Love forever 〜Destiny〜U
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#286 [ゅぃ]
病室の中からは鈍い、何かを叩く音。

そっと病室の中を見ると・・・
そこには、ベッドの上で頭を抱えている親父の姿。


「くそッ!!・・・・動け・・・・動けよ・・・・!」
ベッドや自分の足を叩き付けている。


・・・・・親父。

⏰:10/11/23 00:09 📱:PC 🆔:☆☆☆


#287 [ゅぃ]
隣にいるお袋は、何も言わず、ただぼーっと立っているだけだった。



こんな親父、生まれて初めて見る。

・・・・いつも強くて、男らしい俺の親父。
親父の弱い所なんて、一回も見た事が無かった。
だけど・・・今こうして自分の動かない身体に対して、親父は必死にもがいている。

⏰:10/11/23 00:11 📱:PC 🆔:☆☆☆


#288 [ゅぃ]
・・・・・・もしかして、親父がこれからもずっと治らなかったら・・・。

そう考えてしまった。
・・・少しだけでも考えると、ずっとずっと悪い方に考えが行ってしまう。


「・・・お袋、ちょっとここ離れよう。親父今は一人の方がいい。」

「・・・・・うん。」

こういう時、男は誰にも見られたくない。知られたくない。
俺だって男だから、今親父が一人でいたいのが分かった。

⏰:10/11/23 00:13 📱:PC 🆔:☆☆☆


#289 [ゅぃ]
・・・・・

「はい」

「・・・ん、ありがとう」

俺とお袋は親父の病室を離れて、病院の購買に来た。
カチッと缶コーヒーの蓋を開けて、口につける。

苦い味が、俺の気持ちを少しだけ落ち着かせた。


「・・・・あのさ」

⏰:10/11/23 00:15 📱:PC 🆔:☆☆☆


#290 [ゅぃ]
「・・・・ん?」

「俺、働こうと思ってんだけど」

「え・・・・・・?」

驚いた声を出すお袋。
そりゃそうだ。突然こんな話。

でも俺は、親父が倒れた日から、ずっと考えていた。

⏰:10/11/23 00:17 📱:PC 🆔:☆☆☆


#291 [ゅぃ]
うちの大黒柱の親父が倒れた今、誰が家族を支えてやれるのか。
・・・・・それは間違いなく俺だった。
俺しかいねぇじゃねぇか。って。

お袋と翔司の不安そうなあの顔。
親父の弱った姿。

迷いなんて無く、すぐにでも働こうと決めた。


「でも・・・・・」

⏰:10/11/23 00:19 📱:PC 🆔:☆☆☆


#292 [ゅぃ]
「こんな事言いたくねぇけど・・・親父の身体がいつ良くなるかなんてわかんねぇじゃん。一ヶ月後には治ります、なんて保証があるわけでもねぇし。」

「・・・・・・・」

「俺学校辞めて働く」

「翔輝・・・・・」

「俺が皆守るから」

⏰:10/11/23 00:21 📱:PC 🆔:☆☆☆


#293 [ゅぃ]
「でも・・・・学校辞めるなんて・・・・」

「学校辞めて働く事、もう決めたことだから。自分で決めたから。」

「・・・・でも、後悔するよ?」

「後悔しない。」


俺の真剣な言葉を聞いたお袋は俺の顔をじっと見つめて、お袋も何か決意したような表情になった。

⏰:10/11/23 00:24 📱:PC 🆔:☆☆☆


#294 [ゅぃ]
「・・・・翔輝。分かった。私も働く。」

「・・・・・え・・・・」

「翔輝だけ働かせるなんて・・・私もいるんだから。私だって、皆を守っていく」

お袋は不安げな表情を出さずに、強い眼差しで俺にそう言った。

⏰:10/12/09 00:22 📱:PC 🆔:☆☆☆


#295 [ゅぃ]
・・・・・・・・もしかしたら全てはここから始まったのかもしれない。

・・・いや、きっとそうに違いない。


数日後。
俺は働きたいという意志を、親父に告げた。

「・・・・親父。おれ働く。」

⏰:10/12/09 00:26 📱:PC 🆔:☆☆☆


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