Vampire Kiss
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#51 [ゆかぴ]
女の子達の歓声も
徐々に減っていき、
練習が19時に終わった。
「お疲れ様で〜す。」
部員が帰っていくのを
笑顔で送るのも
私達マネージャーの仕事。
って言っても、
部誌を書くマネージャー
だけがする仕事。
今日は私の日だ。
:10/02/01 21:12
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#52 [ゆかぴ]
部誌をさっさと書き終えて、
私は帰る準備を始めた。
もう20時を過ぎていた。
お腹すいたなぁ…。
冷蔵庫になんかあったっけ?
そんなことを考えながら
私は家までの道を
歩いていた。
マンションが見えてきた時…
「ニャー…。」
:10/02/01 21:33
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#53 [ゆかぴ]
あの猫だ。
私の左足元にいた。
「また来たの?」
私はしゃがんだ。
そして猫の頭を撫でた。
「ご主人様家で
待ってるんじゃないの?」
私が語りかけても
答えてくれるわけない。
ただジーッと私を
見つめていた。
:10/02/01 21:37
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#54 [ゆかぴ]
「私もそろそろ
帰らなきゃなっ。」
そう言って立った時だった。
その猫が歩きはじめた。
その時急に光が指した。
カーブミラーに車のライトが
反射していたのだ。
車か………車!?
私は猫を見た。
ちょうど曲がり角の
ところに差し掛かろうと
していた。
その猫は車に気付いてない。
:10/02/01 21:40
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#55 [ゆかぴ]
「危ないっ……!」
私はとっさに猫を
両手で掴んだ。
掴んだ瞬間に車が
私達の目の前を
走っていったのだ。
もう少しでこの猫
ひかれるとこだった…。
私はくるっと猫を
私のほうに向かせた。
:10/02/01 21:43
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#56 [ゆかぴ]
「ケガなくてよかったね。」
私は自然と笑顔になった。
その時右手に激痛が走った。
ズキッ……
「痛っ…。」
私は右手の甲を見た。
猫を掴んだ時に
地面と擦ったのだろう。
血が出ていた。
:10/02/01 21:53
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#57 [ゆかぴ]
「あ〜あ…。」
私は猫を地面に降ろした。
猫はその場に座った。
「かまってあげたいけど、
私も帰らなきゃ…。」
私は猫の頭を撫でて
マンションに入っていった。
部屋に入るなり
早速消毒した。
イタタタタ…しみる…。
:10/02/01 21:55
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#58 [ゆかぴ]
上からばんそうこうを貼った。
まぁ、すぐ治るでしょ!
―ーー…
その後に冷蔵庫の残り物で
野菜炒めを作り、
お風呂に入り、
のーんびりしていた。
時計を見ると0時を
過ぎていた。
そろそろ寝よか…。
:10/02/01 22:00
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#59 [ゆかぴ]
私はベッドにもぞもぞ入った。
そしてすぐに眠りについた。
―ーー…
なんでだろう。
分からないや。
私は急に目が覚めた。
いつも朝まで
目が覚めないのに、
今日は覚めた。
なんか嫌だなぁ……。
私は寝返りをうった。
:10/02/01 22:08
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#60 [ゆかぴ]
その時目の前にあったのは
人の顔だった。
え………。
暗くて分からなかったけど、
あれは顔だ。
「きっ……!」
私は叫ぼうとしたけど
声が出なくなった。
声が…出ない…。
:10/02/01 22:19
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#61 [ゆかぴ]
私はバッと
上半身を起こした。
やだやだやだやだ!
私は涙目になりながらも
部屋のスイッチをつけた。
その人の顔が見えた。
キレイな顔立ちだった。
でも……牙があった。
:10/02/01 22:21
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#62 [ゆかぴ]
「やっぱ…まだ吸えねぇや。」
その人がぽつりと言った。
何を…?
何を吸うの?
私は怖くて怖くて
壁に背をつけて立っていた。
そこにその人が
近付いてきた。
やっ…来ないで!!
声を出したくても
やっぱり出ない。
:10/02/01 22:23
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#63 [ゆかぴ]
私はその人に
近くにあるものを
投げつけまくった。
でもびくともしない。
私は顔をもう一度見た。
誰かに似ていた。
…………え…………?
