【統合】ﾌｧﾝﾀｼﾞｰなおしりＨ

「ムッ

先輩達こそ弱いから一人じゃ戦えないんじゃないですか？」

「なんだとこの野郎！生意気な口たたきやがって！」

「…前からテメーは気に入らなかったんだよ。ザコのクセにメルーザ様にかわいがられやがって。」

二匹はホイミンを取り囲むように近付いた。

「やっちまおうぜ。マンドラ。」

「あぁ！」

「うわっ！ちょっ…やめてくださいよ！」

「うるせーんだよ！」

「オラァ！」

（ﾎﾞｺｯ！ｺﾞｷｯ！ﾄﾞｶｯ！）

ホイミンは二匹からリンチを受けた。

「痛いっ

痛いよぉ

誰か助けて

」

…………………

クレアは険しい山道を１人、歩いていた。

その時、クレアの耳に何かの叫び声のような音が聞こえてきた。

「…ん？」

クレアが音のする方向に行ってみると、そこには二匹のモンスターに袋叩きにされるホイミスライムの姿があった。

クレアはそれを止めに入った。

「おやめなさい！」

クレアの声に二匹のモンスターは後ろを振り向いた。

「あぁ？今度は誰だ！」

「お前は…僧侶クレア！」

二匹のモンスターはクレアの登場に驚いた。

「モンスター同士であろうとイジメは許しません。」

「へっへっへ！こりゃ丁度いい。探す手間が省けたぜ。」

「捕まえてザーメンまみれにしてやるぜ…イヒヒ！」

「何と邪悪で濁った魂でしょう。」

「大人しく捕まりやがれ！」

二匹は一斉にクレアに襲いかかった。

「仕方ありませんね…。…神よ、我に力を与えたまえ。」

クレアの両手が光輝く。

「ホーリーシャイン！」

クレアの両手から放たれた光が二匹のモンスターを包み込む。

「うわっ！うわぁぁぁぁぁ!!」

「ぎゃあぁぁぁぁぁ!!」

二匹のモンスターは消滅した。

「彼女は…僧侶クレア…。やっぱり物凄い力だ。」

放心状態のホイミンにクレアがそっと近付いた。

「わっ！ごめんなさい！ごめんなさい！殺さないで!!!

」

ホイミンは慌てふためいた。

「うふふっ。大丈夫ですよ。私は無意味に生き物を殺したりしませんから

…それよりヒドい傷。可哀想に、よく見せてごらんなさい。」

「え？…」

クレアはホイミンの傷口にそっと手をかざした。

「ベホイミ

」

ホイミンの傷口がふさがっていく。

「あ、ありがとう！…でもなんで助けてくれたの？」

「なんでって…困ったり傷ついたりしてる人を助けるのが私の使命だからよ

」

……………
ホイミンはすっかりクレアに心を開き、これまでの経緯を話した。

「クレアも、メルーザ様の命を狙ってるの？」

「いいえ、そんなことはありませんよ。私は、話し合えばきっとわかると思うのです。暴力は憎しみしか生み出しません。」

「じゃあ、メルーザ様を殺さないでくれるの!?」

「ええ。私は彼女と話し合いたいのです。人間も魔族もモンスターもすべての生きとし生けるものが平和に暮らせるように。」

「クレアなら、メルーザ様を納得させられるかもしれない！ボクがメルーザ様の所まで案内するよ！

」

「それは本当ですか？助かります

」

「うんボクに着いてきて！…ってあれ？…どっちから来たか分かんなくなっちゃった…

」

「うふふっ！それなら一緒に探しましょうか。」

「うん…ごめんなさい

」