無題【BL】
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#140 [我輩は人間である]
俺は今、完全にルンルン気分。久しぶりに会うので楽しみで仕方ない。向かう最中もニヤニヤが止まらないのが自分でもわかった。
学校前に着くと更にウキウキワクワクが止まらなかった。校門横辺りで日比谷さんを待っていると、横を通り過ぎていく人が一瞬俺に目を止めるのがわかる。
まぁそりゃそうだ。
他校の奴が何の用ですかって感じだろう。しかも、バカ校で有名な学校の制服を着た俺が、名門校頭良し子ちゃんで有名な学校の前に立ってる以上、見下された視線を受けるのもそりゃ仕方ない。
:10/11/10 23:43
:S001
:☆☆☆
#141 [我輩は人間である]
11月の秋風がひゅうっと吹いた。
「さみぃーっ」
中に着ているパーカーのチャックを上げて、なかなか来ない日比谷さんにメールを送りつける。
あ、もう五分も待ってんじゃん!早くカワイイ恋人に会いたくないのか。
頭の中にそんな言葉を巡らせながら、顔だけ校舎の方を見ると急ぐ様子もなく日比谷さんが出てきたところだった。
「あ……」
5才までイギリス育ちだったらしい日比谷さんは、ブラウンの髪を風になびかせながら歩いている。長身で外国人って感じの日比谷さんはまさに英国紳士さながらだ。
:10/11/11 23:07
:S001
:☆☆☆
#142 [我輩は人間である]
初めて日比谷さんを見た時を思い出した。あの時も、颯爽と街中を歩く日比谷さんを見つけて、なんとなく気になってフラッと追いかけていた。とても俺と同じ高校生だとは思えない、大人びた顔立ちをしていた。
制服着てるしその辺やっぱり学生なんだと思ったけど、オーラというかその人の周りには雰囲気があった。
街中を抜けて駅から少し離れたところでその人は足を止める。バス停に設置されたベンチの前で時刻表を確認すると腰をおろした。
俺はそれを少し離れたところで見ていた。
:10/11/11 23:45
:S001
:☆☆☆
#143 [我輩は人間である]
なんであの時日比谷さんをもっと近くで見てみたいと思ったのかはわからない。
というか、追っかけて来ちゃってる自体わけがわからず好奇心だったのか一目惚れだったのか。
突然コンクリートに模様がぽつぽつと付き始めた。俺の気持ちが天にでも届いてしまったのか次第に雨足は強くなっていく。学ランに雨の跡がついてその部分だけ色濃い。
駅に逃げ込むことも勿論できたが俺はバス停の小さな屋根で雨をしのぐことにした。
:10/11/13 00:14
:S001
:☆☆☆
#144 [我輩は人間である]
横に座るのはなんとなくおかしいかなと考えてベンチの後ろに立ってその人を見る。その人は美しいとかカッコイイとかの枠にばっちり入った人だった。
遠くからでも外見が良かったわけだ。増してイケメン。女の子がわーきゃーしそうな顔。
「………………」
「………………」
何をするでもなくずっと車が走り行くのを見ている。つまらなくないのかな。
後ろ斜め。うなじ辺りにボーッと視線を置く。
今時の高校生なら携帯をいじるとか、音楽を聴くとか、そういうのが大抵―――
「おい」
くるっ。不意に顔がこちらに向いて俺とばっちり視線が合う。目が離せなくなって気付けば緊張感にも似た感覚で、体一つピクリとも動かせなくなっていた。
:10/11/13 00:37
:S001
:☆☆☆
#145 [我輩は人間である]
整っていて落ち着きをはらった顔が俺を見据える。その瞬間、体を何かで射ぬかれた気がしてパチパチと数回まばたきを繰り返した。
「あ…あ…日本語ペラペラ」
「はい?」
「外国の人かと思った」
「…………」
「でもその制服ってあそこの私立校っしょ?」
日比谷さんは少し呆気にとられたような、でも眉間にうっすら皺をよせて怒っているような中途半端な顔で俺を見る。
何か気にさわったのかもしれないし、そういえば初対面の人にいきなりこんなことを言っていた俺を日比谷さんはどう思っていただろう。
雨が天井をバチバチと攻撃している。やけに耳障りな音を響かせながら俺たちの間にある沈黙を埋めるように降っていく。
うんともすんとも答えない間にバスが俺らの横に停車した。
:10/11/30 22:50
:S001
:☆☆☆
#146 [我輩は人間である]
プシューとバスのドアが閉まる。バスが走り去っていく。しかしバス停には俺と何故か日比谷さんがいた。
「外国人だったら悪い?」
「全然!むしろカッコイイじゃん!」
英語もペラペラなの?と聞けば縦に頷き生まれはイギリスだという。カッコイイ…!
