太陽と夏の空
最新 最初 🆕
#320 [ラビ]
…そうだ。

俺の肩には


俺が甲子園で投げる姿を楽しみにしていた父さんと…


一緒に甲子園に行き…お互いに日本一になること誓ったヒロキ…。


2人の期待がかかっているんだ。



淳平「そうか…。」


淳平はそれ以上は言わなかった。

⏰:06/09/09 12:41 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#321 [ラビ]
淳平「無理はすんなよ」


それだけ言って立ち去って行った。



達矢「2人分の期待かぁ〜…」


投げ込みをしながらポツリとつぶやいた。


達矢「…重いな…。」


よく考えてみると、あの2人の期待を背負っているなんて


…正直重い。

⏰:06/09/09 21:33 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#322 [ラビ]
期待にこたえられる自信は


ハッキリ言ってない。


でも


やらないワケにはいかないんだ。

ヒロキが立てなかったマウンドで


俺がヒロキの分まで投げきるんだ。

⏰:06/09/09 22:00 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#323 [カズ]
達也がんばれ

⏰:06/09/09 22:03 📱:W41CA 🆔:k9/b9mgU


#324 [ラビ]
「よーし、練習終わるぞー!」


監督が全員に声をかける。


甲子園前最後の練習が終わった。


今思えば…


もう学校で練習することはないんだな…。


そう考えると寂しい思いでいっぱいだった。

⏰:06/09/09 22:06 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#325 [ラビ]
部室に戻り、全員が一斉に着替えを始める。


今日の着替えはジャージじゃなくて…


制服だ。


これから全員…



ヒロキのお通夜に出席するからだ。


俺も夏休み中で着ることのなかった制服に

久しぶりに袖を通す。

⏰:06/09/09 22:10 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#326 [ラビ]
さすがにこれからお通夜とのことだけあって


部室は静かだ。


特に目立って話声は聞こえない。


監督「着替えたかぁ?行くぞー!」


監督の声が沈黙を破る。


『おっす』


着替えを済ませた奴からゾロゾロと部室を後にする。

⏰:06/09/09 22:15 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#327 [ラビ]
野球部のバスに乗って

会場へ向かう。


着いた会場はスゴく広くて


俺達野球部員が全員出席しても

席は全然埋まらないほどだった。


俺は代理キャプテンとして


監督・コーチの隣に座った。


前を向くと


花に囲まれてヒロキが写真の中で笑っている。

⏰:06/09/09 22:20 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#328 [ラビ]
つい最近まで


あの笑顔はすぐ側で見れていたのに…


もう何年も前が見ていないような感じがした。






…しばらくすると、お坊さんが入ってきて

お通夜は始まった。

⏰:06/09/09 22:22 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#329 [ラビ]
↑すいません、訂正で

『何年も前から見ていないような感じがした』

です↓↓ごめんなさい(T_T)

⏰:06/09/09 22:23 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#330 [ラビ]
周りを見渡すと、野球関係者が多く集まっていた。


白石学園の監督とキャプテンもいる…。


地元の高校で来ていない学校はたぶん無いだろう。


それに…


小学のときの監督も…


中学のときの監督も


みんな会場に来て手を合わせていた。

⏰:06/09/09 22:27 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#331 [ラビ]
お通夜が終わり、俺達は席を立った。


部員は全員涙を流していた。


もちろん、俺も。


俺は代表として最後に

写真の前で線香を上げてヒロキに別れをつげた。


写真の中のヒロキは

いつもの顔で笑ってやがる。

⏰:06/09/09 22:37 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#332 [ラビ]
達矢「頑張って来るからな…。」

俺は写真に向かってつぶやいた。

…空から


見ててくれよ。



俺…



頑張るから…。


そして俺は監督の後について会場を出た。

⏰:06/09/09 22:52 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#333 [ラビ]
家に帰ると、母さんもちょうどお通夜から帰って来ていた。


母「あら、おかえりなさい。今ご飯作るね」


達矢「うん…」


母さんの背中を見送り、俺は部屋に入った。


明日…甲子園に向けて出発する。


不思議と緊張はしなかった。

⏰:06/09/09 23:06 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#334 [ラビ]
…今日ヒロキの顔を見てきたからかな…?


