その日が来る前に、
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#201 [愛華]
「…その程度の気持ちなら
もう隆則に近づかないで。
……どーせ退屈しのぎくらい
の存在なんでしょ?

退院したら終わる関係なんだし」

退屈しのぎ?あたしにとっての
隆則は…ほんとにそうだったの?

あたしは…何も言えなかった。

⏰:10/07/02 00:35 📱:840SH 🆔:SveFRjbc


#202 [愛華]
「じゃ、あたしタカんとこ
戻るね、ばいばーい」


あたしは動けなかった。
頭の中では
「お前の存在はきえない」
と言ってくれた隆則の言葉が
こだましていた。

あたしには言い返す権利はない。

隆則の恋人でも友達でもないから

ふと沸いてきた孤独感。
……隆則。
そばにいたい。
それだけじゃダメなのかな。

⏰:10/07/02 00:40 📱:840SH 🆔:SveFRjbc


#203 [愛華]
ふ、とナースステーションの
方を見ると、
中に純さんの写真が
飾られていた。

「……純さん」

涙がでそうになる。
お葬式もいけなくてゴメンね。


ひとりぽっちはやだよ。
純さんも…隆則も離れていくの?

⏰:10/07/02 19:04 📱:840SH 🆔:SveFRjbc


#204 [愛華]
あたしは離れたくない。

……でも、あの人にとって
あたしは邪魔物。
梓は隆則が好きだから。
これからも隆則との未来が
あるから。……私にはない。


……なら……私が退くべきだ。
……梓と何より、隆則のために。

⏰:10/07/02 19:07 📱:840SH 🆔:SveFRjbc


#205 [愛華]
………なんだろ、これ。

胸がいたいよ。

退院したら終わる関係。

そう言われた時どうしようもなく

胸がきりきり痛んだ。


……私が隆則から離れれば
みんな幸せになる。

未来のない私がつきまとったら
みんな迷惑なんだから。

………それでいいんだ。

⏰:10/07/02 20:46 📱:840SH 🆔:SveFRjbc


#206 [愛華]
〜隆則Side〜

⏰:10/07/02 20:47 📱:840SH 🆔:SveFRjbc


#207 [愛華]
昨日は色々あったな。
でも、那佑が本音を
打ち明けてくれたことが
なによりも嬉しかった。

ガラじゃねぇけど……


もうすぐ昼。
そろそろ那佑がくるころか?

⏰:10/07/03 16:03 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#208 [愛華]
コンコン………

きたかー?

「那佑かー?はいっていーぞー」


…………ガラッ


「……え」

「タカ、久しぶり」

⏰:10/07/03 16:07 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#209 [愛華]
「……梓?なんでここに…」

「昨日アメリカから帰国したの。
入院してるって長谷さんから
聞いたから、
タカに会いたくて来ちゃった。」


………あんにゃろー……

「タカ、会いたかったんだよ」

そう言うと、梓は俺に
いきなりキスしてきた。

⏰:10/07/03 16:18 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#210 [愛華]
「ん……っなにす……」

いきなりのことで抵抗出来ず。

「アメリカじゃ挨拶だもん」

「ここはアメリカじゃねぇ!!」

梓は昔からこんな感じだった。

⏰:10/07/03 17:11 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#211 [愛華]
梓と出会ったのは小三のころ。
家が近いことで親ぐるみで
仲良くなった。

しかしその後、俺の両親が
事故で亡くなった。

その時から俺はケンカに
狂い始めた。

⏰:10/07/03 17:14 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#212 [愛華]
施設に行くことを堅く拒んだ俺は
祖父に引き取られる事になったが
祖父には引き取りたくない態度が見え見え。

食費だけを振り込んでもらう事を
条件に、俺は元の家に残り
一人暮らしを始めた。

⏰:10/07/03 17:17 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#213 [愛華]
毎日がケンカの繰り返し。
そんな俺を支えてくれたのは
梓だった。
晩御飯をもってきてくれたり
家にきて家事をしてくれたり。

梓のことは妹みたいに思ってた。

………梓は違ったみたいだけど。

⏰:10/07/03 17:20 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#214 [愛華]
梓はケンカばかりの俺を心配して
いつも注意してたが、俺は
まともに聞こうとしなかった。