まさか……………。
その人は私の頬に触れた。
冷たかった。
私はその手を振り払った。
まさか…まさか…。
:10/02/01 22:27
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#64 [ゆかぴ]
「玲くん…?」
▼玲side▼
気付かれたのは
お前が初めてだよ愛理。
お前と初めて会った時
いい香りがした。
うまそうな血の味。
愛理は泣きそうになりながら
部屋のスイッチを付けた。
声を出したがっているけど、
俺が出させないように
したからな。
叫ばれたら困る。
:10/02/01 22:30
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#65 [ゆかぴ]
俺は愛理に近付いた。
愛理は来るなって顔を
していた。
でも俺は愛理の血が吸いたい。
でも愛理は俺を
事故から助けてくれた。
あこで事故ってても
俺は生きれるけど…。
「やっぱ…まだ吸えねぇや。」
愛理はエッとした顔をした。
:10/02/01 22:35
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#66 [ゆかぴ]
色々投げてきたけど
所詮は女だ。
力が弱い。
俺は愛理の頬に触れた。
やっぱ人間って
暖かいんだな…。
愛理は俺の手を
振り払ってきた。
しょうがねぇか…。
「玲くん…?」
:10/02/01 22:37
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#67 [ゆかぴ]
ビックリした。
正体がばれた。
「…そうだ。」
▼愛理side▼
「…そうだ。」
その人はぽつりと言った。
そして牙が無くなり、
黄金色の瞳が
黒色に戻った。
やっぱ…玲くんだ。
:10/02/01 22:39
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#68 [ゆかぴ]
気付けば私は
喋ることができていた。
「俺帰るわ…。」
玲くんは振り返り、
窓まで歩いていこうとした。
「待って!!」
私はとっさに玲くんの
腕をつかんだ。
玲くんは私を見た。
「どういうこと?
玲くんって一体何?」
:10/02/01 22:41
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#69 [ゆかぴ]
「俺は…吸血鬼だ。」
いつもと雰囲気が違う
玲くんにビクッとし、
吸血鬼だと言ったのも
ビクッとした。
「吸血鬼……?」
あの吸血鬼?
嘘………。
「嘘でしょ?」
:10/02/01 22:57
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#70 [ゆかぴ]
「いや、本当。
見ただろ?あの牙。」
私は牙を思い出した。
ゾクッとした。
「私の血を吸いにきたの?」
「でも吸えねぇよ。
俺を助けてくれた。」
玲くんは優しく笑った。
いつもの玲くんの笑顔。
:10/02/01 23:07
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#71 [ゆかぴ]
「え?」
「猫を助けただろ?
あれ俺なんだよ。」
あの白い猫が玲くん?
訳分からないよ…。
「…しゃあねぇな。」
すると玲くんが
目の前から消えた。
「え…え…!?」
私はキョロキョロと
玲くんを探した。
:10/02/01 23:09
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#72 [ゆかぴ]
「ニャー。」
足元を見るとあの猫がいた。
嘘でしょ…!?
私はその猫を見つめた。
てか、目が離せなかった。
すると、その猫がまた
玲くんに戻った。
「な?」
「うん…。」
:10/02/01 23:13
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#73 [ゆかぴ]
信じたくなかったけど、
目の前で起きたことは
事実だった。
「俺、あれで事故ってても、
生きてたんだよ。
吸血鬼は不死身だから。」
フジミ…?
そんなアニメみたいなのが
本当にあるの?
:10/02/01 23:15
:SH03A
:OOR1Z6Yw
#74 [ゆかぴ]
「ああ…不死身。」
玲くんはそう言って
その冷たい手で
私の右手を持ち上げた。
「このケガ…俺のせいだな。」
「大丈夫だから……。」
玲くんはばんそうこうを
優しくはがした。
:10/02/02 09:18
:SH03A
:b5zVVhGg
#75 [ゆかぴ]
優しくはがしたわりには
それなりに痛かった。
てか…何すんの…。
「そんな嫌な顔すんなよ。」
玲くんが真顔で言った。
嫌っていうか…怖いし。
:10/02/02 14:38
:SH03A
:b5zVVhGg
#76 [ゆかぴ]
私は背筋がゾクッとした。
玲くんが私の傷を
舐めたのだ。
「ちょっ…やだっ。」
私は顔が赤くなるのが分かった。
手を引っ込めようとしたけど、
玲くんに引かれた。
:10/02/02 15:53
:SH03A
:b5zVVhGg
#77 [ゆかぴ]
「吸血鬼の唾液には
治癒能力がある。
だから血を吸った跡も
残らねぇんだよ。」
玲くんは私の手を離した。
その瞬間自分の手を見た。
傷跡が…ない…。
ビックリして玲くんを見た。
:10/02/02 16:28
:SH03A
:b5zVVhGg
#78 [ゆかぴ]
「治癒能力だって言ったけど。」
玲くんは当たり前だと
いう風に言った。
確かに言ったけど…けど!