「じゃあじゃあ名前は?あ、俺亮介。つーかバスはいいの?もしかして俺がいたから?なんかごめん…」
話してるうちにたちまち申し訳なくなって視線を下に落とす。
「でもなんか嬉しいな〜えっと…」
「…日比谷瞬…」
「ヒビヤシュンさんと話せて」
ここで自分が一方的に喋っていたんだと日比谷さんの顔を見て気付かされた。ポカンとやっぱり呆気にとられたような顔で俺を見つめる。
:10/11/30 23:13
:S001
:☆☆☆
#147 [我輩は人間である]
「あ、ごめんなさい、俺ちょっと…マジで嬉しくて。実を言うと歩いてるあんたがなんとなく気になってついてきたんだよね」
「それってストーカーじゃん。気持ち悪い」
最後の言葉が容赦なく胸に突き刺さる。男にストーカーまがいな行為をした俺は確かに気持ち悪い。
だけど気になったもんは仕方がない。
突発的な行動は俺にとってはよくあることらしい。学校のツレもよく行動が読めないと言われる。
気になったから自分の思うままにただ動いているだけだ。と主張するもとりあえず世間ではバカ枠に当てはまってしまう。
――――「にやにやするな気持ち悪い」
「あれっ日比谷さん」
「あれっ、じゃない」
懐かしい思い出に浸っていると日比谷さんの顔がすぐ近くにあった。
どうやら俺は、ニヤニヤしてたらしい。
「んふっ、だってあの頃も日比谷さんイケメンだったからさ。つーか俺五分も待ったんだけど!恋人待たせすぎ!」
「うるさい。少しは待つってことも覚えろ」
歩き出してからも文句は止まらない。
:10/11/30 23:50
:S001
:☆☆☆
#148 [我輩は人間である]
「メールも送ったのになんで返さねえんだよ」
「五分遅れるなんてメールしなくてもいいだろ」
む、と怒りを声に出すとビュウーッとさっきより強い風が通り抜けた。
ツンと鼻にきて少しだけ体がゾワッとした。そして右耳に痛みが走った。思わず耳を覆うようにして隠す。
2日前にニードルであけた穴がズキズキと疼いた。
あけるのには慣れていたはずなのに、どこを間違ったのか寝て起きた時にはそれはもう尋常じゃないくらい痛かった。
「またあけたのか」
日比谷さんは不意に、隠していた俺の手をどかして俺の耳をじっと見た。
「うん」
「少し赤い」
「多分…寒いからじゃね?」
痛いなんて本音言えばまたバカにされる気がして寒さのせいにする。
それに痛くたって日比谷さんとこうやって過ごす時間が痛みを和らいでくれている気がした。
「耳はいいからー、今日はせっかく久しぶりのデートなんだからそっちに意識優先しろよ」
「はいはい」
:10/12/01 00:16
:S001
:☆☆☆
#149 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age↑
:22/10/04 23:27
:Android
:nH.OoPsQ
#150 [○○&◆.x/9qDRof2]
:22/10/04 23:28
:Android
:nH.OoPsQ
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