ぼんやりとそんなこと考えながら、俺は夕飯までの間眠った。

⏰:06/09/09 23:11 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#335 [ラビ]
―次の日の朝。

…今日はいよいよ出発だ。


俺はいつもより早く起きて支度をしていた。


天気は快晴。


スズメも元気に鳴いているし、


風も気持ちがいい。



今日は暑くなりそうだ。

⏰:06/09/09 23:21 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#336 [ラビ]
部屋を出て下に降りると、


母さんが朝ご飯を作っていた。


母「あら、おはよう。今日は早いね。よく寝れたの?」


達矢「あぁ。おはよう」


俺は母さんに返事をして、和室へ向かった。

⏰:06/09/09 23:30 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#337 [ラビ]
和室に入ると、一気に線香の匂いが漂った。


俺は仏壇の前に座り、ロウソクに火をつけた。


ゆらゆらと燃える火…。


さらにその火で線香にも火をつけた。





チー…ン…



俺は仏壇に向かって手を合わせた。

⏰:06/09/10 09:19 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#338 [ラビ]
立ちのぼる線香の煙は


父さんの遺影をおおった。


写真の父さんは


『頑張ってこいよ』


と言ってくれたような気がした。


「達矢ぁ〜ご飯出来たよ〜!」

母さんが俺を呼ぶ。


達矢「今行く〜!」

俺は返事をして

もう一度遺影を見上げた。

⏰:06/09/10 09:26 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#339 [ラビ]
達矢「父さん…俺…頑張ってくるから。」


そう言って俺は和室を後にした。


母さん「父さんがいなくなってからもう4年経つのね…早いもんだわ」


俺の顔を見てしみじみと母さんは言った。


達矢「まだ4年しか経ってないよ」

俺はまだ母さんのように

父さんの死を軽々しくは言えなかった。

⏰:06/09/10 09:36 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#340 [ラビ]
すると母さんはフフフと笑って俺に言った。


母「きっと父さんも見ててくれるから、頑張りなさいね」

そう言われた瞬間、さっきの遺影の父さんが浮かんだ。


達矢「言われなくても頑張るよ」

笑う母さんに俺も笑って答えた。

⏰:06/09/10 09:47 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#341 [ラビ]
…「ごちそうさま」


朝食を済ませて、もう一度荷物の確認をする。


…よし。忘れ物はない。


時間も丁度いいので、家を出ることにした。


母「気を付けてね」


達矢「わかってる」


荷物を持って玄関に立つ。


達矢「行ってきます」


微笑む母さんに向かって、俺は笑顔で家を出た。

⏰:06/09/10 09:52 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#342 [ラビ]
ドアを閉めて前を見る。


いよいよ甲子園だ…。


高鳴る胸を抑えながら門を出る。

…その時だった。


「…達矢君…」


…?


誰かに名前を呼ばれ、驚いて辺りを見回す。


達矢「…お…おばさん…」

⏰:06/09/10 10:00 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#343 [ラビ]
そこには、ヒロキのお母さんが立っていた。


達矢「ど…どうしたんですか?」

俺は驚きを隠せなかった。


…なんでヒロキのお母さんがいるんだ?