そんな高二の夏。
梓がアメリカへ留学する事に
なった。

⏰:10/07/03 17:24 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#215 [愛華]
出発前日。
俺は梓に呼び出された。

「…気づいてるかもしんないけど
私、タカの事すきだよ」

「……やめとけ、こんな男」

「そんな事いわないで!
あたしはタカがいいの!
足りない分はあたしが支える。
だから………」

「俺はお前を妹にしか見れない」

「………わかった」

梓は旅立った。
あとで、もう少し優しく
してやればよかったと後悔した。

⏰:10/07/03 17:28 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#216 [愛華]
あれから2年。
梓が帰ってきた。


「…久しぶりだな」
「うん。二年ぶりだね!
元気にしてた?」

「してたけど……
手紙のひとつくらいよこせば
よかっただろ」

「……まぁそうなんだけど。
別れかたが別れかただったし…」

……そっか、そうだった。

⏰:10/07/03 17:33 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#217 [愛華]
「…あの時は悪かったな。
あーゆー言い方しちまって」

「……なんかタカ優しくなった。
なんかあった?」

やべ、そんな態度にでてんのか?

「…まぁな。
大事な人に……会ったんだ」

「……もしかして那佑…
とか言うひと?」

⏰:10/07/03 17:37 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#218 [愛華]
「…!?」

「さっきあたしと間違えたじゃん
その人の事……好きなの?」

うわ、なんでそんな簡単に
ばれんだよ!!かっこ悪……

「そーだよ!!」

……だせーな俺……

⏰:10/07/03 17:40 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#219 [愛華]
「ふーん……」

……あれ?驚くかと思った。

梓の表情が曇っていく。

「……私さ、まだ……
タカの事あきらめてないよ?」

「……え?」

「その那佑っていう人にも……
負けるつもりないし。
だから覚悟しといてね」

「………は????」

言ってる意味がわからなかった。

⏰:10/07/03 17:44 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#220 [愛華]
頭の中が?でいっぱいに
なっていると、那佑が
はいってきた。

当然、那佑は「誰やねん」
的な眼差しを梓に向け。

そんな那佑に対して梓は
「いつも聞いてます」
とか大嘘つきやがった。

今日初めてきいたんだろがぃ!

⏰:10/07/03 17:48 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#221 [愛華]
ちょっと話をしたあと、
梓は那佑と二人でジュースを
買いに行くと言って
部屋をでていった。

…あいつ昔から人見知りなのに。
何考えてんだ?

一人でゆっくりと
さっきの梓の言葉を思い出す。

……もし梓が言っていた事が
本当だとすると。

……梓は二年間ずっと
思ってくれてたんだ。

⏰:10/07/03 17:57 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#222 [愛華]
うーん、悪い事したな、
とか思っていると

梓がジュースを持って帰ってきた

「あれ、那佑は?」

「あー那佑ちゃんね。
病室もどるって言ってた」

「ふぅん?」

⏰:10/07/03 18:00 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#223 [愛華]
「…タカ。あたし本気だから。
ちゃんと真面目にあたしの事
考えてね」

ずぃっと顔を向けて梓が言った。

うっ迫力あるな……

「……でも俺は……」

「はぁ…那佑ちゃんでしょ?
さっき聞いたっつの!!
ってか那佑ちゃんの
どこがいーわけ!?
ちょっと顔かわいーだけじゃん」

⏰:10/07/03 18:04 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#224 [愛華]
俺は梓をにらんだ。

「…ごめん。今のはごめん。」


梓になら、いいか。


「……あいつさ、
今のままだと余命長くて
8年なんだよ」

「…………えっ」

⏰:10/07/03 18:07 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#225 [愛華]
「…心臓の病気でさ。
移植する手もあるけど
ドナーなんてないし。
……だから好きになったわけ
じゃない。同情なんかじゃない。
本気で……守りたいんだよ」


「………うそ」

「……このこと、那佑に
言うなよ。あいつも同情
されるのなんか望んでねぇと
思うし」

「………わかった」

⏰:10/07/03 18:10 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#226 [愛華]
「…ってかクサっ!!
何、本気で守りたいとか!
キャラ変わってんじゃんタカ!」

「うるせーな!悪いかよ!」

「…そか、そーなんだ…」

梓は一瞬、喜びとも悲しみとも
見れない笑みを見せた。

その意味を知るのは
もう少しあと。

⏰:10/07/03 18:14 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#227 [愛華]
あれから那佑はぷっつり
姿を見せなくなった。
その変わりに毎日のように
梓が病室に来るようになった。


「ねータカー聞いてる??」

「えー…うん……」

「………もぉっ!!」

…那佑……なんで来ねぇんだよ!

