太陽と夏の空
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#75 [ラビ]
ヒロキ「ありがとうございます!でも最後はちょっと皆に迷惑かけちゃって…」


先輩「気にすんなよ☆勝ったんだしよ♪あ、それに達矢も最後スゲェナイスプレー♪♪」


達矢「あ、ありがとうございます!!」


先輩「ホント一瞬どうなるかと思ったよ…(笑)とりあえず今日はお前ら後輩に助けられたよ☆マジサンキュな♪」

⏰:06/08/29 11:41 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#76 [ラビ]
そう言って先輩は戻っていった。

俺とヒロキは顔を見合わせて


「やったな☆」

と小さな声をあげて喜んだ。






自分達の学校に戻ってくると、ミーティングをして解散した。


俺は帰ろうと校門まで行くと…



そこには父さんがいた。

⏰:06/08/29 11:48 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#77 [ラビ]
達矢「と…う…さん…」


父さん「迎えに来た。帰るぞ」

達矢「うん…」


俺は父さんの車に乗り込んだ。




ブーン…


無言で車を走らせる。


俺は父さんが楽しみにしていた俺のピッチャー姿を見せてやれなくて少し悲しくなった。

⏰:06/08/29 13:08 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#78 [ラビ]
達矢「父さん…。」


静かな車の中で俺の声は響いた。


父さん「ん?なんだ?」


達矢「俺…今日ピッチャーやれなかった…。ごめん父さん。」


さっきまでピッチャーをやれなかったモヤモヤなんて消えていたのに、急になんだか悔しくなった。


父さん「ナイスプレーだったな」

父さんはそれだけ言った。

⏰:06/08/29 13:11 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#79 [ラビ]
達矢「…。」


俺は何も言えなかった。

しばらく沈黙が続く…。


俺が黙っていると、父さんが口を開いた。

⏰:06/08/29 13:16 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#80 [ラビ]
父さん「お前、今日は何をしたんだ?」

達矢「…え?何をって…?」

父さん「あのグランドで、何をやったんだ?」

達矢「何をって…野球してたけど?」

俺は訳がわからなかった。

父さん、グランドに見に来てたじゃんか…。

すると、父さんは優しい声で話し始めた。

⏰:06/08/29 15:19 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#81 [ラビ]
父さん「野球してたんだろ?ピッチャーじゃなくても、スパイク履いて、グローブはめて、ユニフォーム着て泥だらけになってさ。」

達矢「…。」


父さん「それでいいんだよ。何も謝ることなんかないじゃないか。父さんはお前が元気に野球をやってくれれば、それ以外何も要求しないよ。それに今日はナイスプレーだったぞ。お疲れさん」

⏰:06/08/29 15:43 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#82 [ラビ]
父さんの優しい言葉に

思わず俺は涙を落とした。

悲しいとか

悔しいとか

そんなんじゃない。


ただ父さんの温かい言葉に包まれて

嬉しくて…


胸がいっぱいになった。

⏰:06/08/29 16:01 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#83 [ラビ]
父さん「着いたぞっ」

後ろを振り返り、涙を流す俺を見て

フッと父さんは笑った。


父さん「何泣いてるんだ(笑)お前は本当に良く頑張った。」


温かくて大きな手で、俺の頭を撫でてくれる。


さらに父さんは優しい笑顔と声で俺に言った。

父さん「早く風呂入って泥落としてこい。母さんがご馳走作ってくれるって言ってたぞ。」


コクリと俺はうなずき、車を降りた。

⏰:06/08/29 16:10 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#84 [ラビ]
【俺の過去―忘れられない日】

あの初の公式試合の日は、忘れられない日となった。

初めて試合でマウンドに立たなかったこと…。

父さんの言葉…。


改めて野球の楽しさ、奥の深さに触れた日だった。


だが俺には…


もうひとつ、


忘れられない日がある。

⏰:06/08/29 16:16 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


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