するとヒロキのお母さんは、持っていた一つの紙袋を俺に差し出した。

⏰:06/09/10 10:04 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#344 [ラビ]
紙袋の中身は、

グローブ・スパイク・帽子…

そして…


背中に1と書かれたユニフォームが入っていた。



ヒロキ母「これ…ヒロキのなの…。」


涙を流しながら話すヒロキのお母さん。


俺は胸がいっぱいになって何も言えなかった。

⏰:06/09/10 10:15 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#345 [ラビ]
ヒロキ母「ごめんね…本当に勝手な話なんだけど…。ヒロキも…一緒に甲子園に連れて行ってあげて欲しいの…」


泣き続けるお母さんを見て、俺は紙袋をぎゅっと握りしめた。


達矢「大丈夫です。ヒロキは愛川高校のエースですよ。エースが甲子園に行けないわけないじゃないですか…。」

⏰:06/09/10 10:20 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#346 [(^_-)-☆]
アゲッ頑張ってね

⏰:06/09/10 12:21 📱:SH902i 🆔:iSp8Hat2


#347 [ラビ]
(^_-)-☆さん♪ありがとうございます☆(*^^*)頑張ります↑(*≧m≦*)

⏰:06/09/10 18:23 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#348 [ラビ]
達矢「…ヒロキが連れて行ってくれた甲子園ですから…。ヒロキも連れて行きます。」


そこまで言って、俺は涙をこらえるのが限界だった。


ヒロキ母「ありがとう…。ありがとう…。」


達矢「じゃあ、俺行きます。ヒロキの分も投げてきますから。見てて下さい…。」

⏰:06/09/10 18:33 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#349 [ラビ]
そう言って俺は、ヒロキのお母さんに背を向けた。


ヒロキ母「気を付けてね…」


ヒロキのお母さんに見送られながら、俺は歩きだした。



…本当は、自分の息子に言いたかっただろう…。


「気を付けてね」…

「頑張ってね」…

…って…。

⏰:06/09/10 19:02 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#350 [ラビ]
きっと…甲子園を決めた日から…


ヒロキのお母さんは、この日…


ヒロキを送り出すことを…

楽しみにしていたと思う。


俺は…


そんなヒロキの母さんの気持ちを思うと


胸が苦しくて苦しくて仕方がなかった。

⏰:06/09/10 19:09 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#351 [ラビ]
達矢「…ッ…行ってきます!!」


俺は目に涙をため、大空に向かって叫んだ。


ぎゅっとつぶった目から


涙がポロポロと流れ出る。



達矢「…ヒロキの…バカヤロー…ッ…」


俺は片手で目を抑えながらつぶやいた。


今日この日…


ヒロキがいないことが

ツラくて死にたいくらいだった。

⏰:06/09/10 19:18 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#352 [ナナ]
失礼します
>>320-380

⏰:06/09/10 19:59 📱:N900iS 🆔:87hWeA4g


#353 [ラビ]
ナナさん☆アンカーありがとうございます(*^_^*)

⏰:06/09/10 20:11 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#354 [ラビ]
学校に着くと、ほとんどの部員が集まっていた。


俺はさっきまで泣いていたのがバレないように

帽子を深くかぶり直す。


しばらくして、監督が現れた。



監督「全員いるなー?荷物積めー」


ゾロゾロと荷物を積み込み、バスに乗っていく。

⏰:06/09/10 20:36 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#355 [ラビ]
達矢「…あ…」


俺は、ボストンを積もうとしたとき、手に握られた紙袋に気が付いた。


…ヒロキ…。


お前も一緒にバスに乗るよな?



俺はボストンだけ積んだあと、

紙袋を丁寧に抱きかかえてバスに乗り込んだ。

⏰:06/09/10 20:44 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#356 [ラビ]
俺が座る座席の隣には淳平がいた。


淳平「おっす」

達矢「おっす」

俺は挨拶を返して座席に座る。



淳平「なんだ?それ?」

早速、淳平は紙袋を指差して聞いてきた。


達矢「…ヒロキだよ」


俺は堂々と答えた。

⏰:06/09/10 20:49 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#357 [ラビ]
淳平「ヒロキ?!」