⏰:10/07/03 18:18 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#228 [愛華]
俺の頭の中はその事で
いっぱいだった。

「あーもう!!」

「ちょっとタカどーしたの!」

「別に……」

「もー八つ当たりしないでよ…」

⏰:10/07/03 18:27 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#229 [愛華]
イライラする。
あいつ、もしかして
まだ純さんのこと気にしてる
のか?………ありうる。

「…ねぇタカ、今、那佑ちゃんの
こと考えてたっしょ?」

「ちげぇし!!ばーか」

図星さされてまたイライラ…

会えないだけなのに…
いや、会えてないだけかも。

⏰:10/07/03 19:55 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#230 [愛華]
梓が帰ったあと
なんとなく那佑を探して
病院内をうろついた。

……キモいなぁ俺。
ガラにもねぇことやって。
ばかみてぇ。


馬鹿馬鹿しくなって
病室に戻ろうとした。…時。

⏰:10/07/03 20:00 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#231 [愛華]
那佑がいた。
看護師となんか話してる。
診察の帰りっぽい感じ。


「…那佑!!」

大きめの声で呼んでみた。

「……!…隆…則…」

「最近なしたんだよ?
なんでこねぇの?」

「…色々いそがしーんだよ、
あたしも」

……?なんか……変。

⏰:10/07/03 20:04 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#232 [愛華]
元気ないっつーかなんつーか…
目もあわそうとしない。

「…お前なんかあったろ?
だから来なかったんだろ?」

「……違うってば。
なんもないよ。ほんとに」

「うそつけ。お前は
なんか隠してても
すぐ分かんだよ。なにあっ…」

「なんもないってば!!!」

⏰:10/07/03 20:07 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#233 [愛華]
びっくりした。
まさか那佑があんな風に
叫ぶなんて……思わなかった。

「隆則のそーゆーとこ嫌!!
もう、いーんだよ!!
どーせ隆則が退院したら
サヨナラなんだから……
だから病室もいかない。
もう会わない!!」


「……なに言ってんだよ」

那佑……それが…本音なのか?

⏰:10/07/03 20:12 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#234 [愛華]
「お前みてぇなバカ
退院しても忘れねぇっつったろ?
なんでまた『どーせ』なんて
言うんだよ!!」


通り過ぎる看護師や患者が
こちらを見る。

でも気にせず大声で叫ぶ。
那佑の言葉……信じたくない。

⏰:10/07/03 20:15 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#235 [愛華]
「退院したって……
会いにくるだろ……」

「無理なんだよ…
隆則とあたしが関わる事には
『理由』がないもの」

理由…?理由って………何?

「それって必要?」

「…少なくとも、あたしにはね」

⏰:10/07/03 20:21 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#236 [愛華]
「…もう、あたしにかまわないで
…………………迷惑だから。」

「………」

何も……言えない。那佑の目が
あまりにも悲しすぎたから。

「それが隆則の為にもなるから
………ごめんね……」

那佑がそうつぶやいたことは
俺はおろか
那佑自身にも聞こえたのかどうか
わからないほど、
小さくか細い声だった。

⏰:10/07/03 20:33 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#237 [愛華]
俺はその場に立ち尽くした。
那佑が去った後も、ずっと。


……やっと那佑の本音を聞けたと
思っていた。
やっと那佑の心に、少しだけ
近づけたと………
でも、それは勘違いだったのか?

