その日が来る前に、2
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#26 [愛華]
「泣いちゃだめだよ。その涙も
いつかにとっておくの。
そのほうが素敵でしょう?」
俺は鼻水と涙をぬぐった。
カッコ悪い。やだ、こんな自分。
「たくさんの人に会って
たくさんの人と話して……
いつか誰かのために泣きなさい」
母さんはティッシュを俺にくれた
なんで箱ティッシュなんか持ち歩いてんだよ。ばかじゃねぇの…
:10/10/09 01:12
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#27 [愛華]
母さんがくれた言葉
今でも覚えているよ
強さは守りたい人のために
笑顔は幸せにしたい人のために
涙は 愛したい人のために
その全てが重なる時
自分を全部その人に懸けてもいい
そう思えた時
:10/10/09 12:42
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:.z2.R1DM
#28 [愛華]
その人はきっとあなたにとって
1番大切な人になるよ。
その時まで
男の子は泣いちゃだめだよ。
中一の夏 友達を失った。
罪による罰を知った。
:10/10/09 12:47
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#29 [愛華]
そしてその日の夜
俺の父さんと母さんは死んだ。
買い物に行った帰り道に
信号無視したワゴンに衝突。
俺と直純が病院に着いた時には
意識不明の重体。
父さんと母さんは傷だらけだった
:10/10/09 12:55
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#30 [愛華]
′
「御家族の方はこちらへ……」
「……隆兄、隆兄なんなの?
父さんと母さんは?どこ?」
「……いいから。直純おいで」
俺は直純の手を強く握った。
病室に入るとたくさんの管に
繋がれた二人がいた。
………なんだよこれ。なんだ。
:10/10/09 13:00
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#31 [愛華]
外せよこんなもん
必要ないだろうが。
少し待っていると母さんの両親、
つまりじいちゃんばあちゃんが俺達のところに来た。
「…………隆則!直純!!」
じいちゃんとばあちゃんは、
俺と直純を抱きしめてくれた。
:10/10/09 13:06
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#32 [愛華]
「じいちゃん…ばあちゃん…」
「……大丈夫、大丈夫だからね」
いやだ、いやだよ。怖いよ。
父さん、母さん……
さっきまで笑ってたじゃん。
一緒にアイス食べてたじゃん
日曜日にキャッチボールするって
言ってたじゃんかよ、父さん。
:10/10/09 18:20
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#33 [愛華]
頭の中に次々と浮かぶ二人の顔
いやだ、でてくるな。
だってこんなの………
二人が死んじゃうみたいじゃん
嘘だろ?なぁ?
「………先生。頼むよ。
助けてよ。二人を助けてよ」
俺はしがみついた。
:10/10/09 18:23
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#34 [愛華]
「いやだ、いやだよ…………」
先生は何も言わない。
嘘でもいいから言ってくれ。
二人は助かるって 言ってくれよ
涙が溢れそうになるのをこらえる
泣くな、泣くな、泣くな、泣くな
:10/10/09 18:26
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:.z2.R1DM
#35 [愛華]
周囲の反対に負けずに
今の土地で俺達を産んでくれた
どんな時も負けなかった二人
辛いこともあったのに
「隆則と直純がいるから今は
すっごく幸せなんだよ」
そう言って抱きしめてくれた
いつも笑顔だった母さん
:10/10/09 18:38
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