レイン
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#204 [◆It9is9ljoQ]



 「何っちゅーか、安心出来たりするやん
 言葉で聞いたら」

 「朔也って何か女の子みたいな
 とこあんなぁ、スキやなかったら
 付き合うたりせんよ」


 「ずっと一緒に居ろな」

 「死んでも?」

 「あぁ、死んでも死んでも」

⏰:10/09/19 14:23 📱:SH706i 🆔:uijvO.N2


#205 [◆It9is9ljoQ]


 「朔也は私が死んだら
 後追うような事するん?」

 「んー?」

 「ずっと、って言葉気休めやと
 思うねん。本間にあんのかな。
 人間って一人になりたくないから
 自分を大事にしてくれる人を探そうと
 するもんなんやろ」

⏰:10/09/19 14:24 📱:SH706i 🆔:uijvO.N2


#206 [◆It9is9ljoQ]


 あんときは、本間に此奴
 何処まで考えんねんって、思うた

 軽い付き合いばっかやった俺には
 その言葉が偉い重く感じた

 ずっと一緒に居る、とか
 愛してる、とか

 深く考えて使うた事なんか無かったから
 余計、真っ直ぐなアイを直視したりは
 出来ひんかった

⏰:10/09/19 14:24 📱:SH706i 🆔:uijvO.N2


#207 [◆It9is9ljoQ]

 
 
 
 目を覚ました。
 
 片手には強く握りしめていた
 アイの携帯。
 
 ストラップもシールも
 何もついとらへん白の折り畳み
 綺麗に使うてるからなんやろか
 目立った傷やて付いてへん
 
 ぼんやりとした頭やて、それを見れば
 アイが死んだんが紛れも無い事実やと
 嫌でも思い出された。

⏰:10/09/20 06:25 📱:SH706i 🆔:gbbzVp4g


#208 [◆It9is9ljoQ]

 
 
 
 何日も、寝られへん日が続いた
 
 やけど俺は夢ん中でだけでも
 あいつに会いたくてしゃあなかった
 
 睡眠薬を飲んだ、薬に頼った睡眠は
 どないにしても
 アイは夢に現れたりせんかった

⏰:10/09/20 06:25 📱:SH706i 🆔:gbbzVp4g


#209 [◆It9is9ljoQ]


 
 その月は、もう9月やいうのに
 台風が近づいてきてるせいなんか、
 アイが泣いとるんか、毎日が雨やった



 
 「梅雨みたいやわ、」
 
 アイが1番好きや、いうとった季節
 

⏰:10/09/20 06:26 📱:SH706i 🆔:gbbzVp4g


#210 [◆It9is9ljoQ]

 
 
 
 
 「うーわ、雨やんけ」
 
 「もう梅雨の時期やで」
 
 しとしとと止む事のない雨に
 俺はしかめっつらをして、部屋から
 見える窓の外の雨に溜息を零した
 
 そんな俺とは裏腹に、窓に張り付いて
 じっと、少しばかり嬉しそうな
 表情を混ぜたアイはふふっと笑みを
 零した。偉く機嫌がいい

⏰:10/09/20 06:27 📱:SH706i 🆔:gbbzVp4g


#211 [◆It9is9ljoQ]

 
 
 
 「何やねん、きっしょ
 雨やで?」
 
 「この季節が1番好きやねん」
 
 「病んでんなー、でもお前
 雨ん中びしょ濡れで立ってそうやもん」
 
 「阿呆‥なぁ、傘さして
 ちょっと外に出てもええ?」
 
 「はぁ?わざわざ風邪引きに行くん」
 
 「紫陽花、見に行きたいねん」

⏰:10/09/20 06:28 📱:SH706i 🆔:gbbzVp4g


#212 [◆It9is9ljoQ]

 
 
 ぼつりと呟いたアイを連れて
 家の近くにある花壇にしゃがみこんだ
 
 色とりどりの紫陽花、
 何にも興味の沸かん俺とは別に
 ずっと紫陽花をアイはぼんやりと
 見つめとった
 
 
 

⏰:10/09/20 06:28 📱:SH706i 🆔:gbbzVp4g


#213 [◆It9is9ljoQ]

 
 
 「ほな帰ろか、そろそろ風邪引く」
 
 「ん」
 
 「満足したんー?」
 
 「なぁ、紫陽花の花言葉知ってる?」
 
 花を見てた筈のアイが
 顔をあげて俺を見とった。
 
 どきりとして、視線を逸らしてしまう
 そして、すぐに苦笑すれば
 何ていうん?と口を開いた
 
 

⏰:10/09/20 06:28 📱:SH706i 🆔:gbbzVp4g


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