信じられないよ…。
「…さっき、血を吸っても
傷跡は残らないって
言ったよね?
じゃあ吸われた本人は
吸われたことを
気付かないってこと?」
:10/02/02 16:54
:SH03A
:b5zVVhGg
#79 [ゆかぴ]
「吸ってることも
気付かねぇし、
吸われたことも
気付かねぇよ。
吸う前に気付かれたの
愛理が初めてだ。」
玲くんが怪しく笑った。
「じゃあ…私今までに
吸われたかもなの?」
:10/02/02 16:59
:SH03A
:b5zVVhGg
#80 [ゆかぴ]
お願いします神様!
吸われてませんように!
私は玲くんを見つめたまま
ぴくりとも動かなかった。
玲くんも私を見ていた。
「……大丈夫。
愛理はまだ吸われてねぇ。」
よかった〜!
「でもいい匂いするし
吸われる可能性はでかいな。」
:10/02/02 17:04
:SH03A
:b5zVVhGg
#81 [ゆかぴ]
「え?」
「初めて会った時に
いい香りするって
言ったの覚えてる?」
確か…そんなこと
言ってたような…。
「あれは血の香りだ。
いい香りがすればするほど
血がおいしいんだよ。」
えっ!?
私は焦って両手で
首をバッと押さえた。
吸血鬼は首から血を吸うって
勝手に思っているし。
:10/02/02 17:59
:SH03A
:b5zVVhGg
#82 [ゆかぴ]
「まぁ、吸われる前に
気付くほどだから
大丈夫だな…。」
玲くんは優しく笑ったけど、
私は怖かった。
:10/02/02 18:54
:SH03A
:b5zVVhGg
#83 [ゆかぴ]
私はその場に座り込んだ。
力が抜けてしまった。
「どうした?」
「玲くんって本当に
吸血鬼なんだね…。」
「急になんだよ…笑」
こっちが急にだよ!
いないって思ってたのが
目の前にいるんだから…。
:10/02/02 18:57
:SH03A
:b5zVVhGg
#84 [ゆかぴ]
「…お前本当に
いい香りするわ。」
ビクゥッ!
「吸わないでよ…?」
私はびびりながら言った。
「吸わねぇよ。
でもお前の血吸ったら
一ヶ月は飲まず食わずで
いけるな。
吸血鬼は血で生きてるから。」
:10/02/02 19:02
:SH03A
:b5zVVhGg
#85 [ゆかぴ]
「ますます怖くなるから
やめてよ…。」
私は玲くんを見れずに
俯いてしまった。
「これが吸血鬼なんだよ。」
分かってる…。
分かってるんだよ。
でも玲くんが…。
「玲くっ………あれ…?」
:10/02/02 19:08
:SH03A
:b5zVVhGg
#86 [ゆかぴ]
顔を上げると玲くんが
いなかった。
「え…え!?」
私はスクッと立って
辺りを見回した。
「玲くん…?」
カサッ……
私は何かを踏んだ。
:10/02/02 19:11
:SH03A
:b5zVVhGg
#87 [ゆかぴ]
何…?
私は足をよけて
踏んだものを取った。
「黒い羽……。」
それは黒い羽だった。
それを親指と人差し指で
つまんでくるくる回した。
玲くんの…?
私はそれを机の上に置いた。
:10/02/02 19:14
:SH03A
:b5zVVhGg
#88 [ゆかぴ]
なんか色々ありすぎて
頭が追い付かないよ。
玲くんが吸血鬼なんて…。
私は大きくため息をついた。
寝ようかな…。
寝れないだろうけど。
―ーー…
ピピピピピピッ!