「……マジばかみてぇ、俺」

気がつくと出る声。

⏰:10/07/03 20:39 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#238 [愛華]
「赤石さん、病院で大声
だしちゃだめですよ?」

「……すんません」

看護師がここぞとばかりに
話し掛けてくる。
………うざい。

「那佑ちゃんと修羅場??
あんな仲よかったのに…
なんかあったの??」

………うざいってば。

「…あたしでよかったら話……」

「うぜぇよ、話し掛けんな」

もう………いーや。

⏰:10/07/03 20:48 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#239 [愛華]
俺は那佑を理解しているつもり
でいた。
でも、それは違った。
単なる思い上がりだった。

……ただ、それだけの事だ。
ただそれだけの……


「ねぇタカどしたの?
なんか元気なくないー?」

「……なんでもねぇよ」

そーだ。今日は梓が来ていた。
ぼーっとしすぎて忘れてた。

⏰:10/07/03 21:06 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#240 [愛華]
俺はイライラをまぎらわせようと
タバコを吸った。

「……タカなんかあったでしょ
やっぱり」

「…たいしたことじゃねぇよ」

「それでもいいよ…言って?」

⏰:10/07/03 21:10 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#241 [愛華]
俺は梓に事の事情を話した。

ぐちのような物だったんだ。
行き場のない気持ちを
誰にでもいいから
吐き出したかった。

「……那佑ちゃんが……
そう言ったの?」

「まぁな。…でもしょうがねぇよ
こんなキンパの男……
信用できる訳ねーしさ」

⏰:10/07/03 21:46 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#242 [愛華]
「…そっか……那佑ちゃんが…」

「……どした?」

「なんでもない!
…っていうかさ、あたしタカが
好きだって言ったよね?
そのあたしに那佑ちゃんの話
ってひどくない?」

あ…そうだったんだ。
っつーか、あれマジだったのか。
……自分のことで精一杯だった。

⏰:10/07/03 21:56 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#243 [愛華]
「…そうだったな。わり。
無神経だった」

「だーめ。許さない!」

「はぁ?じゃあどーすりゃ…」

「キスして」

………は?
俺は言ってる意味が理解
できなかった。

⏰:10/07/03 22:13 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#244 [愛華]
「梓なにいってんだよ…」

「那佑ちゃん、許せない。
今まで色々たすけてもらった
タカに……ひどいこと言って。
所詮、そーゆー人
なんじゃないのかな?
……私はそう思うよ」

……そんなことねぇよ。
悪いのは俺。勘違いした俺。

「…私は小さい頃から
タカを知ってる。
タカの事…誰より理解してる。
タカの側にいたくて…
帰ってきたんだよ?」

⏰:10/07/03 22:25 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#245 [愛華]
…頭がぼーっとする。
なんか、もうどーでもいいや。

「……タカ。

…………………私にしなよ」

梓の言葉が俺を麻痺させる。

梓の顔が近づいてくる。
わかってるのに、何もしない。
しようともしない俺。

「タカ…」

「………ん……」

⏰:10/07/03 22:29 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#246 [愛華]
那佑。
俺は最低の男だな。
覚悟をきめたとか
偉そうなこと言って。
お前から、たった一度
突き放されただけで
自信を無くしてる。
………情けない男だよマジで。

そして今、

好きでもない女
でも、自分を好いてくれてる女と
キスしようとしてる。

⏰:10/07/03 22:37 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#247 [愛華]
「隆則」


……!!

俺は梓を突き放した。

「…!…タカ?」

「…あ…わりぃ梓。
今……そんな気分じゃねぇ」

「……わかった。あたし待つね」

頭の中で……
那佑の声が聞こえた気がした。

………女々しい男だよ、ほんと

「ばーか……」

誰か俺を殴ってくれよ、
…俺が俺でなくなるくらいに。

⏰:10/07/03 22:43 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#248 [愛華]
あれから…
一週間たった。
那佑とは会ってない。
……それでいいのかもしれない。
那佑がそれを望んでいるんだから

梓はなにもなかったかのように
毎日きている。


もうすぐ俺も……退院だ。

⏰:10/07/03 22:47 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#249 [愛華]
「ねータカーそれでねー」