淳平は目を見開いて驚いていた。

…まぁ普通は驚くだろう。無理もない。


恐る恐る紙袋をのぞこうとする淳平に

俺は紙袋を開いて見せた。




…少し土がついていて、使い古したような茶色のグローブ。



…甲子園のマウンドを踏みしめることを楽しみにしていたであろう、黒いスパイク。

⏰:06/09/10 20:55 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#358 [ラビ]
…少し色がハゲてきた帽子。


そして…



愛川高校のユニフォーム。



背中に輝く番号は


『1』



紛れもない、ヒロキの番号。

⏰:06/09/10 21:02 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#359 [ラビ]
淳平はそれを見て表情を少し曇らせた。


…淳平も俺と同じで

ヒロキがこのユニフォームを着てマウンドに立てなかったのが

悔しくて仕方がないんだろう…。




達矢「なぁ、ヒロキも連れてってやっていいよな?」


俺は黙ってユニフォームを見つめる淳平に問いかけた。

⏰:06/09/10 21:18 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#360 [ラビ]
淳平「当たり前だろ!!」


淳平はバスの中であるのを忘れて叫んだ。


淳平「あ…コホン。」


淳平は我にかえって恥ずかしそうにしていた。


淳平「ヒロキは俺達のキャプテンだぜ。キャプテン不在で試合が出来るかよ」

⏰:06/09/10 21:47 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#361 [ラビ]
淳平は当たり前のことのように言ってくれた。


達矢「ありがとう…。」


俺達はそれ以上の会話をせず、バスの中で寝た。


…甲子園は


もう目の前だ。

⏰:06/09/10 22:16 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#362 [ラビ]
「もう着くから起きろよー!!」


監督の声で目が覚める。


長かった旅路の果てに…


見えるのは甲子園球場。



「うわぁ〜!!」

「すげぇー!!」



バスの中は興奮と感動でいっぱいだ。


達矢「…すげぇ…」

俺も感動してそれ以上の言葉は出なかった。

⏰:06/09/10 22:20 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#363 [ラビ]
長い間ずっと夢見ていた甲子園。

その甲子園が、すぐ目の前にある。


淳平「今年はテレビを通さないで生で見れるんだな」


隣で淳平がつぶやく。


達矢「そうだな…。」


バスは甲子園の近くに止まり、部員はバスを降りる。


とりあえず、球場内を見学するようだ。

⏰:06/09/10 22:28 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#364 [ラビ]
「うぉぉぉ!!!」


球場の中に入ると、興奮は倍以上だ。


なんと言っても広い。


俺は球場を見ただけで涙が出そうなくらい感動した。




ガサッ



俺はとっさに一緒に持ってきた紙袋を思い出した。

⏰:06/09/10 22:34 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#365 [ラビ]
…ヒロキ…。


お前にも見せてやりたいよ。


めちゃくちゃ感動するぜ…?


お前…


あのマウンドで投げれるなんて


これほどない幸せだろ…?


投げたかったよなぁ…?


ヒロキ…。

⏰:06/09/10 22:36 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#366 [ラビ]
ずっとそんなことを考えながら

球場を見回していた。


監督「バスに戻るぞぉ〜」


監督の指示に従いバスに戻る。


これから泊まるホテルへ向かうようだ。



開会式は明日…。


いよいよ“夏の甲子園”が始まる。

⏰:06/09/10 22:45 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#367 [ラビ]
―次の日

ホテルで一夜を過ごし、甲子園に戻って来た。


俺達が着く頃には、すでにたくさんの学校が来ていた。


ハンパないバスの数。



バスを飾る文字たちは


“北澤学園”


“西ノ宮高校”


“田島商業”


などなど…全国に知れ渡る名門ばかりだ。

⏰:06/09/10 22:52 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#368 [ラビ]
もちろん、TV局も来ている。


俺は今までにないほど緊張していた。


バスを降り、球場へ入って行く。


昨日とは違って、観客席も満員。


すでに会場の雰囲気に押しつぶされそうだ。

⏰:06/09/10 22:56 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#369 [カズ]
アゲアゲ

⏰:06/09/11 11:56 📱:W41CA 🆔:Z95XGhJ.


