その日が来る前に、2
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#434 [愛華]
笑ったつもりだったけど
溢れたのは涙だった。
あふれる涙は枕を濡らしていく。
大丈夫。今日の夜をこえれば
きっと強くなれる。
もう泣かないから。
口に出したくなかったのは
認めなくなかったから。
でも認めなくっちゃいけない。
隆則は、もう戻ってはこない。
:10/11/28 01:03
:840SH
:ht7jgmU6
#435 [愛華]
しあわせなゆめから覚める。
隆則は、いない。
どこにもいない。
直純くんも、いない。
ねぇ隆則。
今どんな思いでこの夜を
過ごしていますか。
あなたも苦しいのですか。
:10/11/28 01:08
:840SH
:ht7jgmU6
#436 [愛華]
'
スースー………
規則正しい呼吸音。
こうしてみるとただ眠ってる
だけみたいだね。
直純くん。
あなたはいつ戻ってくるのかな
:10/11/28 15:49
:840SH
:ht7jgmU6
#437 [愛華]
あたしは2週間の入院を終え、
直純くんのお見舞いに来ていた。
この2週間の間、隆則は
一度もあたしのところには
来なかった。
でも、それでよかった。
いろいろと考えて、整理が
自分の中でついたから。
まだわからないことはあるけど。
:10/11/29 01:09
:840SH
:hy/O786s
#438 [愛華]
「直純くん。あたしね、病気なの 心臓の病気。黙っててごめんね」
当たり前だけど返事は、ない。
「今のままだとね、25歳まで
生きられないんだってさ。
馬鹿みたいだよね。こんなに
あたしは元気なのに………」
少しずつ進む病状。
増えていく薬の量。
今回は軽い発作だったけれど
次がどうなのかなんてわからない
:10/11/30 01:23
:840SH
:3qS5Fofs
#439 [愛華]
未来を予想することが怖い。
今までほんとにあなたに
頼ってばかりだったんだね。
ガラッ………
「あ………那佑きてたんだ」
「あ、今きたとこだよ。
退院の時はいろいろ手伝って
もらっちゃってごめんね」
「ううん。大丈夫だよ」
:10/11/30 21:33
:840SH
:3qS5Fofs
#440 [愛華]
梓は持ってきた花を花瓶にいれ
窓の側においた。
優しいかおりの花。
「…………もう平気なの?」
梓はあたしの隣の椅子に座ると、
小さな声で尋ねた。
「うん。いろいろ考えたよ。
正直ちょっと辛かったけど。
で、結論も出したから。
梓には報告しておくね」
:10/11/30 21:43
:840SH
:3qS5Fofs
#441 [愛華]
「けつ………ろん?」
「あたし、直純くんを支える。
側にいて一緒にいるから」
「直純と………つきあうの?」
「そうじゃないよ。あたし今は
まだ隆則が忘れられないもん。
あたしだって馬鹿じゃない。
隆則が本心であたしに別れを
告げたわけじゃないって
ちゃんとわかるから。」
:10/11/30 21:51
:840SH
:3qS5Fofs
#442 [愛華]
そう。ちゃんとわかるよ。
だから直純くんを支える。
ずっと、側にいる。
「隆則が罪悪感に押し潰され
そうな中で、別れを選んだ。
そして最後に言ったの。
直純の側にいてやってくれって。
どんなに辛かったのか、
わかるから。だから隆則の願いを
あたしがちゃんと叶える。
直純くんの側で直純くんが目を
さますまで、さましたあとも。
ずっとずっと側にいる」
:10/11/30 21:57
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:3qS5Fofs
#443 [愛華]
「………まだ、好きなのに?」
「今はね。でもきっと癒える。
そう信じてる。
もし直純くんを好きになれたら…
まぁまだそこまでわかんないや」
あたしは笑った。
梓は悲しそうな顔だったけど。
:10/11/30 22:00
:840SH
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