無題【BL】
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#36 [我輩は人間である]

見慣れた住宅街。帰り道に男二人の口喧嘩が勃発した。

「第一、携帯がどうのこうのと重箱の隅をつつくような…」
「重箱か小箱かわからないけど今時の高校生が携帯持ってないなんておかしいだろ」

源治郎は父和菓子職人、母着物の着付けとなんとも古風な家に産まれいわゆる源治郎もその古風なニュアンスに包まれて育ってきた。
父親はよく漫画に出てきそうな頑固者でその遺伝子も源治郎にちゃんと伝わっている。だから言った事は曲げないし、何よりルーズな事が大嫌いだった。

⏰:10/01/22 18:01 📱:S001 🆔:☆☆☆


#37 [我輩は人間である]

「携帯なんか持たなくとも生きていける」
「機械音痴なだけでしょ。よく言う」

だから今回だって少しイラつく部分だってある。たかが十分、されど十分。
しかし源治郎はそんな事では怒らない。例え頑固でも機械音痴と言われようと今は論外としても滅多に表情を崩さない。
穏和な性格で人を思いやったりするのが源治郎であって争いはあまり好まないのだ。
まぁ今は論外なんだけど。

「うるさい。少しは減らず口直さないのか?周りにいいイメージを与えない」
「へっ!ちょっと顔が良くて頭良くて運動できるからって調子に乗んなよっ!頑固!機械音痴!天才!もういいっ!」

悟は小学生の決まり文句みたいに悪口をつらつらと並べるとフンと鼻を鳴らし家に早足で入って行った。

「はあ……………」

深い深い溜め息を吐く。
やってしまった。悟を怒らせてしまった。

⏰:10/01/22 18:16 📱:S001 🆔:☆☆☆


#38 [ゅぃ]
sageて書いてくれません?BL不快に思う人もいるんで

⏰:10/01/22 18:28 📱:PC 🆔:☆☆☆


#39 [我輩は人間である]

源治郎は入っていった隣人の玄関を見て立っている事しか出来なかった。
仕方なく自分も家へと戻る。

「ただいま帰りました」

ギシッ、ギィッ、と木製の我が家は悲鳴をあげるように音が鳴る。
いくらただいまと言っても返事がないので茶会か何かに行っているのだろうと玄関廊下の奥の襖を開けた。

「あ、お帰り」
「…なんで勝手に入って…」
「悟君と居たでしょ?声おっきいんだもん。ケンカ?」

襖を開けてすぐ目に入った源治郎の兄、荘二郎は椅子に座り源治郎に先程の事を尋ねる。足を組み直しながらラッキーと何かを思わせるような口ぶりで挑発的に微笑した。

⏰:10/01/22 18:30 📱:S001 🆔:☆☆☆


#40 [我輩は人間である]



>>38さん

>>1の感想板に返事を書きました。

⏰:10/01/22 18:41 📱:S001 🆔:☆☆☆


#41 [我輩は人間である]

「関係ないだろ。さっさと出ていってくれ」
「謝りに行かないの?悟君、今ならガード薄いかな?」

源治郎は黙り込んだまま荘二郎の言葉を無視しもう一度部屋から出ていって欲しいと告げる。
それに対し荘二郎は顔を上げ源治郎を見つめた。

「また勉強?疲れるな、お前。いいの?悟貰っても」
「貰うも何も興味ない、それに…」
「嘘」

⏰:10/01/30 22:10 📱:S001 🆔:☆☆☆


#42 [我輩は人間である]

あまりにも即答すぎて驚いた反面、どこか自分自身納得しているような気がして苛ついたその言葉を無視するように源治郎はいい加減にしろよと口調を早めた。
嘘呼ばわりは今日で二回目だ。俺は一回だって嘘をついたことはないのに。

「………………」

部屋を出ていった兄を尻目にやっと腰を下ろした。
さっきまでキャンキャンと小生意気な事を言う奴もいないし相性の悪い兄もいない。なのに落ち着かないのは―――…?

「全く…………やめだやめ」

源治郎はポソリと呟き鞄から数学の参考書を出した。

⏰:10/01/31 04:21 📱:S001 🆔:☆☆☆


#43 [我輩は人間である]


⏰:10/01/31 04:23 📱:S001 🆔:☆☆☆


#44 [我輩は人間である]

あの日から一切言葉を交わしていないのが二人の現状だった。朝は自然と駅まで一緒に歩いてた二人の風景も、もう一週間は見られていなかった。

当然お互い行き帰りの道は途中から同じ。家から出るタイミングが一緒な時も度々あった。もちろん帰るタイミングも。

悟は今日もかよと思いながら源治郎の後ろ姿を見て歩くスピードを遅めた。

いつまでこの気まずさが続くのだろう。本当は今すぐにでも駆け寄って肩に手を回して何でもいいから話がしたいのに。今じゃ早足で追い越す事も躊躇いがちだ。

⏰:10/01/31 04:43 📱:S001 🆔:☆☆☆


#45 [我輩は人間である]

話したい事は山ほどあるのに、そう出来ない状況に悟は退屈気味だった。
元は自分が悪いとわかっていてもそんな素直さ持ち合わせてない。
だから今だって声をかけられない。
少しでも気をまぎらわすように、すれ違う親子や宅配便、外の景色へと悟は視線を向けた。

それでも視界に入ってくる源治郎の背中をまぎらわすように。

「悟君」

源治郎とは少しトーンが上がった声で名前を呼ばれパッとその方向へと顔を向けた。

⏰:10/01/31 23:23 📱:S001 🆔:☆☆☆


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