「……うん」

頭に浮かぶのは那佑の言葉。
信じたくなかったあの言葉。

もう…今となっては意味はない。


「………………タカ」

「………梓、なに?」

「……タカまだ、
那佑ちゃんが好き?」

⏰:10/07/03 22:56 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#250 [愛華]
……んなの……
当たり前じゃん。
でも……
「……もう、どうする気もねぇよ
俺が関わったら迷惑なんだから」

「………あ、そう。
那佑ちゃんに……彼氏が
できても?」

「……はぁ?」

⏰:10/07/03 23:06 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#251 [愛華]
「この前那佑ちゃん、
かっこいー人と歩いてたなぁ。
…でもその人、うちの学校で
有名な遊び人」

「……なんでそんな奴と……」

「その人、友達が入院してる
らしいからそれで病院きて
可愛い那佑ちゃんに
声かけたんじゃないの?
……那佑ちゃんの病気知ったら
捨てられるにきまってるよね」

「………!!」

⏰:10/07/03 23:11 📱:840SH 🆔:TRqKXb0g


#252 [愛華]
俺はベッドからおりた。
ギプスをひきずりながら
部屋を出ようとすると…

「どこいくの…?」

梓に腕を捕まれた。

「俺、いかなくちゃダメなんだ」

「どうして?
那佑ちゃんの事……
もういいんでしょ?
関係ないじゃない」

……そうだよ。関係ねぇよ。
理由なんか必要ねぇよ。
迷惑でも、別にかまわない。

「…あいつが傷つくのはやだ。
それだけ」

「……!」

⏰:10/07/04 00:23 📱:840SH 🆔:dH63C146


#253 [愛華]
「……行ってこなきゃ」

泣き顔は……もうたくさん。

「……かつく。
ムカつくー!!!!!」

梓は震えたかと思うと急に
叫んだ。

⏰:10/07/04 00:25 📱:840SH 🆔:dH63C146


#254 [愛華]
「そうなるんなら最初から
行けっつーの!!
期待させんなボケー!!」

「……梓?」

「……嘘だよ、全部。
そんな人いない」

…………えぇ!?

⏰:10/07/04 00:28 📱:840SH 🆔:dH63C146


#255 [愛華]
「……あたし、那佑ちゃんに
嫌がらせした」

「……は?ってか……え?」

……話が全然みえねぇ…

「……タカに近づかないでって…
ひどいこと言ったの。
それを利用してタカの彼女に
なろうとした……
ごめんなさい〜!!」

「…はぁ?」

⏰:10/07/04 00:31 📱:840SH 🆔:dH63C146


#256 [愛華]
じゃあ何か?
那佑の様子がおかしかったのも
病室にこなくなったのも…

梓の嫌がらせが原因…?

「マジかよ…」

「…でも無理だった。
タカ全然、那佑ちゃんの事
忘れてないし…
私が……ばかだった」

⏰:10/07/04 00:34 📱:840SH 🆔:dH63C146


#257 [愛華]
「……うん。
もーいーよ梓。謝んなよ」

「……嫌いになった?私のこと」

「なるわけねーよ。
ってか、言ってくれてさんきゅ。
すっげ気ラクんなった。
やっと那佑んとこ行けるし」

⏰:10/07/04 00:37 📱:840SH 🆔:dH63C146


#258 [愛華]
「……んだよ……バカタカ…」

「……お前もバカだろ」

不思議だ。さっきよりも全然
体が軽い。単純な体。

「……ひとつきいていい? 」

「……ん?なんだよ?」

「……好きになる人を間違えた
とは思わなかったの?」

⏰:10/07/04 00:39 📱:840SH 🆔:dH63C146


#259 [愛華]
「そーゆーの関係ない。
誰がなんて言おうと
俺の一番はあいつだから」

そうだよ。
それが『正解』なんだ。

「……単細胞……」

俺は走り出した。
愛しくて憎たらしい
あいつのもとへ。

足をひきずりながら
治りかけの足で走った。

⏰:10/07/04 00:44 📱:840SH 🆔:dH63C146


#260 [愛華]
くだらないことばっか
考えてた。
ほんとに俺、お前のこと
わかってなかったんだ。

わかんないなら、もういい。
正直でいい。

次。君に会ったら。
俺の気持ち、全部伝える。

だから今は走るんだ。

⏰:10/07/04 00:47 📱:840SH 🆔:dH63C146


#261 [愛華]
〜梓Side〜

⏰:10/07/04 00:48 📱:840SH 🆔:dH63C146


#262 [愛華]
誰か見てくれてるでしょうか?

