僕と君【BL】
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#471 [郁。]
母さんがリビングに帰ったのを確認すると遥希はまた俺の手を握った。
そのまま階段を上がっていく。
遥希の部屋ほどシンプルではないけど、何かに執着することがない俺の部屋は意外に片付いていたりする。


遥希はベッドに俺を座らせて、向き合うかたちで手を握ったまましゃがみこんだ。
何かあったときは遥希はいつもこうする。
顔がちゃんと見えるように。

⏰:11/10/13 07:41 📱:F03B 🆔:vwHphlOI


#472 [郁。]
ちら、と遥希に視線を合わせると心配したような、泣きそうな遥希と目が合う。
それがまた愛おしくって、止まった涙が溢れてくる。

すると、遥希は俺の隣に腰を掛けて背中を同じリズムでさすってくれた。

「‥っあの、ね‥‥」

泣き声で、ゆっくり言葉を繋げていく。
うまく繋がらないのは自分でもわかっていた。

⏰:11/10/13 07:44 📱:F03B 🆔:vwHphlOI


#473 [郁。]
>>470

訂正

×母さんはリアルの

○母さんはリビングの

です、すみません;;

⏰:11/10/13 07:46 📱:F03B 🆔:vwHphlOI


#474 [郁。]
「遥希のこ、とが‥っ大事だか‥‥ら、‥っ」

うん、とそれしか言わない遥希。
でも今はそれがちょうどよかった。

「‥ゆめ、諦めて‥ほしくなくて‥‥っ」

俺が同じ大学を受けると決めて、遥希は海外の学校を諦めていた。
英会話講師という遥希の夢に近付くには現地で学ぶのが一番いいこと、誰もがわかってた。

⏰:11/10/13 12:27 📱:F03B 🆔:vwHphlOI


#475 [郁。]
俺が離れたくないだけで、邪魔してしまっていること。
それを謝ってから、俺は俺の道をきちんと考えて進むことを時間をかけて遥希に伝えていく。

――…俺は遥希に留学してほしい、と頼んだ。

簡単に会えなくなるのはわかってた。
連絡すら、まともにとれなくなるであろうことも。
何年かかるのかも、わからない。
でも、遥希の夢を俺のせいで壊したくなかった。

⏰:11/10/13 12:30 📱:F03B 🆔:vwHphlOI


#476 [郁。]
すべてを伝え終わるのにどれだけの時間が掛かったのだろう。
話し終えると遥希は“ありがとう“それだけ言って俺を優しく抱き締めた。


ちゃんと伝わったのかな‥。
一日泣きすぎて疲れたのか安心したのか瞼がゆっくりと重くなっていった。

⏰:11/10/13 12:33 📱:F03B 🆔:vwHphlOI


#477 [郁。]
――――――――――‥‥
―――――――‥‥‥

目を覚ますとベッドに寝かされていた。
遥希の姿は見当たらないが、遥希の鞄はそのままだった。
時計に目をやると、あまり時間は経っていないようで午後7時を針がさしていた。

重い腰をあげて階段を降りるとリビングから賑やかな笑い声が聞こえてきた。

⏰:11/10/13 12:35 📱:F03B 🆔:vwHphlOI


#478 [郁。]
リビングのドアを開けると、母さん、姉ちゃん、遥希の視線が俺に集まる。
父さんは残業だろうか、姿は見当たらなかった。
母さんと姉ちゃんが遥希くんがいるのに寝るなんてー、と冗談混じりに笑っていた。
遥希にご飯をよそいながら母さんが俺に言った。

「ご飯食べるでしょ?それと、急にお天気崩れちゃってねー父さん今日は帰ってこれないみたい、遥希くんも危ないから泊まってもらいなさいね。」

⏰:11/10/13 12:38 📱:F03B 🆔:vwHphlOI


#479 [郁。]
短く返事を返して遥希の隣に腰掛ける。
夕飯の時間はいつもより賑やかだった。
食べ終えて母さんが片付けを始めた頃に思い切って声をかけた。

「‥母さん、話がある。」

食器を洗いながら声だけをこちらに向ける。

「なあに。」

遥希と姉ちゃんは俺の隣でお茶を片手に黙っていた。

⏰:11/10/13 12:42 📱:F03B 🆔:vwHphlOI


#480 [郁。]
「‥っ、俺‥‥保育士になろうと思う‥。」

母さんは就職を希望していた。
だから結構勇気を振り絞った。
しかし。

「‥だめよ。」

思わず遥希が口を出しそうになる。
それを横目で大丈夫と訴えてから、母さんにどうしてと聞き返す。

⏰:11/10/14 07:05 📱:F03B 🆔:0maLPDVc


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