その日が来る前に、2
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#150 [愛華]
あの時も直純くんは
あたしの背中をさすって
大丈夫だよ、って言ってくれた
あぁ………隆則に似てる。
そう思ったんだ。あの日に。
それは直純くんにとって
嫌なことでしかないのかな。
消したいものでしかないのかな
:10/10/23 21:15
:840SH
:5AJhK.Ao
#151 [愛華]
「……具合わるいの?」
直純くんは扉を静かに閉めて
小さい声で聞いた。
「平気。大丈夫だよもう。
…………どうしたの?」
「あ、なんかコーヒーゼリー足りないらしくて。俺と白石で買いに行ってきてって言われた」
「ん。いいよ、いこう」
あたしは隆則の件については
触れなかった。
今はいつも通りがいい。
そんな気がした。
:10/10/24 01:05
:840SH
:bSBAkyn2
#152 [愛華]
外は少し肌寒かった。
街は卒業シーズン真っ只中。
桜の木はまだハゲのまま。
今年はいつ頃咲くだろうか。
雪が溶けたことでゴミがあっちこっちに出てきている。
大方、冬の間に子供たちが
雪にゴミを埋めたんだろう。
そんな道を直純くんと歩く。
男の人と二人で街を歩くのは……
直純くんが二人目だ。
:10/10/24 01:13
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:bSBAkyn2
#153 [愛華]
「………まだちょい寒いね」
「そうか?教室が暑かったから
俺は涼しいくらいだけど」
「直純くん大人気だもんね」
直純くんのホストは、クラスでダントツ一位の人気だった。
「それ言ったら白石じゃん。
なゆりん………だっけ?」
「やーめーてー!!」
「あははは!!」
普通に笑いあって……
でも瞳は冷たい色のままで。
:10/10/24 11:12
:840SH
:bSBAkyn2
#154 [愛華]
スーパーに着いて、あたしは
デザートコーナーに向かう。
直純くんは他のお菓子に夢中で鼻歌なんかを歌っている。
ほんとにいつもどおりだなぁ…
あたしはコーヒーゼリーを
あるだけポイポイとかごに放り込んでいく。
しかし、3個で100円のコーヒーゼリーを1個200円で売るって………ぼったくりすぎじゃないか…?
なんていうのも見ないフリ。
:10/10/24 19:29
:840SH
:bSBAkyn2
#155 [愛華]
「しーらーいし!!」
「あ、なに?」
「これ買って♪」
直純くんの手にはチョコやらジュースやら……
まぁ、少しならいいかな。
ぼったくってるし。
「うん。お金払ってくるね」
あたしはレジに向かった。
:10/10/24 19:34
:840SH
:bSBAkyn2
#156 [愛華]
外に出ると、さっきより少し天気が悪くなっていた。
……気分が優れないな……
「白石、歩くの遅くね?」
「……ごめん……」
「や、別にいんだけど……」
……まずいな。
ついさっきまで平気だったのに。
休んで治ったのに………
:10/10/24 19:39
:840SH
:bSBAkyn2
#157 [愛華]
歩くにつれ気分が更に悪くなる。
「………ん……」
「白石?顔色……」
ドクンッ
「………あっ……」
力が入らなくなり、
あたしはガクンと膝をついた。
:10/10/24 19:42
:840SH
:bSBAkyn2
#158 [愛華]
「………白石!?」
直純君が、駆け寄ってきた。
あたしをゆっくりと立たせると
ヒョイッとおぶった。
……こんな急にくるなんて……
昨日から色々あったからなぁ…
ってゆーか……
「……おんぶ……恥ずかしい」
「うるせ。すぐそこに公園あるからそこで休もう。
っつーか軽すぎ。ちゃんと食べてんのかよ?」
:10/10/24 19:46
:840SH
:bSBAkyn2
#159 [愛華]
「……うん」
なんで優しいの。
あなたも傷ついてるんでしょう
あなたの優しさは
隆則にそっくりなんだよ。
そう言ったら、
あなたは怒るでしょう。
「………白石……泣いてんの?」
「………泣いっっ……でない」
:10/10/24 19:50
:840SH
:bSBAkyn2
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