分。U
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#834 [のの子]
ほとんど最初っからじゃんかよ。
「あっそ‥まぁ俺も色々あるんだよね。」
愛想のいい笑顔を彰に向ける。
「色々ってお前‥電話の相手、由紀さんじゃねぇの?」
「‥は?」
‥その女の名前を聞けば、愛想のいい笑顔も固まる。
「知ってた、お前と由紀さんの関係。けど、俺が知った時はもう‥なんつーか終わった後だったっつーかさ‥だから敢えて振り返すような事言わなかったんだ。」
:10/06/15 10:08
:SH06A3
:pCcc.LHc
#835 [のの子]
「お前、知ってたのか‥そっか‥」
複雑そうに歪む彰の顔を見て、俺はただそれしか言えなかった。
「なぁ、さっきの由紀さんなんだろ?昔っから嫌いだとか復讐だとか‥由紀さんしか思い浮かばねぇし。」
彰は俺を真っ直ぐに見つめる。
その瞳は、以前のモノとは違う強い眼差しだった。
あぁ、やっぱり‥
良かった 良かった..
お前もう、
大丈夫。
「‥だったらなんだよ?」.
:10/06/15 10:15
:SH06A3
:pCcc.LHc
#836 [のの子]
「別に良くね?それにお前がむきになるような事じゃないだろ。」
俺は優しく笑う。
「っ‥お前わかってんのかよっ!由紀さんは隼人さんの元カノで、お前に何したかっ!」
「わかってるよ、そんな事俺が1番わかってる。でもさ、その俺がいいって言ってるんだし大丈夫だよ。」
彰は信じられないとでもいう顔で俺を見つめると、俺の肩を掴んできた。
いっ‥てぇ。
「彰、肩痛いんだけど‥」
「あいつはっ‥聡美はどうなんだよ‥」
.
:10/06/15 10:31
:SH06A3
:pCcc.LHc
#837 [のの子]
さっきまでとは違って彰は俺を睨む。
「お前が良くてもっ聡美はどうなんだよっ!あいつはまだお前の事好きなんだぞっ?」
彰の手で揺られる肩。
俺はそれを止める事もできずに固まる。
「お前がそんな事してたら‥あいつが傷つくんだよ‥俺も皆もっ!!それでもいいのかよっ?」
っ!
俺は彰から視線を外すように俯く。
彰も黙ると、俺達の耳にはバーベキューを楽しむ皆の声が聞こえてきた。
:10/06/15 10:38
:SH06A3
:pCcc.LHc
#838 [のの子]
「‥‥聡美はもう全部知ってるから。」
彰は俺の肩から手を離すと、小さな声でつぶやく。
「聡美は‥全部知ってなんだって?」
俺も自然と声が小さくなる。
「‥俺のせいじゃないって。償うなら、生きて真琴の分まで幸せになれってさ‥」
そっか‥聡美らしい言葉だな。
そんな事を思って俺はふっと笑う。
.
:10/06/15 15:18
:SH06A3
:pCcc.LHc
#839 [のの子]
「俺は‥これからちゃんと真琴の分も生きる。一応幸せになってやるつもり。」
彰もふっと優しく笑った。
「そっか‥良かった。」
俺の言葉に反応して彰が顔をあげる。
「色々‥心配かけて悪かった。旬達にも言うつもりだけど帰ってから話す。でもお前には、先に言っとこうと思って。」
俺はただ笑う。
「‥これがお前の思惑通りなら、この後はどうなる?お前は?」
.
:10/06/15 15:27
:SH06A3
:pCcc.LHc
#840 [のの子]
そう言って彰はじっと俺を見つめる。そんな彰を見つめながら、俺は何を言えばいいか考える。
彰、全てが俺の思惑通りに進んでなんかいない。
というか、お前が言うような思惑なんて最初からなかったのかもしれない。
これはただの俺の想いで、願いで、ワガママで‥
それに二人を巻き込んだだけなんだよ。
だから今、彰が言う思惑通りに進んでいるっていうなら、その先は‥
.
:10/06/16 08:57
:SH06A3
:SEUCZ6F6
#841 [のの子]
「彰君?って竜二君もいる。こんなとこで何してるの?」
「っ!鈴‥」
ペットボトルを手に鈴が不思議そうに立っている。
彰は慌てて振り返って鈴を見つめる。
「お前こそ何してんだよっ?」
「飲み物なくなりそうだから冷蔵庫から持ってきたの。それより二人こそ何してんのよぉ?
「‥それは秘密だよ。俺達も戻ろっか?」
俺は笑って彰の背中を叩く。
「竜二っ‥まだ話の途中
「 彰、 ‥―――」
.
:10/06/16 09:06
:SH06A3
:SEUCZ6F6
#842 [のの子]
彰Side
「――‥もう終わり。ね?」
そう小さく話すと、竜二は笑って俺の横を通り過ぎた。
グッ
握りしめた手に力が入る。
終わりって‥何がだよっ。
この話がかよ?
思惑がかよ?
お前がかよっ?
竜二‥お前はまた前みたく辛い事があっても平然と笑ってくのか?
「‥‥竜二っ、あの時気付いてやれなくてごめん。」.
.
:10/06/16 09:13
:SH06A3
:SEUCZ6F6
#843 [のの子]
俺は竜二の背中に呟く。
鈴には聞こえなかったのか鈴も戻ろうと歩きだす中、
竜二は振り返らずに
そっと右手を上げて手を振った。
俺は悔しくて、悲しくて、自分にムカついて‥その手を見つめる事しかできない。
「あれ、鈴ちゃんと竜二君?何して‥あっ彰くーん!」
っ?
竜二と鈴の背中を見つめていると、向こうから聡美が走ってきた。
.
:10/06/16 09:21
:SH06A3
:SEUCZ6F6
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