その日が来る前に、
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#121 [愛華]
他の看護師は
いつもあたしに同情や冷たい目
ばかりむけていた。
病気のことや両親のことで
いつも可哀相だね って。
でも純さんだけは違った。
患者はみんな平等だって。
:10/06/28 16:17
:840SH
:EX.tF6FY
#122 [愛華]
あたしは、純さんを姉のように
慕うようになった。
そんなあたしを純さんも
可愛がってくれた。
純さんは25才の若い女性。
未来に溢れている人。
そんな純さんが私は……
羨ましかったのかもしれない。
:10/06/28 16:26
:840SH
:EX.tF6FY
#123 [我輩は匿名である]
「ふんふんふーん♪」
「………やけにご機嫌だな」
今日は土曜日。
明日は純さんの誕生日♪
プレゼントは腕時計。
壊れたって言ってたから。
「なんでもないよーだ」
「あっそ」
あれ??ちょっと怒った??
………怒った顔、かわいーな。
「隆則おこってる?」
「べつに………」
:10/06/28 22:14
:840SH
:EX.tF6FY
#124 [我輩は匿名である]
じゃあなんで機嫌わるいんだよ…
私も張り合って機嫌を悪くした
ふりをして、そっぽ向いて
オレンジジュースを飲んだ。
残り少ないジュースは
ズコッという音をたてた。
:10/06/28 22:18
:840SH
:EX.tF6FY
#125 [我輩は匿名である]
「……おこってないって。
純さんの誕生日なんだろ?
………知ってるよ」
そういうと隆則はあたしの頭を
くしゃくしゃなでた。
隆則の手は大きくてあったかい。
「………ちょっとやきもち
やいたんだよ。
うらやましーっつーの……」
ん??今なんて??
:10/06/28 22:21
:840SH
:EX.tF6FY
#126 [我輩は匿名である]
「隆則、今なんて言ったの?
きこえなかったんだけど」
「きこえなくていーの!!」
隆則はまた頭をなでた。
あ、また。胸がきゅってなる。
純さんの言葉を思い出す。
:10/06/28 22:24
:840SH
:EX.tF6FY
#127 [我輩は匿名である]
「那佑ちゃんも恋かぁー」
それはわかんない。
でも隆則の存在は確実にあたしの
中で大きくなっていた。
冷たかったあたしの心を
隆則が少しだけ溶かしてくれた。
どうして……隆則なんだろう
:10/06/28 22:28
:840SH
:EX.tF6FY
#128 [愛華]
「那佑どした?顔赤いぞ」
ふいに隆則があたしの顔を
のぞきこんだ。
「わっ…… 」
自分でも顔が赤くなるのが
わかった。
顔覗きこまれただけで………
あたしって……子供(泣)
「がぁーき(笑)」
「うるさい!!
馬鹿隆則!!」
「そんな怒んなー
ほら、ゼリーやるから」
「やった♪」
ほんと………子供(笑)
:10/06/28 22:33
:840SH
:EX.tF6FY
#129 [愛華]
隆則。
あたしね。
夢をみてた。幸せな夢。
隆則が側にいてくれて。
最近あまりにも楽しいから
忘れてたんだ。
ちょっとだけ期待もしてた。
もしも病気が治ったら……って。
あたしの運命が代わりはじめた
のはこの次の日。
:10/06/28 22:38
:840SH
:EX.tF6FY
#130 [愛華]
その日は終わろうとしていた。
明日は純さんに会える。
一日遅れたけどプレゼント
渡すんだ。
……大好きな純さんに。
あたしは廊下を散歩していた。
「……うそ……純が!?」
「…そんな!!間違いじゃ…」
看護師たちが話してる。
純さんの話…?なんだろ?
:10/06/28 22:43
:840SH
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