その日が来る前に、
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#595 [愛華]
「………」

悔しそうな顔をする男。

「あんたらも運わるいよ。
ほんとに……死んでたかもよ?
感謝しなよね」

あたしは立ち上がった。

「……あ、それからね」

「……まだなんかあんのか」

「次。最後だよ?多分。
タカがほんとに本気になっちゃう
のは。これに懲りたら
プライドとかそんなものより
自分だいじにしなよ」

⏰:10/09/02 23:20 📱:840SH 🆔:DaCdVZQA


#596 [愛華]
あたしはそれだけ行って、
そこを出た。


ザクザク………


街を歩くと、楽しそうに笑う
人たちとすれ違う。


……なんだろう、この気持ち。


今日はなんとなく嫌な予感がして
なんとなく出歩いていた。

⏰:10/09/02 23:24 📱:840SH 🆔:DaCdVZQA


#597 [愛華]
今ごろ、タカと那佑は……
そんなことを考えながら。

そしたら予感が当たってしまった



………ほら。
あたしの方がタカをわかってる。
あたしの方が助けられる。
あたしのほうが……


「こーんにーちわっっ!!」

⏰:10/09/02 23:27 📱:840SH 🆔:DaCdVZQA


#598 [愛華]
「………誨……さん」

「なーにやってんの?
今日イヴだよ?遊ばないの?」

誨さんはあたしの家の前にいた。

………待ってたの?なんのため?


「……あたし友達少ないんで」

「そーなの?ふーん……」


あたしは家に帰る気になれず、
そのまま家を通り過ぎ、歩いた。

⏰:10/09/02 23:31 📱:840SH 🆔:DaCdVZQA


#599 [愛華]
ザクザク……

「……なんでついてくんですか」

「俺もこっちに行きたいだけー」

「……あ、そーですか」


ザクザク……


無言のまま歩き続ける。

何か話すつもりもなかったし。
誨さんもそれはわかってたん
だと思う。

⏰:10/09/02 23:34 📱:840SH 🆔:DaCdVZQA


#600 [愛華]
ザクザク……


「寒いねぇー」

「……そうですか?」

「うん。てゆかさ隣、来ない?」

「………は?」

「あ、嘘。うそでーす」

「…………」


あたしは黙って、歩調を合わせ
誨さんの隣に来た。

⏰:10/09/02 23:36 📱:840SH 🆔:DaCdVZQA


#601 [愛華]
「へ……あ…」

「…なんですか?隣に来いって
誨さんが言ったんですよ?」

「あ、そーでしたね……はい…」



ザクザク…………



「………誨さん」

「んー?なに?」

⏰:10/09/02 23:39 📱:840SH 🆔:DaCdVZQA


#602 [愛華]
あたしは自分が誨さんを呼んだ
ことに驚いた。
知らないうちに…呼んでた。


「……タカの中学時代
知ってます?」

「え……知らねぇけど」

「………ひどかったんですよ」

「ひどい……?」

⏰:10/09/02 23:42 📱:840SH 🆔:DaCdVZQA


#603 [愛華]
「毎晩血だらけで帰ってきて。
お父さんとお母さん亡くした
ショックからなのかな?
わかってたのに……
あたしはなんもできなかった。
なにひとつ」

「んなこと……」

誨さんも言葉が見つからない
みたいだった。

「毎晩ケンカに狂って。
髪も染めて。…どんどん離れて…
それが怖くてなにもできなくて。
そのままアメリカに留学」

⏰:10/09/03 01:45 📱:840SH 🆔:0qduYiP6


#604 [愛華]
「あたし逃げたんです、タカから
なにもできない自分がいやで
でも、帰ってきたらもしかしたら
前のタカに戻ってるかも…って」

何が言いたいんだろ、あたし。
でも……とまんない。
吐き出さなきゃ、潰れちゃうよ。


「………ダメでしたけどね」

⏰:10/09/03 01:48 📱:840SH 🆔:0qduYiP6


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