その日が来る前に、
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#591 [愛華]
「………梓」
なんでここに?
いや、そんなのいいや。
ドカッ!!
俺は殴っていた。
「タカ!!タカ、やめてよ!」
梓が俺の腕を掴み、離さない。
「離せよ、梓。こいつはな…」
「…………那佑が待ってる!!」
:10/09/02 23:05
:840SH
:DaCdVZQA
#592 [愛華]
那佑………?
「那佑……待ってる?」
「那佑、きっと待ってるよ。
いってあげなきゃダメだよ。
こんなとこで…こんな日に。
那佑が喜ぶと思うの!?」
那佑。那佑が待ってる。
引き戻される。一瞬で。
:10/09/02 23:08
:840SH
:DaCdVZQA
#593 [愛華]
「……梓わりぃ……俺……」
「話は帰ってきてからでいいよ。
今は那佑のとこに行ってあげて。
その血、拭いてからね」
「わかった……さんきゅな」
俺は走った。ただひたすら。
:10/09/02 23:11
:840SH
:DaCdVZQA
#594 [愛華]
………さて。
この後始末はどうしようか。
あたしは男たちに近づいた。
「……だいじょうぶ?」
あたしは血をハンカチで優しく
拭いて、言った。
「今日はクリスマスイヴだよ?
くだらないことしちゃダメだよ。
あとね、これ、ここだけでね。
警察とか言ったら、あんたらも
ダメージくらうからね?」
:10/09/02 23:15
:840SH
:DaCdVZQA
#595 [愛華]
「………」
悔しそうな顔をする男。
「あんたらも運わるいよ。
ほんとに……死んでたかもよ?
感謝しなよね」
あたしは立ち上がった。
「……あ、それからね」
「……まだなんかあんのか」
「次。最後だよ?多分。
タカがほんとに本気になっちゃう
のは。これに懲りたら
プライドとかそんなものより
自分だいじにしなよ」
:10/09/02 23:20
:840SH
:DaCdVZQA
#596 [愛華]
あたしはそれだけ行って、
そこを出た。
ザクザク………
街を歩くと、楽しそうに笑う
人たちとすれ違う。
……なんだろう、この気持ち。
今日はなんとなく嫌な予感がして
なんとなく出歩いていた。
:10/09/02 23:24
:840SH
:DaCdVZQA
#597 [愛華]
今ごろ、タカと那佑は……
そんなことを考えながら。
そしたら予感が当たってしまった
………ほら。
あたしの方がタカをわかってる。
あたしの方が助けられる。
あたしのほうが……
「こーんにーちわっっ!!」
:10/09/02 23:27
:840SH
:DaCdVZQA
#598 [愛華]
「………誨……さん」
「なーにやってんの?
今日イヴだよ?遊ばないの?」
誨さんはあたしの家の前にいた。
………待ってたの?なんのため?
「……あたし友達少ないんで」
「そーなの?ふーん……」
あたしは家に帰る気になれず、
そのまま家を通り過ぎ、歩いた。
:10/09/02 23:31
:840SH
:DaCdVZQA
#599 [愛華]
ザクザク……
「……なんでついてくんですか」
「俺もこっちに行きたいだけー」
「……あ、そーですか」
ザクザク……
無言のまま歩き続ける。
何か話すつもりもなかったし。
誨さんもそれはわかってたん
だと思う。
:10/09/02 23:34
:840SH
:DaCdVZQA
#600 [愛華]
ザクザク……
「寒いねぇー」
「……そうですか?」
「うん。てゆかさ隣、来ない?」
「………は?」
「あ、嘘。うそでーす」
「…………」
あたしは黙って、歩調を合わせ
誨さんの隣に来た。
:10/09/02 23:36
:840SH
:DaCdVZQA
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