*- エロチュウ -*
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#329 [亜夢pc]
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「今週末、俺実家かえるけど....」

俺は伺うようにして亜夢に問いかける。

「うん?分かったよ〜。」

"一緒に行く"とか可愛らしく言ってくれれば誘いやすいのに〜と思いながら、すねた顔をする龍紀。

「誘ってくれればいいじゃん。」

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⏰:10/06/22 07:03 📱:PC 🆔:vp.J4.Ao


#330 [亜夢pc]
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思わず笑う亜夢。 つられて龍紀も苦笑いしながら"一緒に帰る?"と聞く。

「龍紀ってたまに、甘えん坊だよね。 いつもオラオラ言うくせにい〜.....」

「エッチのときはね☆」

にかっと満面の笑みを見せる龍紀。 いまだに電気をつけてなんてとてもじゃないけど出来ないあたしにとっては、本当に恥ずかしいのが下ねたとかそっち系だ。

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⏰:10/06/22 07:04 📱:PC 🆔:vp.J4.Ao


#331 [亜夢pc]
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「実はさ...マナブの命日だから実家かえろうかなって。 まあ親父達にも紹介したいし、せっかくだからお前も俺と一緒に親友の墓参りきてくんない?...天国にいったやつだけど、紹介してやりたいからさ。」

会わせて欲しい、と正直に思えた。

しかも龍紀のご両親は初対面だから正直緊張する。

「俺の学生時代のときの、思い出の場所とかいろいろみにいこー?」

うん、と元気よく返事する。

思い出の地は、誰かにとっては思い出したくない地にもなるってことを、そのとき龍紀はさほど、気にしてはなかった。

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⏰:10/06/22 07:07 📱:PC 🆔:vp.J4.Ao


#332 [亜夢pc]
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時間が経ち、週末になった。

夏前の少しじめじめした季節だ。

あたしは龍紀の助手席に乗り込むとペットボトルを片手に元気よく『しゅっぱーつ!』と大声をあげる。

休みを取った龍紀とは2日ゆっくりできるってわけだ。

数時間運転しては休憩所にとまったりして、ふたりで遠出するのは初めてだったから運転中でも凄く楽しかった。

「わーもうすぐ?もうすぐ着くの?」

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⏰:10/06/22 07:10 📱:PC 🆔:vp.J4.Ao


#333 [亜夢pc]
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道路標識の案内のところに書かれた龍紀の地元の名前。

そうしてる間に車は停まって、立派な家の前であたしは、あっけにとられたまま、鐘を鳴らして、誰かが出てくるのを待つ。

早速ご両親?

「龍紀☆ おかえり〜!入りなさいっ。 あら...あらま!彼女?ま〜かわいい〜」

龍紀そっくりで長身のお母さんがあたしを手招きしている。

うわああ、緊張する。///

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⏰:10/06/22 07:12 📱:PC 🆔:vp.J4.Ao


#334 [亜夢pc]
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ご両親は沢山の手料理をテーブルにずらあっと並べるとあたしと龍紀を隣同士にして、ご飯を食べながらお喋りしましょう、となった。

龍紀がコソコソ、と耳元で言う。

「俺の親、こうして食べるときに上品かとか、出来てるかとか見るから、気をつけろよ。」

苦笑いして親指をたてると『頑張って』と口パクで言う龍紀。 そんなんなら、来るまえにレッスンでも受けておくんだったよ〜〜

馬鹿龍紀!

でもちゃんと作法はお父さんとお母さんに教えてもらったからいけるはず♪

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⏰:10/06/22 07:14 📱:PC 🆔:vp.J4.Ao


#335 [亜夢pc]
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「へえ、龍紀の彼女にしては出来る女の子ね!びっくりだわ。」

にんまり微笑む御母さん。

お父さんは終止無言だし、あたし何を喋ったらいいの?

「明日こいつ連れてマナブに会いにいってくるよ。」

「あ、そういえば...マナブ君の双子の弟がこっちに帰ってきてるみたいなのよ。 顔も全然似てないみたいだけどね。 お墓参りで会うかもね。」

「忍ってやつだっけ?」

「そうそう。」

マナブさんには双子の弟さんがいたんだ...

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⏰:10/06/22 07:17 📱:PC 🆔:vp.J4.Ao


#336 [亜夢pc]
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その日の夜はご両親と龍紀とあたしで近くの銭湯になぜだか行った。

あたしの場合は家族で銭湯なんて入りにいったりしなかったので何故だか新鮮だったし、楽しみだった。

龍紀は何故だか銭湯がかなり好きみたいで、スキップしながらお父さんとじゃれあっている。

「うふふ、亜夢ちゃんのおかげかしらね。」

「え?」

「龍紀があんな風に子供みたいに、楽しそうにできるのは、亜夢ちゃんのおかげじゃないかなって。」

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⏰:10/06/22 07:19 📱:PC 🆔:vp.J4.Ao


#337 [亜夢pc]
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「あの子はマナブの死から、いやな思いをしたりしたからね...考え方が皆を見下すようになってしまって、一時期は自分の子供でも可愛くない、と思えたわ。 でも今は楽しそう。 毎日充実してるのかしら?」

嬉しそうにお母さんは微笑むと長い黒い髪の毛を束ねてタオルで包み込んだ。

「そうだと嬉しいです。 でもあたしは龍紀さんから、たくさん元気を貰ってます。」

「そう。」

嬉しそうに微笑むお母さん。

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⏰:10/06/22 07:21 📱:PC 🆔:vp.J4.Ao


#338 [亜夢pc]
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男同士もいろんな話をしたみたいで、さっきまで無口だったお父さんも何かとあたしに質問してくるようになった。

4人で家に戻っているときに龍紀が「あ...」とまた言葉をもらす。

「あら、華ちゃんじゃない。」

お母さんが気づいて玄関に近寄っていく。

ひさびさにみる華さんは何だか少し痩せた気がした。

「ご無沙汰してます。 皆さんで銭湯いってらしたんですね。 ごめんなさい、お邪魔してしまって。 久しぶりにお母さん達にご挨拶しようとおもって...」

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⏰:10/06/22 07:24 📱:PC 🆔:vp.J4.Ao


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