その日が来る前に、2
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#588 [愛華]
その騒がしさが心地好かった。
……あれ、なんか視線が………
「………な、直純くん?なんで
そんなに見るの?」
直純くんはあたしをじーっと
見つめる。……は、恥ずかしい。
「………目、赤いなぁ……」
:10/12/19 19:50
:840SH
:zGGkPD26
#589 [愛華]
直純くんがポソッと呟いた。
……最近寝れてないからな…
「……なんかあったろ?白石」
「なんかって………なにが?」
「俺に言えないよーなこと?
目赤くするくらい寝ないで…
それぐらい悩んでること?」
全部………お見通しなんだね。
:10/12/19 19:56
:840SH
:zGGkPD26
#590 [愛華]
「最近疲れてるだけだよ。
心配しなくてい………」
まぶたに優しいぬくもりが宿る。
それは直純くんの唇から伝わって
ぬくもりは熱となり、あたしの
体をかけめぐっていった。
優しくて、あたたかくて。
すごく、切なくなった。
:10/12/19 20:03
:840SH
:zGGkPD26
#591 [愛華]
「直純くん……今、目にキス…」
「よく寝れるようにおまじない。
なんかあったら言えな?」
そういって直純くんはいつものようにニヒッと笑った。
切ない。苦しい。
胸の奥から感情が溢れてくる。
それは涙となって現れた。
:10/12/19 20:08
:840SH
:zGGkPD26
#592 [愛華]
「…………白石!?」
「あれ、あたし……」
止まらない。次から次へ溢れる。
涙ってどうやって止めるの?
「おぃー!品野が白石泣かせてんぞー!女たらしー!」
「るせー!!見せもんじゃねぇ!散れ散れ!!」
:10/12/19 20:16
:840SH
:zGGkPD26
#593 [愛華]
直純くんがクラスの男子たちに
怒鳴りながら、一生懸命涙を
ぬぐってくれる。
でも、涙は止まらない。
だって、あったかかった。
あたしが求めていたぬくもり。
くれたのは隆則じゃなくって…
直純くんだった。
:10/12/19 20:24
:840SH
:zGGkPD26
#594 [愛華]
何度も思ったんだ。
こんなにあたしを大事にしてくれる直純くんを好きになれたら。
幸せになれるんだろうかって。
でもあたしが求めるのは
あなたではないひとなんだ。
切なくて、申し訳なくて。
ぬくもりは、涙となった。
:10/12/19 20:36
:840SH
:zGGkPD26
#595 [愛華]
直純くん。ごめんなさい。
あたしはひどいひとです。
隆則がいない苦しさを
あなたの優しさで埋めてる。
優しさに、甘えてる。
それでも側にいてくれますか。
友達でいてくれますか。
こんなあたしを許してください。
:10/12/19 20:53
:840SH
:zGGkPD26
#596 [愛華]
話さなくちゃいけない。
あたしのタイムリミットは
すぐそこまできている、と。
その日が来るまで、笑顔で。
側にいたいんだ、と。
そう言ったらあなたは
なんて言うだろうか。
笑って「当たり前だ」と言って
くれたら………嬉しいな。
:10/12/19 21:00
:840SH
:zGGkPD26
#597 [愛華]
-直純side-
:10/12/20 23:44
:840SH
:LC4fKTpw
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