⏰:10/07/04 01:18 📱:840SH 🆔:dH63C146


#263 [あみ]
みてますよ!!
更新楽しみにしてます
\^^/

⏰:10/07/04 01:30 📱:P02A 🆔:d7Mni2ZQ


#264 [愛華]
>>263
ありがとうございます♪
がんばります(^_^)v

⏰:10/07/04 01:34 📱:840SH 🆔:dH63C146


#265 [愛華]
>>261


タカが好きだった。
ずっとずっと好きだった。

やっと気持ちを伝えたけど
彼は……
私を妹としか見ていなかった。

⏰:10/07/04 18:29 📱:840SH 🆔:dH63C146


#266 [愛華]
毎日喧嘩ばかりの彼。
ちっぽけな私では
どうにもできなくて。


どうすれば振り向いてくれるか
馬鹿な私にはわからなかった。

アメリカにいったあとも
タカをずっと思い続けてた。

⏰:10/07/04 18:32 📱:840SH 🆔:dH63C146


#267 [愛華]
二年ぶりに帰ってきて
会った彼の心の中には……


もう別の女の人がいた。


どうして?
私はもっと昔からタカを
想ってたのに。
私には振り向いてくれなかった
のに………どうして?

⏰:10/07/04 18:35 📱:840SH 🆔:dH63C146


#268 [愛華]
それはタカを見ていてわかった。

………あぁ。そっか。
タカをこんなにも優しくした人。
タカをこんなにも笑顔にする人。

だからタカは好きになったんだ。

⏰:10/07/04 18:53 📱:840SH 🆔:dH63C146


#269 [愛華]
うらやましかった。
あの時わたしは
狂っていくタカに対して
何もできないまま旅立ったのに

その人はたった一ヶ月で
タカの心をひらいていた。

その人の名前は白石那佑。

⏰:10/07/04 18:56 📱:840SH 🆔:dH63C146


#270 [愛華]
………ずるい。ずるいよ。

ただの負け惜しみ。
ただの嫉妬。


でも私はやっぱりタカを
あきらめられなくて。

卑怯な手を使って
那佑ちゃんとタカを
引き離した。

⏰:10/07/04 18:58 📱:840SH 🆔:dH63C146


#271 [愛華]
那佑ちゃんの病気について
知ったのは、このすぐ後。

正直、後悔した。

でも同時に嬉しい気持ちもあって

………すごく自己嫌悪した。

私はひどい人間だね。
那佑ちゃんがいなくなれば…
あわよくば……って。


ほんと……ひどい女だよね。

⏰:10/07/04 19:03 📱:840SH 🆔:dH63C146


#272 [愛華]
その日からタカはみるみる
元気がなくなっていった。

何度も言おうと思ったけど。
私の心は正直で。
今なら……チャンスかもって。


タカ。あの人はもう来ないの。
だから、私だけを見てよ……

「タカ………私にしなよ」

私はタカに迫った。
もう………待つだけは嫌。

⏰:10/07/04 19:12 📱:840SH 🆔:dH63C146


#273 [愛華]
タカ。
どんなにひどくても私は。
タカだけがいいんだよ。

「タカ………」

「………ごめん」


………そっか。
タカの心の中にはまだ……

馬鹿だなぁ、私。
わかってたはずなのに。

⏰:10/07/04 20:00 📱:840SH 🆔:dH63C146


#274 [我輩は匿名である]
最後はハッピーエンドがいいれす(・Δ・`)

⏰:10/07/04 23:19 📱:W64SA 🆔:nWzF2BLk


#275 [愛華]
>>274

自分の中で二つの結末があり
すごく迷ってるのですが…

いろいろ意見をとりいれて
決めたいと思ってます(^_^)

こういう意見、とても
ありがたいので
たくさんくれると嬉しいです☆

ぜひ感想板の方にも来て下さい!

