その日が来る前に、2
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#157 [愛華]
歩くにつれ気分が更に悪くなる。

「………ん……」

「白石?顔色……」



ドクンッ


「………あっ……」

力が入らなくなり、
あたしはガクンと膝をついた。

⏰:10/10/24 19:42 📱:840SH 🆔:bSBAkyn2


#158 [愛華]
「………白石!?」


直純君が、駆け寄ってきた。
あたしをゆっくりと立たせると
ヒョイッとおぶった。

……こんな急にくるなんて……
昨日から色々あったからなぁ…
ってゆーか……

「……おんぶ……恥ずかしい」

「うるせ。すぐそこに公園あるからそこで休もう。
っつーか軽すぎ。ちゃんと食べてんのかよ?」

⏰:10/10/24 19:46 📱:840SH 🆔:bSBAkyn2


#159 [愛華]
「……うん」


なんで優しいの。
あなたも傷ついてるんでしょう
あなたの優しさは
隆則にそっくりなんだよ。

そう言ったら、

あなたは怒るでしょう。


「………白石……泣いてんの?」

「………泣いっっ……でない」

⏰:10/10/24 19:50 📱:840SH 🆔:bSBAkyn2


#160 [愛華]
知らないうちに涙が流れた。


………いつもどおりなんて…
やっぱりあたしには無理だ。
直純くんは……隆則の弟。
直純くんは……隆則を恨んでいる
どうやっていつもどおりに
接すれるというの?



直純くんはあたしをベンチに寝かせてひざ枕してくれた。

⏰:10/10/24 19:55 📱:840SH 🆔:bSBAkyn2


#161 [愛華]
「……大丈夫?ジュースのむ?」

「ありがとう……大丈夫」

横になると落ち着いてきた。
この二日で頑張りすぎたのかな?


「……さっき何で泣いたの?」

直純くんは心配そうに聞いてきた

「………わかんないよ」

⏰:10/10/24 19:58 📱:840SH 🆔:bSBAkyn2


#162 [愛華]
それが正直な気持ちだった。
自分でも知らないうちに泣いてたんだから……わかんない。


「………そっか」


それっきり直純くんは黙った。


すぐ近くに直純くんの顔がある。
なんか不思議な気持ちだ。

風は冷たいのに……あたたかい

⏰:10/10/24 20:00 📱:840SH 🆔:bSBAkyn2


#163 [愛華]
「……あのさ、聞いていい?」

直純くんが消えるような声で
言った。小さな小さな声。


「……なんで白石は……
隆兄のことなんにも聞かないの?
梓は問い詰めたのに…なんで?」

「……わかんない。
いつもどおりにしたかったけど無理だよね、そんなの……」

⏰:10/10/24 20:09 📱:840SH 🆔:bSBAkyn2


#164 [愛華]
「………白石」

「あたし、隆則が大事だよ。
1番すきで、1番大切。

でも直純くんもほっとけない。
直純くんは…あたしと同じだから
直純くんも気づいてるでしょ?」

「……うん」

「でも同情じゃないよ。
あたしは……今のままじゃ
直純くんを責めることも助けることもできないよ。
傷ついてるのわかってるのに」

⏰:10/10/24 23:06 📱:840SH 🆔:bSBAkyn2


#165 [愛華]
「………」

直純くんは黙ったまま
あたしの目を見つめる。

あたしは起き上がって続けた。

「……だから、教えてほしい」

6年間の間に何があったのか。
その、真実を。


直純くんはゆっくりと
ふーっと息をはいた。

⏰:10/10/24 23:12 📱:840SH 🆔:bSBAkyn2


#166 [愛華]
直純くんは遠くを見つめた。
隆則のあの時の目。
……過去の自分を見つめる目。






「……俺、虐待されてたんだ」



「…………え?」

そこに隠された真実に
つながれていく未来。
誰が予想できただろうか。

⏰:10/10/24 23:21 📱:840SH 🆔:bSBAkyn2


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