太陽と夏の空
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#165 [ラビ]
俺は監督の声にハッとした。
監督「まぁ名前は後々覚えていくだろうし、1年生は早く硬式に慣れるように日々努力すること!2、3年生は新しい仲間と共に甲子園を目指して頑張ろう!以上!練習に戻る!」
こうしてミーティングが終わり、練習が始まった。
:06/09/02 20:03
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#166 [ラビ]
まずはキャッチボール。
…硬式のボールは堅くて痛い。
…パシィィン!!
…いってぇ〜…。
左手の痛みをこらえながらキャッチボールをした。
…やっぱ投げる感じもちょっと違うなぁ…
そんな軟式と硬式の違いを感じながら、あっという間に日が暮れていった。
『ありがとうございました!!』
:06/09/02 20:22
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#167 [ラビ]
今日の練習が終わった。
部室が一斉に部室に戻る。
ヒロキ「達矢お疲れ☆」
達矢「おう!お疲れ☆」
俺達も部室に戻ろうとしたその時…
監督「おい、坂本!」
達矢「ハイ!」
俺は監督に呼ばれた。
達矢「悪い、ヒロキ。先行ってて!」
ヒロキ「わかった☆」
俺は一人グランドへ戻った。
:06/09/02 22:38
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#168 [ラビ]
帽子を取り、一礼する。
達矢「っします!」
俺はかなり緊張していた。
すると監督はハハッと笑い、
監督「もっと楽にしていいぞ?」
と言ってくれた。
達矢「あ…すいません…」
俺は少しだけ姿勢をくずし、監督の話を聞いた。
監督「坂本は、本職はショートだったんだろう?たまにピッチャーで投げていたみたいだが…。お前自身、どうしたい?」
:06/09/02 22:43
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#169 [ラビ]
達矢「えっ…?」
俺は一瞬固まった。
俺自身どうしたいって…?
達矢「どうしたいって…どういうことですか?」
監督「ポジションだよ。どっちがやりたいんだ?お前はショートだったみたいだが、元々はピッチャーで有名だったハズだ。そうだろう?」
監督は俺が小学時代ピッチャーでカナリ有名だったということを知っているようだった。
:06/09/02 22:48
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#170 [ラビ]
…どっちがやりたいのか…?
その質問は俺の胸に突き刺さる。
達矢「俺は…」
答えに困ったが、俺はゆっくりと話始めた。
達矢「俺は…ピッチャーがやりたいです。でも…俺はショートも好きだから、どっちもやりたいです。」
言い終わってから、あんまり答えになっていないような気がした。
が、これは俺の本心だ。
:06/09/02 22:52
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#171 [ラビ]
ピッチャーじゃなくてもいい。
そう言ってしまうと嘘になる。
ショートはやりたくない。
そう言っても嘘になってしまう。
俺は本当はずっとマウンドに立ちたかった…。
ずっと…ずっと…。
でも、父さんも俺のショートでのプレーをほめてくれた。
そして気付いた。
一人で野球は出来ない。
ただ一人マウンドにあがり、ただ一人投げ続けても
それは意味がないということ。
:06/09/02 22:55
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#172 [ラビ]
周りで守ってくれる
仲間がいるからこそ
ピッチャーは投げ続けることが出来るんだって…。
そして俺は…
そのピッチャーを支える側になるのも気持ちイイもんだって
気付いたんだ。
監督はちょっとの間考えていたようだった。
そして、ゆっくりと口を開いた。
:06/09/02 22:59
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#173 [ラビ]
監督「そうだな…。お前は確かにピッチャーの才能があるし、普通にいけばピッチャーだ。だが…お前にはショートとしてのセンスも抜群にいい。だからピッチャーと知らず、普通にいけばショートだ。そこでお前の希望を聞いたんだが…」
俺は心臓が飛び出そうだった。
何を言い渡されるのか…。
もう黙ってなんかいられないくらいだった。
:06/09/02 23:02
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#174 [ラビ]
監督「ピッチャー兼ショートってのでどうだ?」
…えっ?
達矢「ピッチャーも…やらせてもらえるんですか…?」
恐る恐る聞き返す。
監督「もちろんだよ!お前をピッチャーで投げさせない、なんてもったいないことするもんか!(笑)」
監督はニコッと笑って言い返した。
俺はその瞬間、飛びはねたいくらい嬉しかった。
:06/09/02 23:22
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