⏰:10/07/04 23:53 📱:840SH 🆔:dH63C146


#276 [愛華]
>>273


ほんと馬鹿だな、私。
タカの中には……
まだこんなにも那佑ちゃんがいる

タカから笑顔を奪ったのは…私。
私じゃタカを笑顔にできない。

⏰:10/07/05 23:42 📱:840SH 🆔:KP2L7YZM


#277 [愛華]
でもタカ。
もし私が、こんな卑怯な手を
使ったって言ったら…
どうする?私を嫌う?

タカの大事な人を傷つけた。

私……タカには嫌われたくない。

⏰:10/07/05 23:44 📱:840SH 🆔:KP2L7YZM


#278 [愛華]
でも無理なんだ。
私じゃ無理なんだ。

だからもう諦めよう。
タカ、もう離してあげるよ……。


全てを話し終わったあと。
タカは私を責めなかった。

⏰:10/07/05 23:47 📱:840SH 🆔:KP2L7YZM


#279 [愛華]
涙が止まらなかった。

「ばかやろー…
タカ………ごめんね……」


自分の中で矛盾する気持ち。


タカの馬鹿。
でも、大好きだよ…ごめんね。


桜が咲いていた。
下にはたくさんの花びら。

もうすぐ……春が終わる。

⏰:10/07/05 23:50 📱:840SH 🆔:KP2L7YZM


#280 [愛華]
ひどいことをしました。
でも、あなたは優しかった。

大好きなあなたのために。
私は背中をおします。

タカ。
あなたの手であなたの大切な人を

幸せにしてあげてね。祈ってる。

それが、私があなたの為にできる

最後の………罪滅ぼし。

⏰:10/07/05 23:55 📱:840SH 🆔:KP2L7YZM


#281 [愛華]
〜那佑Side〜

⏰:10/07/05 23:56 📱:840SH 🆔:KP2L7YZM


#282 [愛華]
どれくらい時間がたったかな。
隆則にもうしばらく会ってないね
………会いたいよ。隆則。

自分から隆則を拒絶したのに…

隆則はいつのまに
こんなにも私の中に入って
きていたの?

⏰:10/07/06 20:37 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#283 [愛華]
同じ毎日の繰り返しの中で

あなたに出会って私は変わった。

ちょっとだけ光が射した日々。

『生きたい』って思った。強く。

⏰:10/07/06 20:53 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#284 [愛華]
私、そこまで強くないんだよ。

隆則が……
隆則がいてくれたから強くなれた


隆則のために笑いたい。
私のために笑っててほしい。

⏰:10/07/06 20:56 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#285 [愛華]
私の未来はどうなるかわからない

できれば明るい未来がいいけど…

例え真っ暗な未来でも
私は逃げない。

そんな私の未来に隆則がいる事を

願うのは…………罪なんだ。

⏰:10/07/06 20:58 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#286 [愛華]
そんなことを考えていた夕方。
私の病室のドアがあいた。

ガラッ……

「………那佑」

そこにいたのは
息をきらしていた隆則だった。

…………どうして……?

⏰:10/07/06 21:01 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#287 [愛華]
「………梓から…全部きいた」


梓から…?
あぁ………私に言ったことか。

「……もう気にしなくていい。
だから……また病室こいよ」


「………梓は関係ない」

そう。隆則と離れることを
きめたのは……私自身。

⏰:10/07/06 21:05 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#288 [愛華]
「……なんで」

そんな目しないでよ。
つらくなるじゃん、ばか。

「私が自分できめたの。
梓が言ってたことは全部ほんと
だったから」

…退屈しのぎっていうのは嘘かな
隆則との時間は全部ホンモノ。

⏰:10/07/06 21:08 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#289 [愛華]
「……梓がしたこと、
しょうがないよ?
隆則が本気で好きなんだよ。
……だから怒んないでね?」

「……しょうがないって…何?
ばかじゃねーの、お前。
お前はどーしたいわけ?」

「……隆則とはもう
会いたくない」


……嘘って…つけるもんだな。

⏰:10/07/06 21:13 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#290 [愛華]
「……んだよ、それ。
マジ意味わかんね……」

