その日が来る前に、
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#852 [愛華]
「………え」

「好かれてるって実感も。
もう忘れちゃったかなー…


俺、両親いないしさ」

両親が、いない。

「それからは、じいちゃんと
住んでんだけど……
そんな実感少しもなかったし」

昔のあたしと……同じ。

⏰:10/09/26 00:11 📱:840SH 🆔:xATRfJAg


#853 [愛華]
「………今だけだよ、そんなの」

「……なに、それ」

「今はそう感じなくても
絶対に『自分は愛されてる』って
感じる時がくるんだよ。
じゃないと生きていけないから。
直純くんにも絶対に……
そう感じる瞬間が来るから。」

「…………」

直純くんは黙ってうつむいた。

⏰:10/09/26 00:17 📱:840SH 🆔:xATRfJAg


#854 [愛華]
「…それも『愛の蜘蛛の巣』?」

「ち、ちがうよ!!………
ごめん、偉そうなこと言って」

「あはは、別にいーよ。
………うん、ありがとな。」

そう言って直純くんは笑った。


笑った感じが……隆則にそっくり

つられてあたしも笑顔になった。

⏰:10/09/26 00:22 📱:840SH 🆔:xATRfJAg


#855 [愛華]
「……なんで、あたしに
こんなこと話してくれたの?」

「んー……さぁ?わかんね。
同情してもらいたかったのかな」


これでよかったのかな?
過去の自分そっくりな直純くんが
あたしに本音を話す。
あたしはそれに応えた。

なんか……嬉しかったんだ。

自分にもなにかできるのかもって

⏰:10/09/26 00:27 📱:840SH 🆔:xATRfJAg


#856 [愛華]
ただの自己満足だ。
自分は自分のこと何も
話さないくせに……

これは同情なのかな?

でも、自分は抜け出せたから。
闇から抜け出せたから。

だからあなたもきっと大丈夫って
伝えたかった。
それだけだったんだ。

⏰:10/09/26 00:31 📱:840SH 🆔:xATRfJAg


#857 [愛華]
-直純side-

⏰:10/09/26 00:35 📱:840SH 🆔:xATRfJAg


#858 [愛華]
なんだよ。

なんでそんな顔するんだよ。

自分はなんも話さないくせに

人の心を見透かすような

そんな目で見るなよ。


でも、なんとなくわかるんだ。


白石は……俺の傷に気づいてる。

⏰:10/09/26 13:13 📱:840SH 🆔:xATRfJAg


#859 [愛華]
気がついたら、話してた。

自分の心の傷の…根元。

正直、ばれるかと思った。

ここでばれるわけにはいかない。

なのに、話してしまった。


俺はなにしてる?

俺の目的はなんだ?

同情を買うことなんかじゃねぇ。

⏰:10/09/26 13:17 📱:840SH 🆔:xATRfJAg


#860 [愛華]
「今だけだよ、そんなの」


……なんだよ、それ。

俺にも『愛されてる』って

感じる時が来るっていうのか?

そんなのただの気休めだろ。



いや、違う。

白石は………俺と同じだ。

⏰:10/09/26 13:21 📱:840SH 🆔:xATRfJAg


#861 [愛華]
俺と同じ傷を持っていて……

そこから抜け出したんだ。

それを助けたのは……

多分、あの男。


ずるいよ。

なんであんただけ幸せに……

憎んでも憎みきれねぇよ。

⏰:10/09/26 13:23 📱:840SH 🆔:xATRfJAg


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