記憶を売る本屋さん
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#567 [我輩は匿名である]
「………変、かな?」

「…いや、今の方が絶対良いと思うけど。ヤンキーみたいだったし」

「ヤンキーって言うな!」

「どー見てもヤンキーだろ!」

「っさいなぁ!」

2人は大きな声で言い合う。

「…ま、いいんじゃねーの?今は普通に見えるし」

「…じゃあ、いい」

2人は目立っているのに気付いたのか、急に大人しくなった。

⏰:10/04/14 21:42 📱:N08A3 🆔:OramDDpE


#568 [我輩は匿名である]
「…そういえば、あんたの相棒は?休み?」

「はぁ?何をいまさら…」

直人はそう言いかけてやめる。

薫達が怪我をした時は、飛鳥は本の内容でそれどころではなかったのだ。

「…あー、ちょっといろいろあってな。ほぼ絶対安静って感じ」

「…何かよくわかんないけど、大変だったって事だね」

飛鳥は言いながらため息を吐く。

⏰:10/04/14 21:42 📱:N08A3 🆔:OramDDpE


#569 [我輩は匿名である]
「水無月くーん」

呼ばれて振り向くと、響子と奏子がいた。

「おぅ、おはよ」

「おはよう…ん?」

2人は「誰?」と言うように飛鳥を見る。

「あぁ…こいつは…」

直人はまた、何か言いかけて、ふと考えた。

「(これ、友達候補にしてもいいのか?

でも、安斎はともかく、香月とは被害者加害者の関係だし…)」

⏰:10/04/14 21:43 📱:N08A3 🆔:OramDDpE


#570 [我輩は匿名である]
「あ、もしかして神崎さん?」

直人が考えている間に、響子が飛鳥に話し掛けた。

直人はぎょっとしつつ、黙って様子を見る。

「へ?そ、そうだけど…」

いきなり言われて、飛鳥も目を丸くする。

「何で私の事…」

「それは…」

響子は「何て言おうか」と考える。

⏰:10/04/14 21:43 📱:N08A3 🆔:OramDDpE


#571 [我輩は匿名である]
「風の噂よ♪」

便乗して、奏子まで割って入った。

「私、安斎奏子。で、こっちの子が香月響子。私5組で、響子が4組」

「(…なんかわかんねぇけど、チャーンス!!)」

なりふり構わず、直人は目を光らせる。

「わ、私は…」

飛鳥は少し緊張しながら顔を上げる。

「私は、神崎、飛鳥。8組」

「うん、8組は知ってる」

奏子は笑顔で答える。

⏰:10/04/14 21:43 📱:N08A3 🆔:OramDDpE


#572 [我輩は匿名である]
「何か、意外だね」

「な…何が?」

「金髪だし、怖そうって噂があったからさ。でも普通の子じゃん」

「そうね」

奏子に言われて、響子も笑って頷く。

「普通?…私、普通に見える?」

飛鳥はちょっと目を輝かせる。

「普通でしょ。え、どっか変なの?」

「いや…別に変じゃない、と思うけど…」

奏子と飛鳥が話している間に、直人は響子の肩を叩く。

⏰:10/04/14 21:44 📱:N08A3 🆔:OramDDpE


#573 [我輩は匿名である]
「お前、何とも思ってねーの?」

「思ってないわけないでしょ」

響子は笑顔のまま答える。

直人の背筋に寒気が走る。

「え…」

「大丈夫よ、何もしないから。ていうか、よく連れ戻したね」

「当たり前だろ。また死なれてたまるかよ」

「…でも奏子ちゃんが言うように、意外と普通じゃない。

もっと陰キャラかと思ってたけど」

⏰:10/04/14 21:44 📱:N08A3 🆔:OramDDpE


#574 [我輩は匿名である]
「…お前の口から『陰キャラ』なんて言葉が聞けるとは思わなかったな」

直人は「へっ」と少し笑う。

「えっ!?バイト探してんの?じゃあさぁ、ウチんとこ来なよ。ちょうど同期の子が辞めちゃってさ」

「…何のバイト?」

「カフェ。ケーキとか紅茶とか配り回るだけだから、慣れれば楽しいよ」

「カフェ…」

飛鳥はますます目を輝かせる。

「…なんか、あいつのペースに乗せられてない?」

「いいんじゃない?むしろそっちの方が」

⏰:10/04/14 21:45 📱:N08A3 🆔:OramDDpE


#575 [我輩は匿名である]
「まぁな…。あいつ、ちょうど友達探しするって言ってたし」

「そうなの?…あぁ、そっか、“前”の理由がアレだったもんね」

おそらく、薫から聞いたのだろう。

響子は晶の自殺の理由を知っているようだった。

「まぁ、そーゆー事だな。安斎なら、そっからいろいろ繋がりそうな気もするし」

「奏子ちゃん、意外と私といる時が多いよ」

「へ、そうなのか?」

「うん。他の子とも仲は良いけど、浅く広く。

まぁ世渡り上手タイプだから、あの子にとっては勉強になるんじゃないかな?」

⏰:10/04/14 21:45 📱:N08A3 🆔:OramDDpE


#576 [我輩は匿名である]
「はーん、なるほどね。…つか、お前達何しに来たの?」

「あーっ、そうそう!」

直人の声が聞こえたのか、奏子がいきなり振り向いて返事をした。

彼女のペースに追い付けず、飛鳥はただぽかーんとする。

「今日ライティングある?教科書貸してほしくて」

奏子はぱちんと手を合わせる。

直人は一瞬考えて、とっさに「あ、俺も忘れた」と嘘をついた。

「えー」

奏子は「何それー」と肩を落とす。

⏰:10/04/14 21:45 📱:N08A3 🆔:OramDDpE


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