#370 [ラビ]
カズさん~アゲありがとうございます咐~

⏰:06/09/11 22:32 📱:W32SA 🆔:8KaupdBM


#371 [ラビ]
「出場校の選手は整列して下さーい」


係員の声が響く。


俺達は“愛川高校”と書かれたプレートの前に並ぶ。



どんどん鼓動が早くなる…。


緊張する…。


その時。



「おい、坂本」


監督が俺の名前を呼ぶ。

⏰:06/09/11 22:43 📱:W32SA 🆔:8KaupdBM


#372 [ラビ]
達矢「はい?」


振り向くと、監督は俺に何かを手渡した。


監督「これ、持って歩け。」


そう言って渡されたのは…


ヒロキの遺影だった。



監督「緊張してコケんなよ」



それだけ言って監督は立ち去って行った。

⏰:06/09/11 22:47 📱:W32SA 🆔:8KaupdBM


#373 [ラビ]
わぁぁぁぁぁぁぁぁ…


急に会場が沸く。


開会式が始まったようだ。



俺はヒロキの遺影をぎゅっと抱き締め、愛川高校の先頭を歩いた。

⏰:06/09/11 22:49 📱:W32SA 🆔:8KaupdBM


#374 [ラビ]
…開会式が終わり、監督の元へ戻る。


監督「これから地元の高校のグランドを借りて調整程度に練習する。いよいよ本番だからケガはするなよ。」


部員『おっす』



全員バスに乗り込み目的地へと向かう。

⏰:06/09/11 22:53 📱:W32SA 🆔:8KaupdBM


#375 [ラビ]
学校に着くと、軽いウォーミングアップから始まり、

すぐに実戦に備えた練習が始まった。


打たれてからの切り返しや、守備の確認などを中心にやった。



俺達の試合は明日。


対戦相手は“高井高校”。


高井高校は甲子園初出場だが、

182センチの長身エースを軸に粘り強く戦ってくるチームだ。

⏰:06/09/12 23:39 📱:W32SA 🆔:gzgnq7RE


#376 [ラビ]
高井高校の長所は守備の良さ。


全くと言っていいほど、弱い場所が見つからない。



さすが全国。


当たり前だが、余裕があるチームなんて、これっぽっちもない。



それに、守備のいいチームに対しては、こちらもしっかり守らなければ勝ち目はない。

⏰:06/09/13 07:05 📱:W32SA 🆔:AJ9B/YDw


#377 [ラビ]
「よーし、クールダウンしろぉ〜」


試合前の調整練習が終わった。


あとは明日…


全力を出すだけだ。

⏰:06/09/13 22:10 📱:W32SA 🆔:AJ9B/YDw


#378 [ラビ]
ホテルに戻り、部屋での自由時間。


ふと空を見上げると、キラキラと輝く夜空があった。


達矢「負けたら最後かぁ〜…」


…高校最後の大会。


これで負けたら…


もうこの愛川の仲間達と野球をすることはない。


そう考えると胸がギューっと苦しかった。

⏰:06/09/14 06:57 📱:W32SA 🆔:n2AqFvfQ


#379 []
ぁげ
ぃつも読ンでるンで頑張ってくださぃ

⏰:06/09/14 19:18 📱:SH902i 🆔:A7a/CjGc


#380 [ラビ]
―次の日の朝。


わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…


球場内の歓声が外まで聞こえる。


今日の第2試合目の俺達は、軽いウォーミングアップを終えて球場に到着した。


「緊張するな…」


部員達も緊張した顔付きで球場に向かう。

⏰:06/09/14 19:33 📱:W32SA 🆔:n2AqFvfQ


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194