その日が来る前に、2
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#285 [愛華]
あの日から1週間。


隆則には全て話した。

直純くんが虐待されていたこと。

隆則を憎んでいる理由。

…………告白されたこと。

全部話し終わったあとで
隆則はあたしを抱きしめて

「俺はお前を離すつもりはない」

そう言ってくれたね。

⏰:10/11/15 20:40 📱:840SH 🆔:MWLvGU.k


#286 [愛華]
すごくうれしかったよ。
でもどうしてかな。
見つめられた瞳に不安を覚えた。

一瞬だけ……不安になったの。


直純くんはきっと隆則にとって
すごく大切なひとで。


直純くんに罪悪感を抱いていて。


あたしと直純くん…………

どちらが大切ですか……?

聞きたくても聞いちゃダメなこと

⏰:10/11/15 20:47 📱:840SH 🆔:MWLvGU.k


#287 [愛華]
そう思う度に自己嫌悪する。


自分がすごく汚い生き物に感じて
しまうんだ。苦しいよ。


直純くんはあたしにとっても
いつのまにか大事な存在になって
いて。

幸せになってほしいと思う。




直純くんは…学校に来ていない。

⏰:10/11/15 20:51 📱:840SH 🆔:MWLvGU.k


#288 [愛華]
「………那佑!!」

「…………ん?」

夢から引き戻される。
机は日の熱をたっぷり蓄えて
あたたかくなっていた。


「あんた寝すぎ。大丈夫?」

「………うん。平気だ、よ?」

あくびが混ざって変な声になる。
…………色々疲れてきたな……

⏰:10/11/15 20:57 📱:840SH 🆔:MWLvGU.k


#289 [愛華]
「それより、梓。頼んだもの…
大丈夫だった?」

「あぁ………うん、一応」

そう言って梓は一枚の紙をくれた
それは直純くんの住所。


数日前、先生に直純くんの住所を聞いて会いに行った。
でもそこは虐待していた直純君のおじいさんの家だった。
かなり大きな家で、一人では
入る勇気もなく………

直純くんは家を出たと言っていた
どうやらここにまだ住んでいる
ことになっているらしい。

⏰:10/11/15 21:06 📱:840SH 🆔:MWLvGU.k


#290 [愛華]
……でも、会いたかった。
会わなければならなかった。


あたしは梓に、おじいさんから
直純くんの住所を聞いてくれる
ように頼んだ。

見ず知らずのあたしよりも、
小さいころ面識のある梓の方が
いいと思ったから。


……直純くんに、会いたかった。

⏰:10/11/15 21:14 📱:840SH 🆔:MWLvGU.k


#291 [愛華]
'


「……1週間来てないもんね…」

「そだね……あ、梓。おじいさんに何も言われなかった?」

あたしは住所が書かれた紙を
ポケットにしまい、尋ねた。

「あー……なんか久しぶりとか
なんとか? あと…………」

「あと………?「

⏰:10/11/15 21:22 📱:840SH 🆔:MWLvGU.k


#292 [愛華]
「…あんなクソガキに構うのは
やめたほうがいい……とか」

梓は言いずらそうに言う。
悔しかったんだろうな……
あたしがそこにいてもきっと
同じ気持ちになっただろう。


「……那佑、あたしも行かなくて
ほんとにいいの?」

「大丈夫だよ。………1人で、
行きたいの。会いたいの」

ひとりで会いに行く。
直純くん。 だから待っていて。

⏰:10/11/15 21:43 📱:840SH 🆔:MWLvGU.k


#293 [愛華]
きっと直純くんもいっぱい悩んだはずだよ。
辛かったのは隆則も直純くんも
同じだったはずだよ。

そうだよね?直純くん。

だから、隆則を憎まないで。

大切な人を傷つけて
自分も傷ついたりしないで。




「……………で、でか……」

⏰:10/11/15 22:57 📱:840SH 🆔:MWLvGU.k


#294 [愛華]
梓にもらった紙を頼りに、放課後
あたしは直純くんの住むアパートに向かった。

方向音痴なあたしは四苦八苦
しながらもなんとかたどり着いた。 でも着いたそこは……


「マ、マンション………?」

すごく立派なマンション。
え……?アパート……??

⏰:10/11/15 23:08 📱:840SH 🆔:MWLvGU.k


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