その日が来る前に、2
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#364 [愛華]
ガラガラッ
病室の扉があいた。
「タカ……那佑………」
「あず、さ………」
梓はゆっくり歩いて椅子に座る。
直純の顔をゆっくり見つめる。
「………直純。なにやってんの
あんたまだやってないことある
でしょーが。
わかったなら戻ってきなさい!」
:10/11/23 14:42
:840SH
:rxjRbokQ
#365 [愛華]
ぽたぽたと涙が、直純の頬に
落ちていく。
みんな泣いてる。
どうして俺は泣かないんだろう。
「直純は戻ってくるよ。
直純は強い子だもん。絶対に!」
梓にそう言われても、
悪い未来だけが頭を支配する。
:10/11/23 14:45
:840SH
:rxjRbokQ
#366 [愛華]
一度は忘れようとした罪が
また胸を支配して
梓と那佑の涙が
俺を黒く染めてゆく。
俺の、せいだ。
どうしたら償える?
どうしたら……………
:10/11/23 14:47
:840SH
:rxjRbokQ
#367 [愛華]
'
2日たっても直純の意識は
戻らなかった。
毎日病室に通って直純に話し
かける。
そのたび、責められているかの
ような気分になってしまう。
そしてずっと考えている。
直純に償う方法を。
:10/11/23 14:52
:840SH
:rxjRbokQ
#368 [愛華]
「隆則!お前少し休めよ。
顔真っ青だ。そんなんだと
体もたなくなるぞ……」
「別にたいしたことねーよ」
誨から心配されても、今は
鬱陶しく感じてしまう。
最低だな、俺。
ピンポーン
:10/11/23 14:56
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:rxjRbokQ
#369 [愛華]
「………梓」
はいってきたのは梓だった。
「ごめん、誨さん。
ちょっと席はずしてくんない?
タカと話したいことあるの」
「……わかった」
誨はそう言うと家からでていった
「…………なんだよ、話って」
:10/11/23 15:02
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:rxjRbokQ
#370 [愛華]
あれからあまり梓とは話して
いなかった。病室で会うことは
あったけど、会話をかわすこともなく……それは那佑も同じで。
ズカズカと梓は歩き、
ソファに腰掛ける。
「………なにかんがえてんの」
:10/11/23 15:05
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:rxjRbokQ
#371 [愛華]
「………なにって……?」
「とぼけないで。タカの考えてることなんかすぐわかるよ。
タカが悪いわけじゃない。
だから罪を償うとか……もう
そーゆーのはいらないの」
違う。梓、それは違う。
「それでまた誰かを傷つけるの?
そんなことはやめて。あたし、
いくらタカでも許さない。
直純もそんなの望んでいない」
:10/11/23 15:13
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:rxjRbokQ
#372 [愛華]
梓は強く言った。
目は赤く腫れていたけれど
まっすぐな、瞳。
「…………強いな」
「………え?」
「梓も………那佑も強い。でも
俺は…………臆病で。
ほんとは弱いんだ」
「タカ……………」
:10/11/23 15:15
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:rxjRbokQ
#373 [愛華]
そう。俺は弱い。
自分を守るのに精一杯で
周りなんか少しもみえなくて。
それでも守りたいものがあった。
だから今まで歩いてこれた。
何度でも言う。
それは那佑のおかげなんだ。
だから、言いたいことがある。
:10/11/23 15:18
:840SH
:rxjRbokQ
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