………ごめん。隆則。
………すっごい胸がいたい。
目が熱くなってきた。
……そろそろ限界かも。

「……梓のこと、ちゃんと
考えてあげなよ。本気で。
……だからあたしのことは
ほっといて」

⏰:10/07/06 21:19 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#291 [愛華]
あたしは顔を背け、病室から
でようとした。
……ここが個室でよかった。

ドアをあけようとした時、
隆則に腕をつかまれた。
……前もこんな感じだったっけ

「……本気で言ってんのそれ」

「……本気だよ!!」

振り向いた私の目からは
大粒の涙がこぼれていた。

⏰:10/07/06 21:23 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#292 [愛華]
だから限界って言ったのに。
もう止まんないよ…

「……だから、私のことは
もうほっといてってば!
顔も見たくない!!」

私は手を振り払おうとしたけど
振り払えなくて。

そのまま隆則に腕を引っ張られた

……気がついたら目の前に
隆則の顔があった。

⏰:10/07/06 21:28 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#293 [愛華]
…なにがおこったの。
キス。私隆則にキスされてる。

頭ではわかってるのに
体が動かない。
まぶたが重い。抵抗できない。

「……んっ………ふっ」

キスはゆっくり、深く、激しく
なっていく。

⏰:10/07/06 21:32 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#294 [愛華]
息ができない。
苦しい。苦しい。くるし……

「……!那佑ごめんっ…」
「……ぷはっ!!」

……死ぬかと思った!!

「…えと……那佑?」

「あんたね!加減っつーもんが
あるでしょ!か・げ・ん!
あんなんしたことないんだから
息のしかたなんかわかんないし
死ぬかと思ったんだから!」

隆則がしゃべるより前に
あたしは一気にまくし立てた。

⏰:10/07/06 21:38 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#295 [愛華]
……ほんとにびっくりした。
涙もひっこんじゃったよ。
……まだ感触が残ってる。

なんとなく気まずくなって
二人とも黙ったままだったけど
隆則がやっと口を開いた。

「…ごめん…嫌だった…よな?」
……だから何でそんな顔…

「……嫌じゃ…なかったけど」

⏰:10/07/06 21:44 📱:840SH 🆔:B3xkYjR2


#296 [愛華]
「…へ?マジで?」

「あぁもう!なにいってんの
あたし!!」

あたしはその場に座りこんだ。
自分から、こんな言葉が
でるなんて……

でも、嘘じゃなかった。
ほんとに…嫌ではなかったんだ。

⏰:10/07/09 23:53 📱:840SH 🆔:cwuUbowg


#297 [愛華]
隆則は微笑みながらしゃがんで
あたしに視線をあわせた。

隆則と目があう。そらせない。

「……それってさ、
そーゆーことだよな?」

「そーゆーこと?」

「那佑。わかってるかどーか
知らねーけどよ……
お前、俺との関わりに『理由』が
必要だっつってたよな?」

そんなこと……あぁ言ってたなぁ

⏰:10/07/09 23:59 📱:840SH 🆔:cwuUbowg


#298 [愛華]
「理由…つくりゃいーだろ」

「……え」





「俺、那佑が好きだ」

⏰:10/07/10 00:00 📱:840SH 🆔:IDbouulE


#299 [なみ]
これ見てみて〜〜〜〜♪

私も出てるんだ〜〜〜!

パリスヒルトン最近の流出動画だよ!!

s1.shard.jp/..

⏰:10/07/10 12:51 📱:PC 🆔:PPJ.LCPg


#300 [愛華]
好き?
隆則が?わたしを?

「…わたしはダメだよ。
最後に嫌な思いすんのは…隆則。
そんなの、あたし絶対やだ」

「嫌じゃない」

隆則ははっきり言い切った。


光が射していく。
あたしの未来が変わる。
そんな気がした。

⏰:10/07/10 22:12 📱:840SH 🆔:IDbouulE


#301 [愛華]
「那佑は那佑だろ。
全部支えてやる。お前まるごと。
……だから信じろよ」


なんとなく、気づいてた。
自分の気持ちに。
でも嘘ついてブレーキかける
理由ばっか探して。
ほんとは…気付いてほしかった。

「…きっとメーワクばっかかける
それでもいーわけ?
あたし、きっといっぱい泣く」

⏰:10/07/10 22:17 📱:840SH 🆔:IDbouulE


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