その日が来る前に、2
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#66 [愛華]
この先なにがあったって
絶対に絶対に
直純の幸せだけは
絶対に
それが俺のやるべきこと。
なにもできなかった俺
友を失い両親を失い
罪による罰を知り
でももう泣かないと決めた俺の
:10/10/11 22:21
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#67 [愛華]
「………俺も引き取って下さい」
「た、隆則!!」
「……君だけなら、そちらが
引き取れるんだよ?」
弘樹じいちゃんとばあちゃんは
明らかに嫌な顔をした。
じいちゃんも驚いている。
直純だけでも嫌なのに俺まで
取られることはばあちゃんには
耐えられないんだろう。
でも、ごめんな
:10/10/11 22:24
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#68 [愛華]
直純が一人なのに、俺だけばあちゃん、じいちゃんと暮らすなんてことはできない。
「……じゃなかったら、直純は
そちらにはあげれません」
弘樹じいちゃんは顔を歪めた。
――――俺が来ると困ることがあるのか?
弘樹じいちゃんはばあちゃんの方を見た。
:10/10/11 22:35
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#69 [愛華]
「………隆則と、同じです」
ばあちゃんは凜と言った。
その目からは涙が流れていた。
直純を離したくない俺の気持ちが痛いほどにわかったようだった
ばあちゃんも辛いはずなのに…
じいちゃんも同じようだった。
「……隆則……くんもか…」
弘樹じいちゃんは嫌そうだ。
:10/10/11 22:57
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#70 [愛華]
「……なら一人で暮らします」
「えっ…………」
「生活費だけ、弘樹じいちゃんが出して下さい。直純の様子を
見に行きます。会いに行きます」
「た、隆則…………」
ばあちゃんの家は九州だ。
めったに会いに行けない。
それでは意味がないんだ。
「ひ、一人暮らしなんて……」
:10/10/11 23:07
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#71 [愛華]
「……名義は弘樹じいちゃんでいいから。頼むよ…なぁ」
「………隆兄………」
俺は一人暮らしをすることに
直純は弘樹じいちゃんのもとで
たった一日で運命が決まった。
:10/10/11 23:12
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#72 [愛華]
直純がいなくなる日。
澄んだ空気と空。
ムカつくくらい気持ちのいい日
「…………タカっ!!」
「……梓。学校どうしたお前」
「そんなことどうでもいいの!
………直純は?まだ?」
父さん母さんの葬式以来に会うのに、梓はなにも触れなかった。梓のそういうところ好きだ。
:10/10/12 00:05
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:k0dGkFW.
#73 [愛華]
しばらくすると、中から直純と
弘樹じいちゃんが出てきた。
次いで、じいちゃん、ばあちゃん
「……あ、梓ちゃん………
お見送りにきてくれたの?」
「梓!学校どうしたんだよ」
「直純!タカと同じこと言わないでよね。 おばあちゃん、こんにちわ。」
:10/10/12 00:08
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#74 [愛華]
梓は弘樹じいちゃんを見て、軽く頭を下げた。
梓には電話で事情を話してある。
電話ごしに泣いてるのがわかった
「………それじゃ、行くかね」
弘樹おじいちゃんが車を呼んだ。
夏休み前の転校。
直純は不安の表情だった。
:10/10/12 00:12
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:k0dGkFW.
#75 [愛華]
うるさいくらいに蝉が泣き
炎天下のこの日
直純はいなくなった。
「……会いに行くからな。
電話もするし手紙も出すから」
「恋人じゃねんだから!大丈夫だよ!たまーにでいいからさ」
「直純!あたしも!あたしも
手紙出すからね!!」
「おぅ!!………梓、隆兄のこと頼むな。面倒見てやって」
:10/10/12 00:28
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