目覚ましの音が遠くから
聞こえてきた。
:10/02/02 19:27
:SH03A
:b5zVVhGg
#89 [ゆかぴ]
うるさいなぁ…。
私は寝た体勢のまま
目覚まし時計を止めた。
結局1時間ぐらいしか
寝れなかったのだ。
私は頑張って
上半身を起こした。
「も〜…。」
吸血鬼…。
私の頭の中はそればっか。
:10/02/02 19:43
:SH03A
:b5zVVhGg
#90 [ゆかぴ]
「用意しなきゃ!」
私はバッと起き、
ちゃんと洗濯もして、
朝ごはんも食べて
学校に向かった。
玲くんに会うの嫌だな。
そんなことを思いつつ
私は学校までの道を
歩いていた。
「あーいり。」
:10/02/02 20:48
:SH03A
:b5zVVhGg
#91 [ゆかぴ]
この声っ……!
私は勢いよく振り向いた。
「玲くんっ…。」
なんで会うかなぁ泣
運悪い泣
「夜ぶりだな。」
玲くんはいつもの
笑顔を見せた。
:10/02/02 20:52
:SH03A
:b5zVVhGg
#92 [ゆかぴ]
「そうだね…。」
私は怖くなってしまい
顔をふせた。
「愛理?」
玲くんは私の肩を
軽くつかんだ。
ビクッ
「っ…。」
私は無意識に玲くんの手を
振り払ってしまった。
:10/02/02 20:54
:SH03A
:b5zVVhGg
#93 [ゆかぴ]
私は我に返った。
「あ…ごめん。」
「いや、いいから。
そうだよな〜。
俺の正体が正体だしな。」
玲くんは苦笑いをした。
なんか悲しそうだった。
:10/02/02 20:58
:SH03A
:b5zVVhGg
#94 [ゆかぴ]
玲くんは吸血鬼。
でもそんなことを
気にしちゃいけないんだ。
玲くんは大切な友達。
吸血鬼はもちろん怖い。
でも玲くんだから
怖くない怖くない!
もう怖いなんて思わない!
:10/02/02 20:59
:SH03A
:b5zVVhGg
#95 [ゆかぴ]
「どうした?」
玲くんが私の顔を
覗き込んできた。
ドキッ…!
「うわっ!ビックリした!」
私は胸を押さえた。
心臓がバクバクしてた。
「俺は愛理のビビり具合に
ビックリしました笑」
「ぼーっとしてたのに
覗き込むからだよ…汗」
:10/02/02 21:03
:SH03A
:b5zVVhGg
#96 [ゆかぴ]
私はふぅっと息を吐いた。
「なんか考え事?」
「玲くんが吸血鬼って
びっくりしたし、怖かった。
でも、もう怖くないから。
玲くんだから大丈夫。」
実は吸血鬼は
目が釣り上がってて、
血走っていて、
口が裂けるほど大きくて、
ありえないぐらいの牙が
あると思ってたからね笑
本当に玲くんが
こんなのだったら、
私確実に怖いままだったよ汗
:10/02/02 21:08
:SH03A
:b5zVVhGg
#97 [ゆかぴ]
「そっか。サンキュ。
これは秘密だからな。」
「分かってるよっ。」
そう言うと玲くんは
優しく笑った。
いつもの玲くんだ。
口調もいつもの玲くん。
吸血鬼の時の口調は
ちょっとクールだったし。
:10/02/02 21:13
:SH03A
:b5zVVhGg
#98 [ゆかぴ]
学校に2人で入っていくと
急に背中を押された。
「きゃっ!」
「わっ!」
玲くんも一緒に
前のめりになった。
:10/02/02 21:59
:SH03A
:b5zVVhGg
#99 [ゆかぴ]
「「おはよー!」」
香奈と恭介くんだった。
二人とも満面の笑顔…。
「いったー!
二人してなんなの!?」
「仲良く登校しちゃって…!」
香奈は私の鼻を
つつきながら言った。
私は顔が赤くなった。
「これはたまたまだよっ!」
「そうそう!たまたま。」
玲くんは腕を組んだ。
:10/02/02 22:17
:SH03A
:b5zVVhGg
#100 [ゆかぴ]
「ふーん?
まぁいいけど笑」
恭介くんはニマニマしながら
玲くんと肩を組んだ。
「恭介お前なぁっ!」
「まあまあまあ笑」
二人はじゃれ合っていた。
それを見ている私と香奈。
「あの二人できてる?笑」
香奈が二人を見ながら言った。
「かもね笑」
私は自然と笑みがこぼれた。
:10/02/02 22:44
:SH03A
:b5zVVhGg
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